ブランド コンサルタント 兼 クリエイティブディレクター 水野 可奈子と「次世代を担うリーダー・若手たち」のトークルーム
ブランディングやデザイン制作に関わる様々なテーマを取り上げ、ゲストとともにトークを展開。リスナーの皆さまの視点でテーマと向き合えるよう、これからのアンティーグループを担うリーダーや若手をゲストとして招待し、クロストーク形式で進めていきます。これまでの経験や実績に裏付けされた、知識、ノウハウも交えながら分かりやすくお届けします。
息をするようにアートを愛でる!?
美術鑑賞好きが集まり「最近行った美術展」を語る
・#18 ちょっと一息「CDの部屋」
前回まで「XAグループ」とのコラボレーション企画が続いていましたが、ここで少しほっこりする回を挟みたいと思います。
久しぶりに「ちょっと一息」の回をお送りします。「最近行った美術展」をテーマに、戦略プロデュースグループのメンバーと楽しくトークしています。
ぜひお気軽にアクセスしてみてください!
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#18のサマリ
テーマとポイントをリストにしています。どんな内容で盛り上がったのか、ちょっとだけ覗いていただき、詳細は、ぜひ、Apple Podcast / Spotify / YouTube にてお聴きください。YouTubeのコメント欄にはショートカットリンクも掲載しています。テーマを選んで聴いていただくことも可能です。ぜひ、ご利用ください。
0:00~ オープニング
0:52~ ゲストの紹介1
2回目の出演!!ほっこり担当「羽賀さん」
【名前】羽賀 敬祐(はが けいすけ)
【入社】 2019年6月10日
【事業部】 東京 プロデュース&サービスデザイン 第1事業部(PSD1)
【職能】 プランナー
1:22~ ゲストの紹介2
初出演!!「砂原さん」
【名前】 砂原 ゆい(すなはら ゆい)
【入社】 2021年4月1日
【事業部】 東京 プロデュース&サービスデザイン 第2事業部(PSD2)
【職能】 ディレクター
1:42~ ゲストの紹介3
初出演!!「須田さん」
【名前】 須田 愛菜(すだ あいな)
【入社】 2023年4月3日
【事業部】 UCML(アンティークリエイティブメディアラボ)/戦略プロデュースグループ
【職能】 ディレクター
2:21~ テーマ1「早速ですが、皆さんどれくらいの頻度でアート鑑賞をしていますか?」
ー 水野
社内の噂で「羽賀さんはすごい!」とお聞きしています!!一年に100回を超えることもあるとか?
このあたり詳しくお聞かせください
ー 羽賀さん
今日は、俺トクな企画に呼んでいただけてとても嬉しいです!!
- 一昨年は、100回以上
- 昨年は、70~80回
- 今年に入ってからは、20回くらい(2024年 3月中旬現在)
アートを呼吸してテンションを高めています
ー 水野
ここ数年で印象的だった展覧会はありますか?
ー 羽賀さん
いっぱいあって悩ましいのですが・・・
最近行ったところからお話ししてみます!!
数か月前に「DIC川村記念美術館(千葉)」に行きました
- 以前から行きたいと思っていて、やっと行けた
- その時開催されていたのが、ジョセフ・アルバース展(バウハウスの講師としても活躍された方)
- まず、建物・空間が素晴らしい ロケーション・内装も素晴らしい
- そこに、ジョセフ・アルバースはもちろん、他の作品(常設)も展示されていた
- 好きなアーティストの作品を浴びるように見ることができ、とても良い時間を過ごせた
「ホワイトキューブのスタイル(真っ白い空間に作品だけが際立って展示されている)」より、
「その場所や空間にアートが溶け込むように展示されているスタイル」の方が好き
つい先日「松川ボックス(東京・西早稲田)」に行きました
- モダニズムの宮脇檀さんの建築「松川ボックス」の中にアニッシュ・カプーアのアート作品が展示されていた
- 現代アートとモダニズム建築の融合みたいなところがすごく面白い
「大地の芸術祭(新潟の越後妻有で3年に一度開催)」にも行きました
- クリスチャン・ボルタンスキーというアーティストの作品「最後の教室」を見るために行った
- 元々小学校として使われていた建物全体を使って空間をデザイン(インスタレーション)した展覧会
- 鳥肌が立つような感動を覚えた
ー 水野
こんなに面白い展覧会や展示会の情報をどこから得ていますか?
ー 羽賀さん
会員制のサービスを活用して情報を集め、
休日になると息をするようにアートを見ています、笑
- 主に、東京アートビートという会員制のサービスを使っている これがベースになっている
- 有料会員になって「行きたい場所リスト」「行った場所リスト」を活用している
- その他、日本民藝協会の中の東京民藝協会にも所属している
- 定期的な集いがあり、この活動を通して情報を集めている
ー 水野
民藝が好きな理由は何ですか?
