「自分の好きな仕事と住みたい場所を、両方叶えることができました」
多種多様な価値観や考え方を踏まえ、さまざまな働き方が実現できるようになってきた近年。その最先端を走るかのように「海外からのフルリモート勤務」で働く、 おっとりGoing my wayな採用人事がいます。
今回は、クラフトバンク初の海外リモート社員! メルボルン在住の内山さんにインタビューしました。「人と違った何かが欲しい」という彼女の、原体験と働き方に迫ります。
挫折と、新しい価値観を求めて海外へ
自己紹介をお願いします!
内山 優花、26歳です。クラフトバンクには2023年の11月に入社して、今は採用と広報を担当しています。
「《ディズニーとカフェ巡り》が好きそうな雰囲気だね」って言われるんですけど、実際は怒られるギリギリまで家をDIYすることや1980〜2000年代の洋楽バンドを聴いたり演奏するのが好きで、意外だねと驚かれることが多いです(笑)。
特に熱を入れている趣味は「看板建築巡り」ですね。関東大震災から第二次世界大戦の間に建てられてた建築物をそう呼ぶのですが、それぞれ特徴的な作りをしていて面白いんです。休みの日は看板建築を求めて旧遊郭街、赤線地帯、ドヤ街を巡ります。少しオタクなのかもしれません。
年代によって壁材やファサードのデザインが違ったりするんですよ。特徴を掴めば建てられた時期も推測できます。例えばこれは戦前によくあるパターンなんですが……(以下、熱い建築語り)。
どんな半生を送ってきたのですか?
入社前は、ゲーム会社で丸3年間人事企画をやっていて、退職後オーストラリアの現地レストランで働いていました。
小さい頃は成績含め、平均点の子どもでした。なぜか「人と同じは嫌」という感覚を持っていて、リコーダー・スクールバッグなどはいつも誰とも被らないような変わったデザインのものを買ってもらったり学校の体操着を装飾したりしていました。
大学受験が望んだ結果にならなかったことで「人と違った何かが欲しい」という思いが強くなり、4社の長期インターンを同時並行して経験値を貯めました。Web メディアの運営、エンジニア、飛び込みの法人営業など、できることは何でもやりました。
なかでも印象に残っているのは人材の飛び込み営業で、恵比寿ガーデンプレイスの最上階から一番下まで飛び込みをしたことと、顔を覚えてもらうために自分の顔写真を裏面に印刷したA4サイズのデカ名刺を配ってました。もはや笑いをとりに行ってましたね。
インターンで色々な体験をしたものの、これだ!と思えるものには出会えず、新卒では人事にチャレンジしました。「私はこれが強い」と自信を持って言えるものが当時はわからなかったからこそ、周囲が少しでも「あなたにはこれが合うんじゃない」と思ってくれたなら、それを信じてなんでもやってみようという気持ちで駆け抜けることにしたんです。
実際にやってみると、大きな責任を課されることが多い環境で、自分の裁量に戸惑う気持ちはありましたが、人事というポジションだったからこそ、1年目から上場企業の経営層と間近に仕事する経験ができたのは本当に貴重だったなと思っています。
そのゲーム会社で社会人生活が丸3年経ち、会社にも仕事にも慣れたときに「この先どんな人生を歩むんだろう」って、ふと考えたんです。そうしたら「きっと似たような業界の似たような職種に転職して、自分と近いキャリアを歩む人と結婚して、子どもができたらベッドタウンにマンションでも買って暮らすんだろうな」って……。20代半ばにして今後の人生を簡単に想像できたことにすごく怖くなりました。
「想定できるような困難しか起こらないであろう環境に居続けている私」でいいの?って。そう思ったらいてもたってもいられなくて、会社を辞めて単身、オーストラリアでワーキングホリデーを始めました。
もともと、自分の価値観や積み上げてきたものを全部崩して、辛い状況に自分を置いて、ポキッと折られてから見えるものが何か知りたいという気持ちがすごくあったんです。だから挫折と、新しい価値観との出会いを求めて、今までの経験が何も通じなくて、誰も助けてくれない環境に飛び込みました。
オーストラリアでの職探しはめちゃくちゃにアナログで、英語の履歴書を書いて、町のあらゆる店に飛び込み営業をしました。数十店飛び込みしても何も連絡がないことが当たり前の世界でした。
やっとレストランでのアルバイトが決まっても、働けど働けどやりがいは見つからなくて。しっかり心折れましたね。挫折しに行ったので、目的達成ではあるんですけど(笑)。
時給自体は日本の最低賃金の倍はもらっていたんですが「私にとって、たくさんお金をもらうことはやりがいに直結しないんだな」と思って。会社員の時にやっていたような、仕事で工夫するとか、みんなを巻き込んで何かをやるとか、やはりどこかでアルバイトの範囲では経験できないものを求めていることに気づいたんです。
メルボルンからのフルリモートワーク
クラフトバンクとの出会いは?
