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「持続可能性社会」ってなに??環境保全に必要な国際的な動きを解説【不動産Tech✕SDGs】

昨今、よく聞く言葉となった「SDGs」について、皆さんはこの言葉を知っていますか?

SDGsとは2015年に国連で採択された
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

17のゴールに向けて様々な取り組みをしており
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。



2022年の今、日本においてもSDGsの考え方が拡大しています。
数年前から企業のCSR戦略自治体教育現場等で頻出するキーワードとなっており
それぞれの現場でSDGsの考え方を取り入れた取り組みを行っています。

・SDGsとはそもそも何なのか
・SDGsを意識した社会形成とは

という2点について解説をしていきます。

SDGsとは・・・

私たちは多くのエネルギーと資源を使用して、大量の商品やサービスを生み出し
それを大量に消費して暮らしています。この社会のことを「大量生産大量消費社会」と表します。

これまで、この大量生産大量消費社会の中で、社会や経済は発達してきました。

例えば、日本においては1950年代の高度経済成長期から家電を始め
様々な電化製品が瞬く間に世に広まりました。

そして、新たなモデルが発売されれば買い替えるという
大量消費型の消費者が溢れ、その需要に合わせて大量生産の構図が形成されていきました。

これが、日本における大量生産大量消費社会の始まりです。

電化製品以外にも、食品や日用品、衣料品、不動産も例外ではなく
衣食住に関わる様々な消費活動に当てはまります。


現在までに、大量生産大量消費社会は需要と供給のバランスが乱れ
供給過多の状況に陥ることが増えました。

それによって大量の廃棄物が発生し
その処理にも多くのエネルギーを要するという悪循環が生まれたのです。

こうした社会が世界的に数十年続いたことによって
1970年代以降、地球の生態系が1年間に生み出すことができる資源の量より
人類全体が1年間暮らしていくために消費する資源の量の方が多い状態に達しました。


現在、人類全体の生活を支えるには地球が1.6個必要だといわれています。

このような危機的な状況が一つの要因となり
2015年に世界的な取り組みとして定められたのがSDGsです。

SDGsの中でも大量生産大量消費社会の改善を訴える目標が
SDGsが目指す12番にある「つくる責任、つかう責任」です。

この目標において、生産責任、使用責任をもって、リユースやリサイクルの観点が重要になっています。

例えば、私たちが身近に使っているペットボトルは回収率・リサイクル率ともに高くなっています。

PETボトルリサイクル推進協議会 によると、2019年度の日本のペットボトルの回収率は93.0%
リサイクル率(リサイクル量/ボトル販売量)は85.8%です。

再生PET資源は、再びペットボトルに生まれ変わるだけでなく
他のプラスチックに変わる資源としても活用されており、持続可能なシステムの構築が進んでいます。


他にも、鉄を例にして考えてみましょう。

我々が缶やスチール家具、自動車、住宅などを使用した後に不要となった鉄製品のことを
「鉄スクラップ」といいます。

鉄スクラップは何度も繰り返し新しい鉄製品として甦ることができるのに加え、新たなCO₂を排出しないため、リサイクルに好条件かつ環境影響の少ない再生素材といわれています。

電気自動車の普及が目の前に迫る今、非電気自動車や中古自動車の需要が低下し、廃車となったとき、近い未来に鉄スクラップの供給がさらに上昇することが予想されています。

リサイクルに好条件の原料として今後の需要の向上に注目が集まっています。


また、「リノベーション物件」も例外ではありません。
リノベーションとは、既存の建物に対して新たな機能や価値を付け加える改装工事のことを意味します。

リノベーションはその施工自体で、多くの鉄スクラップを排出することがあります。

しかし、排出された鉄スクラップは再び、新たな施工時に利用できるのがリノベーションの利点です。
前述の鉄スクラップに加え、リノベーションも注目をされています。



●リノベーション=SDGsとは?


リノベーションとSDGsはどのようにつながるのでしょうか?

リノベーションはSDGsが目指す11番(住み続けられるまちづくりを)
12番(つくる責任、つかう責任)に合致しているだけでなく
9番(産業と技術革命の基盤をつくろう)や13番(気候変動に具体的な対策を)とも親和性が高いです。

不動産におけるリノベーションとはまさに                              前述ペットボトルの例でいうとリサイクル、また、リユースの側面をもっているといえます。

リサイクルの観点では、例えば鉄スクラップのような再生資源を利用してリノベーションを行うことで 廃棄物を出さずに建築物の価値を向上させることができます。

さらに、リユースの観点では住宅そのものを廃棄物として解体することなく             新たな使い手に向けて機能を付け加える、言い換えれば「修理をする」ことによって         その後も長く使い続けることを可能にできます。

不動産領域においては、リノベーションこそが持続可能な社会に向けて重要になります。



それでは、リノベーションはSDGsが目指す社会形成においてどのような役割を果たすのでしょうか?

