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大人数の勉強会、初主催で気づいた「失敗点」と「成功のコツ」

こんにちは。
株式会社メンバーズキャリアのWebディレクター、高橋です。
私は、Web業界では少し珍しい「ライター出身」のディレクター。『もっと世の中のライティングを良くしたい!』と考えています。

先日、ライター出身という経歴を利用して、ライティング勉強会を開催しました。

今回は、勉強会の開催にあたって気をつけたことや、気づいたことをお話したいと思います。

勉強会を開催したい方や、研修を担当している方の参考になれば、うれしいです!

【開催レポートはこちら】
【開催後の感想はこちら】

必要な勉強会であること+需要調査

以前から、私がライター出身であることを話すと
「私はデザイナーなのに、バナー文言を書いて、って言われて困った。」
「できることを広げたいから、ライティングの知識もほしい。」
という反応をいただいていました。

ライティング勉強会、需要があるのでは? そんな、一種の「手ごたえ」を企画段階で感じていたのは事実です。
参加者候補の方たちに「ライティングで困ったことはあるか、なぜ必要性を感じたか」をヒアリングしてから、勉強会を設計しました。

(事前に)「あなたに必要なんです」と説明する

重要なのは「全員が必要性に気づいているわけではない」ということ。必要な場面に直面していない方は、必要性に気づくことができません。

直面してから焦るのでは遅い、にも関わらずです。

まずは、必要な勉強会であることが大前提。そのうえで、どんな場面で必要になるか、説明する機会を設けました。
これは勉強会中ではなく、事前に実施する必要があります。少しずつ個別に、あるいは多くの人が集まる社内会の後などで「告知ではない」形でお伝えしていました。

適切な時間計画

当初の計画では、第1回が15分、第2回が30分、第3回が60分という開催時間でした。

ですがそれは、過去に同研修を少人数向けに行っていたときの話。今回の参加者は40名以上! 過去の10倍以上の規模です。

再設計した結果、導き出された時間は……。
・第1回が50分
・第2回が120分
・第3回が125分

参加者が退屈しない、でも手ごたえのある、ギリギリの時間を狙って開催時間を決めました。

行動心理学を使った許可取り

いきなり「5時間くらい勉強会をやりたい」と言っても、承認されなさそうですよね。

そこで開催の許可取りに際して、行動心理学を取り入れた交渉を行いました。「人は自分の行動に一貫性をもつ」という交渉テクニック、「フット・イン・ザ・ドア」と呼ばれるものです。

「1回目は15分で終わるから!」と言えば、開催にYESと言ってくれるでしょう。
すると「2回目は30分、3回目は60分。」と言っても、YESと答えてくれる。
そして最後に「実はボリュームが増えて……。」と言っても、YESと言ってくれる。
押し売りの手口ですね。

なお「勉強を歓迎する」という社風のため、快く許可をいただけました。「ワークは絶対にあったほうがいいので、時間を延ばしましょう。」とも言ってもらいました。
ヘタな交渉術など使わず、はじめから正直に行けばよかったです!!

「教えることで自分も学びがある」に、甘えない

今回もっとも気をつけたのが「絶対に参加者の役に立つ内容にする」こと。

よく「何かを教えると、自分も教わることが多い」といいます。ですがそれは、あくまで副次的な作用。

今回ライティング勉強会を開催した最大の目的は、冒頭で少しお伝えした『もっと世の中のライティングを良くする』ため。
世の中のライティングが良くなると、私がうれしい。つまり究極的には自分のためです。

自分のための会なのだから、時間を割いて参加してくれる方には、大きなメリットがなければいけない。
だから、勉強会のゴールが「教えることで、逆に学びがありました」であってはならない。

お互いの領分を尊重し、健全に利用しあう関係を築きたいと思っていました。

アンケート結果は「ヘコみ」を見つけ、改善に利用

有益な会にするために活用したのが、アンケートです。
アンケートでは「理解度」「楽しさ」「役立ち度」を収集。この手法は、技術顧問である益子さんのプレゼン研修で知り、すぐさま取り入れました。

会社で受ける勉強会で、正直に「クソ!」と書くのは難しいでしょう。そこでアンケート結果は、数値がヘコんでいる部分を改善するよう努めました。

たとえば第2回の平均結果は、5点満点中「理解度:4.4」「楽しさ:4.9」「役立ち度:4.6」。
「理解度」がヘコんでいるので、次回はもっとわかりやすく、用語の解説に時間をかけよう。このように、アンケート結果を使って改善していました。

【まとめ】気をつけたこと、失敗点+こうすればよかったこと

<気をつけたこと>
・事前に需要調査を行い、必要な項目を盛り込む。
・「興味がない人」に向けて告知する。
・参加者にとって快適な開催時間にする。
・アンケートは「ヘコみ」を見つけて、そこを改善。
・『健全な相互利用』を目指す。「参加者にとって役立つこと」が最上のゴール
(ライティングが良くなれば、私がうれしい。というゴールもあるけど、それはナイショ。)

<失敗点+こうすればよかったこと>
・告知にやりすぎはない。もっとやればよかった。
・ヘンな交渉術は使わなくていい。本来は協力者になってくれる方に、不信感を抱かせてしまったかも。
・事前に参加者と同じ場所で模擬ワークをやって、不便な点を洗い出すべきだった。参加者に不便をかけてしまい、アンケートで「次からはやりやすくしてほしい」とのご指摘をいただいた。
・参加者のレベルを事前調査し、それに合わせたワークにすべきだった。前半のスライドの多くが、参加者のレベル的に退屈してしまうものだった。「つかみ」に失敗した感があり、とても痛い。
(参加者のレベルの高さは、こちらの記事を参照。)

(結局のところ)勉強になるし、もっと気軽にやろう

さんざん「教えることで勉強になった、で終わりたくない。」と言っておきながら大変申し上げにくいですが、やっぱり勉強になりました。
得るものがたくさんあるので、もっとカジュアルに勉強会を開催したらいいと思います。

すでに今回のライティング勉強会は、再演が決定しています。

社内・社外関係なく、自分の好きな分野で、可能な範囲で勉強会を開催してみてください。
そしてオススメの、私も参加できる会があったらぜひ教えてください!

それでは、みなさんに良きクリエイターライフがあらんことを。


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