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業界No.1の配達品質へ。「信頼」を築くドライバーマネジメント部の挑戦

この記事は2024年12月25日にnoteに掲載した内容を転載しております。

「配達品質」という観点から、出前館のサービス価値を支えるドライバーマネジメント部。業界No.1の配達品質を目指し、日々挑戦を続けています。

今回は、ドライバーマネジメント部に所属する松田さんにインタビュー。4年にわたり配達員領域を担当してきた経験から、松田さんが考える「高い配達品質」の定義や、その実現に向けた課題、これからの展望についてお話を伺いました。


松田 悠介
CX本部 ドライバーマネジメント部 ドライバー品質企画グループ マネージャー
2021年に出前館に入社し、シェアリングデリバリー事業の基盤整備や配達員管理業務に携わる。配達員の採用施策の立案から、配達品質向上を目的とした仕組み作り、配達員の満足度向上施策まで、配達員領域を幅広く担当。2024年にはドライバー品質企画グループのマネージャーに着任。

目次

  • 当たり前の徹底こそが、出前館のサービス価値を高める
  • 業務委託モデルならではの課題を解決するために
  • 目指すは、デリバリー業界全体の品質の底上げ
  • ボドムアップでアイデアが生まれる主体的な組織へ

当たり前の徹底こそが、出前館のサービス価値を高める

── ドライバーマネジメント部は、何を目指す部門なのでしょうか?

「高い配達品質を実現し、名実ともに業界No.1のデリバリーサービスへと成長させること」を目標としています。そのために、配達のパフォーマンスを向上させる仕組みや、品質を維持する体制を整えながら、出前館全体のサービス価値を高める役割を担っています。

── “高い配達品質”とは、具体的にどういったことでしょうか?

「注文した商品が約束通り、お店で買うのと同じ状態で届く」状態のことです。単に「時間通りに商品を届ける」だけではありません。温かいものは温かく、冷たいものは冷たいまま。見た目が崩れていない状態で、ユーザーの期待をしっかりと超える形で商品を届けることが重要です。「注文した商品が約束通り届く」というのは当たり前のことではありますが、この当たり前を徹底することが、ユーザー満足度の向上や、長期的な信頼構築、ブランド価値の向上に直結すると考えます。

また、高い配達品質を実現することで、トラブルやクレームも削減することができます。その結果、すべてのステークホルダーがより良い体験を得られるだけでなく、事業運営におけるコスト削減にも寄与できると考えます。

── 配達品質の向上を目指すドライバーマネジメント部の中でも、松田さんが所属する「ドライバー品質企画グループ」はどのような役割を果たしているのでしょうか?

大きく分けて三つの柱に取り組んでいます。一つ目は、「配達力の確保」です。出前館が展開するエリアや時間帯で適切な配達員数を確保するため、採用施策やキャンペーンの企画を行っています。

二つ目は、「配達員や配達品質の管理」です。配達中の商品が適切な状態で届けられるよう、品質基準を策定し、運用の見直しや改善を進めています。

三つ目は、「配達員向けのコミュニケーションと満足度向上施策」です。配達員との円滑なコミュニケーションを図り、働きやすい環境を提供することで、配達品質の向上にもつなげています。

業務委託モデルならではの課題を解決するために

── 松田さんは4年にわたり配達員領域を担当されてきたと伺っています。これまでの配達員領域の変遷を踏まえ、現在はどのようなフェーズにあるとお考えですか?

ここ数年を振り返ると、コロナ禍による需要の急増といった外部要因を背景に、出前館は急成長を遂げてきました。当時は急激に拡大する需要に対応するために、配達体制を整えることに必死だった記憶があります。

現在はその時期を経て、計画的な成長を目指す新たな段階に進んでいます。配達員の品質管理や満足度向上を通じて、出前館全体のサービス品質を底上げするための基盤を整備するフェーズです。ドライバーマネジメント部としては、業務委託モデルならではの課題を克服するための施策も進めています。

── 業務委託モデルならではの課題とは、どういったことでしょうか?

以前は出前館が採用したアルバイトの方に届けてもらうスタイルでしたが、メリットも大きい一方で、コストが大きな課題となっていました。そのため、業務委託モデルへの移行は、出前館にとって必要不可欠な判断であり、転機でもありました。

契約形態の変更によって、アルバイト採用では対応が難しかった地方エリアへのサービス展開が可能となり、現在では全国47都道府県600以上の市区町村にまでサービスを広げることができています。サービスの拡大は、業務委託モデルだからこそ実現できた成果だと感じています。

しかしながら、配達員への情報伝達など、業務委託ならではの課題も浮き彫りになりました。アルバイト時代には日々対面でコミュニケーションを取ることができましたが、業務委託モデルでは顔を合わせる機会が限られるため、ルールやガイドラインを正確かつ効率的に共有する仕組み作りが必要となっています。

── 課題に対してどのようにアプローチしようと考えているのでしょうか?

