株式会社パブリックテクノロジーズ、略して「パブテク」の中の人へのインタビューを通して、ニュースリリースでは伝えられない、ちょっと暑苦しくて、ぐっと素敵な、会社の本音をお伝えする本シリーズ。
今回は、創業者であり代表を務める青木 大和(アオキ ヤマト)さん、青木さんに誘われて執行役員として半年前にジョインした佐々木 喬志(ササキ タカシ)さん、そして創業から青木さんと共に歩んできた酒井 拓歩(サカイ タクホ)の3名で、よく話題にあがる「パブテクの文化」がどのように生まれたのか、そして、これからどのような組織を目指すのかを中心に鼎談を行いました。
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青木大和(アオキ ヤマト)
1994年生、東京都出身。2017年より株式会社アオイエを創業。2020年に株式会社アオイエよりモビリティ事業を事業分割し、株式会社パブリックテクノロジーズを創業。プライベートでは、2022年北京冬季パラリンピックのアルペンスキー日本代表選出、出場。
佐々木 喬志(ササキ タカシ)
2007年に株式会社リクルートHRマーケティング(現 株式会社リクルート)に入社。2009年よりGLナビゲーション株式会社の取締役に就任。その後、2014年に株式会社FoundingBaseを創業し代表取締役社長CEOに就任。2024年1月に取締役を退任後、2024年4月より株式会社パブリックテクノロジーズに入社。
酒井 拓歩(サカイ タクホ)
2020年、株式会社パブリックテクノロジーズの創業と同時に入社。普段はシステム開発やコーポレートサイトなどの企業広報関連のことをやりつつ、パブテクの生き字引としてnoteのインタビューも行なっています。
目次
- 高校時代からの兄貴分がパブテクに入社した理由
- 2人の創業者から見た、パブテクという組織
- 目指すのは、ソーシャルグッドとビジネスの融合
- ジャパニーズダイナミズムの実現を、パブテクで
- 夢はあるけど、仲間が足りない
高校時代からの兄貴分がパブテクに入社した理由
酒井:佐々木さんは2024年4月に入社されて半年ほど経ちますが、パブテクの前はどのようなことをされていたのでしょうか。
佐々木:2014年に株式会社FoundingBaseを共同創業し、代表として、遊休地の利活用をしてグランピング場の運営や、町が運営する公営塾の立ち上げなどの事業を約21自治体と取り組んでいました。
僕はそもそも宮城県石巻市の創業140年の墓石屋の息子でして...東日本大震災で被害を受けて泣き崩れる友人たちを見て「彼らのために何ができるんだろう」と考えたんですよね。地域で何かに取り組めないかと考え始めたのは、その時の原体験がきっかけです。
その後、共同創業して約10年ほど取り組んできたのですが、今年1月に役員を辞任しました。それから、大和さんに誘ってもらって今にいたります。
酒井:そもそもお二人の出会いってなんだったんですか。
青木:僕が高校生の時にやっていたプロジェクトですね。あるメンバーがイベントで佐々木さんの隣になったんです。当時スポンサー営業をしていて、話を聞いてもらえそうだということで会いに行ったのが最初でした(笑)
酒井:もうかなり長い仲なんですね。青木さんは、佐々木さんが前職を辞められた時、なんで声をかけようと思ったんですか。
青木:佐々木さんは僕の兄貴分みたいな存在で、パブテクを創業する前からずっと相談させてもらっていたんです。
対自治体で事業を行っているスタートアップの先輩ってほとんどいないんです。なので佐々木さんは本当にありがたい相談相手でした。
まさか自分で創業した会社を辞めるとは思ってなかったんですけど、辞めるなら一緒にやりたいと思って気づいたら全力で誘っていました(笑)
酒井:佐々木さんは何が決め手で青木さんの誘いに乗ろうと思ったのでしょうか。
佐々木:そもそも出会った頃から大和さんが取り組んできたことに対して、
社会的に賛否両論はあれど、違和感を覚えたことは一回もなかったんですよね。素直に国の未来を想い、事業的観点だけではなく、国家としての政治の役割や国民が違和感を持つポイントなどをクリティカルに捉えて、日本を変えたいと願って動かしている。その中で、時には矢面に立って闘う姿を僕はずっと応援していたんです。
そんな彼が、いろんな挫折を経験してこのパブテクに辿り着いているのだと思うと、なんだかもう本当に感極まっちゃうくらい感慨深いものがあったんですよね。
そんなパブテクに自分の力が活かせるなら、そんな面白い選択肢は選ばない理由がないでしょって直感的には感じました。とはいえ今年で41歳になる歳なんで、同じ歳で経営してる人たちから「社長から社員とかありえるの?」とか「一回り下の年齢の経営陣たちと働けるの?」とか言われたのは事実としてあって(笑)でも僕は本当に迷いがなかった。大和さんが考えている未来に共感していたし、こんなに優秀なメンバーと働ける環境があるのであれば、自分にとって最後の戦としては最高な舞台だなと思いましたね。
あとは、僕もいろんな自治体と議論して事業に取り組んできたので、相談に乗っている時にも色々とアイディアを出したり入社前からイメージも湧いた。それが覚悟を持って船に乗れた理由の一つでもあるかなと、思います。
2人の創業者から見た、パブテクという組織
酒井:青木さんはパブテクの創業者であり、佐々木さんはFoundingBaseの創業者でしたが、二人とも創業者という立場で、今のパブテクという組織や文化をどう見ていますか?
