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【公開】採用ナレッジVol.04「採用予算の条件整理」

Attack(株)代表取締役の村上篤志です。弊社は【TARGET】という採用コンサルティングサービスを提供しています。特にWantedlyやビズリーチ、Greenなどダイレクトリクルーティングメディアでの採用支援が中心となっており、Wantedlyの公式パートナーforkwell jobsの認定パートナーにも選定されています。

さらに多くのお客様に弊社の採用コンサルティングサービスをご利用していただきたく、実績のアピールも兼ねて、2021年は弊社がこれまで手掛けてきた採用コンサルティングの現場から得た「採用ナレッジ」(ノウハウ)を定期的に公開していきたいと思います。

今回のナレッジは「【1】戦略立案:採用予算の条件整理」です。経営者の方や採用責任者の方にとって参考になる内容かと思いますので、ぜひご覧ください。

■バックナンバー
Vol.01:https://www.wantedly.com/companies/attack-inc/post_articles/302070
Vol.02:https://www.wantedly.com/companies/attack-inc/post_articles/304535
Vol.03:https://www.wantedly.com/companies/attack-inc/post_articles/304536

■採用予算の全体像

まず採用予算を整理する上では「見えやすい費用」だけではなく、「見えにくい費用」も考えることが必要です。以下が代表的な「見えやすい費用」と「見えにくい費用」になります。

■見えやすい費用
・求人広告掲載費用(リクナビ、マイナビなど)
・ダイレクトリクルーティング費用(ビズリーチ、Wantedlyなど)
・エージェント成功報酬(人材紹介会社)
・採用管理システム利用費用
■見えにくい費用
・採用責任者人件費(採用戦略立案、各部門長との打合せなど)
・採用部門の人件費(面接対応、求人票チェック、打合せなど)
・採用スタッフ人件費①:ダイレクトリクルーティング対応
(求人情報作成、企業情報作成、スカウトメール、候補者対応など)
・採用スタッフ人件費②:エージェント対応
(エージェント打合せ、求人票チェック、日程調整など)
・採用スタッフ人件費③:面接&選考対応
(説明会対応、面接対応、選考結果管理など)

そして「見えやすい費用」も「見えにくい費用」も基本的に以下の3種類の費用の総和になります。

①初期費用(イニシャルコスト)
②月額費用(ランニングコスト)
③成功報酬

採用予算の条件整理に向けては、まず採用活動期間を半期や年間で区切り、採用目標人数から逆算して、それぞれの項目における3種類の費用を算出し、採用予算の全体像をまとめておくことが必要です。

■「採用ルート」によって数百万円の差が…

上述の通り、「見えやすい」費用は「求人広告」、「ダイレクトリクルーティング」、「エージェント」、「採用管理システム」で構成されます。

当然ながら、

・社員に協力してもらい、リファラル採用(縁故採用)を強
SNSで頻繁に発信することで直接エントリーを増やす
・採用管理システムを使わず、GoogleスプレッドシートExcelでやりくり

など、全体的に採用予算を削減させる努力は必要ですが、計画通り採用目標を達成するためには、やはり「求人広告」、「ダイレクトリクルーティング」、「エージェント」、「採用管理システム」の利用は不可欠かと思います。

以下、画像が小さくで恐縮ですが、弊社が採用コンサルティングを行う際に「見えやすい費用」のシミュレーションを行うシートのサンプルになります。(クリックで画像が大きく表示されます。)


このサンプルの通り、やはり「見えやすい」費用の大半は「求人広告」、「ダイレクトリクルーティング」、「エージェント」の3つの採用ルートの費用となりますが、これらは以下のようにそれぞれ「費用の構造」が異なります。

・求人広告 : ①初期費用(イニシャルコスト)のみ
・ダイレクトリクルーティング : サービスごとに異なる
・エージェント : ③成功報酬のみ

そして当然ながら、これらの「どの採用ルートで採用するか」によって、費用は大きく変化します。以下は6ヶ月年収500万円の人材を5人採用した場合の、各採用ルートの実際の費用シミュレーションになります。


もし5人全員をWantedlyで採用できたら、最上級のプレミアムプランだったとしても120万円のみで済みますが、もし5人全員をエージェント経由(人材紹介)で採用した場合は875万円となり、その差は「755万円」にもなります。

実際は5人全員を単独の採用ルートから採用することは少ないかもしれませんが、「ダイレクトリクルーティング」の比重が高ければ採用予算を抑制でき、「人材紹介」の比重が高ければ採用予算が膨らむことになります。

いずれにせよ事前に採用予算の全体額が決まっている場合は、その予算内で採用目標を達成するために、事前に「どの採用ルートから◯人採用する」というシミュレーションを立てておき、採用予算の条件を整理しておくことが必要になります。

■見えにくい費用≒人件費

続いて「見えにくい費用」ですが、上述の通り、大半は「人件費」となります。もちろん細かいところまで見れば、地代家賃(面接用の会議室)、システム利用料(オンライン面談用Zoom)なども含まれますが、おそらく微々たるものかと思います。