Wantedlyでスカウトをもらったのがきっかけです。他の企業からもスカウトはもらっていたんですけど「海外からのリモート勤務は可能ですか」と聞くと大体「うーん」って反応だったんですよね。
クラフトバンクはどうだったかというと、いきなり「ちなみに時差って何時間?」と逆質問されて。「何だこの会社は?」と思いました(笑)。リモート勤務できる・できない、ではなくて、議論のフェーズが他の企業よりも一歩先にあって、他の会社とちょっと違うぞと感じたんです。
それでカジュアル面談を受けてみたら代表の韓さんがあり得ないくらいラフな雰囲気で出てきて「海外にいたいの? なら帰ってこなくていいじゃん!次、ベルリンとかどう?」って言われて(笑)。
そこでも「なんだこの会社?」と思ってたんですけど、そのあとに出てきた韓さんのピッチ資料とプレゼンが本当にびっくりするくらい美しくて。 ストーリーが完璧に出来上がっていると思って、鳥肌が立ったのを覚えています。そのとき「この会社、なんだかすごいかも」と思って、まんまと入社を決めました。
騙されたみたいに言っちゃいましたが(笑)、韓さんの描くビジョンにガッツリと共感したのも大きな理由です。
もともと歴史や建築に関心があったので「日本の技術ってすごいな」「自分の体に知識を刻み込む職人ってかっこいい」と思っていたんです。ただ同時に、そんな高い技術に釣り合ったお給料をもらえている職人さんは多くはなく、世間からの見られ方もクリーンではないことを疑問に感じていたので、その解決に向けて役立てる仕事、というのが魅力でした。いつか子どもたちの羨望の眼差しの先に日本の職人さんがいる未来がきたら、きっと面白いじゃないですか。
入社後について聞かせてください
クラフトバンクに入社して、自分の好きな仕事と住みたい場所を、両方叶えることができました。
時差はサマータイムの場合+2時間、それ以外は+1時間しかないので、ほぼ日本のタイムゾーンと変わりません。そもそも会社にコアタイムが無いので、私の方がみんなよりちょっと早く起きる程度の違いですね。
採用はスピードが命の側面があるので、日本メンバーよりも少し早く候補者対応できる強みがあるかなと思います。逆に夜遅い時間は日本のメンバーが対応してくださって、時差を使って柔軟な候補者対応ができていると感じます。
あとは面談などで「今は地方人材が多くいます」という説明の中で「ちなみに実は私、メルボルンにいて」とお伝えすると、候補者さんに百発百中で「えっ?」って言われます(笑)。
47都道府県のどこでも働けるし、何なら南半球でも働いてますよ!っていう前例を、私が面談・面接に出ることで伝えられる。そういうところでリアルをお伝えできる点はメリットですね。
実際にロンドン在住の方も採用できました。私が入社したことによって「海外人材は前例が無いから難しい」ではなく、「前例があるから大丈夫」と言える状態になったのであれば嬉しいなと思っています。
フルリモート勤務はどうですか?
一歩家の外に出ると、ザ・海外の街並みが目に飛び込んでくる環境で、充実した毎日を送っています。年末年始には少し足を伸ばしてシドニーに行き、世界で2番目に派手といわれる年越しイベントに参加して、人生初「真夏の年越し」を経験しました!
フルリモートの会社だからか、Slack上でのコミュニケーションが活発なので、寂しい感じもありません。時間があったらこまめにハドルをしたり、雑談チャンネルで盛り上がったり。孤立しないような雰囲気が、誰が作ったわけでもなく自然とできあがっているのがありがたいです。
メルボルンの友人に「会社の雑談チャットが面白いんだよね」と何気なく話したら、「雑談チャンネルがちゃんと機能している会社こそ、本当のいい会社だと思うよ」と言われて、確かにそうだなと思いました 。
ちなみに前職は在宅とリモートのハイブリット企業だったので、対面で完了しちゃってSlack に出てこないコミュニケーションもたくさんあったんです。そうすると「何の話ですか?」と、ちょっと置いていかれることも度々あったんですけど、フルリモート勤務が基本のクラフトバンクでは、Slackにほぼ全てのことが書いてあると感じます。だから置いていかれることがない。すごく働きやすいです。
誰もがそれぞれの働き方に合わせていろいろな場所にいるので、こまめに繋がり合えるような場所はきっとみんなが求めているのかなと思います。
誰もがのびのびと働ける環境づくり
これからやりたいことは?
クラフトバンクには一人ひとりの叶えたいことに耳を傾け合える環境があるので、私は人事として、異なるライフステージや考え方を持つ方々がのびのびと働ける環境づくりに貢献できたらいいなと思っています。
とはいえ私自身、入社してみて、あまりにもコーポレートが整っていてびっくりしたくらいなんですが。1,000人規模の前職から80人ほどのベンチャーに転職するってことで、(失礼承知ですが)ぐちゃぐちゃな状態を覚悟をしてたのに、拍子抜けするくらい働きやすくて「本当にベンチャー?」って疑ったほどです。
この規模のベンチャーにしてはお子さんがいる社員もすごく多くて、どんなライフステージの人でも働きやすい環境がすでに整っている証拠だと思いました。ただ、もっとよくできる余地ももちろんたくさんあると思うので、これからアップデートしていきたいです。
また、組織の拡大フェーズにつき、新しいメンバーを各職種で絶賛募集中です! 職種としては、特にフィールドセールスとカスタマーサクセスのメンバー採用に力を入れています。
それと、HRの責任者も探しています。現状は私ともう一名の2名体制で採用を回している状況なのですが、スペシャリストをお迎えして組織開発などの部分も一緒に整えていきたいと思っています。
どんな人と一緒に働きたいですか?
クラフトバンクには、子供の頃から建設業の現状を目の当たりにしながら育った人が多く、みんな「建設業界をもっと良くしたい」「何十年も変革が起きなかったこの業界を、自分たちがリードするんだ」という熱い気持ちを持っています。
HRも、プロダクトを作ったり売ったりはしていないものの、同じ熱量でそこに向き合い、採用に挑むべきだと思っています。会社の顔として候補者さんが一番最初に見るのは私たちHRの顔だと思うので、現場の熱意をありのまま伝えられて、かつその気持ちが嘘じゃなくちゃんと心から思えている人と一緒に働けたら、きっと信頼しあえる良いチームになるんじゃないかなと。
フルリモートで自分らしく働けるクラフトバンクで、わたしたちと一緒にチャレンジしませんか? 興味を持っていただけましたら、ぜひカジュアル面談でお待ちしています!
撮影協力:Yuki