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「コロナ禍を機に、デジタル化で事業環境を抜本的に見直そうとするお客様が増えており、数あるサービスの中でも“hacomono一択です”という声をいただけるようになりました。お客様の言葉の裏にあるのは、今後の私たちに向けた“期待”だと思うんです。
このようなデマンド(需要)がある状況で、プロダクトマネージャー(以下、PdM)として関われる機会ってめったにないので、大きなやりがいを感じています」
フィットネスジムやスクールなどを中心としたリアル店舗に顧客管理、予約、決済システム「hacomono」を提供する当社。そこで唯一の専任PdMとして、急拡大する組織を支える吉田は、このように語ります。
Webディレクターとしてキャリアをスタートした後、楽天、SMS、トレタでPdMとしての経験を重ねた吉田は、2021年2月にhacomonoへと入社しました。お客様と社内のメンバーを接続するハブとして活躍し、周囲から高い信頼を得ています。
スタートアップにおけるPdMは、今後さらに必要とされる職種のひとつ。今回は、吉田の経験と視点から捉えたPdMの仕事の背景や、今後の展望について語ってもらいました。
お客様に直接価値を提供できる自社プロダクトの強み
――吉田さんは、PdMとしてどのような仕事に携わっているのでしょうか。
hacomonoでのPdM業務の全体像は、「顧客理解」と「開発支援」の2軸が基本です。一つ目の顧客理解は、お客様や社内のメンバーとお話をして業務や課題をよく理解すること。これを頻度高くこなしています。
二つ目の開発支援は、ロードマップを策定したり、どのような優先順位で実装していくかを議論しながら、一つひとつの機能について要件を決める作業。プロダクト完成前には、お客様に機能の案内をしてフィードバックをいただいたり、マーケチームやサポートチームとの調整など、実装以外すべての業務がPdMの仕事になります。
――最初のキャリアは、受託制作会社のWebディレクターとして働かれていましたね。
はい。ただ実を言うと、最初はエンジニアになりたかったんです。でも、エンジニアって寝食を忘れるぐらいに情熱を傾ける方が多いじゃないですか。僕にはそこまでできなかったので、ある程度技術が分かるWebディレクターとして社内メンバーやお客様の役に立つ存在になろうと思ったんです。そんなこぼれ玉を拾っているうちに気がついたら、自分はこのポジションに落ち着いたという流れですね(笑)。
――その後、プロジェクトマネージャー(以下、PjM)→PdMを経験されています。
職種名については会社が変わると呼称も変わる、くらいの認識をしています。課題をチームで解決していくためのハブみたいな役割は昔からずっとやってきているので、基本的に仕事自体はあまり変わりません。
ただ、WebディレクターやPjMのときは受託側だったので、直接的な価値の提供先がお客様となり、その向こうにいるエンドユーザーまでの間に少し距離を感じるというか、どうしても限界があります。なので、受託のときは社内でも「あいつら何も分かっていない」とお客様の悪口を言う光景を目にすることもよくありました。そんな雰囲気がすごく嫌だったんですよね。
一方でhacomonoのような事業会社で、かつB2B2Cのプロダクトだと、お客様にも、エンドユーザーにも基本的に直接価値を提供できる。その分、PdMは「人のせいにできない」責任が伴うポジションだと思いますが、やりがいを感じながら仕事ができています。
――吉田さんは、働かれていた企業の規模がそれぞれ異なるのも特徴的だと思いました。会社の規模の違いは、仕事を進めていくうえで影響はありますか。
楽天が最も大きく、SMS、トレタと少しずつ規模が小さい企業で働くことを経験しました。ひと通り働いて思うのは、私にとっては規模は「あまり関係ない」ということです。大企業でも業績が悪くなると大変な思いをするし、小さな企業でも簡単に潰れるかといったら、そんなことはない。最初に入社した会社も当時30人ほどの会社でしたが、今でも残っていますし。
ただ、企業の規模が大きいほど、カルチャーがすでに定着しているので、自分をそこにフィットさせていくのが難しいと感じます。次に転職するなら、もっと小規模のスタートアップで事業成長や組織・カルチャー作りに携われそうな未成熟なチームの方が面白いだろうと考えていました。
だから、入社当時のhacomonoは自分にちょうど良かった。20人ちょっとで、カルチャーもミッション・ビジョン・バリューみたいなところも整理をし始めているフェーズでした。決まっていないことが多かったのが良かったです。これから一緒に考えていけますからね。
「言われた通りには作らない」という嬉しい誤算
――吉田さんがhacomonoを選んだきっかけや経緯を教えてください。
転職のきっかけは、(hacomonoに出資をしている)ベンチャーキャピタルの「ALL STAR SAAS FUND」の楠田さんから紹介を受けたことでした。前職のトレタは飲食店の予約・顧客管理ができるプロダクトを提供しており、hacomonoと領域が似ていたんですよね。
カジュアル面談で代表の蓮田からプロダクトの特性やマーケットについて詳しく話を聞き、ここならトレタで実現できなかったことができそうだと感じました。前職でのプロジェクトが中途半端になることへの迷いもありましたが、本来、自分がやりたかったことの延長戦をやるなら、このタイミング、この会社がベストだと思い、hacomonoへの転職を決めました。
――実際に入社されてみて、ギャップとかはなかったですか?
