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スパイスファクトリーは、2024年12月から新たに服部省治を取締役CTO(Chief Technology Officer)に迎えました。これにより、共同創業者であり執行役員CTOである泰 昌平と2名による「WCTO(ダブルCTO)体制」を取り、より多様な技術ニーズに応えるDX支援体制を確立します。
今回の記事はCTOの泰さんと服部さんのWCTO対談をお届けします。インタビューはラジオで行っておりますので、音声で聞きたい方は以下のラジオからぜひお聴きください。
写真左:泰昌平(執行役員CTO)、写真右:服部省治(取締役CTO)
聞き手:流郷綾乃(CSO)
プレスリリース▼
https://spice-factory.co.jp/news/18087/
目次
WCTO体制導入の背景
WCTO体制で挑む、成長課題と未来への挑戦
WCTOが語る、生成AIと関わる次世代のエンジニア像とは
10周年に向けて、WCTO体制が目指す中期的な技術ビジョン
WCTOの考える、スパイスファクトリーのエンジニアのあり方とは?
スパイスファクトリーは現在、一緒に働くメンバーを大募集中です!まずは気軽にお話ししてみませんか?
WCTO体制導入の背景
流郷:2024年12月、スパイスファクトリーの技術領域で新たな体制が始まります。それが「WCTO(ダブルCTO)」体制です。技術領域の多様化と進化の中で、二人のCTOがどう役割を分担し、どんな未来を目指していくのか。泰昌平さん(現CTO)と服部省治さん(新CTO)にお話を伺います。
まず、お二人から簡単に自己紹介していただいてもいいでしょうか?
泰:スパイスファクトリーでCTOを担当している泰です。創業メンバーの一人として会社の技術回りを担当してきまして、現在では会社全体の品質管理やフィリピン拠点の管理など幅広く関わっています。よろしくお願いいたします。
服部:私は、今までのキャリア的には新卒で外資系IT企業の株式会社日本HP(ヒューレット・パッカード)という会社に入社しまして、主にインフラ系のエンジニアとやってから、その後シンプレクス株式会社という金融系のシステム開発会社でアーキテクトやプロジェクトマネジメント、品質管理、組織開発など多岐にわたる業務を経験しました。そのあとはフリーランスとして複数の会社の業務支援に関わっており、今回ご縁があって取締役CTOという形で入社させて頂きました。よろしくお願いいたします。
流郷:ありがとうございます。もともとスパイスファクトリーはWCTO体制で、前任の三澤さんが退任後、泰さんのみの体制に移行していましたが、今回再びWCTO体制を取ることになった背景を教えていただけますか?
泰:DXが進む中で、技術の領域やトレンドが非常に広がり、多様化しています。そこで、二人のCTOがそれぞれの得意分野を活かしながら、組織全体を技術的に支え、技術範囲を広くカバーしていく体制を作ろうと考えました。
他社でも複数名のCTO体制を取っている会社はあります。それは、今の時代に即しているというか、理にかなっていると感じていました。我々はクライアントのDX支援を担っているので、様々な業種・領域がある中、使う技術も多岐にわたるものになっています。そこを二人体制にすることでより強固にし、補っていきたいと思っています。
流郷:確かに。昨今の技術トレンドの多様性を考えると、一人で全てをカバーするのは大変ですよね。それぞれの役割はどのように分けているのですか?
泰:僕は「デジタル戦略アーキテクト」として、Web技術やCMSやその他プラットフォームなどを使って、比較的柔軟でトレンドに即した分野に注力しています。一方、服部さんは「エンタープライズアーキテクト」として、厳しい品質要求が求められるシステムや、大規模プロジェクトを得意とされているので、そういった分野を担当いただくことになりました。
服部:そうですね。私はこれまで大規模かつミッションクリティカルなプロジェクトを手掛けることが多く、品質管理や耐障害性などに強みを持っています。そういったプロジェクトでは、開発プロセスだけでなくプロジェクト難易度も高いことが多いです。しっかりとプロジェクト管理をしていければと思いますし、泰さんと私のそれぞれの専門性を活かすことで、会社全体の対応力をさらに高められると感じています。
WCTO体制で挑む、成長課題と未来への挑戦
流郷:服部さんは仕事が趣味なのではないか、というくらいお仕事が好きな印象があります。いかがですか?
服部:ITの仕事は大好きです。技術とかエンジニアリングとかに関わり、それを使って何かものづくりをして、誰かにお届けして何かの形で喜んでいただけるということ自体も好きです。新しい技術をどんどん形にしていって、新たな技術価値をうまく引き出し、クライアントに届けられるような仕事ができたら一番幸せですね。
流郷:服部さんは様々な会社と関わってきたと思うのですが、その中でスパイスファクトリーの印象はどのようなものでしょうか?
服部:私は業務委託の立場で1年ちょっと関わらせていただきました。いろんな意味で会社が成長する、組織が大きくなるときの「成長痛」が見えだしていると感じています。課題感はみなさんも感じられていると思うので、いま致命的な何かが起こっているわけではないですが、今までの延長では収まらない事象も起こっているのかなと。この成長痛をどう乗り越えるのかは、私の過去のキャリアの中で経験してきている部分と似ているところもあると思うので、楽しみながら乗り越えていきたいですね。チャレンジに満ち溢れいている会社だと思いますし、その中で自分自身も成長していけるのではないかと感じています。
流郷:泰さんはいかがですか?WCTO体制になることで感じていることはありますか?
