【先輩×後輩クロストーク】考えること、行動することを、やめないでほしい—先輩、後輩、それぞれの想い
先輩は新人に何を伝えようとしているのか。そしてそれを、新人はどのように受け取ろうとしているのか。毎日、1on1をする先輩と後輩という間柄だからこそ、なかなか伝えられないこと、聞けないこともあるものです。
そこで今回は、2021年4月1日入社の新卒社員・東さんと、東さんのOJTを担当する山下さんに、「これまで」と「これから」についてお話をお聞きしました。
■先輩:山下さん(トップ画像の写真右)
新卒社員のOJT担当。2021年度に新卒入社した社員10名のうち、5名の教育&サポートをしている。
■後輩:東さん(トップ画像の写真左)
2021年度の新卒社員、東京オフィス所属。研修を経て、8月から本格的に商談などお客さま対応に取り組んでいる。
第一印象とは真逆!? 心に「刺さる」言葉の真意とは
山下さん(以下、山下):
まずはお互いの第一印象…って、なんか、お見合いみたいだね(笑)。
東さん(以下、東):
ですね(笑)。じゃあ、僕から言います。山下さんは、クールで、キリっとしていて。何より「できる人」感がすごかったので、話すときにはいつも緊張してました。
山下:
そんなふうに思われていたなんて、初めて知った! 今はどう?
東:
今は自然に話せています! 緊張がほぐれた理由の一つは、雑談などで山下さんの人柄を知ったことだと思います。あとは、山下さんの想いが少しわかったからかもしれません。商談後の振り返りなどで、ドキっとする言葉をいただくことがあるのですが、僕が成長するのに足りていない視点をあえて伝えてくださっているんじゃないか、と気づいたんです。自分では思いもよらないフィードバックをいただけるので、本当にありがたいなと思っています。僕に対する第一印象も聞かせてください!
山下:
やる気が溢れ出ていて、前のめり。先輩の商談に積極的に「同席したい」、「発言したい」と申し出たりしているというのを聞いて、頼もしい! って思った。
一方で、成長するためには、やるべきことや課題を正確に捉えられるようになることも必要だから、ここは私がサポートしようって。
とはいっても、基本的にみんなが在宅勤務をしてる中、オンラインでの研修で「背中を見せて育てる」というのは、なかなかむずかしいなと私自身は思っていて。そんな意識があって、ふだんよりストレートに伝わってところもあるのかなあと。
ただ、単にダメ出しをするのではなく、「ここまではできているよ」とか「次の壁にぶち当たっているから、そこを指摘しているんだよ」といった感じで、背景や目的、できているところ、今どんな状態でこれからどうすべきかなども、丁寧に伝えるようにはしてるんだよね。
これを繰り返していくことで、前のめりな姿勢は持ちつつも、ステップを踏んで進められるようになったんじゃないかなと思って見てるよ。
できないからといって、戦うスイッチを切るのはダメ
東:
心に刺さる言葉というと、やっぱりはじめての商談のときを思い出します。
山下:
たしか、商談が決まったのが前日で、お問い合わせの内容からは課題が掴みづらい、難易度の高い商談だったんだよね。
東:
難易度が高い…ということ以前に、人生で初めての商談だったので、めちゃくちゃ緊張してました! 会社に入ってから一番、ですね。
山下:
基礎知識を覚えて、ヒアリングの練習をして、先輩の商談に同席して会社やサービス説明だけ自分でする、みたいなこともずっとやってきたし、当日のアジェンダも一緒につくったけど…それでもやっぱり、緊張はするよね。
東:
そうですね…。僕の中では、一つずつ要望をお聞きして、お答えしていく流れを考えていたのですが、とても良いお客さまで、最初にすべてのご要望をお話ししてくださって。
それなのに、自分が考えていた流れから脱線したとたん、頭がショートして(回らなくなって)しまったんです。
入社式の時の東さん。まだ初々しいですね!
山下:
ふだんの東くんなら「こういうときは、この説明をしたほうがいい」とすぐに判断できるのに、それができなくなってしまって。私が話を引き継いだんだよね。
東:
あれは本当に恥ずかしかったです…。なんとか立て直そうとしたのですが上手く進められず、結果、開始から10分くらいで話せなくなってしまったんです。そのときに山下さんから「できないからといって、戦うスイッチを切るのはダメ」と言われて。この言葉で一念発起して、次の商談で「話し続ける」ことを意識した結果、最初のときよりは話せるようになったんじゃないかと思ってます。
もちろん、まだまだ「できている」とは言えないレベルですけど。自分で話せそうなところは口に出してみる、先輩やお客さまの話に食いつく、リアクションを取るなど、できることはなんでもするというスタンスが身についた気がします。
考えて、考えて、考え抜く癖をつける
山下:
東くんの今の話は、教える側としてはすごく嬉しい。ちゃんと自分で考えて、答えを出して、行動しているから。
知識とか、必要なことはもちろん教えるけれど、やっぱり自分で考えることが大切だと思っていて。こう言うと、正しい答えを出せるかどうか不安に感じてしまうかもしれないけれども、私は考えたプロセスも、出した答えも、否定しない。答えはひとつじゃないから、考え抜いて出した答えであれば、すべて正しいと思うから。
東:
「自分で考える」というのは、僕もかなり強く意識してます。まずは自分で考えてみて、そのあとで先輩やお客さまに質問したり、意見をお聞きしてみる。ここでも「ざっくり理解できる」レベルではなく、完全に理解できたといえるまで、ためらわずに聞くようにしています。
こうすることで、考える癖がつきましたし、思考も深まってきているのかな…なんて思っています。
できることから、やりたいことへ
山下:
方針として「自分で考えられるようにする」という部分はこれからも続けたいのですが、オンラインになって状況が変わったので、教育や研修体制は進化させなきゃいけないなと。
これまで、OJTは現場の社員が中心になってカリキュラムを組み立てて、柔軟に変化させながらやっていたのですが、オンラインだと新卒社員の状況をずっとみていられないですよね。なので、もう少ししっかりと伝えることを言語化したり、オンラインとオフラインを上手く組み合わせた仕組みをつくる必要があるのではと感じています。
1日でも早く新卒のメンバーがひとり立ちしてくれて、受注までつなげられるようになることが、私の今の一番の目標かな。東くんは、挑戦してみたいことや目標はある?
東:
正直、どんなキャリアを描いていきたいのかとか、中長期的なところは考えられていないんです。一方で、直近の目標は明確で、ヒアリングから提案、受注、その後のフォローまで、自分が主体となってやりきることです。ここができて初めて一人前のスタート地点に立てるのかな、と。
山下:
その目標はとても大事だと思う! 営業としてどんどん売れるようになってほしいし。先輩からのアドバイスという意味でいうなら、3年目くらいまでにやりたいことを見つられるといいかなと。
今は、やれることを一つひとつクリアして、できることを増やしていっている感じだと思うんだよね。その中で、自分が「何をおもしろいと思うのか」「人と比べて何が得意なのか」みたいなものを見つけて、それを強みとして磨き上げていってほしいなって。こういう自己分析、東くんは得意そうな気がするし。
その上で、ガンガン開拓するのか既存のフォローを中心にしたいのか、とか、できるだけお客さまの数を増やすのか大きな案件を丁寧にやるのか、といった自分の営業スタイルが見つけられるといいのかな、と。もちろん営業に限らず、開発やマーケティングなど、なんでもいいので、やりたいことを見つけてほしいと思ってます。
東:
まだ目の前のことしか見えてないですが、意識して考えてみます!
山下:
そうそう、考えるのが大事! 応援してるよ!
(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)