こんにちは。人事の菅原です。
コロナの影響で新しい働き方が模索されるなか、多くの企業が導入しているリモートワーク。
トラストバンクも昨春から完全リモートワークに移行しました。
この体制を支える新たな制度として、今年1月からリモートワークにかかる費用の補助として全社員に毎月5000円の在宅勤務手当を支給しています。
▼メンバーがどう活用しているかはこちらから▼
(記事内では、代表の川村さんの筋トレ動画も・・・👀)
広報渉外部のインターン生が、在宅勤務手当の導入を推進した 執行役員 川嵜將一さんに
リモートワーク移行後のトラストバンクが目指す働き方についてインタビューしました!
「有事に強い」企業風土がコロナ禍で発揮
――そもそもトラストバンクは、どのように完全リモートワークになったのでしょうか
昨年4月、関東圏で最初の緊急事態宣言が発令されました。そのとき、トラストバンクは即座に全社リモートワークに切り替えました。最初は急なことだったので、ルール整備もままならず半ば見切り発車でした。しかし、メンバーに何かあってはいけないと人命を最優先に考え、全社員が一気に完全リモートワークに振り切りました。
当初は、ここまでコロナが長期化するとは想像していませんでした。だからメンバーには一時的に我慢してもらうしかないなと。他の会社の管理部の人からも、リモートワーク体制への切り替えに相当苦戦していると聞いていました。
それに比べると、トラストバンクはメンバーが個々に工夫してくれたため環境適応が非常に早かったんです。経営管理の立場からも、本当に有事に強い会社だなと感じました。災害支援の寄付フォームを立ち上げるときのように、有事にわっと結束するトラストバンクの企業風土がすごく生きたなと思います。
まさに、トラストバンクの行動指針「TB Value」でも掲げている「主体性」を一気に発揮し、リモート環境でも業務を回してくれた。経営管理として恵まれた状況にあると思いました。
9割の社員が「リモートワークを続けたい」
リモートワークが基本となり、今年2月にWeWork渋谷スクランブルスクエアへ本社を移しました。
本社移転のきっかけは昨年10月。旧オフィスの契約更新のタイミングでした。当時はコロナの影響もありオフィスの稼働率が10%くらいで、すごく広いオフィスでしたが、二島くらいしか使っていなかった。オフィスを維持するどうか、経営陣で意思決定できずにいました。
(コロナ前の旧オフィス。出社して決まった席で働いていました)
(WeWork渋谷スクランブルスクエアの本社オフィス。旧オフィスの8~9分の1ほど。必要な人だけ出勤します。予約制のフリーアドレス)
そこで社員に、コロナ自粛が解消された場合、本社にどのくらい出勤する必要があると感じるのかをアンケートで聞きました。
すると、「出勤する必要なし」、「必要あれば不定期で月数回」、「週1~2回」と答えた社員が約9割に上りました。つまり、ほとんどの社員が「このままリモートワークを続けたい」という答えだったのです。
さらに、「首都圏以外の地方でのリモートワークを推奨した場合、利用しますか」と聞くと、約4割の人が「利用したい」と回答しました。もっとみんな会社に来たいのかなと思っていたので、これは僕の中で結構衝撃でした。
意外にもみんなリモートワーク環境をプラスに捉えていると感じました。いま世の中では「ニューノーマルな働き方」と言われていますが、トラストバンクのメンバーはもう完全にそこに適応しているなと実感しましたね。
結果、経営判断として「オフィスを所有しない」と決めました。「このまま元に戻るのではなく、一気に描いていたビジョンに向けて経営環境をシフトしよう」という判断のもと、オフィスの解約に至りました。
同じ頃、シェアオフィスのWeWorkと出会ったんです。トラストバンクとしては、在宅勤務をメインとしながらWeWorkのような全国の色んな場所で使えるシェアオフィスを活用し、新しい就業スタイルを作っていこうと思っていました。
(WeWork渋谷スクランブルスクエア)
こうして本社移転も経て、今後はコロナに関わらずリモートワークが中心の就業スタイルに移行することになりました。
東京拠点から地域に暮らす「人」が拠点へ
実は、コロナ前からリモートワーク体制にしていこうという考えがあったんですよ。トラストバンクは日本全国の地域を支援する会社なので、「東京拠点のオフィスで全メンバーが働く」というのは理想ではないなと思っていました。
