こんにちは、2021年春に入社した新卒の山田です。
就職活動中の学生のみなさんは面接もいよいよ大詰めを迎え慌ただしい時期かもしれません。
2023年卒業の学生も、就職活動を意識し始める人が増えてくる時期ですね。
自身の就活を振り返ると、準備万端で臨んだつもりでも、いざ本番となると自分のことをうまく伝えられなかったり、自分らしく話すことができなかったことも多々ありました。
2021年3月、土屋鞄では就職活動中の学生向けに「わたしを届ける。土屋内定者が話す、就活で自分らしさを伝えるためにやったこと」を開催しました。当時私たちの人事面談を担当した人事・藤安(以下、藤安)とのパネルディスカッションを通し、就職活動での失敗経験や自分を理解するためのフカボリ(深掘り)、そしてその伝え方についてお話させていただきました。今回はその様子をレポートでもお届けしたいと思います。
就活中のみなさんは是非振り返るきっかけに、これから就活を始めるみなさんは今後の参考にしてもらえたら嬉しいです。
わたしたちだからこそ伝えられる、そして今このタイミングだからこそ伝えたい"わたしを届ける"とは。
スピーカー:左上から2021年春新卒の山村、横山、山田、人事の藤安、2021年秋新卒の鈴木
フカボリする中で難しかった言葉
ー フカボリから見えた『行動力』の根源
藤安「学生とお話していて感じるのは、自分自身としっかり向き合いフカボリをしている人は、ありきたりな言葉ではなくオリジナルの言い回しや言葉で伝えられるようになっていることです。みんなはフカボリをしていく中で特に難しかった言葉とか観点はある?」
鈴木「私の場合は"行動力"をさらにフカボリしていくことが難しかったです。就職活動を始めたばかりの頃は"行動力"を乱用していました(笑)ただ、面接や面談を受けていく中で『その行動力はどこから来るの?』と一歩踏み込んだ質問をされることが何度かあり、その度に私はその質問に答えることができずにいました。
その時に改めて、"行動力"という言葉と向き合いました。向き合うことで気づいたのは、私にとっての"行動力"はどんな対象に対しても当てはまるものではないということでした。
藤安「"どんな対象に対しても当てはまるわけではない"ことに気づいた時に、どんなふうにフカボリを?」
鈴木「私の場合は自分の行動力が発揮されたのはどんな場面だったのかを思い返してみました。
いつ行動したのか、その時自分はどんな感情になったのかと自分に問いかけました。やってみて気づいたのは行動力が発揮されたときの状況はそれぞれ異なるものでしたが、意外と共通点があったということです。
特に心情面での共通点が多くあり、『人の感情が生まれる場所や空間に携わること』でした。
ここに辿り着くまでのフカボリは正直とても難しかったのですが、いざ辿り着いてみると自分でもとても腑に落ちる感覚がありました。」
藤安「なぜこれをやろうと思ったのか、なぜこれに思いっきり夢中になれたのかという着眼点は大切だと思います。
"行動力"という言葉は多くの学生から耳にするし、どの学生も行動力が発揮されたエピソードはたくさん話してくれています。ただ、行動力の根源となると、まだ自分で言葉にできていない学生もいたりするように感じます。自分の強みだと思って使っていた言葉をさらにフカボリして、その根源を言葉にできるようになると、さらに自信をもって学生自らが話せるようになるのかなと思います。」
ー環境を求めるのはなぜ?
山村「私は主にベンチャー企業を見ていたこともあり、"成長環境があるところがいいです"とか、"裁量権があるところがいいです"と話していました。でも、『どんな要素があればあなたは成長できるのか』、『あなたが思う若手の裁量権はどんなものなのか』と問われた時に私も答えられずにいました。」
藤安「そういえば、"20代でマネジメントの立場に就きたい"って言ってたのを覚えている。」
山村「言ってました(笑)」
藤安「イメージしてる会社の環境とか、求めているものはなんとなく理解できるんだけど、その環境があったときに、じゃあ何をしたいのと思うわけで…なぜその環境が必要なのか、その先に見えているものは何か、言葉にできる余地はあると思います。完成形だと思って使っているワードやこれが着地だと思って使っている言葉が実は着地ではなくて、まだまだその先に言語化できる余地があるかもしれない。」
いまだから言える、あのときこうしておけばよかった
ー就活の自分は普段の自分?
