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皆さんこんにちは。RITでは新ミッション・ビジョン・バリューに引き続き、評価制度の改編に取り組んでいます。そしてついに、2023年からBizDev事業部で新評価制度の運用が開始されました!コンサルティング事業部でも追って運用が開始されます。今回はCHROの福田さんに、先だって運用が開始されたBizDev事業部の新評価制度について、制度導入のきっかけや変更された点、今後の見通しなどついてお話を伺いました。
プロフィール
福田哲也
立命館大学情報理工学部卒業後、大手IT系企業でソーシャルゲームプラットフォームの運用・開発に携る。大規模WEBサービスのパフォーマンス改善や最新の技術スタックを利用したプロトタイプの高速開発を主な技術領域としているが、サーバサイド、フロントエンド問わずWEB系の技術に対する知見を持つ。2017年よりRITに参画し、CTO兼CHROを担っている。
ー評価制度刷新のきっかけを教えてください
福田:全社サーベイが発端です。サーベイの数値がべらぼうに高かった低かったというわけではないのですが、適切に評価されてるのかよくわからないという声が上がってきたことと、評価は完全にマネージャー個人に依存している状態で、マネージャー側の負担が大きかったというのが現状でした。これから会社をスケールさせるためには今ここで仕組みをちゃんと作っておかないと、不満というのは広がっていくだろうと思ったからですね。
ー旧評価制度の弱点はどのようなものでしたか?
福田:マネージャー個人の裁量に頼りすぎていた部分です。もともとグレード制をとっており、グレードとグレードに紐づく3段階のサブグレードによって構成されています。
グレード:アソシエイトエンジニア、サブグレード:1で入社した人を例にしますと、アソシエイトエンジニア1から始まって、アソシエイトエンジニア2、アソシエイトエンジニア3まであがったら、次にグレードがエンジニアになり、サブグレードは1になります。エンジニアのサブグレードが3まであがったら、シニアエンジニア、その次はリードエンジニアとなります。
グレードに関しては給与レンジを設けており、アソシェイトエンジニアならいくらからいくらの間で決まりますという一定の基準に沿って、給与改定が来たときにマネージャーの裁量で決まっていました。しかし、サブグレードには明確な基準がなかったので、マネージャーの裁量によって金額が変わってしまいます。アソシエイトのAさんとBさんは同じぐらいの活躍だったのに、Yマネージャーの配下にいたAさんはサブグレードが1上がった、でもWマネージャー下のBさんは2上がったみたいなこともありました。
ただ、単純に給料が低くなることはなかったので、メンバーからもお給料に関する不満はなかったのですが、上げすぎてしまっているというのはあったと思います。「まだそんなにできている気はしないのですが、本当に大丈夫ですか?」とメンバーからの申告があったりしまして。言ってしまえば評価が甘かった部分ですよね。
ー新制度になり、評価基準はどのように変わったのでしょうか?
福田:大きな変更点としては、どういう評価を取ればグレードがどう変わるのか、お給料がどう変わるのかという所が明確になったことですね。
今のグレードに対してどれだけパフォーマンスを発揮できたか、低い順からC、B、A、S、SSの5段階で達成度の総合評価をします。Cだったら全く基準を満たせていませんね。Bだったら満たしていますね。というような達成度に応じてグレードの変化と昇給率が決まります。これは、A評価が連続したらサブグレードが上がっていきますよ、S評価が連続したらグレードが上がりますよ、グレード以上のパフォーマンスを出しているという評価です。アソシエイトなのに、エンジニア相当のこと、もしくはそれ以上のことをやったSS評価の場合は、もう飛び級みたいな感じで1発で上のグレードに行くというような仕組みです。
総合評価表
ただ、「目標を決めました、全部達成できたらA評価です」ではありません。あくまで目標は目標としてありますが、マネージャーとメンバーの認識をしっかりすり合わせて、お互いが納得感を持って目標達成に向けて動くことに重きをおいています。目標を設定するタイミングで、今はアソシエイトエンジニアの1だからアソシエイトエンジニアの3を目指すと設定したら、サブグレード3になるためには、何と何と何ができればいいんだっけ?という話から、これとこれとこれを目標にしますというものを作ってもらいます。簡単な目標を設定した場合は、全部できてもB評価だよね。難しい目標を設定して全部できたらA評価だよね、確かにそれが全部できたらそのグレード相当だねというようなところまで、すり合わせて一緒に決めていきます。
さらに、総合評価に対する昇給率を設定しました。今まではサブグレードが上がったら、どのくらいお給料を上げられるのかという基準がなく、マネージャーによってばらけてしまっていた部分ですし、逆にそこがマネージャー側のストレスでもありました。何%あげたらいいんだろう。高くてもまずいし、低すぎてもまずい……という葛藤です。そのため、そこはもうマネージャーの裁量ではなく、仕組みとして決めて、あくまでマネージャーはメンバーが達成した部分だけを評価しましょうという形にしました。
給与テーブル
一部であまりお給料が上がらなくなってしまうのではないかという反応はありましたので、しっかりパフォーマンスを出してる分にはちゃんと上がるという話はしています。本質的にちゃんとパフォーマンスを出していればSS評価を取れるはずです。SS評価の場合は半年で15%アップが見込めるので、SS評価を2回取ったら年間で30%は上がるので、上がり幅として大きいと思います。
ー新しい評価制度は会社のカルチャーやミッション・ビジョン・バリューを反映していますか?