以下も画像が小さくで恐縮ですが、弊社が採用コンサルティングを行う際に「見えにくい費用≒人件費」のシミュレーションを行うシートのサンプルになります。(クリックで画像が大きく表示されます。)


このシートは以下の条件での人件費の例で、概算で「1200万円/半年」という計算になっています。

・常時6つほどの求人がオープンになっている(募集を掛けている)
フルスペックの採用業務(戦略業務から日程調整まで)
・期間は6ヶ月(半年)

算出の根拠となっている「時給」は社会保険費、通信費、福利厚生費なども含めた値となっております。

シートの構造通り、「見えにくい費用」≒「人件費」を算出する場合、担当者の給与ではなく、

「仕事」×「時間」×「時給」

で計算することがポイントになります。

このシートをご覧になって「いやいやいや、うちはそんなに人件費掛かってないけど、採用活動できてるよ?」という方も多いかと思います。その場合は、もしかしたら「本来やるべき採用業務が手掛けられていない」という可能性もあります。

■人件費もランニングコストが増えつつある

また「見えにくいコスト」≒「人件費」に関しても「立ち上げ時に必要な業務=イニシャルコスト」と「定常的に発生する業務=ランニングコスト」があります。一般的に各担当者がやるべき採用業務は、上記のシートにも記載した通り、以下のような内容になります。

◆:立ち上げ時に必要な業務(イニシャルコスト)
◇:定常的に発生する業務(ランニングコスト)

■採用責任者
◆採用ルート/体制の検討
◇経営層への定期レポート
◇進捗状況(KPI)管理
◇定例ミーティング
◇採用スタッフマネジメント
■採用部門(面接官)
◆人員計画の立案
◆求人票の確認
◇書類選考対応
◇面接対応
■採用スタッフ①(ダイレクトリクルーティング担当)
◆メディア契約業務
◆会社情報/求人情報の作成
◇スカウト候補者のスクリーニング
◇スカウトメールの送信
◇採用広報記事の作成
◇候補者とのやり取り(日程調整など)
■採用スタッフ②(エージェント担当)
◆エージェント契約業務
◆エージェント打合せ
◆求人票の確認
◇エージェント連絡(選考結果伝達、日程調整など)
■採用スタッフ③(面接&選考担当)
◇面接官との日程調整
◇面接官に対する選考結果の確認
◇候補者情報/選考結果のシステム入力

企業の採用活動がエージェント頼みの採用から、ダイレクトリクルーティングにシフトしていく中で、より「ランニングコストが増加」する傾向にあります。

もし「採用はできているけど、目標人数に届いていない」、「エントリーは多いが、お見送り&辞退数も多い」などの場合は、「十分にランニングコストを掛けていない」という可能性もあります。

「人が足りないから、一旦、エージェント推薦に頼ろう」となってしまうと、なかなか優秀な人材と出会えなかったり、結果的に成功報酬費用が高くついたり、あまり良いことはないかと思います。

一度、自社の採用業務において「ランニングコストの総点検」=「やるべき定常的なタスクを遂行できているかどうかをチェック」することをお勧めします。

■次回は「採用ルートの選定

今回は具体的な採用ナレッジ(採用ノウハウ)のうち「【1】戦略立案:採用予算の条件整理」についてお話しさせていただきました。

次回は「【1】戦略立案:採用ルートの選定」についてお話しさせていただきます。

【1】戦略立案:採用ターゲットの具体化と適切な採用ルートの選定
 - 候補者ターゲットの具体化
 - 採用予算の条件整理 ※今回
 - 採用ルートの選定 ← 次回はここ
 - 選考ステップの検討
 - 目標KPIの設計

【2】採用準備:社員インタビューなど採用広報コンテンツの拡充
【3】募集活動:定常的なスカウト送信による母集団形成
【4】応募管理:目標KPIの進捗確認と改善策の検討
【5】選考管理:スピーディーな候補者対応と選考結果の管理

当然ながら、候補者ターゲットの採用に適した採用ルートを選ぶことになりますが、今回の内容でも触れた通り採用ルートによって数百万円の差が出ますし、イニシャルコストが掛かるのか、成功報酬が掛かるのか、採用予算にも影響が出てくる話になります。ぜひ次回の記事もご覧ください<(_ _)>

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

※スイマセン、最後に宣伝です※

弊社が提供している【TARGET】では多くのスタートアップ/ベンチャー企業様の採用をお手伝いしております。採用ポジションの要件をヒアリングさせていただき、無料でお客様に適したダイレクトリクルーティングメディアをご紹介できます。

もし本サービスにご興味を持ってくださったスタートアップ/ベンチャー企業の代表の方、採用責任者の方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に以下のホームページからお問い合わせください!

また積極的に自社採用も実施中です!弊社の事業に興味のある方は、ぜひWantedlyからエントリーしてください!よろしくお願いします!

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