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”普通の人”が学生へ贈りたい。働くってなんだろう?【前編】

こんにちは、スパイスファクトリーで人事をしております北澤です。

前回こんな記事を書かせていただきましたが、

https://note.com/spice_factory/n/nf3f597ce8be2

あれから月日が立ち、私はいま、メンタルヘルスやキャリアの悩み・人間関係構築を専門的に支援する知識と技能を学んでいます。

その学びのなかで人生観や価値観は多種多様であることを実感し、「働くって何だろう?」と考えることがよくあります。
よく語られるテーマだと思いますが、これまでの私の経験をもとに、特にこれから社会人となる学生の方へ贈りたいメッセージがある!と思い立った次第です。

はじめにお断りしておきますが、私はいわゆる”普通の人”です。
具体的には、
・胸を晴れるガクチカなし(高校の部活頑張った程度)
・学歴は世間で言ういわゆるフィルターで足切りされるレベル
・転職歴あり。派遣社員時代もあり。

こんな感じで、着実なキャリアを歩んできたわけでも、世間的に見てキラキラキャリアを持っているわけではありません。そんな私がお伝えすることに意味があると思いました。

また、ここでお伝えすることは私の持論となります。心理学的な要素が絡む内容になりますが、学術的な理論とは異なる可能性がありますので、その点をご了承のうえお読みください。

そして本テーマは奥の深い話になりますので、前編と後編に分けてお届けしようと思います。本記事は前編です。


キャリア選択に正解を求めることの矛盾

何が起こるかわからない世の中です。
リスクの少ない人生を送るために待遇のいい会社・安定企業に勤めたいと思う人が多いと思います。

また、縛られない働き方としてフリーランスで自活していこうと考える人や、働かないで収入を継続して得る生き方(FIRE)を目指す人も一昔前よりも増えているでしょう。

自分にとってどんなキャリアが正解と言えるのか?
それはその時々のあなたしか知り得ないことです。

プライベートと両立しやすい会社だと聞いて入社した会社が、5年後に業績が傾き経営方針が変わり仕事漬けの日常に変わってしまうことだってある。20代後半で結婚し子どもを産みたいから育休産休が取りやすい環境を優先して就いた仕事でも、仕事がおもしろくなって結婚はもっと後でいいかな!と考えが変わることもある。

将来を見越して正解を選択したはずなのに、いざその時が来たら「あれ?間違った?」と思うことはザラにあります。
なぜそのようなことが起きるのか。

それは選択の基準が「他人任せの部分」に置かれているからです。

自分ではどうにもできないことで人生計画が狂うのだから、フラストレーションが溜まります。では、「他人任せではない」とはどういうことでしょうか?

自己実現の考え方

「他人任せではない」を言い換えると「自己実現」であると私は考えています。

自己実現とは、心理学用語としてよく登場するキーワードです。
いろんな学者が定義を提示しておりますが、ひっくるめると、
・偽ることなくありのままの自分でいること
・自分の能力や可能性を発揮できていること
・自分の人生における欲求や目標
という意味になると思います。

ここで重要なのは、いずれも自分視点であるということ。
他人から見れば、必ずしも幸せな状態に見えるとは限らないことを意味します。お金持ちになることは人によっては実は不幸な状態かもしれませんし、仕事漬けの日々も人によっては実は幸せかもしれません。

なお、読み進めるにあたって前提としてお伝えしておきたいことがあります。
本稿の結論ネタバレになりますが、働くこととは「自己実現」のための一手段であると私は考えています。今回は未来のあなたを構成する「なりたい自分像」と「大切にする価値観」を見つけるお話です。
これらは、未来のあなたになるために必要な体験(経験・知識の獲得や活用)や、身を置く環境・職業などを考えていくための重要な手がかりになります。それを踏まえたうえで読み進めていただけると嬉しいです。

自分はどうなりたいか~理想の自分~

キャリア選択において、やはり大手企業で働きたいと言う学生の方が比較的多いでしょうか?

https://career-research.mynavi.jp/reserch/20210426_8553/

多くの方が安定した大手企業を選ぶ理由として、
・お給料も福利厚生も充実して生活に困らない
・プライベートとの両立もしやすく、家庭の時間も確保できる
・体系的なしっかりとした教育を受けられる
といったところでしょうか。(もちろんこれは一例です)

ここで思考を止めてしまうと、「他人任せの部分」で将来を選んでしまうことになるのでもう少しブレイクダウンしていきましょう!

この企業選びの軸には
・良い暮らしを継続するための収入を確実に得たい
・心身の健康を保ちたい
・スキルを身につけたい
という考えが背景としてあると思います。有名なマズローの欲求五段階説の土台部分である「生理的欲求」「安全の欲求」の要素とも適合する、ごく自然な欲求ですね。

でも、これって大手企業だけでしか実現できないことなのでしょうか?
確かに確率的には高いかもしれませんが、この段階でその選択だけに絞ってしまうのは早計です。

じゃあどうしろってんだ!という声が聞こえてきそうですが、なりたい自分像のキャッチコピーをつくるイメージでもう少し考え続けましょう。
上記の企業選びの軸を言い換えると、この人がなりたい自分像は
“どんな状況になっても食いっぱぐれないスキルを持つ自分”
とも言えるのではないでしょうか?

言葉遊びのように思うかもしれませんが、ここまでくると自分次第な気がしてきませんか?
自分次第だと思えることが今後将来にわたって思考に影響します。これが他人任せの要素を排除した「なりたい自分の理想像」の一例です。

ちなみに、私の場合は
“社会に貢献できた、とちょっとでも思える余生を迎える自分”
がなりたい自分の理想像です。


予告

さて、ここで3000文字近くなりましたので一旦前編を終わりにしたいと思います。

後編では「大切にする価値観」についての考察や、キャリア選択における考え方を通して、人生に失敗なんてないんだよ!ということをお話ししたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
ぜひ後編も読んでみてください。

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