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こんにちは。
ヒダカラの共同代表の舩坂 康祐(ふなさか こうすけ)です。
この記事では、私の考える「地方を元気に」について書いています。地方を元気にする方法ではなく、こんな状態になったら地方が少しは元気になっている、こんな状態にしたいなーということを書いてみました。
これまでの仕事は全部「地方を元気に」だった
2009年に新卒で楽天㈱に入社したとき、楽天の大きなスローガンのひとつが「地方を元気に」でした。将来は地元の飛騨に戻り、家業を継ごうと漠然と考えていた自分にとっては魅力的で、ここでの経験は将来役に立つかもしれないと思い、入社を決めました。
それから楽天に在籍した8年のうち、約5年は福岡、広島、松山、大阪などの地方支社を拠点に、ネット通販をする企業の支援をさせていただき、地域の熱量や魅力的なお店にたくさん出会いました。小さな点かもしれませんが、「地方が元気に」なっている瞬間にいくつも出会うことができました。
それから地元の飛騨に戻り、ヒダカラという会社を起業。会社のビジョンは「飛騨をもっとホットに」。社会人になって15年になりますが、思い返すと仕事のほとんどが「地方を元気に」だったんだなーと改めて感じています。
これまでは楽天という大きな会社の一員として、そして今は地方に入り込んだ1人のプレイヤーとして考える「地方を元気に」が起きている状態とは、これから説明する3つがそろっている状態なのでは?と考えています。
①チャレンジが多い
社内MTGの様子
楽天は「地方を元気に」というスローガンを掲げていましたが、地方や田舎を特別に優遇しているわけではありません。インターネットの力で地域性や企業の大小にかかわらず「公平・フェア」に商売ができるフィールドを用意していました。ビジネスなので失敗することもありますが、「努力次第で、報われるかもしれない」そんな環境が、多くの地方の出店者のやる気に火を付け、たくさんのチャレンジが生まれていました。
「どうせやっても無理」「まだ誰もやったことがない」「やり方が分からない」「それは都会だから・・・」といった、地方特有の漠然とした閉塞感を打破して、たくさんのチャレンジが生まれるような状態が地方が元気になるひとつだと考えています。
コロナ禍の飛騨地域でもそんなチャレンジの熱を感じられることがありました。弊社がお手伝いをしたクラウドファンディングの「新型物産展」や「#おうちで飛騨牛」が多くの注目を集めると、地域内で1年で10以上ものクラウドファンディングが立ち上がるということが起きたのです。人口当たりのクラファン実施数をヒートマップにしたら、きっと飛騨地域だけ真っ赤になっていたのではないかと思います。
<#おうちで飛騨牛>
日本中で起きたコロナ応援の風土や補助金などの後押しもあったと思いますが、みんながやってるから「なんかやれそう」という空気感がたくさんのチャレンジを生んだのだと思います。
②自分の住む地域に誇りがある
<飛騨高山の朝市取材での1枚>
2つ目は、自分の住んでいる地域に誇りが持てているかです。私自身もUターンですが、地元大好き人間かというと、元々はそんなことはありません(今でも冬は寒いから嫌だな……住むなら博多が良かったなと思うことも多々あります……)。
実際、高校までの18年間で地元のことを知る機会はそんなに多くありませんでした。大学進学で外に出て、就職を通してさまざまな地域に住んだからこそ、改めて地元の魅力に気付くことができました。
たとえば私なら……
実はうちの地元は
「鮎が美味しい」
「お米が日本一美味しい」
「飛騨牛が有名だ」
「生産量は少ないけどうちの桃は美味しい」
「日本有数の山がある」
「日本でも有数に元気な家具の産地だ」
「どうやら水が美味しいらしい」
「こんないいお店がある」
「どうやら街並みがきれいらしい」
など、大小問わず、さまざまな「おらがまち自慢」みたいなものが、実体験としてたくさんあります。だから、自分の住んでいる地域に対して小さな誇りが持ててきました。
都市部と比較すればないものはたくさんあるありますが、よいところにどれだけ気が付けるか、気づいた人がたくさんいる状態が地方が元気になっていることかと思います。
③多様で魅力的な雇用がある
今は日本中どこでも人手不足。雇用自体はあると思うのですが「多様で魅力的な雇用」が大事だと考えています。
飛騨地域なら観光や製造が強い地域ですので、観光業や製造業や建築・土木の仕事はたくさんあります。しかし、企画や営業やIT系の仕事はあまり多くはありません。困っているという意味では需要はあるのですが、なかなか求人という形で目に見えては表には出てこないのです。
多様な人材が活躍できる仕事が地域にあり、(一経営者としては耳が痛いですが)給与面も含めて魅力的な仕事があること。また持続可能で自立した仕事が、地域を元気にするには不可欠です。
実際に移住やUターンということで考えると、田舎といってもライフラインや住環境で不便を感じることはありません。豊かな自然が好きだという人にとって、大きな決め手になるのは魅力的な仕事だと思います。
飛騨をもっとホットに
<2024年上半期のキックオフ会での写真>
いろいろと書きましたが、そんなヒダカラのビジョンは「飛騨をもっとホットに」です。事業を通して、地域にいろいろなチャレンジが生まれ、地域に誇りが持てるようなものを作ったり発信し、魅力的な雇用を作っていきたい!!!とこの記事を書きながら改めて、強く決意しました。
最後までお読みいただきありがとうございます!