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はじめに
2022年4月に新卒として入社いたしました、AIテクノロジー推進室沖縄の松本涼と申します。
AIテクノロジー推進室では、AI・データ・エンジニアリングを駆使して、自社サービスの価値向上や、SaaSプロダクトの開発、様々なAI技術を用いた研究開発に取り組んでいます。
今回は、IT部門の新卒メンバーで自己紹介 Story を書くことになりましたので、私のプロトソリューション入社前後の話などをしていこうと思います。
入社前:していたこと
大学では、情報工学を専攻していました。
所属していた研究室は、AI技術全般を主な研究対象としており、各自が自由にテーマを決めて最先端の技術、理論を学び、アイディアを提案していくというスタイルでした。
そのため、同じAIでも、強化学習や深度推定、Contrastive Learning、会話(自然言語処理)など、メンバーの研究分野はバラバラでしたが、様々な視点の考えや意見が得られて、とても楽しかったです。
そんな私の大学での研究分野は、「あらゆる非構造化データを構造化データに変換する、End-to-End な AIシステム」でした。T5(Text-to-Text)や UniT、(最近だと)data2vec、Pathways などの、マルチタスク、マルチモーダルなAIの研究開発です。
T5やUniTなどの巨大な単一のNNモデルは、学習の準備だけでも一苦労な上に、学習にも時間とコストがかかります。その解決策の1つとして、既存の特化型(ドメイン依存)なモデルを組み合わせることで、軽量かつ低コストでマルチモーダル、マルチタスクを実現する「AIシステム」の実現を目指して、研究開発を行っていました。
と言われても、詳しくない人にはさっぱり分からないと思いますので(笑)、もう少し簡単に説明すると、
例えば、
- 画像や音声、文章から、必要な情報を抽出して、内容を検索できるレベルのDBにする。
- 社内報告書や試験問題の解答用紙、車検証などの文書から、必要な情報を抽出して、XMLデータ(MS Word や PDF、HTML、jsonデータ など)化する。
- Webページのソースコード(HTML)を、手書きのイメージ図から自動生成する。
- 本や議事録(の写真)から、必要な情報を抽出して、DB化する。
などのタスクを、AIにやってもらいたいとします。
現在、一般的に使われているAI技術では、「これらのタスク1つ1つに対して」「いくつかのAIモデルを」用意する必要があります。つまり、上記「4つのタスクそれぞれ」に、「1〜3種類くらいの」AIが必要になる(= 4〜12種類のAIを学習して、さらにそれらを1つのシステムにまとめ上げる必要がある)ことになります。
これらを、「1つの巨大なAIで解けるようにしてしまおう」という試みが data2vec や Pathways などです。これらに対して、「様々な工夫を凝らして、4種類くらいの小さなAIと、それらを制御する共通のシステムのみで解けるようにする」という試みが、私の研究テーマでした。
この研究テーマは、今も個人的に続けています。
このような背景もあって、就職活動では、以下の条件で企業を探していました。
- AIの研究開発を仕事にできる
- 面白いデータが得られそうな自社サービスがある
- 沖縄で働ける(出身地で慣れていて、好きなので)
そうして見つけたのが、プロトソリューションでした。
入社後:したこと
入社してまだ2ヶ月ですが、私の2ヶ月間を軽く紹介してみたいと思います。
最初の半月は、仙台と東京の新卒メンバーと合同の全体研修で、社会人としてのビジネスマナーなどを学びました。
オンラインでの開催でしたが、システム開発系以外の部署(コールセンターや動画制作など)のメンバーもいて、とても刺激になりました。
全体研修を終えた現在は、案件に参画しています。
画像分類システムの改修作業ですが、本格的なシステム設計やAWSへのデプロイ、運用は、大学の研究生活の中ではあまり体験できなかったことなので、日々勉強で楽しいです。
また、日頃の業務とは別に、新しいAIのアイディアを募って、良さそうなら案件として採用するという試みなども行われています。その成果として、昨年までに数十のプロトタイプAIを作ったという話には、驚くと同時にとてもワクワクしました。
月1で行われているので、案件を進めながら、役立ちそうな/面白いAI を考える日々を送っています。
今後したいこと
長期的な目標は、「人の役に立つ、人を感動させられるAIを開発すること」です。そのために、今は経験を積みながら、少しずつアイディアを出し続けていこうと思っています。
また、AI開発には時間がかかるので、研究開発の効率化・自動化を進めることが、今の目標です。最終的には、AIチーム内にも広げて、より難しいタスクに集中できるような環境を創り上げたいと考えています。
最後に
やっぱり、AIの開発に携われるのは楽しいなと思う毎日です。
AIの開発競争が激化する中で、自社サービスを持つ企業の一員として何ができるか。もちろん、そこはしっかりと考えつつも、今は、AIを作る仕事を楽しみたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。