【Entôインターン体験記】離島暮らし大学生のインターン内容とは?
日本海の隠岐諸島に位置する島、海士町。
人口約2300人のこの離島には、なにかの引力がはたらいているかのように、
多様なバックグラウンドを持つ人々が引き寄せられ、生活をしています。
今回は、4月からEntôにてインターンをしている私が、「ホテルのインターンっていったいどんなことをやっているの?」という疑問にお答えするべく、Entôインターン体験記を書いていこうと思います。
プロフィール
飯田萌希:広島県出身、埼玉県在住。早稲田大学国際教養学部に在学中。株式会社ヤモリ、SaaSスタートアップシェアオフィスSPROUNDコミュニティマネージャーを兼任後、株式会社Tsuzucleにジョイン。一年五か月Tsuzucleにて広告・SNS運用や人事採用を行う。現在は早稲田大学国際教養学部を休学し、島根県海士町に暮らしながら、ユネスコ世界ジオパークの「泊まれる」拠点施設 Entôにてインターン中。
なぜEntôで働き始めたか
もともと旅が好きでしたが、1回だけホテルにてアップグレードをしてみたらその「ちょっと特別な暮らしをする」という非日常的な体験の虜になっていました。大学のレポートやプレゼンは嫌いでしたが、ホテルと絡めると何時間でもリサーチできてしまうことに気が付き、いつの間にかホテルオタクになってしまいました。
将来は自分も旅のきっかけとなりたい・・・という想いが芽生え、ホテルの実情を知るためにホテルと仕事をしたいと思うようになりました。
‐夜の焚き火とEntô
インターンのお仕事概要
私がいまやっている業務としてはフロントと広報です。
フロントはホテルのなんでも屋さん。「ホテルのことを全部知りたいです!」という欲張りな私に、様々な部署を隈なく見られるフロントを任せてくださいました。ホテルの客室清掃を担当するクリンネス、港にある「島じゃ常識商店」の店番などもやっていました。
また、Entôの広報としての業務もあります。インタビューをしてWantedlyやnoteで記事を書いたり、Instagramの投稿作成をしたりしています。海士町に来る前に「私が発信したことがきっかけで海士町に来る人が増えてほしい」と伝えたので、その可能性がある仕事ができております。
他にも朝食、ディナーのEntô Dining、コンシェルジュなど様々な職種があるので、自分がどういった経験をしたいか、海士町に来てどんな自分になりたいかによってお仕事は変わってきます。
-休憩時間でも行けるEntô隣のレインボービーチ
Entôインターンの1日
シフトが大体12時から21時の遅番なので午前中はフリーです。港でのんびりアイスを食べたり、Entôライブラリーで気になっていた本を読んだりして過ごしています。
12:00 a.m.
お客様対応・掃除
ここからフロントのお仕事がスタート。
お昼時はこのような仕事をします。
・チェックアウトしたゲストの荷物を港まで運ぶ
・共用部の掃除
・ホテル前の花壇に水をあげる
・フロントの荷物預かり対応
・電話にて予約や質問、旅程相談などの対応
Entôは菱浦港のほぼ隣にあるので、「港まで荷物お届けサービス」も行っています。チェックアウト後に、荷物を持たずに観光し、港にある観光協会で荷物を受け取ってフェリーで帰ることができます。
また、都会のホテルとは少し違ってフェリーでしか来られないホテルなので、お客様の来島するタイミングがなんとなくわかります。12時40分と13時15分にフェリーが菱浦港に着くのでその時間帯にお客様対応が集中します。逆に、その時間以外は事務的な作業や掃除をします。
一方で、時間が決まっておらず差し込む業務が電話対応です。
予約のお電話だけでなく、島へのアクセス方法がかなりやっかいなのでフェリーの時間や乗り継ぎについての質問が来たり、夏は島のアクティビティについての質問もたくさん来ます。
電話対応を一回はじめると20分から30分時間をかけることもあるので、常にフロントには2人以上人がいないとお客様対応と電話対応を両方行うことができなくなります。
-Entô1周年の日にフロントに立つ私と奈々さん
16:00 p.m.
休憩
遅番なので大体夕方頃に休憩をはさみます。
徒歩3分のところに菱浦港(キンニャモニャセンターという施設)があるのでそこでご飯を買って海沿いで食べたり、さくっとご飯を作ったりしています。
17:00 p.m.
お客様対応
Entô Diningでの夕食が17:30, 18:30, 19:30の3回にわかれているのでDiningにゲストをご案内します。ほかにはフロント向かいにあるEntô SHOPのレジをしたり、予約しなくても行ける夜ご飯のお店をゲストにご紹介したり、基本的にゲストの方としゃべっております。
19:00 p.m.
