近年、AI技術の進化により、会話型のインターフェースとしてチャットボットが注目を集めています。そんな中、wevnalは、EC企業向けのチャットボットサービス「BOTCHAN」を提供し、ユーザーと企業のコミュニケーションを柔軟に、そしてリッチにすることでブランド体験を向上させることを目指しています。
今回は、wevnalのAIエンジニアであり、入社3年目の榎本和馬(えのもとかずま)さんにインタビューし、彼のこれまでの経験や、AI技術が企業や一般ユーザーにどのように影響を与えるかについて話を伺いました。
—榎本さんはwevnalでどんな仕事をしているのでしょうか?
自然言語処理の開発や、最新AI解説メディア「AI-SCHOLAR」の運営、そしてAIを用いた新規プロダクトの構築に携わっています。
私がwevnalに入社し、会話型AIの開発を開始したのは、2021年からです。そんな中、2022年の終わりにChatGPTが出てきました。ChatGPTの登場後は、GPTも含めた大規模言語モデルを活用したチャットボットの開発に従事しています。
—wevnalに入社した理由を教えてください。
自由に動けることを重視してwevnalに入社を決めました。日進月歩のAIの世界では、素早く動けることが重要だと考えています。また、日本ではAIエンジニアに厳しい環境が多く、多くのエンジニアが動きづらさを感じていると思っています。
就活ではテック系の企業やカメラ・ハードウェアの会社、医療系の業界も見ていました。しかし、最終的にはリサーチも含めて、裁量権を持って自由に働けるwevnalでのチャレンジを選びました。
ー今後、AIと企業との関わりはどうなっていくと思いますか?
AIが当たり前の世界になると思いますし、そういう考えを持っていないと危険だと思っています。PCやスマホなしで仕事をすることが想像できないのと同じように、AIがないと仕事の効率で大きな差が生まれると思います。当たり前な話ですが、来年、再来年と今よりもAIの精度が上がり、適用範囲も大きく、便利になっていきます。企業として今この段階で置いてかれたら致命的になりかねません。
ただし、AIを活用するにあたってセキュリティは特に注意すべき事項です。wevnalではGPTを利用する際にも、クラウドの中で安全に利用できることを大前提にしていました。すぐに食いつくことはせず、たとえ他社に多少の遅れをとったとしても、ここは絶対としていました。
AIについてはまだ分かっていないことが多いんです。今はみんな活用に目が向いていますが、このままAIの活用が当たり前になれば、次は攻撃も増えてくると思います。セキュリティはやってもやっても終わりはなく、攻撃方法が見つかれば、セキュリティが甘いサービスは攻撃対象として格好の餌食となると思います。さらに、AI自体まだ明確になっていない挙動も多く、想定外の情報漏洩も出てきてしまいます。
—私たちユーザーのAIの活用はどんな風に変化していくとお考えですか?
ユーザーにとっては、AIが自分たちの拡張機能として役立つ道具になると考えています。困った時にすぐそばにいるコンシェルジュのような存在になっていくでしょうね。SNSに依存するのと同じで、仕事においての依存先になってしまうかもしれません。
—AIを利用することでBOTCHANはどう進化していくのでしょうか?今後の展望を教えてください。
ECにおいては今後本当の意味で有用なAIチャットボットが登場すると思います。今までのチャットボットは実際には人間が求めるチャットボットではなかった気がします。
ではどういったものが本当に人が求めるチャットボットなのかというと、イメージしやすいのはデパートの美容部員さんや家電量販店のスタッフさんですね。美容部員さん、スタッフさんなどは究極のブランド体験を提供していると僕自身は思っています。おすすめも悩みに合わせてレコメンドしてくれますし、世間話にも付き合ってくれますし、当然困ったことがあれば都度対応してくれます。購入という行動は、往々にしてそういったブランド体験にも起因しています。
しかし、そういったブランド体験はオフラインでしか提供されておらず、オンラインでの実現は難しいんです。ブランド体験をオンラインで提供している会社ももちろんあります。困った時にはカスタマーサポートの人が常にいて解決を手伝ってくれますし、解決までしなくても即レスしてくれて、満足度の高いブランド体験を提供しています。
ただ、オンラインで常に対応できるカスタマーサポートを常駐させるというのは、リソースの観点で企業にとっては無理難題です。そこを、まさに自分はAIで代替させようとしていて、消費者にとっても企業にとっても、メリットしかないコミュニケーションボットを開発中です。
消費者にとって、BOTCHANが導入されているかいないかで買うのか買わないのかが決まってしまうぐらいの接客を提供したいですね。
インターフェースはチャットにこだわっていないので、そこは柔軟にやっていこうと思っています。自分自身、音声や3Dアバターの開発もしていて、経験として今後生きてくるかなと思っています。
—今後の榎本さんのキャリアの展望を教えてください。
技術的には、AIを利用してヒューマンインターフェースの面で人に選ばれるものを開発し、サービスとして提供していきたいです。これにより、AIを活用した新たなサービスやプロダクトが生まれることを期待しています。
また、自身の持つ知見をwevnalの中に閉じることなく、AIの領域を発展させるために様々な場所で経験や知見の提供をしたいと考えています。幅広い経験を持ち、それらを活かして業界全体をリードしていくことに興味があります。
—どんな人と一緒に働きたいと思いますか?
好奇心旺盛で、とにかくやってみる人と一緒に働きたいです。「こんなことやってみたいね、できるかな」なんて話した次の日に、勝手に「こんなの作ってみました」と言えるような人が理想ですね。
また、私自身は多様性を重要視しているので、様々なバックグラウンドを持つ人と働きたいです。バックグラウンドが違えば取る手法も変わってくると考えています。様々なバックグラウンドを持つ人材が集まることで、企業全体が強くなると信じています。
wevnalで働くことの魅力は「自由」にあると思っています。もちろん、自由があるということは責任もあるということです。自由と責任ある環境で働きたい方、好奇心旺盛で、革新的なサービスやプロダクトを開発したい方、ぜひ私たちと一緒にAIとブランド体験の未来を作りましょう!
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