GMOペパボ株式会社 / ペパボ研究所 客員研究員
共著:アクセス頻度予測に基づく仮想サーバの計画的オートスケーリング
従量課金を主としたクラウドサービスでは、処理性能を保ちつつ必要最小限数の仮想サーバで運用し利用料金を抑制することが Web サービスの運営者の課題である。 しかしながら、複雑化した Web アプリケーションにおいて適切なオートスケーリング契機の基準決定は困難である。 本報告では、Web アプリケーション構成の複雑さに依存しない指標として一定時間あたりのアクセス頻度であるスループット値を用い、Web サービス運用者が経験的に把握しているアクセス頻度に影響を与える突発的な要因を取り込むことで予測精度を向上させたアクセス頻度予測モデルから、クラウドサービスの利用料金を考慮した仮想サーバ台数を算出する計画的オートスケーリングを提案する。 提案手法により、サービス運用から得られる突発的なアクセス頻度の変動要因を予測に反映しながら、仮想サーバごとの負荷が一定に保たれた安定かつ効率的な運用が可能となる。 著者:三宅悠介, 松本亮介, 力武健次, 栗林健太郎