2021年3月現在、アルサーガパートナーズの執行役員は2名体制。うち、2020年に執行役員へ就任した小林はすでにインタビュー記事がありますが、実は、もう一人の執行役員、小澤はあまり表に出ていません。
というわけで今回は、「人をつくるアルサーガ。」連載を口実に、小澤へインタビューを試みたところ、丁寧に応えてくれたので紹介します。
ーー現在アルサーガの執行役員は2名体制です。あらためて、小澤さんの役割について教えてください。
私は開発ディレクター上がりであり、現場を統括する立場として、多数のプロジェクトを回しています。一方小林さんは、経営側の仕事を担当しています。小林さんがそれをどう思っているかはわかりませんが(笑)、お互いの適性を考えたときに自然な役割分担と考えております。
ーー社内では、「スーツの小林さん、パーカーの小澤さん」というイメージです。
私はパーカーしか着ないんですよね(笑)
(左:小林/右:小澤)
ーー業務委託としての参画から、2年足らずで執行役員に。改めて経歴を教えてください。
新卒で入社したIT企業は非常に激務でして、サーバールームに一週間泊まりっぱなし、家に帰れないようなこともありました。約1年で、「もう辞めなきゃ死ぬ」というところまで追い込まれた末に、知り合いの方が経営する美容業界でECサイトを営む小売会社に入社し、さまざまな業務を経験しました。2017年に業務委託としてアルサーガに入社し、正社員となりましたのがその1年後、2018年です。
ーーアルサーガには小澤さんのように、異業種を経験してから入社しているメンバーも多いですね。
実を言うと、最初はアルサーガには入社しないぞ、と固く思っていたんです(笑)前職の小売会社もベンチャーであり、ベンチャーなりの苦労がありましたから。
加えて、私にはかつて、エンジニアとして大成したいという目標があり、「いつかGoogleのような大きい企業で、良いエンジニアとしてやっていこう」と考えていたのですよ。
アルサーガで働きはじめたのも、「ほぼ未経験でプログラミングをさせてもらえるなら、どんな会社でも良いから、そこで修行をしよう」という、どちらかといえば後ろ向きなものでした。
ーー正社員化した背景には、どのような心の動きがありましたか。
私には幸いディレクターの適性があり、業務委託として参画してから1ヵ月ほどで、ディレクター職を担当することになりました。そして、泰明さん(弊社代表)から、たびたび熱心に正社員へ誘っていただいたこともあり、入社することとなりました。
社長に言われたから、というわけではありませんが、人から頼られるって一番尊いな、と。私の力をそこまで求めてもらえるのであれば、正社員ディレクターとしてがんばってみようかな、と決心しました。
ーー2019年には執行役員に就任しています。
当時はまだ50人ほどの組織でしたし、たまたまそういう時期に入れて、役割を与えていただいたという感じですね。
ーー執行役員になり、社内への見方は変わりましたか。
開発体制を工夫し、利益を最大化するにはどうすればいいか?という点を、より意識するようになりました。ディレクター時代にも、もちろんコストを考えていなかったわけではありませんが、その点の意識レベルは段違いに上がりました。
ーー2020年から2021年に急成長を遂げ、IPO準備中の当社ですが、ここを変えていかなければと思う部分はありますか。
ベンチャーの幹部を経験している方は皆さん言うと思うんですが、当社はまだ企業としての仕組みにおいて、未熟な部分があります。もちろん、私が入ったばかりのころと比べたら雲泥の差で改善されています。しかし、まずは上場に資する、恥ずかしくない会社にするというのが今後必要なところと考えております。
ーー現場に近い立場として、具体的に変えていきたい部分があれば教えてください。
開発体制、開発者の働き方の労務管理をバランスよくしていきたいです。現在は、会社として、まだまだメンバーの好意や、努力に頼っている部分があります。エンジニアとして成長するためには、もちろん、個人の努力は必要です。しかし、組織や会社が、「好意ドリブン」であってはいけないと思います。
バランスが大事で、「残るときは残る、帰るときは帰る」ということをもっと推進していきたいと思います。
ーーこの点、今後数年先を見据えて、どう変化していくと考えていますか。
今のメンバーがアルサーガに残ってくれて、頑張ってくれる前提となりますが、メンバーが成長すれば、おのずと解決する課題でもあるかな、と。
エンジニアは、職人の性質をもった職業であり、1年の経験と10年の経験では、差が出るものです。弊社は20代中盤のメンバーが多く、その分経験は当然浅いわけで、今任せているプロジェクトを大変だな、と感じているメンバーも多いかと思います。
これが5年後になると、場数を積むため、同じプロジェクトを任せられたとしても困難度が低下した状態で取り組むことができるかと。経験を積めば、シンプルにボトムアップは達成されます。
しかし、管理職としても、メンバーの成長をただ待っている、というわけにはいきません。技術を統括し、若手メンバーの成長を支えられる人材が必要です。そのため、これまで当社ではポテンシャル採用に力を入れておりましたが、中堅以上のエンジニアの採用を強化する取り組みを考えています。
また、既存のメンバーに対しては、一定成長した後もアルサーガで成長していきたいと思えるよう、エンジニアとしての多様なキャリアプランの提示はもとより、ひとりひとりへのメンタルケアにも力を入れていきたいです。
ーー最後に、これまでお世話になっているお客様へメッセージをお願いいたします。
これまで、我々が組織として若すぎたり、技術力が至らない部分があり、これまでご迷惑をおかけしてきたと思います。今後はそういうのが許されなくなりますし、何より、自分たちがよしとしなくなっていきます。より緻密なやりかた、丁寧な開発に取り組んで参ります。会社の成熟に伴い、これまで我々がセールスポイントとしていた、スピード感や勢いを発揮しながら、安心感を見せていけるように変化していきます。
開発会社としてのアルサーガパートナーズに、今後ご期待いただければ幸いです。
ーーありがとうございました。