沢山あると思いますが一つに絞って教えてください
ー 羽賀さん
民藝に惹かれたのは「日常に溢れているものの中に美を見出すところ」
この価値観に素直に共感できました
民藝は、アートと共通する部分もあれば真逆の部分もあるところが面白いです
11:06~ 同じことを砂原さん、須田さんにもお聞きします
テーマ1「どれくらいの頻度でアート鑑賞をしていますか?」
ー 砂原さん
「国立新美術館」や「上野の森美術館」など、有名どころに行くことが多いです
- 最近は、月に1回くらいのペース
- マティスやピカソが好き
ー 水野
ここに居る4人のうち、なんと3人が美大卒!!このあたりもお聞きしていけたらと思います
砂原さんは大学でどんなことを学んでいましたか?
ー 砂原さん
大学では「美術学科の洋画コース」を専攻し、油絵を描いていました
- 美術史(絵画の歴史や日本美術史など)も学んでいた
- 今でもプライベートで絵を描いている
- iPadや紙に自分のイメージしたことや人物を描いたり、模写したりしている
ー 水野
好きなアーティストの絵を見るときの視点などあったりしますか?
ー 砂原さん
アーティストの内側にあるものに興味があります
どういうことを考えて描いたのか?どういうことをしようとしたのか?調べたりしながら鑑賞しています
ー 水野
美術展の情報収集にあたり、砂原さんおすすめの方法はあったりしますか?
ー 砂原さん
主に、美術手帳を活用しています
ー 水野
須田さんはどうですか?どれくらいの頻度でアート鑑賞をしていますか?
ー 須田さん
最近は、2カ月に1回くらいのペースで行っています
ー 水野
好きなアーティストや須田さんならではの視点などあったりしますか?
ー 須田さん
展示会に足を運ぶモチベーションは、大きく2タイプあります
- 絵画展は、大好きな印象派のアーティストの展示会に行くことが多い
- その他は、コンセプト系で面白そうなの企画があると行くことが多い
ー 水野
須田さんも美大生だったということですが、大学でどういうことを勉強しましたか?
ー 須田さん
絵を描くよりも、ブランディングや企画を考える授業の方が多かったです
- 大学では「デザイン学部の視覚デザインコース」を専攻
- ビジュアルコミュニケーションのような感じ
ー 水野
ここで、羽賀さんからいただいている質問を挟みたいと思います
砂原さん、須田さんのお二人に聞いてみたいことがあるそうです
羽賀さんよろしくお願いします
ー 羽賀さん
美大で経験したことが、ご自身のアート鑑賞やクリエイティブに与えている影響などはありますか?
- お二人は、美大で体系的にアートを学ばれ、ここから得たものが大きいと思う
- 私から見ると、体系的に学ぶことに対する羨ましさや憧れといったものもある
- このあたりを詳しく聞いてみたい
ー 砂原さん
あまり大きな差はないと思います
でも、絵を見るとき「この構図すごいな」といったように、鑑賞者というよりは表現者側の視点で見るところは、大学で学んできたことの現れかもしれないです
ー 須田さん
砂原さんのような表現者側の視点というよりは、羽賀さんに近い楽しみ方をしているように思います
展示のコンセプトだったり、世界観をどう組み立てるか?といった視点で見ることが多いです
ー 水野
須田さんの取材ノートに「幅広いジャンルを見てアートを楽しんでいる」とあります
このあたり詳しくお聞きできたらと思います
「ショッピングモールの歴史・変遷」そんな展示会もあったのですね・・・
ー 須田さん
ショッピングモール(大型の商業施設)が時代に合わせてどう変わっていったか?をテーマにした展示会です 日本橋の高島屋で開催されていました
ー 水野
あと、「渋谷PARCOの広告の歴史・変遷」もあったのですね・・・
これ、見たかったー
一方で、砂原さんは、正統派なアートの見方ですね
やはり、油絵専攻だから昔からいる巨匠の展覧会が好きですか?
ー 砂原さん
やはり、昔からいる巨匠の展覧会が好きです
ー 水野
巨匠の美術展は混んでいませんか?
最近行った「ガウディ展」は、満員電車の中にいるような混み方でした
ー 羽賀さん
「クリスチャンディオール展(東京都現代美術館・清澄白河で開催)」も激混みでした
何百人という列にオープン前から何時間も並び、ようやく入ることができました
須田さんの取材ノートにもあるように、最近、展覧会が混むことが多いです
SNS(映える写真)目的の方も増えています
ですので、開催したら直ぐ行くことをおすすめします!!