青木:正直、最初3年は食べていくので必死でした。ビジョンはあるのに目の前は自転車創業で、なんとかこの領域で離陸させなきゃって全員で必死にくらいついていた時期です。
一方で直近1年はやることが明確になり、組織としても厚みができてきて、自分たちが目指す方向に着実に邁進できている感覚があります。
そういう意味で、最初3年と直近1年では組織の違いを感じます。
ですが、ビジョンを描くことに関しては創業からずっと変わらないですね。創業してからずっと、3ヶ月に1回は全員でビジョンの話をしてきました。これは今も変わらないし、これからも変わらないと思います。
酒井:僕も立ち上げ当初から関わらせてもらっていますが、原動力に薪を焚べるような感覚でしたよね。「こういう未来を作っていきたい」というビジョンをいわば燃料のようにみんなでつくって燃やしていたから、自転車創業でも走って来れたと思ってます。佐々木さんはジョインされて半年になりますが、パブテクという組織をどう思いますか?
佐々木:僕は正直、組織としての思考も行動も仲間もまだまだ足りていないとは思います。それくらい大きなミッション・ビジョンなんですよね。だからこそ面白い。自分としては圧倒的な速度で事業を拡大していくことを考えると、あと3段階くらいギアを上げなきゃいけないという感覚がありますね。
ただ、個々人は本当によく頑張ってると思っています。大手企業のようにたくさんの事例があるわけではないので、1つ2つの事例を丁寧に紐解いて、お客様の課題と重ね、思考していかなきゃいけない...これはみんな不安だと思うんです。ただ、パブテクの人たちはそんな中でも船を漕げるタイプが多いので、冒険しながら走れる強さがあるなと感じます。
酒井:ここまで何名かインタビューをしてきて、毎回パブテクを選んだ決め手を聞いているんですが...みんな「人」や「文化」って言うんですよ。否定するつもりはないのですが、正直中にいる自分からするとそれが不思議で、そこまで評価されている理由ってなんなのかなあと。佐々木さんは、この組織に染み付いている文化や人の良さのようなものを紐解くなら、どんなものだと思いますか?
佐々木:僕は、パブテクは性格のいい会社だと思ってます。「人を大切にする」という人の集団として当たり前のことを共通解として持ち合わせて、会社全体で体現している...まさしく、パブテクの行動指針の1つである「善を行うに勇なれ」ですね。
それが醸成されて染み付いているのは、やっぱり大和さんが体現しているからじゃないですかね。先ほど話にありましたが、ビジョンを語ることを辞めないし、苦しい側面があってもビジョン、ビジネス、人。全部大切にできる方法を探しつづけることを背中で語っていると思います。
売上を上げるとか組織を大きくするとか、そのためのHOWは世の中にいくらでも落ちていて、下手すれば真似するだけで成果を出すこともできるかもしれません。ですが、そうすると根本的に芯のない弱い組織になってしまいます。きっと大和さんは、そうはしないんだろうなって思いますね。
酒井:青木さんはビッグマウスなことを言うけれど、有言実行してくれるんですよね(笑)だからついていける。今後もでかいことを言い続けて欲しいです。佐々木さんの話を受けて、青木さんはどう思いますか?