配達中に守っていただきたいことなど、配達員向けの情報を1つの場所に集約し、コミュニケーションの方法を抜本的に見直そうと考えています。また、「これをしては駄目」という押し付けではなく、「もっとこういうふうにしていきましょう」といった前向きな内容にし、出前館と配達員が対等な関係で協力していく体制を作ろうとしています。

コミュニケーション面以外でも、配達品質や運営の透明性を高めるために、配達員の稼働状況や関連データを活用し、潜在的な課題を早期に検知する仕組みの導入も検討中です。これにより、ユーザーも安心して利用できるサービス基盤が構築できると考えています。

目指すは、デリバリー業界全体の品質の底上げ

── 業界No.1の配達品質を目指していく上では、どんなことが必要になるのでしょうか?

単に競合サービスとの優位性を高めるだけでなく、デリバリー業界全体の品質を底上げし、そのイメージをより良いものにすることが必要です。デリバリーがさらに日本に浸透するためには、業界全体の品質向上が不可欠であり、それが結果的に出前館の成長にもつながっていくと考えます。

── 具体的に、どのようなアクションを考えていますか?

三つのアクションを進めていきたいと思っています。まずは、配達員に関する膨大なデータの整理と有効活用です。現在、さまざまなデータを取得できる仕組みは整っていますが、それを効果的に活用する体制がまだ十分ではありません。データを活用して現状を分析し、より精度の高い施策を実行できるような基盤を整備していきます。

次に、「脱・応急処置」を進めていきます。これまではトラブルが発生した際、その都度トラブルシューティングを行う形で対応してきましたが、今後はそもそもトラブルが起きにくい仕組みや制度を設計していきます。未然に問題を防ぐ体制を構築することで、配達品質を安定させることが目標です。

最後に、配達員に対して報酬以外の価値を提供する取り組みを強化します。働いた分に見合った報酬を維持しつつ、「出前館で働くことにやりがいがある」と感じてもらえるような環境づくりを目指します。具体的には、配達員の頑張りをしっかり評価して還元する仕組みや、働きやすさを支える施策を充実させることで、より多くの配達員に継続的に働いてもらえるようにしていきたいです。

ボトムアップでアイデアが生まれる主体的な組織へ

── 業務面について詳しく伺ってきましたが、松田さんが出前館に感じている面白さとはどんなことでしょうか?

出前館で働くことの一つの面白さは、日本国内で認知度の高いサービスの「裏側」に触れられることです。友人や家族も利用しているサービスだからこそ、自分の仕事が身近な人にも影響を与えられていると実感できます。サービスについて話題に上るたびに、「自分もこの仕組みを支えているんだ」と少し誇らしい気持ちにもなります。

また、出前館のビジネスモデル自体が加盟店、ユーザー、配達員という三者が関わるユニークな仕組みで成り立っていることや、ドライバーマネジメント部としてスケールの大きな仕事に取り組めていることにも面白さを感じています。

印象的だったのは、配達員向けの研修動画システムを導入した際のことです。システム提供会社の方から、「導入初月でうちのシステムの登録者数No.1になりました。これほど多くの人が登録するとは思わなかったです」と驚きの声をいただきました。既存の枠を超えるような規模で事業を展開しているんだと実感した出来事でした。

── 組織自体も拡張していくと思いますが、どのような組織を作っていきたいですか?

個々のメンバーが主体的に行動できるフラットな組織です。現在のグループでは「オーナーシップとリーダーシップ」というテーマを掲げています。これには、メンバー一人ひとりが自分の役割に責任を持ちながらも、自由に意見を発信し、積極的に提案できる環境を整えたいという思いが込められています。

トップダウンではなく、ボトムアップでアイデアが生まれる組織へ。新しい施策やプロジェクトの提案がメンバーから自然に出てきて、それが全体の方向性に反映されるようなチームを目指したいですね。

── 最後に、松田さんの今後の目標を教えてください。

組織の観点では、配達員視点に立った改善やデータドリブンなアプローチを強化していきたいと思っています。個人としては、これまで配達員に関する業務全般に携わってきた経験を活かし、引き続き配達員関連の施策やプロジェクトのハブとなり、会社全体の競争力向上に貢献したいです。「配達員に関することなら松田に聞けばいい」と信頼してもらえるような存在になることが、まずは目先の目標ですね。

また、出前館がさらに成長し、黒字化を達成する頃には、さまざま課題を解決できるビジネスパーソンになることを目指していきます。そのために、現在の業務を通じて、課題解決力や問題分析力をさらに磨いていきたいです。


取材・執筆/早坂みさと

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