(左から西さん、王さん、渥美さんです)
※撮影時のみマスクを外しております
こんにちは採用の中能です!ランサーズにはプロダクトマネージャー(以下PdM)という職種があるのですが、実際にPdMの方々がどんな風にどんな仕事をしているのかを今回は王さん、西さん、渥美さんの3名からお話をお伺いしました!
本日はお忙しい中ありがとうございます!
まずはそれぞれ自己紹介をお願いできますでしょうか?
王:2021年にランサーズに入社し、直近1年ほどはプロダクトマネージャーを担当しています。前職はエンタメIT系ベンチャーでプロダクトオーナーをやっていました。出身は中国です。(詳しくはこちら)
西:私も2021年にランサーズに入社しました。エンジニアとして半年間勤務した後、今春からプロダクトマネージャーを兼任しています。キャリアとしては2015年よりメーカー系SIerのプログラマーとして経験を積んできました。
渥:私は2020年にランサーズに入社して2年間プロダクト開発に携わっています。前職はWeb系の企業でディレクターをやっていました。(詳しくはこちら)
中:今日は宜しくお願いいたします!
(上から王西渥中って並べるとなんかどこかの中華料理屋さんみたいだな、、、)
早速ですが皆さんの日々の業務をお答えいただける範囲で教えてください!
渥:私たちはそれぞれエンジニアやデザイナーとチームを組んで、プラットフォームサービスを良くするために各々が違うミッションを担う形で仕事をしています。
西:PdMといってもランサーズの場合はそれにとらわれず色々な仕事をしてませんか?なんでも屋さんみたいな。
渥:確かに世の中のPdMの仕事だと、方針を決めたり管理をするようなイメージが一般的にあると思うんですけど、ランサーズのPdMの場合はリサーチやデータ分析、設計や制作まで何でもしますね。西さんは元々エンジニアなので、開発もしますよね。
王:西さんが開発、渥美さんがディレクター、私はマーケとそれぞれが違ったバックグラウンドを持つので、仕事の仕方や範囲なども違うかもしれないですね。今はプロダクトの改善を担う中で、ビジネスの成果を高めるのとユーザー体験を高める部分でバランスを取りながらどう価値提供できるのか、を意識しています。
それぞれが進めているプロジェクトに対してお互い干渉することってあるんですか?
渥:結構あります。例えば、改善しようとしている機能が被ったり、1つのチームで対応した事が別のチームにとって良い影響になったり。もちろん逆もあって、それぞれのチームでやりたいと思っていることが違う意図になってしまい、ぶつかってしまうこともありますね。
今期の戦略に紐づいて、今期からは各チームでもっと密接にコミュニケーションをとって情報共有する機会を増やしたんですけど、会話が早くてスムーズにプロジェクトが進められるようになりました。
中:どんな仕事をやってるのかがまだイメージできなくて恐縮なんですが、やりたいと思った課題や問題に対して「この仕様をこういう風に変えたい」という内容の提案書や企画書などを作ってエンジニアの方に開発してもらう、という流れなんですか?
王:だいたい流れはそんな感じですが、関わる人は必ずしもエンジニアだけでなく、いろんな部署の人がいますね。プラットフォームの機能を変更/改善する場合はエンジニアが中心ですが、例えばメルマガをやる場合はマーケの人と連携したりもします。
それぞれのPdMがCEOみたいな意識を持って、何をやるかはそれぞれが決めてますね。
西:確かに最終的に何をやるかは自分たちで判断できる裁量があるので、上から来たものをこなしていく、という流れ作業ではなく、自分でデータなどを見て判断していく感じですね。
渥:方針決め、優先度決め、やるやらないの決定、それをどの規模でいつやるかも個人で全て判断してますね。
西:追っているKPIやKGIからだいたいその辺りの判断ができるようになります。
王:ちなみに、私はPdMの仕事のだいたい8割の時間をデータ調査やユーザーの行動分析に当てている気がします。
西:僕の場合は、「ユーザーが感じていない不便さにいち早く気づいて、どう変えるか」を考えるのが一番大きな仕事かもしれないです。そのためにユーザーにヒアリングしたりするんですけど、それだけだと不十分だし、「使いにくい」と言われる前に直さないといけないので総合的に俯瞰してどういう手だてで直していくのかを決めたりしていますね。それに合わせてユーザーをどれだけ増やせるか、滞在時間を長くするか、どこが使いやすいか使いにくいかを見極めるところにも時間を使ったりしますかね。
ちなみに、PdMってどんな能力や要素を持ってる方が求められる仕事ですか?
渥:さっきまでそれ考えてたんですけど、人によって違うと思うんですよね。なので王さん、西さんがどう思ってるかもぜひ聞きたいです!