まだ5か月ほどですが、ギャップは全然感じないですね。楽しいところや良い部分を上げるなら、やはりまだフェーズが浅い企業なので、ゼロイチに近いプロダクト開発に関わることができるという点で、大きなやりがいを感じています。
もう一つ嬉しい誤算だったのは、メンバー全員が「のりしろが広いこと」でした。PdMは社内外の開発とそうでない人を接続するのが仕事ですが、手をすごく伸ばさないと伝わらなかったり、やってくれなかったりすることも多いです。
その点、hacomonoのメンバーは自分から手をきっちりと伸ばしてくれる。単に性格の良い人ばかりがそろっているせいなのか、よく分からないけれど(笑)。「拾いにいくのが前提だよね」という考えが、もともと刻まれている方が集まっているのかもしれません。
――カルチャー以前に、採用時点でそういうマインドを持つ人を大切にしていると。
そうだと思います。エンジニアも、自分が最終的な開発の責任を負うというマインドが強く、PdMが決めた仕様から最終的に出てくるものが変わっていることも多い。しかも、PdMに一切確認しないで(笑)。
――そういったケースはこれまでなかなか少なかった感じでしたか?
はい。どちらが良い悪いではないですが、エンジニアはカチッと決めた仕様を出せば出すほど、その通りに作ろうとする人が多いように思います。PdMが出したものを“素材”として捉え、自分で料理してくれる人はそんなにいないんですよね。
CTOの工藤からも、入社したときに「言われた通りには多分作らないです」と言われました(笑)。こうした姿勢が組織のカルチャーとして明文化されるようになってきて、先日策定したhacomonoのバリューにも「ラストマンシップ」という項目があります。組織のサイズが大きくなってもこのカルチャーは残していきたいですね。
“地に足のついた”スタートアップで新しい挑戦を
――hacomonoでは、現在PdMを複数名募集しています。今抱えている課題感や、吉田さんが今後取り組みたいことについて教えていただけますか?
今は日常業務でパンパンになっているのが課題としてあるので、まずはそこを分担したいというのは正直な気持ちです。分業してタスク量が落ち着いてきたら、hacomonoに蓄積されているデータを分析し、プロダクトのフィードバックや新規開発に役立てたり、大量にあるやりたいことリストを消化していきたいと思っています。
今後は提供先のマーケットも拡がって、プロダクトもどんどん複雑になるはず。それに伴いプロダクトにもいろんなひずみが出てくるだろうから、お客様だけではなく社内のCS、セールスにも適切な情報提供をしてサポートしていかなければいけません。
「のりしろの広さ」に甘えず、もっと各チームに武器を渡していきたいと思っています。PdMの領域だけではなく、事業成長のためにはやれることをやっていきたいです。
――吉田さんがhacomonoのPdMに適していると考えるのは、どんな方ですか。
ひとつは受託のWeb制作会社やSI(システムインテグレーター)で働いていた方は向いているというか、仕事の領域が近いと思います。私もそうだったから分かるのですが、お客様から無理難題を日常的に言われるので、ホスピタリティが高く、仕事もスピート感があってきめ細かい。なぜか制作会社やSIは下に見られる傾向があるように思うのですが、hacomonoではそういう方々が活躍しています。なので、新しい挑戦をしてみたい人、事業会社で自社プロダクトの成長に携わりたい人にとっては、非常に良い環境が今整っていると思います。
特にSI出身の方は、大規模なシステムの導入支援をエンタープライズ向けにしているケースが多く、hacomonoでもフィットネスジムの業界大手のお客様に対して近いことをしているので、すぐに業務内容のキャッチアップができる気がします。
もうひとつはB2B SaasのPdMをされている方。hacomonoはオーソドックスなSaasのフレームワーク上で事業をしているので、day1からご活躍いただけると思います。
最後に、スタートアップというとキラキラしていて近寄りづらいという印象を持つ人もいるかもしれませんが、hacomonoは全然そうでないのも特徴です。コロナ禍の大きな影響を受けつつ、でも前向きに次の未来に向けた変化をしようとしている業界をターゲットにしているので、地に足がついた仕事が性に合っていて、かつ上場を目指すプロダクトの成長に挑戦したい人向きかなと。興味のある方は、ぜひ一度お話しましょう。