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まだ世の中にない新しい価値を提供する。自由と裁量あるカルチャーの中で挑戦する若手メンバー座談会

トヨタコネクティッドの先行企画部は、未来に向けて、次世代の製品化に活かすための試験・研究・実際に形にするまでを担当している部署です。そのような先行企画部でアグレッシブに活躍する若手メンバー3名(写真左から、鈴木、銭、富田)に、業務に取り組む姿勢やTCのカルチャーを聞きました。3名が口を揃えて「自由」を語るその背景には、新規事業を創出し続けるための土壌とメンバーへの強い信頼がありました。

―――簡単に自己紹介をお願いいたします。

富田:私は主に技術開発・技術研究を行う試験研究エンジニアとして、2022年5月にトヨタコネクティッド(以下、TCと表記)に入社しました。現在は、クライアントの先行開発案件にアジャイル開発チームの開発メンバーとして従事しています。

TCを知ったきっかけは、利用していた転職エージェントからTCの求人を紹介され、試験研究をしているとのことで興味を持ったことです。そして今の上司と面談した際に「エンジニアとして、この世にまだないものを作っています」という言葉を聞き、大きな魅力を感じました。さらに、「試験研究なので今の時点ではあなたに何をやってもらうか分からない。仮に希望するような案件に参画出来ても、その次の案件は全く別のことをやるかもしれない」とも言われたんですね。私は未知への挑戦が複数あるのだと感じ、むしろ最高の環境だなと捉え、入社を決めました。

銭:私は2022年6月に入社し、技術検証を行う技術検証グループに所属しています。前職では、海外の新規事業の推進・サポートを3年ほどしていました。具体的には、プロジェクトの進捗管理や新規事業の提案に対するフィードバックなどです。

そのような事業に携わる中で、自分もサポートの役割ではなく自らアイディアを出し新規事業を立ち上げたい、もっと最前線で大きいビジネスを作りたいという思いを抱き、転職を決意しました。そしてTCの求人票を見て興味を持ちました。今の上司と面談で話す中で、TCでは自分で手を挙げてアイディアを生み出しビジネスを作ることができると感じ、入社を決めました。現在は新規事業創出および社内の新規事業創出の制度設計にも関わっており、その制度に沿って自分も他のメンバーと一緒にいくつかのプロジェクトをゼロから考え、事業化に向けて業務を行っています。

鈴木:私は大学卒業後、2021年に入社し現在2年目です。主に試験研究案件で、共同実証先と一緒に開発業務や成果物の効果検証などを行っています。就職活動時は自動車に絞ってみていたわけではありませんが、豊田章男さんが「自動車業界は100年に一度の大変革期」と話しているのをテレビで見て、そこに面白さやワクワクを感じていました。また、もともとITと移動モビリティの掛け合わせに可能性や期待を感じており、TCであればそのような分野で新しいものやサービスを創造することができるのではないかと思い、入社を決めました。

まだ世の中にないサービスやシステムを在り方から考えて、開発する

―――現在は各々どのような業務に取り組まれていますか?

富田:私は現在、クライアントの試験研究案件でアジャイル開発チームのメンバーとして、自動運転に関連したシステム開発に携わっています。自動運転自体まだこの世になく、手探りで進めていることが多いプロジェクトですね。ある機能を作り、自動運転システムと上手く機能するかを検証し、検証したことを製造に反映しながら開発を進めています。

開発はアジャイル開発の原則に沿って行っています。2週間のスプリントで達成を目指すゴールがあり、例えば「ある業務Aを行えるようにする」というゴールがあるとすると、それを実現するためにはどういった機能が必要なのかを開発メンバーが探っていきます。そして必要な機能を分解してタスク化し、開発メンバーで話し合って分担する流れです。出来上がったものは、メンバーのうち進捗やゴールの達成具合を判断する人が触ってみて完成となります。

鈴木:私は今新卒2年目で、目下いろいろな経験を積んでいるところです。試験研究に使うためのアプリケーション開発の一つの機能を担当したり、上長から依頼されて作り変えたりしています。開発メンバーに混じりつつ、一人で抱えられる規模のタスクや機能を任せてもらっているイメージです。

具体的には、ウェアラブル端末を活用し、配送業務の改善を目指す試験研究案件に従事しています。先ほどお話した開発に加えて、PMと一緒に共同実証先に伺って現地での検証を進めるためにアプリの説明をしたり、私自身が実際にトラックに乗ってドライバーさんの業務の中にアプリを入れていって、どういう課題があるか、こういう風に改善できるのではないかというように議論、検証しています。

銭:私の仕事は主に2つで、1つは制度の管理です。社内には新規事業創出に関する制度があるのですが、もともとはシンプルなものとなっており、アイディアを出したらすぐに開発に入って物を作るという内容でした。開発が早いのはもちろんいいことですが、本当にお客さまにとって必要な解決策なのか、お金を払っても使いたいなのかといった検証が少し薄かったため、開発の前に検証のステップを追加しました。