王:これは大事かな、と思っているのが課題設定能力とSQLだと思ってます。ユーザーヒアリングしたりデータから問題点を見出して今どんな課題が目の前にあるのかを把握する力は必要ですね。そのために日々業務の中で様々なデータと向き合う必要があるので、そのデータを抽出するためのSQLの知識はあったほうが良いと思います。
西:「情報を整理して優先順位付けする能力」が一番必要だと思います。王さんが言ったようにいろんなデータを見る必要があって、ユーザーのPV数とか、どの機能がどれだけ使われてるかやこの機能を直すとしたらどれだけの時間がかかるのかを意識したり。更に色々な方面から「あれやったほうが良いんじゃないか」「こうしたほうが良いんじゃないか」という話も日々出てくるのですが、それに惑わされずに情報を精査した上で「今やるべきことを見極める」こと、あるべき姿に向かってまずはやるべきことに向かっての道筋を立てていくことを私は情報整理能力だと思っています。周りに流されず自分の信念をもってやることがあるべきPdMの姿であり必要な能力だと思います。といいつつ僕まだPdMになって1か月経っていないんですけどね(笑)
渥:西さん本質ついてて凄い!
中:ちなみに、西さんが一番大事にしてるところやポイントなどあれば教えてください!
西:チームを守ることを大事にしてるかもしれません。やりたいことやあるべき形を追い求めるとどれだけ時間があっても足りないので、そこは折中点を見つけて進めていくことも大事にしています。
渥:私も2人が話してたことが正にそうなんですけど、色んな視点で分析すること、数字を見たり、定量定性で見て、ユーザーの声も聞いて、あらゆるところから課題を見つけて分析すること、そして課題を言語化できる能力は必要ですね。あとは明確な判断基準を持つこと、私が大事だと思うのは決断力かもしれないです。
西:大事ですよね。決断力。
渥:そうですね。上野さん(プラットフォーム責任者)に「NO」という強い心(笑)
西:「NO」というのと「やらない」という決断は大事ですね。やりたいことはいっぱいあるんですけど、リソースも限られている中で決断力は求められるかもしれません。
渥:迷う時間すらも惜しいこともあって、例えば”どっちの方が優先度高いだろう”、”こっちの方がより効果が高そうだな”、”データ見たらこっちの方が良さそう”って考えてる時間があるなら「もうやっちゃえ」という決断もあったりしますね。都度情報が入ってくる度に取捨選択を迫られる仕事だと思います。
中:ちなみにさっき王さんが1日のうち約8割を分析する時間に当ててるとおっしゃってましたが、西さんと渥美さんはどうですか?
西:私の場合は分析に使う時間は1日のうち1/3とか半分いけばいい方かもしれません。あとはメンバーをサポートしたり分析したことをネタに次これをやれば最短距離で検証できるぞ、と考えて開発メンバーにお願いしていたりしますね。人によって違うかもしれないですね。
渥:私も分析に使う時間は半々ぐらいで、もしかしたら企画したりする方が多いかもしれないです。企画をしていく中でどうしても足りない情報やデータが出てくるので、そのタイミングでデータを出す、みたいな感じですね。データを出してくれるチームもいるんですけど、他の仕事もしている中での対応になるので、どうしても時間がかかってしまいます。なのでSQLを使って自分でデータを取得するようにしています。さっき王さんもSQLのスキルが必要だと話してましたが、私は0からのスタートで今多少できるようになったという感じです(笑) それがないと絶対にPdMになれません!というわけではなく、入社してしばらく経験を積んだあと、キャリアパスの選択肢として考えることもできます。
日々の業務で意識してるポイントがあれば教えてください!