福田:元々グレードの基準自体はありましたが、中身はとてもシンプルでした。アソシエイトは基本的なことができて、決められたことを決められた時間でやれますよ。エンジニアは、サポートを受けなくてもいろいろできます、シニアは複雑な課題解決ができるようになってきますなど。ただここは結構フワッとしていて、複雑な課題って書いてあるけど実際何ができればいいのか?みたいなことがありました。
RITのエンジニアで言うと、技術スキルだけでなくビジネススキルも持ち合わせること、新規事業や事業開発に取り組むことが求められるので、全グレード共通の基準がありつつ、もうちょっとレベル感に関して詳しく、具体的なスキルとしてどういったものを持ち合わせていますというのを明確にしています。また、技術的なスキルとビジネスのスキルをちゃんと分けて考えるようにしています。ミドルクラスのエンジニアは、ビジネススキルとして、プロジェクトをリードするプロダクトマネジメント知識を持っています。新規事業立ち上げの知識を持っています。という感じですね。
ー新しい評価制度を導入し、課題に感じていることは何ですか?
福田:ツール面ですかね。運用のところで少々不便さを感じているというのはあります。今利用している人事労務ソフトは、一度目標設定をしてそれを上長に確認してもらい、期末になったらそれを使って評価をしましょうというフローになっていると思われます。しかし、RITでは月1回のペースで1on1を行っており、この時に目標の振り返りやすり合わせを細かく行い、必要に応じて目標も変更していきます。このソフトでは私たちのように、目標を調整するというフローがおそらく想定されてないため、マネージャーもメンバーもお互いに編集ができません。どちらかしか編集ができない、もしくは編集するにはステータスを変更しなければならないというところに不便さを感じています。
また、1on1の時に目標の振り返りもやりますが、目標管理をしてるのは人事労務ソフトなので、できれば1on1の管理ツールに情報を集約したいです。もう少し簡単にできるようにしないと、先月は何の話だったっけ?先月どう変えたっけ?と情報が乱雑になってしまうのは避けたいので、もっとうちにあったやり方を探してるところではありますね。
ー新評価制度での更改によって、どのような変化や効果が期待できますか?
福田:そうですね。新制度に移行して目標へのプロセスを明確にしたことで、ちゃんと目標について話すようになったと感じています。もともと月次でマネージャーとメンバーの1on1をしましょうというものはあったのですが、今までは完全にマネージャー個人の裁量に任せられていたこともあり、その中で評価や目標の話をするかどうかも特に決まりはなかったので、最悪スキップされてしまうこともありました。でも今はマネージャーは1on1で必ず目標の進捗に関する話をしましょうというプロセスになり、このメンバーは今どういう状況なのか?というのが細かく見えるようになってきましたし、それによって案件の中での動き方はどうしましょうか、新しい案件入るときにこういう役割をしましょうかという所が、スムーズにできるようになってきている気はしていますね。
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ありがとうございました!今まではあいまいだった目標も、月1on1で自分の目標とその進捗をすり合わせをすることで、メンバー自身も目標達成のために今自分は何をするべきなのか道筋が明確になりますね。新評価制度によるパフォーマンス向上も見込めるのではないでしょうか。これからのRITにご期待ください!