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「ホテルは一番広い視点で企画を考えられる空間だと思った」空間設計の業界大手企業から水星へ 空間だけでなく人の記憶に残る体験まで設計するための挑戦

 株式会社水星に新しく入社した社員にインタビューをする入社エントリ企画。今回、紹介するのは、大手空間デザイン会社から転職して、現在は、プロデュース事業部のプロデューサー/ディレクターとして活躍する望月美那さん。大学時代は建築学科で学び、趣味は建築巡り。ハードとしての空間だけでなく、そこにいる人々の体験まで設計できるホテルづくりに可能性を感じて水星にジョインしました。そんな望月さんに、建築への興味の原点、水星への転職の背景、現在のお仕事の内容なチームの様子などについてお話をうかがいます。

プロフィール:望月 美那 (もちづき みな)
1994年生まれ、東京都出身。2017年に大手空間デザイン会社のプランナーとして入社。 建築空間や展示デザインにおける、調査・企画・デザインディレクション業務に努める。主に企業の課題解決に向けたブランディングを目的として、店舗開発、企業ミュージアム、アートイベントなどの企画・推進を担当。

建物の中の人の体験まで設計したい

ー学生時代は建築学科で学んでいたと聞きました。

大学は建築学科で意匠設計を専攻していました。絵にかいたような「建築好きの学生」という感じで、設計課題に追われながら、アルバイトは個人設計事務所で模型制作の手伝いをしたり、休日は、美術館や建築巡りを楽しんでいました。
また、建築巡りの延長線で海外への旅行も増えたりして、ヨーロッパや東南アジアを中心に足を運びました。)ヨーロッパは歴史ある建物と最先端の建物が混在していて、改めて建築の魅力を感じていました。

ー楽しそうですね。そこから、新卒では空間デザインなどを手掛ける業界大手の会社に就職されています。こちらを選択したのはどういった背景があったのですか?

様々な建築に触れてく中で、お客さんの体験や行動って、ハードの設計だけでは、コントロールしきれないと思ったんです。空間の中での体験設計まで考えてつくることに挑戦したいと思って、空間デザインやコンテンツ設計に強みのある会社を選びました。

ー前職でのお仕事の内容について教えてください。

前職では、プランナーとして、主に企業様の魅力を伝えるための施設や展示会、イベントなどの企画、開発を担当していました。コンペのための企画書から、プレゼン、制作のディレクションなどが主な業務です。クライアントは大手の企業様から行政まで様々で、常に同時進行で5~6件ほどのプロジェクトが進行しているような状態でした。アウトプットの種類は幅広く、商業施設やミュージアム、カフェなどの空間設計から、ネーミングやロゴのディレクション、工場見学イベントの企画、アートイベントの企画まで多岐にわたります。

事業計画から運営。水星であれば、もうワンステップ成長できると思った

ーまさにご自身の関心のある領域でご活躍されていたイメージですが、なぜ、水星への転職を決めたのでしょうか?

前職の仕事はすごく楽しくてやりがいを感じていました。ある意味、プロデュース事業部と、やっていることが重なっている領域もあるのですが、職種という点で考えると、水星であれば、もうワンステップ成長できると思ったんです。

前職では、プランナーという職種で、基本的には、営業さんがとってきた案件について企画をする役割を担っていました。比較的自由に提案をさせてもらえる環境ではあったのですが、案件の開拓、予算管理、スケジュール管理などは営業が担当しているため、あらかじめ枠組みが決められているという環境でした。

仕事を続ける中で、もっとお客さんの課題に対して、事業計画や収支計画などふくめた広い視点から、課題解決ができるようになりたい。企画だけではなく、お金まわりや完成後の運営面などプロジェクト全体を見れるようになりたいと考えるようになりました。

前職では、実は自分が手掛けた施設の運営って、あまり見届けられたことがなくて。手掛けた施設についてオープン後まで見届けたいという思いもあって、自分のこの先のキャリアについて考えていた時に、翔子さんのことを知る機会がありました。そこでお話を聞いて、衣食住、遊学働様々な要素をつめ込んで、人に体験を届けることができるホテルという空間に可能性を感じました。

ちょうど、同僚と一緒に香林居に泊まりに行って空間や体験に素敵だなと思っていたこともあって、はじめはそこまですぐの転職を考えていたわけではなかったのですが、「今だ!」と思って、飛び込むことにしました。

ー元々ホテルには、関心があったのですか?

