ブランド コンサルタント 兼 クリエイティブディレクター 水野 可奈子と「次世代を担うリーダー・若手たち」のトークルーム
ブランディングやデザイン制作に関わる様々なテーマを取り上げ、ゲストとともにトークを展開。リスナーの皆さまの視点でテーマと向き合えるよう、これからのアンティーグループを担うリーダーや若手をゲストとして招待し、クロストーク形式で進めていきます。これまでの経験や実績に裏付けされた、知識、ノウハウも交えながら分かりやすくお届けします。
ブランド戦略を制作に落とし込む、デザインとマークアップの技とは?・#8 ブランディング思考は、習慣化できる!Vol.2
前回に引き続き、盛岡支社から支社長の小田島さん、東京のデザインチームからアートディレクターの吉田 優美子さんをお迎えしてお送りしています。
クライアントの成長を実現させるため、戦略的にブランド開発を行った上で、それを実際の成果物として具現化できるのが、アンティー・グループの最大の強み。
今回のトーク前半では、それをWebデザインのフェーズでどうやるのか?というお話と、後半ではその後マークアップエンジニアとどう詰めて仕上げていくのか?という現場での実際のやり方に及ぶ会話となりました。
アンティーが培ってきた匠の技とも言える、職人のこだわりや大切にしていることについて、最前線で活躍するアートディレクターと共に詳しく触れながら、オンライン上でのブランドUX開発の裏側を、分かりやすくお話ししています。
ぜひお気軽にアクセスしてみてください!
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#8のサマリ
テーマとポイントをリストにしています。どんな内容で盛り上がったのか、ちょっとだけ覗いていただき、詳細は、ぜひ、Apple Podcast / Spotify / YouTube にてお聴きください。YouTubeのコメント欄にはショートカットリンクも掲載しています。テーマを選んで聴いていただくことも可能です。ぜひ、ご利用ください。
0:00~ オープニング
前回の振り返り
前回は、「そもそも、アンティー・グループの中で、ブランディング思考をどういう風に捉えているのか?」「実際に、デザイン制作にどのように活かしているのか?」、また、ゲストのお二人が、「普段デザインをしていく上で心掛けていること」「デザイナー・アートディレクターとして積み重ねていること」をお聞きしました
本屋さんのエピソードなど、デザイン的なソース集めをしている話も聞きながら、楽しくお届けできたかと思います
本日の内容
今回は、制作の現場にフォーカスして、もっと具体的に伺っていけたらと思います
いつも行っていることを聞きながら、どういう風にブランディングを意識し、制作の現場でアートディレクションを行っているのかお話しいただきます
2:04~ 「ブランディングのプロセス」において、最近、水野が思っていること
いきなり完成図を描くのではなく、言語化から入ってイメージを膨らませることが大事
- 未だ事業が立ち上がっていない段階から、経営者の方たちと一緒に、最後、ビジュアルを描くところまで持っていくプロセス 試行錯誤の連続
- アンティー・グループにある独自のメソッドでもってプロセスを重ねていくにあたり、最近、水野が思っていることがある
- 事業を起こすような経営者の方たちと進める際に、いきなり完成図を提案するのではなく、まず言葉から入って視覚化につなげていく方が良い
- 言語化から入るのは、やはり自然な流れ 自分の中に腹落ちしている
これに続く形で、本日のゲストにお聞きしていけたらと思います!
3:34~ 優美子さんにお聞きしていきます!
普段、どんな順番でブランドを意識した制作をしていますか?
まず、ブランドのエッセンスを言語化することからスタート
最初の書き出しは広く、最後に絞り込む
- まず、クライアントや競合の情報をとことん集める 理解を深める
- 次に、何が大事か、感じたこと、フックになりそうなことを思いつく限りキーワードにして書き出す 出し切る
- 最後、絞り込む
6:12~ 言語化のフェーズで、ブランドの固有性をどれだけつかめているかが問われると思いますが、どのように精度を高めていっていますか?