ここではその効果として主に以下3点を挙げます。

①スクラップ&ビルド型の解消
②人口減少社会に適応した不動産供給
③環境性能の高い物件の流通


スクラップ&ビルドの解消

「スクラップ&ビルド」とは、新しい建築物や住宅を建て                       古くなったら壊してまた新しいものを建てる、という考え方のことです。

これまで、日本は、これまでの歴史や自然条件の厳しさからこの考え方が浸透していました。     そのため、日本の建築物や住宅の寿命は諸外国に比べて短くなっています。

建築物の建設や解体は大量のエネルギーを使用するため                        今ある物件をリノベーションするという考え方が普及するだけで                   建設や解体にかかっていたコストやエネルギーを削減することができます。

人口減少社会に適応した不動産供給

日本の人口は少子高齢化問題の進行とともに減少傾向にあります。                  これは言いかえると、不動産、住宅に住む人口そのものが減っているともいえます。

人口が大きく増加した時代に建てられた建築物が今でも残っている中で                人口減少時代に新しい住宅を次々に供給していくことは環境に対して良いとはいえません。

現在人口減少している日本では、新しい住宅を供給することは環境に良くありません。        これからは高度経済成長期に建てられた建築物をリノベーションする必要があると考えられます。

リノベーション工事を行うことで、新築工事よりCO2の排出量はおよそ1/3               廃棄物の排出量は1/22で済んでいます。

住宅リノベーションはコスト削減だけでなく、地球環境にも優れた選択肢と言えるでしょう。

環境性能の高い物件の流通

不動産は運用時に多くの環境負荷を及ぼします。

現在、国土交通省ではZEHという基準を定めています。                         これは「使うエネルギーと作り出すエネルギーが±ゼロ」の住宅のことで               住宅以外の建築物にも基準が定められています。

こういった流れの中で不動産領域の脱炭素化に向けて                      中古住宅・ストックにも環境性能に関する需要が高まる可能性が大いにあります。

環境性能を高めるリノベーションについて、エコリノベーションという言葉も出てきました。     不動産の寿命を伸ばすと同時に、環境性能を高めることで持続可能な社会に貢献することができます。


このように、リノベーションによる効果が考えられる中で                     実際に日本の社会にも変化が生じています。

以下の図は国土交通省による平成30年のマンションストックの推移です。              グラフのように、                                        新規供給戸数はこの数年間低い数値を示しているのに対しストックの数は増えていることがわかります。



このデータを見ると、この人口減少社会において                            マンションだけでも多くの住宅ストックが存在していることがわかります。

こういった日本社会の変化に対応して                                   既存の建築物を解体して新たに住宅を建てることはコストや環境への負荷の面でも得策とはいえません。

今ある既存のものを活用していくことで                                 中古住宅・ストックの市場は拡大していくことが予測されます。

それに伴い、リノベーションによって既存の建築物に対して                            新たな価値を加えることが必要な時代が今目の前に来ています。

以上のように、SDGsの流れを踏まえて不動産領域では

「どのようにしたら長く使い続けられるか」                            「どのようにしたら新たな入居者に入ってもらえるか」

という観点で環境性能の向上を含めたバリューアップ                         つまりリノベーションの重要性が増すと考えられます。




今後もSDGsという考えがさらに浸透していくと同時に、日本の社会問題も進行していくでしょう。

SDGs、そして持続可能な社会に向けて                                不動産領域が果たすべき役割もさらに大きくなることが予測できます。

このような社会状況を見据えて、ネクサスエージェントでは創業時から中古の物件を仕入れ      投資用不動産としてお客様に提供し運用のサポートをしてきました。

投資用不動産として運用をしていく中で、リノベーションによる物件のバリューアップを通して    長く利用することにも貢献しています。

こうして、SDGsを念頭に置いた社会貢献性の高い事業を展開しています。

今後もネクサスエージェントのビジネスを通して                            日本を、そして世界をより良いものにしていこうと考えています。

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