未来のビジョンとしては、「『本社』という概念をなくし、メンバーが全国の地域で暮らすことができて地域課題と触れ合いながら自治体を支援する」という働き方を描いています。それも4年前から。いつかそんな働き方にもっていこうという想いがあったんですね。
(WeWorkオフィスからの景色。オリンピックが開催されている国立競技場が見えます)
実際に挑戦したこともありました。
3年前、九州のある地域で空き家になった美容室を借りてリモートワークできる拠点を作りました。当時はメンバーもリモートワークになじみがなく、距離の問題もあり1年くらいでクローズしました。
こうした苦難もあり、一時は将来像が「いつか実現したいビジョン」に遠くなってしまいました。
それが、コロナ禍でリモートワークせざるを得ない状況になり、みんながだんだんと環境に適応していきました。ある意味、4年前に掲げた「遠い未来の理想像」が「リアルな現実」に近づいたと思います。
リモート環境をみんなでシェア
――社内ではリモートワークがどれくらい活用されていると思いますか
リモートワークを前提とした働き方は根付いていると思います。でも、今後もトラストバンクの働き方は変わるでしょうし、ビジョンからすればまだまだ道半ばなんですよね。ここからは働くエリア・場所・時間という概念を変えていきたい。
現時点ではみんなリモートワークに適応してくれていますが、さらに働き方を変えていく意味では「定着」が大事だと思います。
実は僕、リモート環境になってから社員が自宅の職場を見せあうページを見たんです。「こんな環境で仕事をしている」という様子に、みんな創意工夫しているなと思いました。
自分の限られた住環境で快適なビジネス環境を整え、それをシェアし合いながら個々人でも取り入れている。社内の部活も工夫してやっている姿を見ると、リモートワークを楽しめる環境ができつつあるのかなと思います。
(情報共有ツール内でエンジニアのメンバーがリモート環境を共有)
――「TB Value」にもある主体性がリモートワークを機にメンバーの中で一層高まったんですね
そうですね。リモートワークで対面のコミュニケーションが取りづらくなったことで、逆に個々人が自発的にこうした取り組みをしているのはすごくいいなと思いますね。
管理部がルールを一方的に強いるのではなく、自然と文化が形成されていくのだろうと感じています。なので最近は、こうしたメンバーの活動を会社としてどのように支援できるかを考えています。
月5千円に込めた想い、「働き方をデザインする力」へ
――在宅勤務手当は、どのような想いから始めたのでしょうか
今年1月に導入した在宅勤務手当は、前述のビジョンに向けた制度の一環で始めました。
今まではオフィスがあったので、会社は当然のようにメンバーのために光熱費を払い、備品や職場環境を用意する。その環境でみんな画一的に働く。これが従来の会社像でした。
在宅勤務がメインになると、自分の仕事環境は自分でつくらなければならないんですね。そのため、会社としては従来の画一的なスタイルから、社員が自分の仕事環境を自分でデザインする会社になっていく必要があると思います。
仕事環境を作るにはどうしても費用が発生するので、会社として補助しようということです。
現在、毎月5000円を支給していますが、特に用途は定めず領収書の提出も求めていません。
「5000円という費用を預けるので、しっかり使って自分たちの働き方をデザインしてほしい」という意図で導入しています。
(広報渉外部メンバーの給与明細から抜粋)
「自分の働き方をデザインする力」は、この先トラストバンクで働く上で大事なビジネススキルになると思います。リモートワークでは周りの人とコミュニケーションがとれないので、自己管理しなければなりません。
だから、自立性と主体性がないとパフォーマンスが発揮できないと思います。自分で働き方をデザインできるビジネススキルを持って初めて地域に行けるし、フレックスタイム制のような働き方にも適応できるようになると思います。
もし自立していなければ、惰性で時間管理をすることなどが起きてしまいます。だからこそ在宅勤務手当には、自分で自らのビジネス環境をデザインし、自立してパフォーマンスを発揮してほしいという想いが込められています。
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