青木:有言実行できているのは僕の力だけじゃなくて、皆がいるからです。ひとりじゃ到底できない。もちろん僕もめちゃくちゃ頑張るけど、皆に実行させてもらったっていう方が近いと思っています。
最近だと佐々木さん含め、大先輩の方々がパブテクに来て一緒に走ってくれるようになりました。後輩のベンチャーにジョインして、信じて動きまくってくれる...これって本当に有難いことだし、その力がなければ今の有言実行もないと思っています。
目指すのは、ソーシャルグッドとビジネスの融合
酒井:青木さんはこれからどんなパブテクにしていきたいですか。
青木:ソーシャルグッドとビジネスが融合している会社になりたいですね。どちらか一方ではなく、融合を実現したい。社会にとっていいことをやってるなら、続けるためにもちゃんと稼げる会社でいないと、と思います。
そのために、誤解を恐れずに言うなら、這いつくばってでも数字を作って社会を変えていきたいですね。僕らが目指しているのは、それくらい高い目標で、簡単ではないですから。
佐々木:自分たちが取り組むことに対して、なんとしてでもやってやるという執着心を自然と持てる会社でいたいですよね。それを強制すると人格まで歪めてしまうので、強制するのではなく、文化を浸透することこそ大事にしたいと思っています。
これもまさに、「善を行うに勇なれ」ですよ、何度も言いますけど(笑)
「共通善」を前提とした行動を、パブテクを通して取り組めるか。そこに勇気を持てるかどうかが一つの採用基準になるのだと思います。難しいのであればパブテクとは合わないんだろうなと、事業特性上感じますね。
青木:そうですね。僕たちは、無理やり売りたくないんですよね。パブテクは、あくまで課題を解決するためのプロダクトを提供している会社です。自治体の職員さんは減っていて、業務は増えている... だから、彼らの為になることをして、彼らが楽になる。これが目指すべき一丁目一番地だと思っています。
佐々木:そうですね。みんながそれぞれ自走できるように、「なんのためにやるのか」は伝え続けたいと思います。
ジャパニーズダイナミズムの実現を、パブテクで
酒井さん:パブテクに興味を持っていて迷っている方もいると思いますが、そんな方になんて声をかけますか。
佐々木:森宮くんがよく言うんですよ。「パブテク以上に面白い会社って、今の日本にあんの?この会社で働くこと以上に、仕事を通した喜びは得られないと思う」って。僕もそう思います。
日本の流通しているお金の37%は公的領域に流れていると言われています。そのお金の使い方次第で日本の方向性が変わるんです。だから、僕たちはその投資対効果を最大化することに取り組んでいます。
これ以上にダイナミックでインパクトを与えられる会社は今の日本にないと思っているので、ジャパニーズダイナミズムを実現することに興味のある方はぜひ一緒に挑戦したいですね。
青木:僕らの親が若い頃はジャパン・アズ・ナンバーワンだったとよく聞きます。一方で、僕たちは沈んでいる日本で生きてきました。
今の日本の状態は誰の責任か。それは、その時代に生きてきた人間の責任だと、僕は考えています。
僕は子供や孫に、沈んだ日本で生きてほしくありません。絶対に。
経済成長をすることだけが正解ではないですが、日本はまだGDP3位ですし、国内にプレーヤーが多くいるにも関わらず、沈んだ状態をひっくり返すことには至っていません。
だから僕らは、まずは、その中でも一番遅れをとっている公的領域でデジタルツールを通して課題解決に取り組んでいきます。その先に、公的領域にとどまらないような幅広い拡張性や可能性があると思っています。まさに、そのサービス群はパブリックテクノロジーズの名の通り、公共のための技術になっていく未来を見据えています。
これを、日本初で世界に打って出たい。そして、ジャパニーズダイナミズムを実現したい。
この話を聞いて少しでもワクワクしてくださる方がいれば、ぜひ仲間になって欲しいと思います。
夢はあるけど、仲間が足りない
パブテクでは、さらなる事業拡大のため、新しい仲間を募集しています。
日本中すべての地域にある、美味しい食事、息をのむような景色、大切に受け継がれてきた文化…。
そんな全国各地の自治体が持つ個性を大切にしながら、住む人々全員が「暮らし続けたい」と思えるようなまちづくりを、パブテクは目指しています。
それぞれの市町村が持つ魅力を未来へつなぐために、デジタル技術を駆使し、地域の人々と協力を重ね、地域を想い、技術で応える。
暮らし続けたいまちをつくるには多くの仲間と時間が必要です。私たちと一緒に、日本中の自治体を「暮らし続けたいまち」へと変えていきませんか?
少しでも興味を持っていただいた方は、以下より採用情報をご覧ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!また次回をお楽しみに。