山村「就活を始めたばかりの頃は、"就活は個人戦"という変なプライドがあり、人に相談することができませんでした。これがつらいという話は親にも相談できずにいました。でも、次第に感情面のことは親友に話せるようになったり、フィードバックが欲しい時は人事やキャリアアドバイザーに聞いてもらったりと、目的によって話す相手を変えていました。もっと早くできたらよかったなと思いますね。
横山「私も似たような経験がありました。就活の話は就活を通じて出会った友達とだけしていて、就活を始める直前まで一緒だった仲間との連絡をほぼ断ち切ってしまっていました。他己分析をするときに時々、(就活を始める直前まで一緒だった)仲間に聞くこともありましたが、就活について話すことはなくて、プライベートと就活を完全分けてしまっていました。今だから言えるというかもはや後悔していることです。」
藤安「今の2人の話を聞いていると、就活の自分と普段の自分を切り離して考えてしまう人って結構多いのかもしれないね。もしダメだった時に知られたくないっていうプライドとか、近くにいる人にはあんまり就活している自分の姿を見せたくない気持ちがあるのかもしれないけど、そこから一皮剥けるときっと楽になるんだろうね。」
新卒「本当にそうです!楽になります!」
藤安「自分のことを一番知ってくれている人って普段自分の周りにいる人だから、彼らにフィードバックを求めるのも一つなのかもしれないね。」
ー 自分にない視点を知る
山田「私も人に頼ることが下手で、はじめの頃はよく1人で自己分析をしていました。夜中に延々と自己分析をして、夜が明けてしまうこともありました(笑)
でもその時に思ったのは、1人で延々としていると自分の持っている表現や知識でしか自己分析が進まなくて、言ってしまえば"独りよがり"になってしまうんです。いざ面接となると、自分のことを全く知らない面接官から質問をもらうので、予想外な角度からの質問が飛んできたりもします。実際に私もそういう経験があって、面接で固まってしまうこともありました(笑)だからもっと早くいろいろな人と会話をしながらフカボリをしておけばよかったなと思います。」
藤安「自分1人だと限界があるよね。"自分の言葉で伝える"ことはもちろん1つのゴールではあるけど、ボキャブラリー自体はもともと自分が持ち合わせているものである必要はなくて、いろいろな人の表現を参考にするのもいいよね。そういう意味ではどんどん周りの人を巻き込んでいって、外からの意見をもらうのはすごく大切だと思います。」
山村「本当に就活って団体戦だなって思います。」
藤安「そうだよね。勝手に自分中心のチームを作っちゃえばいいところはあるかもね。」
山村「過去の自分に言いたいです、『もっと人を頼りなよ』って(笑)」
藤安「当たり前のように聞こえるけど、意外とその一歩が難しいのかもしれないね。」
山村「"やった者勝ち"だと思って、やってみてもらうことが大事なのかもしれないですね」
横山「"1人でやらなきゃ"と思っている方がいたらぜひ、いろんな人に頼って自分のONE TEAMを作ってみてください!」
ちょうど1年前、私たちも就活をしていてたくさんの壁にぶつかりました。フカボリをしていく中で自分のことがわからなくなることもありました。でもその度に新たな気づきや学びを得たり、まだ気づいていなかった自分に出会うことができました。
自分のことを伝える上でまず大切なのは、自分で自分のことを理解していることです。一見当たり前だけれども当初私たちも見落としていたフカボリ。自分を知る方法に正解はありません。そして、どこまでフカボリをすれば終わりという明確なゴールがあるわけでもありません。でも、いい声で、そしていい顔で自分のことを話せるようになったとき、それが"わたし"なのだと思います。
フカボリを通じて学生のみなさん一人ひとりが自分らしさを届けられますように。
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