芦田 弘毅のプロフィール - Wantedly
Golden Rules, inc., 代表取締役 GR(ゴールデンルールス株式会社)という会社で、病院コンサルティングや、病院が使う分析ツールの開発・販売をしています。 社長として、GRで「世の中にとって、ええもの」を作って、「うちの社員にとって、オアシスというか、理想郷みたいな会社」を創りあげたいなぁというのが、会社を興した出発点です。
https://www.wantedly.com/id/hiroki_ashida_b
今回は芦田が書かせていただきます。
GRは、基本的に、人類皆兄弟?
病院、学会、医療周り企業、異業種、
それこそ、同じ分析ツールベンダーさんや病院コンサルタントなど
自社以外の色々な立場の方々とコラボレーションもして、お互いの知見を共有しながら、
一緒に化学反応を起こす感じで、一緒に前に進んでいくイメージを持っています。
そんな中、今回、初めてコラボセミナーをさせていただいたのですが、いやー、面白かった。
皆さん、「識学」さんという企業向けのコンサルティング会社さんって、ご存じですか?
お互い顧客関係などではないのですが、前からすごく共感できるというか、
お考えに共鳴していて。
一緒に取り組む過程で、何か得るものがあるのではないかと考えて、
今回も是非にと実現させてもらいました。
世の中に対する疑問の例えですが、よく
「福利厚生を充実させたり、本人の目標値を引き下げて、仲良しの会社を作って、社員のモチベーションを引き上げて、会社の業績を上げましょう!」
とかって、宣伝文句などにあるじゃないですか?
確かに、うちにしても、福利厚生を充実させているし、
ノルマみたいなのはないし、結果として社員は仲良しかもしれませんけど、
「それらを、社員のモチベーションを上げるためにしてるかというとそうではないし、
生産性を上げるために、組織としてやるべきことなのかな?」
というと、私自身は「ちょっと違うかな?」と疑問を持っています。
※識学さんのサイトで、フリーでダウンロードできる漫画「本当は誰も得をしないモチベーションマネジメント」より。
一見、組織運営にとって良さそうというか、耳当たりはいいんですけど、
「じゃ、本当か?」というか、実績に基づいていないといいますかね・・・
何というか、そりゃ、私も社長で、会社を通じてみんなが社会と前向きに関われる場所を作ろうと
真剣に具体的に取り組んでいますよ。
上司・年上に、部下・ 年下は合わせなければいけない、
仕事以外のお付き合いも大事みたいなつまらない会社文化も含めて、
そのための障害や理不尽さみたいなものは、合理的に極力排除していきたいと思っていますけど、
反面、会社が社員に嫌われないように媚びたり、
社員が「自分は何をもって、プロとして評価されているか?給料を得ているのか?」
が見えなくなるような会社にしてもいけないとも思ってるんです。
仕事で、外から病院に関わっていると、ここの意識が希薄だったり、
マネジメントが機能していなくて、従業員と病院運営側の間に溝ができて、
お互い「何をしてほしいのか」「何がしたいのか」が一致しないまま、
意味なく不満が増幅・鬱積しているようなケースをよく見ます。
逆に言えば、
「自分のやりたいことと違うから退職する。」「自分のステージが変わったから転職する」
がある一定程度あっても健全でいいと思うんです。
そういう意味では、離職率を減らす、退職者をゼロにするというのは、
組織運営のそもそも目指すところではないのではないでしょうか。
(働きたいのに働けないような理不尽な退職を減らす、
自分の現職に誇りとやりがいを持ってもらうというのは、
当然、とても大切なことだというのは大前提ですが。)
おっと、これだけで、相当熱くなってしまいました。。。
そんなわけで、今回、私がセミナーで取り上げたのは、
目標管理制度「失敗あるある」。
病院として、それに取り組むだけでも素晴らしいとは思いますが、
それが形骸化している病院がなんと多いことか。。。
「目標管理制度とは何?」と聞かれて、
どれくらいの人が、自分の言葉で語れるのかなと。
つまり、評価する側も評価される側も、意図も意味も分からずに、制度だけが回って、
毎年たくさんの人のすごいエネルギーと時間を使っている反面、
結果、惰性で行われいる目標管理制度のおかげで、「やっていない場合」と比べて、
どんな違いが、病院の成果として生まれているのかな?と。
一つ事例を上げますと、
若手が大切な仕事を任されて、
上司から見ると、「ちゃんと自分の頭で考えれば分かるだろう」
と言いたくなるぐらい、
縦のことを横にすればいいことができないというか、
気が利かないというか、責任放棄、最悪指示待ち人間みたいな状況を露呈して、
その案件がうまく回らない状況が明らかになったりします。
で、そんな時、そのうまく回せない若手を
「あいつはダメだ、使えない。もう任せられない」
と評価する前に、私から言わせれば、原因を冷静に考えれば当たり前の話で、
そもそも、今までのその人における仕事の在り方って・・・
が、ずっと続いていたんじゃないのかな?ていう話です。
部下が事業全体を考える機会って、いままで組織の中であったのでしょうか?
そしてその時の上司による部下の評価って、フィードバックされていたのでしょうか?
今まで見てこなかったものを、急によく見て自分で考えろって言われても、
困りますよね。
水の流れを、論理的に想定して治水するのと同様に、
部下の実力、普段の取り組みからつなげた延長線上で、
その部下ができること、やるべくことをデザインして、
さらに本人が、病院・上司の意図を理解した状態で、仕事を割り振らなければ、
その部下が、本来持っているポテンシャルも活かせず、
失敗の事態に陥ることもまた必然だと思うのです。
一見、不自然に思える事象にも、必ず因果がありますし、それを引き起こす一因は、
自分ができるから、相手もできるだろうという「錯覚」であること、
他人と自分は過ごしてきた人生・経験が違うんだという「前提」は
常に忘れてはいけません。
そんなわけで、今回、自分も、
とても重要な、病院経営の本質の一つを見つめ直す
いい機会をいただきましたー、という話でした(笑)
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