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【第二創業する覚悟】ミッション実現のためベンチャー・スタートアップへ変貌したベジクルの沿革

Photo by Dose Juice on Unsplash

ベジクルは今、第二創業期と言えるような自己変革の真っ只中である。

同社の創業は1947年に遡り、現代表の池田の祖父が創業した「日本青果」が源流となる。それを引き継ぐ形で、2009年に池田が司企業(現ベジクル)を起業した。「いつかは日本一の八百屋になって業界を変えたい」という思いを胸に。


独立後、力を入れたのはマーケティング。まずターゲットを明確にし、都心の中小・個人飲食店に特化した。そして業界ではいち早くインターネットを活用し、見込み顧客にwebサイトにアクセスしてもらえるよう、広告運用やSEOなどを試行錯誤した。また、車両も広告だと捉え認知されやすいラッピングを施したり、納品する箱も空き箱ではなくオリジナルダンボール箱を作ったりしてブランディングを意識した。その結果、みるみる顧客が増えた。

顧客が急激に増えると、今度は出荷オペレーションがそれに対応しきれず、インシデント(ミスや遅延など)が頻発してしまった。そこで編み出したのが、レーンピッキングという独自の出荷作業手法と、ピッキングリストの商品順を倉庫内の位置と連動させること。

それにより、業務量が急増してもスピードを保ち、かつ生産性を上げることに成功した。

同時に、当初から意識していたのは「データ化が先、出荷作業が後」というポリシー。データ化、つまり基幹システムへの受注情報の入力を先に行うことで、上述したピッキングリストの出力、商品集計データの出力、売上の即時把握などが可能になる。これがベジクルの成長の基礎となっている。


2015年頃になると、ITや金融業界出身の起業家が立ち上げたスタートアップがこぞって飲食店向け卸に参入してきた。彼らは資金調達が上手く、投資家から集めた資金で人材、システム、マーケティングなどに大きく投資をしていた。池田はその勢いを脅威に思う反面、「自分の方がもっとうまくやれる」と感じていた。ただ、どうすれば彼らのように資金や優秀な人材が集められるかがわからなかった。

その後も安定成長していた折、現取締役の岩崎と出会い、高い目標から逆算して短期間で急成長するスタートアップ的な戦い方や、エクイティファイナンス(株式発行による資金調達)の手法を知って衝撃を受けた。

「この遅れている業界を中にいる我々が変革しよう。影響力を与えられる規模=日本一になろう。その通過点として上場を目指そう」という志で意気投合し、2020年に岩崎が入社。


そこから思い切りアクセルを踏もうとした矢先、なんともバッドタイミングで新型コロナウイルスの影響をもろに受けてしまった。創業以来初めての大赤字。一時的に売上が7割減になり、率直に絶望しそうになった。

しかしピンチは自己変革のチャンスと気持ちを切り替えた。まず第二創業する覚悟として、「ベジクル」に社名変更。そして他社が守りに入っている時こそ積極果敢にITやファイナンス系の優秀な人材を採用し、マーケティング投資も継続して顧客獲得攻勢をかけた。

その結果、コロナ下でも大きな売上成長を果たすことができた。一方で得意なカイゼンによる生産性向上・コスト削減も限界ギリギリまで行ない、筋肉質な事業基盤をつくることができた。

そして前期には初めてのエクイティファイナンスを実施。収益も文字通りV字回復を果たし成長を続けている。

「農産物流通を人×テクノロジーの力で業界の中から変革する」というミッション実現に向けて、投資・チャレンジを続けていく。

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