そして新たに作った制度に関しても、社内のみなさんに実際に利用していただいてフィードバックをもらい、それに基づいて制度をさらに改善していきたいと思っています。やはり利用してみないと結果はわかりませんから、運用を始めてから制度のわかりにくい部分やもっと事例があった方がいいなどの声が出てくることを想定してます。23年度にもみなさんの生の声に基づいて、新規事業創出に役立つように改善していく考えです。

もう1つの仕事として、3つの新規プロジェクトを推進しています。1つは地域MaaSに関するプロジェクトです。日本には過疎地域が多くあり、そのような地域では自分の自動車や路線バスを使って移動します。ところが、ここ数年路線バスが過疎地域から撤退しているケースが多く、路線バスがなくなれば自動車を運転できない人はどうすればいいのかという地域課題があります。そういった課題に対してチームでいろいろなアイディアを考え、公共交通の問題を解決することに取り組んでいます。

2つ目に、最近電気自動車や水素自動車のようなガソリンを使わない新エネルギーを用いた自動車が注目を集めていますが、そのような自動車に付帯する新しいサービスを考えています。車自体だけではなく、インフラや周辺サービスなどに対して、顧客がどのような課題を抱えているのか、どのようなITサービスが活用できるか、という議論を進めていますね。

3つ目は自動車の安全に関するプロジェクトです。海外でも日本でも、自動車への子どもの置き去り事故が発生することがあるため、置き去りを防止するためのいろいろな対策を考えています。このようなニーズに対してどのような方針がいいかをゼロから考えて、顧客にインタビューやアンケートを行い、その結果に基づいて富田さんや鈴木さんのようなITエンジニアと連携して実際にプロダクト開発に進みます。

こうしたプロジェクトの元になるアイディアは、生活の中での気づきや新しい技術のトレンドなど、さまざまなところからヒントを得ています。得たアイディアをチームで持ち寄って、デスクリサーチやターゲット顧客へのインタビュー、無償の実証実験などにより調査と検討を行います。その結果本当に社会に必要なよいものだということになれば、具体化して研究開発案件として進めていく流れです。

―――業務の中での意思決定はどのようなスピードで、どのように行われているのでしょうか?

富田:私が担当してきたプロジェクトでは少数のメンバーで開発していることが多いため、一人ひとりに期待される役割が大きいです。一人の飛び抜けた技術を持つエンジニアが全てを担うのは非現実的なので、メンバー一人ひとりがエンジニアのエキスパートとして、気づいたことをどんどん発言していかなければなりません。エンジニア一人ひとりが自立し、ゴールを達成するために必要な機能の提案やゴールに対する逆提案も頻繁に行われています。そのように提案したことはとても反映されやすいです。

鈴木:業務の中ですぐに上長に連絡できる体制があるため、提案や相談をしながらスピーディーに進められていると思います。検証においても、改善が必要と気づいたことはすぐに報告し、開発チームに共有します。するとまたすぐに開発チームから「改善しましたがどうですか?」と報告があるというように、かなり早いスピードで意思決定が行われている状況です。提案したことは積極的に取り入れられており、私にある程度の裁量がある環境です。

富田:その背景としては、チーム全体を見たときに、メンバーのバックグラウンドや今までにやってきたことを知っている、という点が有ると思います。この人になら任せて大丈夫と思える環境になっていますね。メンバー同士がそれぞれに熱量を持って仕事を任せ・任せられる関係が、個人の裁量の大きさにつながっていると思います。

銭:どの程度かはプロジェクトによるところもありますが、自分でゼロからアイディアを出したプロジェクトに関しては、自分が責任者となって意思決定をしています。もちろん、上司には毎週相談して考えが不足しているところについてアドバイスをいただいていますが、自由度はかなり高いです。逆に自分がプロジェクトメンバーの立場のときも、責任者からよく「どう思いますか?」と意見を求められます。そのようにみんながコミュニケーションを非常に大事にしていて、常に意見交換を行っています。

メンバー同士の信頼に加えて、私たち3人の上司の存在も大きいです。上司は経営層との交渉力が非常に高い人で、私たちがアイディアを出せば、その新規事業を前に進めるために上の方といろいろな交渉をしてサポートしてくれます。この上司がいなければ今のようにスピーディーに事業を推進できていなかったと思います。

富田:また、エンジニアリングの面においては、技術力の高いエンジニアのシニアエキスパートという技術力の高いエンジニアのシニアエキスパートという役職があり、プロジェクトがどう転んだとしてもシニアエキスパートが解決できるという安心感があります。シニアエキスパート側も、仮に若手が自由にやって失敗しても自分が責任をとるという気持ちで、裁量を与えて自由にさせてくれているのだと思います。

