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組織と社員を健康にする、“程よい本音”が見られる場所|Pulse User Interview・株式会社山善

太陽光発電などで生産されるエネルギーをその地で消費できる「クリーンエネルギーの地産地消」を目指し、産業用・住宅用太陽光発電システムの設計、施工、販売までをワンストップで行う株式会社山善では、社員の健康を増進する「健康経営プロジェクト」の一環として「Pulse」を導入しています。同プロジェクトを立ち上げた管理部マネージャーの渡辺純奈さん(写真・左)と総務担当の柴川憲子さん(写真・右)は、「健康状態の可視化が導入の目的だったが、利用が浸透するなかで『Pulse』の役割が変わり、より重要度が増した」と語ります。

チームマネジメントサービス「Pulse」の導入経緯と、当初は想定していなかったという意外な効果についてお話を伺いました。

1on1では把握できなかった、社員の心身の健康状態を可視化したい

ーー「Pulse」導入のきっかけとなった「健康経営プロジェクト」について教えてください。

渡辺:以前から社員の“メタボ率”が高く、食生活などの生活習慣を見聞きするとやはり不摂生が常態化していたのが気になっていました。そこで去年の4月ごろに社員全員で健康になろうと「健康経営プロジェクト」を立ち上げました。朝にラジオ体操をしたり、オフィスに野菜の惣菜を届けてくれるサービスを利用したり、社内勉強会で睡眠不足の悪影響を学ぶ活動などを通じて健康への意識改革を促す取り組みです。

柴川:有志によるダイエット部が発足するなど、行動の変化も見えてきましたが「健康経営プロジェクト」を進めるにあたって、体調の可視化ができないことへの課題を感じていました。そこで私の方で体調をチェックできるツールを探したところ「Pulse」を見つけ、プロジェクト開始の翌月に導入しました。

渡辺:「Pulse」導入前は、心身の健康チェックといえる施策は1on1くらいでした。しかし、月2回の頻度だと体調変化やその要因となる悩みなどに気付くのが難しく、可視化したいという狙いがありました。

社員の健康を改善するプロジェクトの一環で、「Pulse」が導入された

ーー浸透を促すために、導入時にはどのような働きかけをされましたか?

柴川:最初は全体会議の場で、新しい機能が導入される旨を告知しました。機能説明については、それほど複雑ではないので簡単なスライドを見てもらうだけでしたが

マネージャーの皆さんが1on1での話題づくりがなかなか難しいと聞いていたので、「Pulse」を利用して1on1のきっかけにしてほしいという話と、そのためにも「Pulse」の回答にはコメントを入れてもらうよう、マネージャーから部下へ必ず声かけを行ってほしいという話を伝えしました。

渡辺:当社では「人を応援 地球に貢献」を理念に掲げています。マネージャー陣も、「Pulse」導入に一生懸命取り組む柴川を見て、理念に沿って自然と応援してくれたみたいで、各マネージャーが担当するチームに「ちゃんと『調子どう?』にコメント入れてね」と伝えている姿を見掛けましたね。

柴川:数値での回答と合わせてコメントでも自身の調子を伝えられるのがメリットだと感じていたので、コメントを入れてもらうよう伝えていたのですが、当初はコメントが少なくて。少し時間は要しましたが徐々にコメントを入れてくれるようになり、今ではほぼ100%の回答率です。社員のみんなが何を考えているか、何に悩んでいるか分かるようになってきました。

「Pulse」導入について語ってくれました

ーー回答率をそこまで高められた秘訣は、どこにあるとお考えでしょうか。

渡辺:自然と使ってもらえるようになるのは難しいと思い、二つのルールを設定しました。一つは「調子どう?」の回答や返信には全員がコメントを必ず入れるようにすること。私もマネージャーとして部下への返信にコメントを書くように心がけています。

柴川:もう一つは、「調子どう?」への回答を忘れている社員へリマインドを入れることです。リマインドをしても数字でしか回答がないときは、大きなストレスを抱えている状態かもしれないと考え、部署のマネージャーには面談などのケアをお願いするようにしています。

