Liquidってどんな人が働いている会社なの??
インターン生が社員インタビューをしてみた!〜Part 4〜
株式会社Liquidのページにご来訪くださり、ありがとうございます!
Liquidでインターンをしている海野と申します。これから、この記事をご覧いただいている皆様にLiquidの魅力をお伝えするべく、インタビューを通して活き活きと働いている社員の皆さんをご紹介していきます😆
今回社員インタビューPart4では、大学でフィールドロボットの研究をされた後、Liquidのグループ会社である株式会社Recreation Lab.で画像センシングの研究開発を行ない、今後は大学で准教授として研究を続けられる安川真輔さんにお話を伺いました!
Q.Recreation Lab.に入社するまでに、何がありましたか?
A.学生のころは、生体の感覚情報処理や、その構造に学んだ計算器アーキテクチャ設計技術の研究を行っていました。生体の感覚系には環境の変化に柔軟に対応できる仕組みがあり、その計算論やアルゴリズム,実装方法に興味を持ったためです。
その後、九州工業大学で研究員としてフィールドロボティクスという分野で研究に取り組みました。これは現場の声を聞きつつ課題ベースで問題に取り組み、その解決に役立つロボット技術を創出する、といった分野です。その中で主に開発に携わったロボットは、農業用ロボットです。農業の中でも特に大規模施設を想定し、その中で農作物を収穫するロボットの試作を行っていました。食用の果実は傷つけないように扱うことが求められますし、ロボットが動作する屋外は明かりの変化が激しいために内蔵カメラには高いダイナミックレンジが必須です。加えて、多様な形状の植物体を考慮する必要があるといったことから難易度の高い技術が求められるため、学術的に面白い課題だと感じていました。
ただ現状のシステム構成の農業ロボットでは、コストの面から現場への導入は中々難しく、たとえ導入できたとしてもあまり多くの農家へターゲットを拡張することはできないだろうと思っていたため、市場からの要請には答え難いと予想していました。このように研究を進めていく中で、実際に技術を社会に実装する現場を見てみたいという思いを持っていたところ、Recreation Lab.の所長を務めていた林さんと学会で出会い、2017年4月にRecreation Lab.に入社しました。
Q.Recreation Lab.でビジネスをしようと思った理由を教えていただけますか?
A.学術的な課題を探求することは知的な好奇心を満たし、楽しいことですが、「学術研究」としての落とし所を探す論理ゲームになってしまう恐れもあり、論文中で実応用を想定しているように書いている問題設定が本当に社会と接続している課題であるのだろうか、と不安に思っていた所がありました。技術を実際に現場で応用するために検討すべきコスト感などを身に付けることで、より社会実装を見越した課題設定を立てられるようになると思い、Recreation Lab.で研究を進めつつ事業開発に関わることを決めました。
Q.Recreation Lab.では、どのようなことをしていらっしゃいますか?
A.大雑把に言うと、屋外における画像センシングの研究開発を行っていました。簡易な構成の画像センサシステムから得られた映像で農場の植物や作業を可視化し、その技術で労働の最適化をすることができるかどうか、またそのカメラの最小構成はどのような形になるかといったことを検討しました。また、物流系のプロジェクトにも携わっており、そこでは月明かりから昼の直射日光まで、多様な明るさとなる屋外環境での画像センシングの課題の検討をしていました。
Q.Recreation Lab.で働く魅力は何ですか?
A. 私はRecreation Lab.入社までずっと大学の近くで研究をしてきましたので、あくまでその目線でお話しすることにはなるかと思うのですが、、、
Liquidグループでは事業開発と同時並行的に研究・開発をしています。そのため、Recreation.Labで様々な事業を行う中でも、「どの技術の採用がコストに見合っているか」、「現実的な開発スケジュールはどのくらいか」、「量産化をするためにはどんな検討をすべきか」、「要求されるセキュリティレベルを満たしているか」など、事業開発の視点だからこそ見えた検討課題が数多くあり、これらが研究テーマを決める際の制約条件となるため、より社会に役立つ問題が設定できるのではないかと感じました。
研究ドリブンで事業を立ち上げたい人が開発・事業化プロセスを学びつつ働く場としては非常に良い環境だと思います。
Q.現在目標にしていることについて教えていただけますか?
A.Recreation Lab.で事業開発をする中で、研究成果が世に出る時間スケールをつかむことができたので、事業化で求められる応用課題に加え、今後は大学で数年かけて基礎的な課題の解決も行っていこうと思います。その一つとして、普段作業している研究室とフィールドとの環境での違いを吸収するような技術の研究に取り組む予定です。具体的に言うと、環境順応型センサや、現場での安定したネットワーク環境を実現するフィールドサーバシステム、シミュレーション環境や屋内環境下で構築された計算モデルの現場ごとへのドメイン適応技術などを研究していこうと考えております。
Q.安川さんがポリシーにしていることはありますか?
A.課題を解決する際に、ロボットの研究者として固定化されたカメラから取られた画像を処理するだけではなく、現場の制約条件の中でカメラ自身を動かしたり,環境を操作することで解くべき課題を簡単にしてから、システム全体で問題を解くことができないかを考えるようにしています。技術を導入する現場で普段活動している人たちの声を聞き入れて、あまり電気電子工学・機械設計・情報科学などの特定分野の要素技術に執着せず、それらを複合した技術で課題に適した解決法を提案するように心がけています。
Q.最後に、Recreation Lab.での経験を通して、今後はどのように研究を進めていかれるのでしょうか?
A.Liquidとも意見交換をしつつ、実学主義的な動機付けを意識して研究の方向決めをしていければと考えています!
安川さんありがとうございました!!
研究と事業開発が双方向に影響を与え合い、より現実的に技術を活かすことができる環境は、特定の枠に縛られない自由がLiquidにあるからこそ実現可能なのではないでしょうか。
Liquidに興味を持ってくださった方や、お話を聞いてみたいという方は、ぜひオフィスに遊びにいらしてください😊