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『退職で終わらない「企業と個人の新しい関係」を実現し、退職による “損失” のない社会を作る』をビジョンに掲げて「アルムナイ(企業の退職者/卒業生/OB・OG)」領域でサービスを提供しているハッカズーク。
株主の皆さんに「なぜハッカズークに投資をしたのか」を聞いた前編に引き続き、後編では「ハッカズークのこれからへの期待」をテーマに語っていただきました!
>>前編はこちら:私たちがハッカズークに投資をした理由「アルムナイの認知度のなさは懸念だったけれど……」
<お話を伺った株主の皆さん>
DIMENSION株式会社 下平将人さん(出資時期:2019年1月、2020年5月/株式会社ドリームインキュベータからの出資)
三菱UFJキャピタル株式会社 茂木友貴さん(出資時期:2020年5月)
みずほキャピタル株式会社 藤井智史さん(出資時期:2020年5月)
岡三キャピタルパートナーズ株式会社 松田優さん(出資時期:2020年9月)
今のハッカズークは沖に出て、波を待っているところ
——現時点のハッカズークはどんな状態にあると思いますか? 皆さんから見た印象を聞かせてください。
三菱UFJキャピタル株式会社(以下、MUCAP)茂木:現場は産みの苦しみを感じているんじゃないか、と正直思っています。アルムナイという言葉自体も、アルムナイと関係を構築することのメリットも、サービスを導入する企業側が明確なイメージをまだまだ持てていない状況ですよね。
とはいえ副業や兼業、オープンイノベーションなど、アルムナイのネットワークが刺さる場面はいろいろある。事業に複数のポテンシャルがあるというのは、将来的な市場規模を大きくできることの裏返しでもあります。
▲アルムナイと企業のつながりで生じる可能性
MUCAP・茂木:ちょっとマクロ的な視点になりますが、これからはより個人として頑張っていかなければいけない時代だと言われています。ただそれは会社内でも同様で、日々、周りと切磋琢磨し、自発的に動いていく人材がますます求められています。
何か理由があって、会社という組織を出たとしても、そういった自立性を持った人材はどこでも必要とされますし、アルムナイというネットワークでつながる意味を持ってきます。
組織と個人が対立軸にあるのではなく、お互いが融合しあうことで、新しい価値が生まれてくる。先は長いかもしれませんが、そんな世界になってくるのではないでしょうか。
今は試行錯誤しながら、フォーカスすべき幹を探しているステージではありますが、ここを乗り切って、幹をしっかりと育てていければ、大きな花が咲くはずです。
みずほキャピタル(以下、MHCC)藤井:ポジティブな意見としては、アルムナイ施策のニーズが顕在化した企業が、情報収集し、検討した先に行き着くのがハッカズークだと思っています。
スタートアップが成長する上で「サービスの立ち上げ」と「市場の盛り上り」の2つの曲線があるとしたら、アルムナイ市場の盛り上がりはまだ低い位置にあると思います。でも、市場が盛り上がってきた時にプロダクトを作り始めても追いつけません。
そういう意味だと、市場が盛り上がる前のタイミングでサービスを展開しているのは、ハッカズークの強みであり、個性ですよね。
また、その時にニーズを捉えられるサービスになっていること、そしてそのタイミングまで事業を継続する力も大切です。ハッカズークの運営体制や財務状況を見ると、長く生き延びながら機を待てる状態にもあります。
「良い波が来た時に、沖に出ていないと波に乗れない」というサーフィンに例えた話を聞いたことがあるんですけど、今のハッカズークは沖に出て、波を作ろうと動きながら待っているところだと思います。
その時に備えて、コンサルティングやカスタマーサクセスの部分をプロダクトに落とし込み、スケールできる状態をつくることはポイントになるかなと思います。
やり続ければ絶対に成功する
▲コーポレートサイト用の集合写真・後列左には藤井さんと松田さんも
岡三CP・松田: 私がジョインしてからまだ4カ月ほどですが、現時点でアルムナイへの意識が高い企業への導入はある程度進んでいると思っています。これからはアルムナイに関心がある会社やアルムナイのことをまだ知らない会社への自発的なアプローチが必要ですよね。
アルムナイという言葉を知って、いろんな働き方があることを理解して世の中を見渡してみると、アルムナイに関する取り組みに共感する会社は潜在的に多いと思うんです。
まだ詳細はオープンにできないですけど、これから始まるハッカズークのプロジェクトを聞いて、私はすごく面白いと思ったし、ワクワクしました。
そういう動きがどんどんできたら、メンバーの皆さんももっといい仕事ができるはず。ぜひ頑張ってほしいなと思いますし、もちろん私も株主としてできる限りのことをします!
