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“再入社”メンバーに聞く、転職して気づいたオイシックス・ラ・大地が自分にあっている理由

キャリアアップを理由にした転職や、育児・介護などの都合で退職したメンバーを、改めて社員として迎え入れる「アルムナイ採用」。オイシックス・ラ・大地では「再度、ここで働きたい」という意志のあるメンバーの出戻りを歓迎しています。

再入社を選んだ理由を聞くと、多くのメンバーが「会社を一度離れることで、在籍時には気づかなかった会社の良いところが見えた」と言います。今回、再びオイシックス・ラ・大地の一員となった荒川桃子さんと梅村翔也さんに、再入社に至った背景を聞いてみました。

転職して気づいた、モチベーションの源泉

── はじめに、お二人の再入社に至るまでの経緯を教えてください。まずは荒川さん、いかがでしょう?

荒川さん:
私は2013年にオイシックス・ラ・大地(当時、らでぃっしゅぼーや)に中途入社し、2022年に一度退職しました。退職する直前の数年間はサービス進化室に在籍し、『ちゃんとOisix』をはじめとした働く女性向けのサービスの企画を担当していました。

退職の理由は、職場に何か不満があったからではありません。サービス進化室に配属になったばかりの頃は、慣れない仕事に戸惑いを感じることも多々ありました。ですが、当時はそうした壁は既に乗り越えていて、「ここでやっていける」という自信や、「私、この仕事好きかも」という感触を得ていました。

荒川桃子さん。
イベントプランナー、雑誌や書籍のライター、エディターを経験後、2013年に仕事と育児を両立できる職場を求めて、旧らでぃっしゅぼーやにキャリア入社。社長直下でOisixのサービス開発を経験後、より自分の強みを発揮できる環境を求めて退社、2023年6月にオイシックス・ラ・大地にカムバック。二児のママ。

荒川さん:
ですが、自分のキャリアを考えた時、新しい環境で自分の力を試してみたいという想いが湧いてきました。それによって自分の視野を広げたいとも思いました。そして、30代半ばという年齢も踏まえると、「飛び込むなら今しかない」と考えたんですね。

転職先を考えるにあたって譲れなかったのは「お客さまの声を聞きにいく」会社であることです。そこはOisixで学び、かつとても好きな部分でした。

また、データを読み解いたり、お客様の声を聴きながら、仮説を立てて実行する。こうしたアプローチから課題を解いていくスキルを伸ばしていきたかったので、同じようなアプローチ手法を取り入れている会社や職種を選びました。

幾つかの企業から声掛けをいただいたのですが、最終的にクラウド会計ソフトを提供している企業のカスタマーサクセス部門を転職先に選びました。

── そこからなぜ再入社へ至ったのでしょうか?

荒川さん:
転職先の会社はすごくいい会社で、不満を抱くようなことはありませんでした。ただ、自分の自己分析の甘さに、だんだんと気づいていったんですね。

Oisixで働いていた時は、サービスを提供する対象は主に働くお母さんでした。私自身も2人の子どもがいて、働くお母さんは全員「戦友」だと思っていたので、そうしたお客さまに仕事を通じて貢献していくことにものすごくやりがいを感じていたんですよ。

外に出てみて、改めて自分が好きなことがわかったと言いますか。救う相手が自分と近くて、自分も当事者として課題を感じている領域のほうが、モチベーションが上がることに気づいたんですね。

それで転職先を退職することに決め、自分が強い関心をもてる事業を展開している企業という軸で、改めて転職活動をはじめました。すると、食に関する事業を展開している会社ばかりに目が惹かれる自分に気づき、「これだったら、オイシックス・ラ・大地に再入社したほうがいいのでは」という考えが頭によぎるようになりました。

── 最後は何が決め手になったんですか?