西:そうですね、私はどれだけ小っちゃく走って高速で仮説検証を回すことができるかを心がけてます。大きい規模の物を時間をかけて作ることも必要だと思うのですが、出したときに上手くいかなかった場合のリスクやダメージも大きいと思います。なので小っちゃく効果検証して、見込みがありそうなものに対してアクセル踏んで進めるのが大事だと思います。
「長い時間をかけて作ったけど使われませんでした」というのは私もメンバーもしんどいし、そんな思いを誰にもしてほしくないし、させたくないんですよね。見た目が少し格好悪くても小っちゃく簡単にできる方法をやってみて、いけそうだね、とわかったらそこに肉付けをして育てていくことを意識してます。
王:私は根拠のあるデリバリー数を意識してますね。デリバリー数とはユーザーに価値を提供している数で、根拠は施策に対してどれぐらい自分の目標にヒットしているのか。ビジネスサイドにもヒットするかユーザーサイドにもヒットするかの両方ですね。
ユーザーであれば不満を解消することで、その根拠を設定するのに(先ほども言いましたが)私は時間をかけています。デリバリー数は今まだ足りておらず、エンジニアメンバーを待たせてしまってることもあるのでそこのバランス調整は気にしていたりしますね。
渥:私は2つあります。一つ目は常に「これをやることは正しい」と自分自身を信じて遂行することとセットで必ずそれを疑う事をやっています。信じてやっていくことは大事だしメンバーのモチベーションもあるし「これいける!」という信念がないと迷ってしまったりするんですよね。ただ、本当にそれは最善か?「もっと他に良い方法があるかもしれない」という疑いを持つことを意識しています。
もう1つは、ユーザーさんがどう思うか、どう感じるかはすごく大事だと思っていて、どうしてもスピードや早くデリバリーしようと思うと、元々やろうと思っていた要件を断捨離していかないといけないことが常にあります。「最低限ここまでできていれば良いじゃん」と言われることもあるんですけど、このままだとユーザーさんに伝わらず混乱させてしまう場合もあるので、必ずユーザーさんがどう思うか、感じるかの部分はセットで考えています。
中:ちなみにユーザーさんがどう思うか、という部分に関しては定期的にヒアリングやアンケートなどされてるんですか?
渥:ユーザーさんからの問い合わせが集約されてる場所があるので、そこは全件チェックしてますね。
西:1日70件近くは来てたりしますね。5分に1回ぐらいのペースで来てるかも。
中:すごいですね!その声に目を通してやるかやらないとか企画のアイディアを拾ったりするんですか?
渥:そこから課題を見つけることももちろんあります。
中:基本的に業務に終わりが来ることってないですよね。。。。?
西さん:ないですね。
渥:あと50週ぐらい?一年間こんな感じですけど、やりたいことはいっぱいありますね!
続きまして仕事のやりがいを教えてください!
西:僕は数字を見てる時が一番やりがいを感じますかね。リリースをした後にどれだけ使われたかが見れるんですけど、「あ、使われてるじゃん!」と数字に表れて見えるのが楽しいです。実は施策って10本打って1本当たれば良いぐらいの感じなんで。(いや、状況次第ではもっと低いかも。100本に1本とか。)
当たったらもちろん嬉しいんですけど、当たらなくても納得感を持って次に進めたり、課題がクリアになったり、ユーザーさんの行動が見えてくるのは嬉しいですね。
王:私の場合施策を考えるときに、これは他の競合がまだやったことなくて、もしかすると市場をリードできるかもという最初の興奮感はありますね。あとはこれは皆さん一緒だと思うんですけど、施策に対して数値が伸ばせた時ですかね。でも、もしかすると無風の時の方が多いかもしれないです。
西・渥:無風(笑)
王:良くもならないし悪くもならないことですね。無風だとまだ良いんですけど、施策をやることで他のチームに影響しちゃうこともあったりするので、そこは大変ですね。例えば、私と渥美さんの追ってるミッションは結構ケンカになりやすいんですよね(笑)
渥:確かに!バッティングしやすいですよね(笑)
中:ぶつかった時はどうしてるんですか?
渥:「こういうことやります」とアイディアベースで会話してるところで、お互いやっても大丈夫かを相談している感じですね。日頃の1on1でも話もしますしね。たまに、やりたいと思ったことに対して、「それ困ります!」と突っ込みも入ったりします(笑)
中:なるほど。そんな時、やる・やらないは何で最終的に判断されるんですか?
渥:だいたいは、検証する期間や撤退基準を明確にして進める感じですね。
王:ちょうど最近そういう風にしてやった施策は無風でしたね。(笑)
最後にランサーズでPdMやりたいな!と思ってる方々に対して一言ください!
渥:良くも悪くも任せてくれる、裁量が大きい点はランサーズならではですね。その中でも最後はちゃんと大きく受け止めてくれて、フォローしてくれる上野さんがいる点は安心できると思います。
西:その通りだと思います。好きにやれる環境はありますね。
王:ランサーズはToBもToCもできるし、webアプリもできるしいろんな可能性があると思います。
渥:新規事業もやろうと思えばできますね。
王:スキルが不足していても社内での勉強会もあるので、SQLは0から教えられるし、PdMとして働ける環境は整っている方だと思います。
中:個々人で判断することが多いとの話があったと思うんですけど、悩んだときって気軽にお互いが相談できる環境なんですか?
3名とも:してますね!!
渥:今はPdMのノウハウ共有会だったり、ワークショップやったり勉強会は定期的にしてます。ランサーズは裁量があって自由なんですけど、その中でもちゃんと厳しさはあるので、やる気がある人はやりがいをもってできる環境や仕事だと思います。
改めて皆さん今回お話を聞かせていただきありがとうございました!
私の中のPdMの仕事の理解も非常に深まりました!