社会人になってからイギリスに一人旅に行ったことがありました。すごく充実していたのですが、綺麗な建築を見たり、美味しいごはんを食べた時に、体験を共有する相手がいないことがだんだん寂しくなって、しゃべり相手が欲しいなと思っていた時に、たまたまロンドンで泊まったホテルで出会ったスタッフさんがめちゃくちゃフレンドリーな人だったんです。お昼ご飯を食べて戻ってきたタイミングで、さらっと、「今、どこに行って来たの?」「ご飯はどうだった?」と声をかけてくれたり、「ねえ、美那聞いてよ!アンディーがさぁ」みたいな私が全然知らないスタッフの失敗談を披露してくれたりして。

そんなやりとり、空気感のあるホテルって素敵だなと思ったことがありました。その時の経験が原体験になっているのかもしれません。水星の手掛けるホテルと出会った時、私がロンドンのホテルで感じたのと同じような魅力があると思いました。

それから、翔子さんの講演を聞いて、水星の取り組みを知っていくうちに、「ホテル」という媒体が空間の中で一番広い視点で物事を考えられるのではないかと思いました。商業領域で店舗の商品をどのようにお客様にPRするか、オフィス領域でスタッフが働きやすい環境をどう作るか、展示会などのイベント実施の際にお客様の記憶に残る体験どうやって作るか。そうしたことをこれまでやってきた中で、水星が作るホテルにはこれらすべて要素がつまっていると思ったんです。

台湾のマットレスブランド Sleepy Tofuのプロモーションで「寝転び台湾料理店」を企画

ー水星に入社後のお仕事について教えてください。

昨年(2023年の秋)に入社して以降、さっそく様々な領域のプロジェクトに携わらせてもらっています。三井不動産レジデンシャルとの共同プロジェクト女性向けの賃貸レジデンスSOCO HAUSのレセプションや、京丹後エリアのホテルの開業支援プロジェクト、直近で一番、メインで動いていたのは、台湾のマットレスブランドSleepy Tofuの日本進出のプロモーション支援のプロジェクトです。

ブランドのアイデンティティー、提供価値を整理した上で、日本市場で顧客を獲得するためのコミュニケーション施策として、YouTubeCMとポップアップイベントという2つのアプローチを実施しました。

ブランドが日本に進出してから間もないことから、今回の広告の目的を機能訴求よりも認知拡大に設定して、YouTubeCMでは、短い映像の中で、いかに“ブランドを視聴者の記憶に残せるか、興味関心を持っていただけるかを考えました。台湾に対しては多くの日本人が親しみや好意的なイメージを持っているという点から、「台湾らしさ」押し出すために、YouTubeのCMでは、台湾料理のお店に入ったら、大きな豆腐に見立てたマットレスがあるというキャッチーな展開を作ることができました。

また、ブランドが提案したい価値として、ただの寝るためだけのマットレスではなくて、日常のライフスタイルのパートナーであるという点を打ち出すために、寝る以外の日常のシーンを描きたいと考え、女の子がデザートをマットレスで食べていたり、ペットとたわむれたり、ストレッチをしたり、様々なシーンを盛り込みました。

また、ポップアップイベントの企画の際には、まだこのブランドのことを知らない潜在顧客に訴求するために、一般的なPRイベントとは異なるアプローチを考えました。その結果生まれたのが、寝ころび台湾料理店」というコンセプトです。「台湾料理」をフックに、ちょっぴりお行儀が悪いかもしれないけど心の底ではみんなが実はやってみたいと思っている、マットレスの上で寝ころびながらご飯を食べるという体験が出来るスペースをつくりました。

2024年2月に開催したPOP UPイベント「寝ころび台湾料理店」

ありがたいことに大きな反響を呼んで、元々設定していた予約枠はプレスリリースを出して1週間くらいで埋まってしまい、急いで増枠したのですが最終的には全ての枠が埋まりました。また、広告の業界紙「販促会議」に事例を掲載していただいたりして、話題をつくることができました。反響大きかったこともあって、クライアント様にも満足いただけて、次は、関西でのPOP UPなどを企画中です。

目標の約3倍が来場 台湾料理と寝具が体験できる「寝ころび台湾料理店」2024年5月号

プロデュース事業部は個性豊かな一匹狼の集団。お互いがリスペクトしながら自立して瀬在琢磨している

ーさっそく活躍されている様子が伝わってきました。改めて、水星に転職して、感じたことはありますか?

良かった点としては、水星にお声がけをいただくクライアントさんはすごくクリエイティビティ―を期待してくれていると感じることです。ちゃんとしたものをつくってくださいという要望ではなくて、今までにない新しい面白いものをつくってださいというオーダーをいただくことが多いので、すごくやりがいを感じています。
後は、やはり、ひとりひとりの裁量が大きいと感じています。前職も比較的任せていただける環境だったのですが、水星では、同世代のメンバーが、「事業計画どうする?」「収支計画は成り立つか?」というスケールで仕事をリードしているので、日々、刺激を受けています。

ー望月さんから見て、水星のプロデュース事業部のチームメンバーはどのような特徴があると思いますか?

個人的には、水星メンバーは一匹狼の集団かなと思っています.。これは個人主義という意味ではなく、社員それぞれが異なる能力やスキルを持っていて、お互いリスペクトしながらも自立しているということです。もちろん一人でできないことは協力してみんなで推進していくこともありますし、飲みに行ったり遊びに出かけたりもするので、仲は良いのかなと思っています(笑)
同時に、お互いのプロジェクトに対してフラットに意見を言い合える仲でもあるので、本質的には、それぞれ異なる経験や強みを持った個性豊かなメンバーがお互いにリスペクトし合いながら、切磋琢磨しているという環境に、一番の魅力を感じています。

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