差し替えの効くクリエイティブはつくらない オリジナリティを大切にしている
- 全体として気を付けていることは、ビジュアルが別のものに差し変わって成り立つサイトはつくらない
- 最初にキーワードを洗い出すときにありきたりなものが含まれてしまうことがあるかもしれないが、絞り込みの過程でブランドのオリジナリティを意識し、どこにでも通用する言葉をそぎ落としていくようにしている
8:20~ ここで水野の一言!
インプットの深みが「言語化」の精度を左右する
前回もお話しましたが、インプットだけで終わらせない!
- 対象となるブランド、商品、サービスをその固有性も含めて、どこまで自分の中に落とし込めているのか?
- この深さによって、言語化の際に発露されるキーワードの精度、クオリティが変わってくる
前回のエピソード
9:12~ 話は変わりますが、ここで小田島も一言!!
逆に、ビジュアルが先に出てきてしまうパターンもある、笑
結局のところ、キーワードとビジュアルを行ったり来たりしながら完成させていくのかもしれない
- 言葉を考えていたのに、「あれ? このブランドにはこの感じが合ってるな」とビジュアルが先に浮かぶときがある
- なんでこのビジュアルなんだろう? を逆算していくと、キーワードにたどり着いたりする
10:10~ またまた水野の一言!
右脳が強い「右脳族」と左脳が強い「左脳族」がいます
「右脳族」と「左脳族」の間をつなぐのがアンティーの大事な役割
- 先にビジュアルを出せるのは、「右脳族」
- 一方で、クライアントさんには、左脳が発達している「左脳族」が多い
- その間をつなぐのが、アンティーの大事な役割
11:29~ 再び、優美子さんにお聞きしていきます!
言葉を出し切った後、言語化から視覚化するフェーズではどうしていますか?
サンプリングありきのデザインは行わない!
フックになりそうな言葉を選り分け、その後、サンプリングへと進む
- 言葉を選り分け、フックになりそうなキーワードをピックアップしていく
- デザインを複数案つくるときは、方向性を定義するためにキーワードをカテゴライズすることもある
- ビジュアルのサンプリングは、言語化した後に行う
15:24~ 言葉の段階でお客様と話をしたりしますか?
- これまでを振り返ってみると、言葉の段階でお客様と話をすることはない
- コンセプトの提案をするときに、言葉を付けることはあるが、このタイミングではビジュアルとセット
ぜひ、こちらの記事もご覧ください
今回お話ししている「ブランドが持っているエッセンスを言語化し、ビジュアル表現に落とし込んでいくプロセス」について分かりやすく触れています
18:01~ クリエイティブディレクターなどから降りてくる内容に対して、アートディレクターとしてどのようにクオリティを担保していますか? 工夫していることなど教えてください
マークアップチームとも共通の認識をつくるようにしている
- デザインして終わりではなく、最終的な実装イメージをマークアップと必ず共有するようにしている
- クリエイティブ・ディレクターから制作現場に降りてきた内容がどういうものであるのか理解し、同じ着地点を目指せるように、デザインチームだけでなく、マークアップチームとも共通の認識をつくるようにしている
20:27~ 「デザインからマークアップにつなげるプロセス」にはアンティー・グループのノウハウがいっぱい詰まっています 実際の案件の中で、マークアップチームとどのように協業していますか?
演出のプロであるマークアップから意見をもらいやすくするために、とことん話し合う
- 着地点(実現したいイメージ)を伝えるために、まず、キーワード自体をマークアップに共有する
- その上で、キーワードから導き出したデザインにつけたい演出について、サンプルだったり参考情報をいくつかピックアップして、デザイナーとマークアップとで話し合う
- 「ここのキーワードはデザインで行う」「ここのキーワードは演出で叶える」といった感じで、話し合いの中で一つひとつ定義していく
- 「デザインのフェーズ」「マークアップのフェーズ」この境目が重なり合ってグラデーションになることで、Webならではの面白さをより感じられるのだと思う
優美子さんのメモ(一例)
28:44~ ここで、盛岡の小田島さんにお聞きします!
盛岡ならではの制作同士のコミュニケーションなどありますか?