泰:自分が考えていることを壁打ちして、何が正しくて何が間違っているのかを確認できるのはとてもありがたいですし、学びや助けになっていると感じています。スパイスファクトリーの現場たたき上げというか、CTOとしての経験はまだまだこれから成長していくべき部分もあると感じていますので、服部さんと一緒に成長していけるのがすごく嬉しいですし、ワクワクしています。
WCTOが語る、生成AIと関わる次世代のエンジニア像とは
流郷:最近、生成AIが台頭してきていますが、エンジニアに求められるスキルセットも変わりつつありますよね。お二人はどう考えていますか?
泰:単純に生成AIの技術がどうなっていくのかも大事なんですが、生成AIとの向き合い方は根本的に変えていかなければならないと思っています。例えばGitHub Copilotなどを活用したソースコードの実装も補完レベルでは半自動化までできるところまで来ました。その技術進化の前提で行くとこのままの生成AIの成長速度なら、2~3年後は「RubyやLaravelなどでコードを書きましょう」、とか言っている場合じゃないかもしれないと思ってます。
学習したり最低限コードが書けることや、理解することは大切ですが、そのあとの技術的な高みを目指していくことついては、向き合い方を変えて対応していかなければならないと思います。
流郷:それは泰さん自身も危機感を感じていますか?
泰:僕は楽しんでます。コードを理解しているからこそ、頭の中で判断や創造ができるから楽しんでいますし、生成AIが作ったものとの差を楽しんでいます。
服部:今の生成AIはハルシネーションという間違いをしてくることもあります。でも頭の中に正しいコードを描いているから、プロンプトを工夫して、欲しい回答をどうもらうかイメージできていると思います。エンジニアの経験が浅い人たちも、いかに生成AIが出してきたものを正しいか見抜いて、生成AIを使いこなせるエンジニアになれるかが大事だと思います。
特定の技術にこだわらずにいろんな形でどうオープンソースを活用していくか、特定のフレームワークを活用していくかは大事です。世の中にはたくさんの技術的な選択肢があるので、どう正しく使いこなしていくかが自身で判断できるようにならないといけない時代が、すぐそこまで来ているのではないかなと感じています。
10周年に向けて、WCTO体制が目指す中期的な技術ビジョン
流郷:お二人の間で技術観点の課題などはお話しされていますか?
泰:いろいろな点を話していますが、私たちの組織は直近大きな成長を続けてきたこともあり、今プロジェクトの規模感とか難易度も変わってきていると感じています。大きなプロジェクトにも柔軟に対応できる体制をさらに強固に作っていきたいと思います。安定的にいいものを作り出していくこと、さらにプラスアルファでより良いものを作っていくことを基礎として整えていきたいです。
流郷:2026年はスパイスファクトリーが10周年になります。10周年に向けてこの業界で確固たるポジションを築いていきたいという中、技術的には長期的なビジョンや、こんな風にしたら誇れる10周年に出会えるなみたいな考えはありますか?
泰:WCTO体制になったことでビジョンを深く考え、ビジョンを達成する精度も上がっていくと思っています。僕らの考えたビジョンや施策の妥当性や正しさがどうなのか、IT技術の進展速度や業界状態も見ながら洗練させていき、全社に展開していきたいなと思っています。
服部:特定の技術云々というよりは、スパイスファクトリーのエンジニアが特定の技術に対してどう適応力をつけていくかだと思っています。例えば今は生成AIが流行っていますが、5年、10年前は生成AIが流行るなんて誰も思ってなかったですし、その頃はモバイルとかクラウドなどがもてはやされていたと思います。このIT業界はすごく速く激変していくので、新しい技術をいかに早く正しく身に着けてお客様に価値提供できるかがエンジニアとしての本当の価値だと思っています。なので、そういった部分は底上げしていきたいと思っています。
WCTOの考える、スパイスファクトリーのエンジニアのあり方とは?
流郷:お二人の話を聞いて、WCTO体制の可能性にワクワクしました。最後に、スパイスファクトリーのエンジニアはどういう存在であり続けてほしいのか、お言葉をお一人ずついただけますか?
服部:クライアント向けにシステム開発をし、DX支援をする仕事をしているので、一人ひとりがクライアントのニーズや相手をしっかり理解することが大切だと思います。正しく理解して本当に何が求められているかを理解することが一番大事かなと思います。
そのうえで、技術的な引き出しがあって、いろんな選択肢をどれだけ持てるか、場合によっては使ったことがない技術にも挑戦できるとか、素早く身に着けていくことなどの技術力やマインドを持てるといいと思いますね。
泰:僕はもう少し抽象的なんですが、クライアントにとっても、世の中にとってもワクワクするものを作っていきたいという思いがあります。例えば僕が小さいころに見ていたGoogleの作ったプロダクトとかGmailでさえも「すごい!」と思えたし、ワクワクしました。そうしてWebに興味を持って、今ここに立っています。
そういうワクワクするものを、クライアントにも世の中にももっと出していきたいと思います。それができると誰かがそのプロダクトに感銘を受けて「自分もIT技術をやってみよう」とか、「どうやったらこれが作れるんだろう」とか考えてくれるはずです。もっと面白いものを生み出したいと思っている人たちと一緒にできると、よりいいなと思っています。
流郷:お二人からいいお話を聞けたと思います!本日はありがとうございました!