翌日の準備
フロントは事務的な作業も多いので、ここからはゲストの会計書を出したり、翌日のクリンネスチームの方に使っていただく清掃指示書などを作成します。
20:00 p.m.
ご宿泊のお客様対応
Entôでは現在Barなどがないため、「Bar Time」という時間を設けています。お部屋でワインやおつまみを頼めるサービスなのですが、そのBar Timeの注文を受けて、内容を揃え、お部屋までお持ちする、という一連の流れをフロントが行っています。ワインのラインナップも多く、おつまみも海士町ならではのものを取り揃えているので、陰ながらオススメのサービスです。
この注文が何部屋かはいることもあり、館内を走り回るわけですが(走ってはいません笑)、他にもスピーカーやテレビを持ってきてほしいというお電話もいただくので対応が続きます。
21:00 p.m.
退勤
そんなこんなであっという間に退勤時間を迎えます。
フロントは何でも屋さんなので、夕日が綺麗だなあ・・・と思っていたらあっという間に暗くなっています。
あっという間に過ぎる1日ですが、ゲストにとっては特別な1日であることを忘れないようにしたいな、といつも窓から海を眺めながら考えております。
-夕暮れのEntôフロント
働く環境
フロントとして働く場所はEntôですが、広報の仕事で記事を執筆するときは集中して作業したいと思っています。離島に集中して作業できるスタバはありませんが、集中して作業できるスペースがいくつもあります。
①Entôライブラリースペース
ここは読書をしながらクリエイティブな発想をしたいときや、、気分転換をしたいときに使っています。海士町には「島まるごと図書館構想」があり、島のあらゆる拠点に図書館スペースがあります。ビジネス書もあればレシピ本もあり、絵本まである優秀な図書館です。いつも静かで居心地もよいので、一度は行ってみてほしい場所です。
②学習センター
菱浦港から徒歩5分圏内にある学習センター。
なんと古民家を改装したお洒落な塾です。Wi-Fiと電源もあり最高。
ここも「島まるごと図書館」の一拠点なので本がたくさん。近くにある隠岐島前高校のテスト期間は少し込み合いますが、土日もやっているので優秀な集中できる場所です。
③菱浦港のベンチ
ここは海に面していてノートにひたすらアウトプットしたいときとか、日記を書きたいときとか、自然を感じながらアナログな作業をしたいときに向いています。海風を感じながら、飽きたら波をぼーっと見るなど、自分に向き合いながら集中できます。
このように、カフェや図書館がなくても、集中できる場所がいくつもあります。
とはいえ、毎日仕事詰めでも煮詰まってしまうので息抜きが必要です。
海士町では大自然がすぐそこにあるので、気軽に隙間時間でも息抜きができます。
休日の過ごし方
①隣の島をドライブ
Entôがある中ノ島はの近くに西ノ島と知夫里島があるので、違う島に休みの日が揃ったメンバーで出かけたりします。どちらの島も自然を感じることのできる有名な観光スポット赤壁や摩天崖があるので3-4時間もあれば小旅行が楽しめます。
-いつも一緒に働いているDiningメンバーとフロントメンバーと、知夫里島の赤ハゲ山にて。
②釣り
離島なので釣りスポットに恵まれています。この前は夕方から夜にかけてイカを釣りにいきました。釣れるまで、のんびり夕日や波を眺めたりしてゆっくりしたときの流れを感じるだけで日々の疲れは癒されます。夜の釣りはライトをつけるのですが、それを消したときに見える星空も最高でした。
-イカ釣りのとき、海の上で撮った一枚
③お菓子作り
「ないものはない」というコンセプトの海士町。いろんなものを手作りします。これまでは野苺ジャム、パウンドケーキ、松葉サイダー、お餅などを作っていました。収穫からやるので午前か午後は丸々それに費やしていることが多いです。島民の皆さんのお力も借りて、自然を生かして楽しむ知恵を蓄えています。
-松葉サイダー作り
このように休日はこれまでやったことがないような経験ができると思います。一緒に働いているメンバーは20代前半の方が多いのですが、皆の「自然を楽しむ力」の強さに驚いている毎日です。特にフロントでは、お客様におすすめの離島の楽しみ方を聞かれることも多いので、自ら足を運んで新発見をすることが重要だと思っています。
興味を持ってくださった方へ
ここまで読んでくださりありがとうございました。
海士町でのインターン生活はこれまでにない経験の連続で新鮮です。興味を持ってくださった方はぜひこちらのリンクを覗いてみてください。