DI・下平:私も現状はポジティブに捉えています。これからアルムナイという言葉が市民権を得て、各社が当たり前のように取り組む時代が来るまでには、5〜10年かかると思っています。
その超黎明期に、すでに顧客を獲得して仕込みをやりつつ、ペインポイントに対峙し続けられているのはすばらしいですよね。長くやり続ければ絶対に成功する会社だと確信を持っていますので、みんなで楽しく長く働いてほしいなと期待しています。
今ハッカズークで働く面白さは「何でもできる」こと
——今のタイミングのハッカズークにジョインするからこそ、得られる面白さや経験は何だと思いますか?
MHCC・藤井:今のハッカズークは業務委託を含めて20名程度の会社です。各々にメインの役割がありつつも、その役割だけに留まらず、会社全体にまたがった幅広い経験が積めるのは大きいのではないでしょうか。
HR領域での経験が豊富なメンバーと一緒に仕事をすることで、自分の経験値やスキルを高めていけることはたくさんあると思います。自分のこれまでの強みや経験を生かしつつ、得意領域の幅を広げたい方にとっても、ジェネラリストとして全体のスキルを伸ばしていきたい方にとっても、絶好の成長機会があるのではと思います。
まだまだポストも自分でつくっていける状態にあるので、「こういうポストを担いたい」という意欲のある方にとってもチャンスは大きいですよね。
DI・下平:「個人として何を達成したいのか」「身につけたい/生かしたいスキルは何か」という大きく2つの軸でキャリアを選ぶケースが多いと思います。そういう意味では、ハッカズークの場合は前者のビジョンが圧倒的に重要だと感じています。
冒頭で申し上げた通り、今のハッカズークはアルムナイビジネスの黎明期に、長い時間をかけて市場をつくっていくステージにあります。人事領域の新しいカルチャーをつくりたいというビジョンを持っている方は非常にフィットすると思いますが、逆に言えばそこに共感できないとしんどいような気もします。
▲ハッカズークのビジョン
DI・下平:スキルに関しては藤井さんのいう通り、スタートアップ創業期に近いフェーズですから、意志と情熱さえあればあらゆる業務の経験ができる。より経営に近い視点を持ちながら、自分のスキルを生かしつつ拡張していける機会はあると思っています。今のハッカズークで鍛えれば、この先何でもできるようになるんじゃないでしょうか。
岡三CP・松田:アルムナイという言葉の認知がまだまだだからこそ、アルムナイについて知ってもらって、価値を感じてもらって、そこから導入に至った時のやりがいや達成感は大きいと思います。
現状はまだまだ先例のないサービスだからこそ、提案してから意思決定をしてもらうまでに時間がかかります。人事部だけじゃなく、いろいろな部署や人が関わりますから、ステークホルダーも多いです。
やはり大企業同士でビジネスをするのとは違って、スタートアップの場合はどうしても信頼性が問われます。会社やサービスはもちろん、個人の人間性も見られる。だからこそ一人一人が「どうあるべきか」を考えなくてはいけません。
そんな経営に近いところで事業に貢献できるのは、今のタイミングでジョインする利点だと思っています。
MUCAP・茂木:一言で言うと「何でもできるよ」ってことですよね。身も蓋もない話かもしれませんが(笑)
これまでハッカズークの皆さんがつくってきたものがあって、それを基にこれから入る方が何をやっていくのか。今あるサービスに新しいものを付け加えていくことはもちろん、もしかしたら想定しているプロダクトとは全く違ったものができるかもしれません。自分でどんどん仕事を進めていける人にはうってつけのステージです。
でも、それは裏を返すと、主体的に動かなければ何も進まないステージでもある。
どういうサービスを社会に提供したいのか。どのような社会課題を解決したいのか。そして、自分がどういう働き方、生き方をしたいのか。
そういう信念のようなものが問われると思います。
もちろんメンバーの皆さんにはずっとハッカズークにいてほしいですけど、この先「ハッカズークアルムナイ」として、他の場所で活躍できる人材になれる素地がある会社です。自分自身を成長させ、ハッカズークという会社を高めていく人たちがジョインしてくれたらいいなと思います。