1
/
5

愛ある組織、越えていける組織

迷惑をかけあうこと

昨年から会社が倍速的に成長していくにつれ、不平や不満の声が直接的にも間接的にも自分に届く機会も増えてきた。そんななかで忙しさを言い訳に思考を停止させ、ただものごとがうまく回る機能的な組織へ邁進しようとしていた気がします。そんなとき、未来への良い示唆をくれたのはまたもや瀬戸田でした。

二月末に第二回せとだレモンマラソンが開催された。当日は雨予報がずっと前から出ていたので「どうか晴れてくれ!」と皆念じ続けていたことでしょう。蓋を開けてみればこの上ない快晴。

5年前は人っ子一人いなかったしおまち商店街に1,000人のランナーが走り抜ける景色はもうとにかく壮観で、イベントはもちろん大大大盛況に終わったのだけれども、それ以上に感動したことがあった。

前日からStartの横断幕を掛ける山口さん(商店街会長)やコーンをコース上に並べていく長澤さん(地元プロパンガス会社の社長)がなんだかルンルンして楽しそうだったこと。

大会準備で目にクマをためて深夜まで働く亮大、岡野、将基や颯をはじめとしたSOIL Setodaスタッフに、島の人気店ちどりの和美さんが「マラソンまでの一週間は毎晩あの子たちにごはん届けるって決めてる!」とドヤ顔で言ってきてくれたこと。

みんなが口をそろえて「あの子たちが頑張ってるなら、助けてやらにゃあ。俺らも楽しませてもらってるしな。」と言っていたこと。
せとだレモンマラソンを引っ張ってきた亮大が、乾杯の挨拶で声を震わせながら島のみんなへ謝辞を述べたらみんなのビールの泡が無くなっていたこと。

どれも泣きそうになるほど嬉しかった。「迷惑をかけあうこと」から始まるんだなぁ、と学ばせてもらった。思い起こせば、友人も恋人も家族も、迷惑を掛け合うことで絆を深めてきた。思いが強いから意見があり、迷惑をかけなければならない瞬間が生まれる。そこから人間関係が始まり、愛が生まれる。摩擦があるから熱が生まれるように。

Stapleはもとよりそういう人間臭い組織だったはずなのに「会社にならねば」という焦燥感から効率的で機能的な集団になってしまうところだったのかもしれない。危ないあぶない。

地元のおじいちゃん、おばあちゃんが沿道から瀬戸田マラソンを応援。

2024年はStapleの大型採用活動が始まり、4月1日までに入社した6人のメンバー、4月末までに入社する予定の4人、そしてなによりParkletやMeiji Park Marketの仲間たちがStapleの一員となってくれたおかげで60人強のメンバーが一気に増えた。素晴らしい新メンバーに恵まれて採用活動は今のところ大成功をおさめていますが、皆を受け入れるこのタイミングで瀬戸田を通して大事なことを再認識できたことは会社の未来を大きく変えたに違いないです。

会社は血の通った生き物。社長である自分も。スピードが速すぎて見失うこともあると思うけど、瀬戸田や函館、長門湯本など関わる地域で起きている「壮大な迷惑の掛け合い」がこれからも我々に色んなことを気づかせ、救ってくれるはず。ちゃんと感受できる余裕を保ちましょうね。関係者の皆様、これからも積極的に迷惑をかけあいましょう 笑

企画の民主化 / 熱源

前述の出来事もあり、Q2から「企画の民主化」という思想を組織に実装します。今までは「企画チーム」が街や場をどのようにしていくのかの方向性を定めてきたけれどもこれからは「熱源」というポジションを定め、その人の意見が最も尊重されることで会社の進出する地域、企画の内容、デザインを決めましょう。企画書を書ける、デザインがわかる、事業計画が書けるという人ほど熱源をサポートするチーム。「だれよりもこの場所で○○をやり切りたい!」とか「これをやることが自分の人生にとってとても大事なんだ!」と言い切れるひとにもっともっとチャンスが巡る会社にしたい。
土地の声に耳を傾け、謙虚に学び、人やモノへの愛情を伝播させる熱源たちが作っていくホテルや飲食店、そして町々はさぞ素敵で唯一無二な色を放つことでしょう。こんな経営をしていくStapleを2024年もよろしくおねがいします!(岡 雄大)

岡 雄大 | YUTA OKA
代表取締役 
岡山に生まれ、米コネチカットと東京で育つ。育つ過程で触れた世界の多様性や、旅をする中で触れた日本の地域毎の文化的ルーツの複雑性に魅了され、旅をし続けることを仕事にしたいと考えるようになる。大学卒業後は、スターウッドキャピタルグループの東京及びサンフランシスコオフィスで不動産やホテルブランドへの投資業務に従事。その後シンガポールで独立し、ホテルブランドへの投資戦略や経営企画に関するコンサルティングを行うが、2019年からはStapleの本格稼働を開始。広島県 瀬戸田と東京都 日本橋に拠点を置き、都市一極集中ではない社会を見据えた場やまちの企画・開発・運営に情熱を燃やす。仕事をしていない時はスノーボードかバスケかお酒。山大好き。海は好きだけど泳げない。
早稲田大学 政治経済学部 卒業

株式会社Stapleからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?
株式会社Stapleでは一緒に働く仲間を募集しています

同じタグの記事

今週のランキング

高平 葉奈さんにいいねを伝えよう
高平 葉奈さんや会社があなたに興味を持つかも