自由と裁量高く、一人一人がプロフェッショナルとして成長できる

―――先行企画部のカルチャーを教えてください。

富田:入社する前はトヨタ自動車の子会社ということで堅いイメージがあったのですが、入社してみると非常に自由なカルチャーがありました。転職で入ってきている人がほとんどということもあって、自分で考えて何が必要なのか、何をすればいいのかを決めることが非常に多いと感じています。社員はそれぞれバックグラウンドが違うため、それぞれのバックグラウンドや意見にリスペクトを持っていると思っています。

銭:業務においても非常に自由度が高く、アイディアや提案を出しやすい雰囲気があります。またチーム内で意見交換や議論が積極的に行われていて、お互いの意見を尊重してコミュニケーションできている部署だと思っています。今は業務のほとんどがリモートですが、何かあればすぐに上司にチャットで相談できる環境で、そうすることにみんなが慣れています。人に相談することへの抵抗感があまりなく、いい意味で遠慮がないです。相談すれば必ず応じてくれますし、お互いが相手を尊重していてコミュニケーションしやすいと感じています。

富田:月に一度上司と1on1で話す機会があり、フルリモートでほとんど顔を合わせることがない中でも現在関わっている案件や今の気持ちなどの細かいところまで話しています。普段からポジティブ・ネガティブにかかわらず素直な気持ちの部分まで話しているため、いざ自分が困ったときにもすぐに言える関係が築けていると思います。

鈴木:上司との面談では、やりたいことも積極的に伝えています。伝えたことに対して「こういう研修があるよ」というようにチャンスが与えられることが多く、自分で何かを学ぶ機会を多く与えられていると思います。そのように能動的にチャレンジすることや、こういうふうにしたい・こういうものを作りたいと思う人を全面的にバックアップしてくれる環境です。

―――先行企画部をどんなカルチャーの組織にしていきたいですか?

富田:いろいろなバックグラウンドの人が集まっているので、お互いの今までやってきたことや能力に対するリスペクトがあり、その中で別々の考えが集まって生まれる新しい発想があります。これからさらに人が増えていってもこの文化はなくさないようにしていきたいです。

鈴木:キャリア採用で入った人が多いので、個人個人が自分の得意分野で活躍でき、チーム全体にもその知見や経験を活かして1つのものを作り上げていくというような、事業をどんどん創出していける強い組織にしていきたいです。

銭:私は、変化に柔軟に対応できる文化がほしいと思っています。今事業環境はグローバル的に毎日変化しています。先ほどお話しした制度に関しても、今年新しくした制度でも来年は環境の変化によって改善が必要になるかもしれません。新規事業のアイディアを出すにあたっても、明日には世界がガラリと変わる可能性があります。そのため、組織としてはそういった変化に柔軟に対応できることが大事だと思っています。

世界に新しい価値を提供することに情熱を持ち、共に学び成長するチームに

―――先行企画部として、どのような思いでプロジェクトに向き合っていますか?

鈴木:自動車が生まれたとき、社会がものすごく変化して生活が一変したと思います。今度は自動車とITという分野で、生活が一変するようなインフラになるぐらいのサービスやものを作り出していけたらいいなと思って日々経験を積んだり学んだりしています。将来的にそのような事業を創出できる立場になりたいと思いプロジェクトに向き合っています。

富田:今のTCにはいろいろな研修制度がありさまざまな情報が入ってくるので、アイディアが出てくる土壌やそれを実現できる環境があります。それをエンジニアリングの面で一緒に叶えたいと思っています。また、自分が作りたい未来だけでなく、他のメンバーが作りたい未来やそれに関わる思いに共感して、それを一緒に作っていきたいです。

銭:新規事業創出に関わる中で、新しい未来を作ることや、日本だけでなく世界の人々に対して新しい価値を提供したいという思いでプロジェクトに向き合っています。自分が企画している新しいサービスが人々の生活に影響を与えたり誰かの役に立ったりすることが私のやりがいであり、喜びです。

―――どのような人が先行企画部にフィットすると思いますか?

銭:新しいアイディアや技術に対して興味を持っていて、積極的に学び続ける姿勢がある方が向いていると考えています。先行企画部内でも自分で勉強する機会がたくさんあるので、そういう意識があれば成長できる環境だと思います。

富田:自分がまさにそうだったのですが、「何をやるかわかりません」と言われてワクワクできる人はかなりフィットするのではないかと思います。使う言語やフレームワークが決まっているわけではなく、また特定の業務や案件に紐付いているエンジニアでもないので、その場その場で今自分が何をしたいのか、何をすればいいのかを考えることが好きな人がいいと思います。

鈴木:こういうことがしたい、こんなことを身につけたい、そのような意欲があって能動的に動ける人、チャレンジが好きな人が向いていると思います。

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