実装されたものが上がってきて、それを見ながらマークアップとあれこれ詰めている瞬間が一番楽しい!
- 盛岡はこれからの支社なので、東京本社にいた時代を含めての話にはなるが、実装されたものがテストアップで上がってきて、実際にモニターで見ることができる瞬間が一番楽しい
- マークアップの隣に座って、もうちょっとだけここをこうできないか? と相談し、その場でパパッと対応してもらい、更によいものになっていく
創業以来こだわり、培ってきた、ものづくりの「ノウハウ」と「環境維持」
- アンティー・グループには、それぞれのプロがいて、一流のものをつくるノウハウと環境が整っている
- これが、アンティー・グループの最大の魅力であり、武器といえる
- エルメスやルイ・ヴィトンといった老舗のラグジュアリーブランドも、バッグを作る工程において、自社工房で職人たちが、最後まで丁寧に作り、仕上げる
- 私たち(アンティー・グループ)の仕事も同じ 自社に蓄積されてきたノウハウを受け継ぐスタッフが、最後までこだわりを持って形にすること、一流のものづくりとしての「あるべき姿」にこだわっている
マークアップの職人技にとても感謝している
- レスポンシブが当たり前の時代になり、それを実現してくれているマークアップの職人技にとても感謝している 頭が上がらない
- レスポンシブ対応しながら、ピクセルパーフェクトも実現してくれている すごいこと
34:07~ 再び、優美子さんにお聞きします!
テストアップした後も、マークアップとチューニングしたりしますか?
テストアップ直後にマークアップとガチンコになることは多い、笑
大事なプロセス
- アンティー・グループ特有かもしれないが、マークアップチームが、全体共有の前にデザイナーサイドで確認できる時間をつくってくれる
- ここで、デザイナーとマークアップとの相違が見つかり、ガチンコでぶつかることはよくあること
- チューニングを重ねながら仕上げていくための大事な駆け引き、欠かせないプロセス
37:19~ 最後に、お二人に今後の展望をお聞きします!
小田島さん
盛岡支社を盛り上げていきたい!
- 盛岡は、まだまだ人が必要、特にデザイナー 絶賛、メンバー募集中!!
- 体制を強化しながら、地元の仕事、盛岡、岩手、東北へと仕事の幅を広げていきたい
- 「アンティー・ファクトリーの盛岡ってこんな面白いことをしているんだね」と言ってもらえるようになりたい
- 楽しいことが沢山ありますので、ぜひ、一緒に働きましょう!
優美子さん
いろいろな人と仕事をして、お互いに成長していきたい!
- いろいろな人と仕事をして、刺激をたくさん受けて、自分のクリエイティブに昇華していきたい
- 若手のデザイナーに教えられることは教えながら、自分も含めてスキルアップしていきたい
41:35~ 総括・クロージング(水野)
小田島さんへのメッセージ
案件を通して歴代いろいろなデザイナーを見てきていますが、小田島くんは、とてもセンスがいいです 何をつくっても手法がダサくない、素晴らしいセンスの持ち主 そんな一人です
小田島くんのことが分かる記事が上がっています コーポレートサイトリニューアルの裏話をしながら、クリエイティブに関する小田島くんの視点や考え方など、これまであまり外に向けて発信してこなかったようなことも載せています
ぜひ、こちらの記事もご覧ください
そんな小田島くんが、これから盛岡支社をどんな風に、アンティー・グループの中でも個性的なチームにしていくのか、楽しみにしています!
優美子さんへのメッセージ
本当に、本当に、すごくまじめな人 そしてとてもセンスのいい方 グラフィック出身ということもあり、デザインが繊細で緻密 優美子さんがつくってくれるサイトは素晴らしいです そんな優美子さんのこれから、アートディレクターとしての更なる成長をとても楽しみにしています!
ぜひ、お気軽にアクセスして、聴いてみてください!
吉田 優美子さんの実績
*許可をいただいたお客様のみ掲載
インスタグラムをリニューアルしました!!
@unt_factory_official
un-T factory | アンティー・ファクトリー【公式】
渋谷に本社を置くクリエティブ&デザインエージェンシー
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