「Pulse」でのやりとりが「部下への的確なサポート」と「自己肯定感向上」を生み出す

ーーマネージャーとして感じられた導入効果についてお聞かせください。

渡辺:「調子どう?」で数字を選択するとそのあとに簡単な質問が出てきて、体調に関する回答を気軽にできる仕組みがありますよね。軽い咳が出ただけで本人も周囲も不安になるご時勢ですから、もし体調が少しでも悪ければ無理せず休んでほしいですし。明らかに体調が悪いというほどでもないが、何となく気分が優れないといった微妙な体調不良も「Pulse」のおかげで分かるようになりました。ちょっとしたことを気軽に伝えられるところがいいですね。

例えば部下の仕事の能率が下がっていると感じられたら、「Pulse」の調子のデータやコメントを確認します。理由がまったく分からないと手の打ちようを探すところから始めなければなりませんが、「鼻風邪でつらい」といった理由が見えれば手の差し伸べ方を考える糸口になって、大変助かっています。

特に、今は在宅勤務のため、社員同士のコミュニケーションがなかなかとれない時期です。直接の会話以外にもコミュニケーションをとれる「Pulse」のようなところがあると気分も違うと思います。

導入当初、自己開示が苦手で「調子どう?」にもコメントを書いてくれない社員がいました。業務に追われて時間を割けないと悩んでいたので、「じゃあ、その週、食べたおいしいものを書いてください」と伝えたんです。

おいしかったものを聞くだけでもコミュニケーションの一つですし、今まで知らなかった一面を知ることができるからという話をしたら、スイーツのお店にハマっている話を書いてくれるようになりました。「スイーツを夕飯にしていないですか?」と尋ねたら動揺していたので、「スイーツは夕飯になりません!」という会話も自然と生まれました。これは「Pulse」がなければ生まれなかった会話ですね。

ーー「調子どう?」へ回答するメンバーとして、お二人が感じられた効果はいかがでしょうか?

渡辺:私は“かまってちゃん”なので、調子が悪いときは悪いことをちゃんとアピールしますね。ついこの間は、学校が学年閉鎖になって子どもがずっと家にいて、仕事も進まずものすごく大変で。「うまくいかない」「めっちゃつらい」とコメントを入れてました(笑)。

面と向かって言うほどではないけど、聞いてもらいたいことや、心境の変化ってありますよね。私は「今こんなふうにとてもつらいよ」とか、「こんないいことがあったから調子いいよ」みたいな感情を上長へ伝えるツールとして私は使っています。毎週コメントが返ってくると「聞いてもらえた!」「見て見ぬふりされなかった!」という気持ちになって自己肯定感が高まります。

柴川:総務を1人で担当していると忙しすぎて、自分の業務を振り返る時間がとれていなかったのですが、週に1度「調子どう?」のコメントを書くようになって、振り返りのきっかけになり、自分がその週に何をしたか把握できるようになりました。それに対してコメントを添えて上長が答えてくれるので、来週も頑張ろうという気にもなりますね。

きめ細かなコミュニケーションが、マネージャーの役割を拡張する

ーーマネージャーとして変化を感じられた点があれば教えてください。

渡辺:「Pulse」導入後は、1週間ごとに部下の調子を把握できるようになりました。明確な理由が書かれていなくても、調子の推移をつかめていると悩みの引き出し方の糸口も掴めますし、「Pulse」のコメントが1on1や日々のコミュニケーションの材料にもなります。また、「Pulse」に求めるものも使ううちに変化して、調子がよくない状態の社員をどうサポートするべきかをマネージャーとして考えるツールとしての役割に重きをおくようになりました。

ーー「Pulse」をひと言で表現するとどのようなツールでしょうか?

渡辺:週に1回、部下の“程よい本音”が見られるツールですね。Twitterのつぶやきが一番近いかなと思うのですが、積極的に見にきてもらいたくはないけど、見ておいてほしい壁打ちみたいな気持ちってあると思うんですよね。その壁打ちされた「見られてもいい、程よい本音」がつづられている、社員のTwitterを週に1回見に行ける権利をもらえているような感覚です。

導入を即決した当初の使用目的からは変化しましたが、Slackを使っているなら「Pulse」を使わなくちゃもったいないと思うくらいにまで、社内文化として「Pulse」を通じたコミュニケーションが根づきました。柴川が見つけてくれた「Pulse」を見て「いいじゃん!入れよう!」と判断したのは、間違いではなかったんだなと思っています。

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