荒川さん:
退社した後も、Oisixのメンバーとはかなりの頻度で交流をしていて、「いつでも戻っておいで」と冗談半分に声をかけてくれたりしていました。

それで、転職を考えるようになったタイミングで、サービス進化室で上司だった菅さん(オイシックス・ラ・大地 執行役員)に真剣に相談をさせてもらったんです。すると、「自分がやりたいことをやったらいいよ」と言ってくれて、すごく嬉しかったですね。

そこから一週間くらい色々と考えていたのですが、オイシックス・ラ・大地でできるようなことを、別の会社で頑張っていくのは何か違うと思いました。だったら、菅さん達と一緒に日本一を目指したほうが私は好きだなと。自分が思っていた以上に、自分はOisixが好きだったことに気づいたんですね(笑)。

再入社後は、以前同様にサービス進化室に在籍し、現在は『パッとOisixセクション』というサービスの担当をしています。

コーポレートの領域で、どう専門性を磨くか

── 続いて梅村さんに、再入社に至るまでの経緯を聞かせてもらいます。

梅村さん:
僕は2013年にオイシックス・ラ・大地(当時、らでぃっしゅぼーや)に新卒入社し、2022年に一度退職しました。退職直前の4年間は、経営企画でIR(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)の責任者をしてきました。

僕も荒川さんと同じで、職場に何か不満があったわけではありません。客観的に見て、30代そこそこでは経験させてもらえないようなチャレンジの機会をいただけていましたし、成長実感もありました。何より一緒に働いている方たちの人柄や雰囲気が非常に自分に合っていましたし、居心地の良さを感じていました。

ただ、新卒入社で働き始めてから10年が経ち、「違う環境でイチから挑戦してみたい」「どこまで自分の力が通用するのか」という想いがありました。

梅村翔也さん。
大学院で動物学を専攻後、旧らでぃっしゅぼーやに新卒入社。宅配事業の営業や配送管理などの経験を経て、経営企画部を担当。経営統合後はIRとして投資家との信頼関係構築に努める。大企業でのIR経験を積むために退社、2023年6月にオイシックス・ラ・大地にカムバック。二児のパパ。

梅村さん:
今後のキャリアを考えたときに、自分の専門性として「IRを極めていきたい」と考えました。そのためには、今よりも事業規模や時価総額が大きい企業でIRの経験を積んでみたい。そうすることで、IRのスペシャリストとしてユニバーサルに通用するようになるだろうと考えたんですね。

最終的に、様々な分野で事業を展開する大手メーカーを転職先に選びました。時価総額もオイシックス・ラ・大地よりも十倍以上高く、IRやサステナビリティへの取り組みでも高く評価されている企業です。それくらい変化をつけないと、自分の視座が変わらないだろうと思いました。

── 実際に働いてみて、いかがでしたか?

梅村さん:
大きい会社に行くことで劇的に視座が上がることを期待していましたが、IRの考え方や手法においては、これまでにやってきたことと大きく変わらないことが分かりました。それはいい意味で、「これまでオイシックス・ラ・大地で考えてきたこと、実践してきたことが、間違っていなかった」という自信にも繋がりました。

もちろん転職先で学べることは多くありました。ただ、今後のキャリアを考えると、IRの領域だけに閉じていると成長が伸び悩んでしまうのではと感じました。もともとコーポレートの領域を長くやっていることもあり、IR以外のコーポレートの分野で自分の専門性を広げていった方が良いのではと思うようになったんですね。

── そこからどういう経緯で再入社へ至ったのでしょうか?

梅村さん:
オイシックス・ラ・大地を退社した後も、有難いことに会社のメンバーとはかなりの頻度で交流していました。そして、自分の近況やキャリアについての考えを共有する中で、「それだったら、オイシックス・ラ・大地に戻って、新しい挑戦をしてみたら」と話をいただいたんですね。

転職活動をすると、僕の場合はIRとしてのキャリアしか強みがないため、、どうしてもIR領域でのキャリアチェンジの話がメインになってしまっていました。ただ、僕としてはIR以外の分野に挑戦したい想いが強く、自分の希望と職歴のギャップに難しさを感じていました。

そこをオイシックス・ラ・大地は理解してくれて、「新しい挑戦の機会をいただける」ことを約束していただいたので、とてもありがたいと感じていました。もともと愛着のある会社ですし、再入社しない理由はないと思いました。

再入社後は、経営企画部のアライアンス担当として、M&A(Mergers and Acquisitions:合併と買収)などに関する業務をしています。これまでのIRとは全く逆の立場からの仕事であり、右も左もわからないような状態ですが、自分の新しい専門性を開拓できている感覚があります。

転職して気づいた“オイシックス・ラ・大地らしさ”