27:04~ 羽賀さんが、水野と話してみたいことがあるとお聞きしました
このテーマに入っていきたいと思います
テーマ2「「アート」と「デザイン」の違い、水野さんはこのあたりをどう捉えていますか?
」
ー 水野
アートは「作家の想いの発露」 一方で、デザインは「計画性のあるもの」 昨今、デザインを広義に捉えるようになってきたことから、アートとの違いがより明確になってきていると思います
アート
- 作家・作品主義
- 作家の想いの発露
- いかに、メッセージ性が強いか?造形として面白みがあるか?ここがセットとなって伝わってくるもの
- 作者によってアプローチの方法が異なる 時代とともに進化もしていく
デザイン
- もっと計画性のあるもの
- また、昨今、デザインを広義に捉えるようになってきたことから、アートとの違いがより明確になってきている
- 造形的に何かをつくることだけでなく「組織のデザイン」のように、目に見えないものを計画してつくっていくこととしても捉えられている アートとの違いがより明確になってきている
- 昔は、デザインがもっと狭義に捉えられていたので、デザイン学部は美大の中にあった
- でも、広義に捉えられるようになった今は、普通大学の中にも設けられるようになっている
(ex. コミュニティデザイン学部)
「アート思考」という言葉も、「デザイン思考」という言葉もあるので、「造形」という一つの部分においては、何かしらの共通性があるかもしれないですが
先ほど砂原さんも言ってくれたように、アートも、作者の想い「何でこの作品をつくったのか?」「何でこの色なのか?」「この形なのか?」を通して、作品につくった人のメッセージが込められていると思います
人や社会に影響し、好循環を生み出している この点においては、アートもデザインも同じかもしれないですね
ー 羽賀さん
初心者でもアートの世界に入りやすい、おすすめの本などあったりしますでしょうか?
ー 水野さん
まず、美術史で歴史をさらってみることをおすすめします
全体的に俯瞰して、流れでアートの進化を見てみるのも面白いと思います
ぜひ、こちらのエピソードもご視聴ください
アドバンス版となりますが、おすすめの一冊があります!!
いろいろな有名アーティストの作品をサンプリングしながら、これはこの人に影響を与えているという目線で解説をしている本です
もちろん盗作は良くないですが、巨匠たちのアートを見ても、誰かが誰かにインスパイアされているということは創作の世界では必ずある話
誰も見たことのないものをゼロイチでつくることは無理なことです
37:09~ テーマ3「鑑賞を楽しむポイントなどはありますか?」
ー 羽賀さん
ジャンルを問わずとにかく数行き、いろいろなモノ・コトに触れてみることを大切にしています
一人で鑑賞する派です
ー 砂原さん
展示会に行く前に、予備知識(作家さんの人生や時代など)を調べて行くとより楽しめると思います
一人で鑑賞する派です
ー 須田さん
砂原さんと一緒で、予備知識があるとより楽しめると思います
他は、アドバイス的にはなってしまいますが、最近混んでいることが多いので、事前に調べてから行くことをおすすめします
楽しみ方としては、私は、誰かと一緒に鑑賞することにも良さがあると思っています
他の人の解釈を聞きながら鑑賞するのも楽しいです
大学時代の友達と一緒に鑑賞することが多いです
42:43~ テーマ4「入門編としておすすめの美術館や美術展があればぜひ教えてください」
ー 羽賀さん
アート好きからすると、東京は天国
- 六本木の「森美術館」
- 「国立新美術館」イヴ・サンローランなど、ファッション絡みのイベントも良く行われている
ー 砂原さん
- 羽賀さんと同じく「国立新美術館」
- いつ行っても面白い展示がされている
ー 須田さん
- 六本木にある「21_21」が好きでたまに行っている
- 職能会で水野さん・羽賀さんがおすすめしてくれたところ
ー 水野
最近行った「デイヴィッド・ホックニー展」がとっても良かったです
いい意味で意外性があり、感銘を受けました
- もっと昔の作品が多いかと思ったが、iPadで描きはじめてからの作品が中心だった
- チャレンジし続ける姿勢とレベルの高さに感銘を受けた
- 細かくなく、ざっくりと描かれた作品が多いが、本当に絵が上手い
- 絵が上手い人でないと、このざっくりは描けない
- 色合い、光の描写が素晴らしい
- 天才は、何をやっても凄いのだと、感動した
- ホックニーと言えば色彩 でも、最後の方の展示(モノクロでコラージュされた映像作品)を見てそうではないことに気が付いた
- ホックニーにとって色彩は重要な要素ではなく、表現の中で自然に湧き出てくるもの
- 重要なのは、光の表現、時間軸を超えた表現なのだと気が付いた
50:00~ クロージング
本日もお聴きいただきありがとうございました
CDの部屋では、今後も様々な企画を予定しています ご期待ください
次回もよろしくお願いします!
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