── 離れてみたからこそ感じた、オイシックス・ラ・大地らしさや魅力はありますか。

荒川さん:
シンプルに、オイシックス・ラ・大地はスピードが早いと感じました。以前からそう思ってはいましたが、他の会社を経験することで、より鮮明になりましたね。

転職先の企業も事業拡大のスピードが早い会社でしたが、どちらかというとボトムアップを重視していくスタイルでした。だから、何かを決断する際には、みんなで議論をし、しっかりとした合意形成をとることを大切にしていきます。そのため、どうしてもスピード感は下がってしまいます。

ただ、私が在籍するサービス進化室では、少人数のチームでプロジェクトを動かしていき、チーム内で様々なことを決めて動いていきます。また、ある程度の仮説が立てば、「まずはやってみよう」と動いていきます。そのため、意思決定や実行が速い。このスピード感のあるスタイルが、私は好きだったことに気づきました。

荒川さん:
あとは、良くも悪くも、オイシックス・ラ・大地は経営陣のリーダーシップが強烈な会社ですよね。経営陣から大号令が降りてきて、現場がアタフタしながらも、それをなんとか形にしていくみたいな。

以前の私は、そういうスタイルに対して、「どうなんだろう」と思うところも正直ありました。ただ、リーダーシップを発揮してくれるからこそ、すさまじいスピード感で実現できることもあるし、必要なタイミングで必要なサービスを提供することができる。良し悪しがある中で、自分はオイシックス・ラ・大地のスタイルがあっていると感じました。

── 梅村さんは、いかがですか?

梅村さん:
大きな企業で働くと、IR部門ひとつとっても多くのメンバーが在籍しているので、どうしても役割や責任が小さくなってしまいます。その点、オイシックス・ラ・大地ではIRの責任者として全てを任せてもらっていましたし、資本市場との対話の責任も全て持たせてもらっていました。

30代前半でこうした経験ができるのは稀有であることに改めて外の世界を経験して気づきました。与えられていた環境のありがたさを改めて感じましたね。

梅村さん:
また、大企業で働いていると、「何を言うか」より「誰が言うか」という感じで、役職者や年次が高い社員のもつ影響力の大きさを感じました。

一方、オイシックス・ラ・大地では、例えば新入社員でも社長にプレゼンする機会があり、それに対して社長も忌憚ないフィードバックをします。「誰が言うか」ではなく、「何を言うか」「何をするか」で、若手でもキチンと評価しチャレンジさせてくれます。

ベンチャーといっても、年間売上1,000億超の会社でこうした社風が根付いているのは、単純にスゴいことだと思うんですよね。外に出ることで、そうした文化がいかにユニークだったかに気づくことができました。

転職を一度選択したからこその現在

── 再入社を経験して、見える景色に変化はありますか?

荒川さん:
そうですね。以前働いていた時と比べて、心境の変化のようなものは感じます。

サービス進化室に異動となった時は、会社の辞令だったため、そこに自分の意志はありませんでした。「とにかく頑張らなきゃ」という気持ちでいっぱいでした。

ですが、現在は「自分から選んで、ここに来たんだ」「自分がやりたいと思って、この仕事をしているんだ」という心づもりがあります。迷いが晴れた状態で、仕事と向き合えているのは大きいんじゃないかなと思いますね。

そういう意味で、私は転職を経験してよかったと感じています。ただ、自己分析の甘さはあったので、もし過去に戻れるとしたら、その部分を自分に指摘したいですね(笑)。

── 梅村さんは、いかがですか?

梅村さん:
僕も、もし過去に戻ったとしても、間違いなく転職を選択していると思います。月並みですけど、「やらずに後悔するよりも、やって後悔」だと思うんですよね。自分自身の専門的なスキルだけでなく、人としてのスキルというものが外でも通用するかを確かめられたことは大きな成果でした。

また、転職せずに働き続けていたら、今でもIRに取り組みながら、他のことにも少し手を出すみたいな働き方だったのではないかと思います。こうして思い切った転向ができたのも、転職を一度選択したからだと思うんですね。

自分が転職を選択したことで、負担をかけてしまったメンバーもいるはずなので、申し訳なさを感じている面もあります。オイシックス・ラ・大地の一員としてまた一緒に働いていくなかで、しっかりと恩を返していきたいです。

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