(写真左:奥 大地さん、右:木戸口)※写真撮影時のみ、マスクを外しております。
この記事を書いている私、木戸口は2021年8月にシナジーマーケティングへ入社しました。
今後、記事を公開していく中では語られることのない、「中の人」自身について、自己紹介も兼ねて今回1本の記事にしてみました。
新しい環境に身を投じる決断の理由や新しい会社での働き方、大切にしている想いや将来やってみたいことなど。前職時代、いくつもの「ファン」を巻き込んだ企画を一緒に作り上げてきた株式会社ベアフットの奥さんをお迎えして、お互いの本音で語り尽くしました。
〜登場人物〜
■奥 大地さん(写真左)
株式会社ベアフット所属、ディレクター。スポーツの力をもっと使いこなし、スポーツと地域、スポーツとモノやコトを繋いでいくお手伝いをしたいという想いから、サンフレッチェ広島を引退した中島浩司氏と株式会社ベアフットを設立。株式会社サンフレッチェ広島 セールスプロモーション部コーディネーターとしてクラブプロモーションを兼任。
株式会社ベアフットホームページはこちら
■木戸口(書き手、写真右)
シナジーマーケティング株式会社 経営推進部所属。2021年8月中途入社。前職は電気通信事業者に勤務。コーポレートブランディング推進や広報等に従事。広島県からフルリモートで勤務。
初めてのお仕事で実感。ファンに特別な体験を届けられた瞬間とは・・・
木戸口:
ご無沙汰をしております。奥さんには前職時代、本当にお世話になりました。初めて一緒にお仕事をさせていただいたのはサンフレッチェ広島の選手に登場いただいたトークショー(2019年11月)でしたよね。カフェを丸ごと貸し切って、30~40名さま限定の完全招待制イベントと、企画した我ながら本当に贅沢な企画だったと思います(笑)。
奥さん(以下、奥):
懐かしいですね。たしかに贅沢な企画だったと思います(笑)。
木戸口:
選手の私服姿が見られたり、参加者それぞれと写真撮影をしたり。あんなに選手を身近に感じられる経験はそうそうないな、と。ご参加いただいたお客様の心からの笑顔を見て、期待を超える体験が提供できたと実感しました。
今思えば、私自身、あのトークショーを経験したことで仕事への価値観が大きく変わった気がするんです。ファンの方に喜んでいただく体験の重要性を身をもって感じることができました。
奥:
そうだったんですか!あのイベントは本当にいい雰囲気でしたよね。通常、選手参加のトークショーだと、商業施設などで、100人以上のお客様が参加されるような規模のイベントとなることが多いので、あそこまで選手との距離が近いと、参加されたサポーターの方も本当に満足いただけたんじゃないですかね。
木戸口:
他にも、奥さんにはTwitter限定企画や会社訪問の動画制作など、たくさんの企画を形にしていただけました。アイディアベースでお話したようなことも具現化していただけたこと、本当に感謝しています。奥さんと実現した企画はどれも多くのお客様に喜んでいただけました!
奥:
そう仰っていただけると嬉しいですね。スポーツクラブというコンテンツを活用していただいて、スポンサー企業の方と何か作り上げられるということは、ありがたいことですね。
実際のトークショー会場の写真です。選手が目の前に座っていて、手を伸ばせば触れられるような近さでした!
新しい環境へ飛び込んだ理由、新しい働きかたとは?そして、変わらず大切にしている価値観。
奥:
木戸口さんの(前職での)退職の報告をいただいた時は驚きました。なぜ今回、転職を決断されたんですか?
木戸口:
社内で退職を報告した時も本当に驚かれました。前職時代も、営業や企画部門などいくつもの部署で幅広い経験をさせていただけたと感じていますし、心から感謝をしています。いつか恩返しができる機会があればいいなとも感じています。
今回転職を決断したのは、この1~2年、社会や人々の価値観が急激に変化していくのを目の当たりにして、あらためて自分自身の今後の生き方やキャリアを考えたというのがひとつのきっかけになりましたね。同時に、自分自身を取り巻く環境にも大きな変化があったタイミングで。そんな中、「ファン」という存在を大切に考えるミッションを新たに策定(2021年1月)したシナジーマーケティングという会社に出会い、共感を覚えました。転職は大きな決断ですし、何が正解なのかもわからず、本当に悩みました。最終的には、一度きりの人生で新しい挑戦をするというのも、大きな意味を持つのではないかと思い決断しました。
奥:
私もこの会社を立ち上げた経験があるので分かりますね。何か決断することには勇気が要りますし、怖さみたいな部分も共感できます。今はどのようなお仕事をされているのですか?
木戸口:
コーポレートブランディングに関する業務に携わっています。新しいビジョンやミッションを社内外へ伝達させて、ファンを増やしていくということに挑戦していますね。共感でつながり、ファンになっていただけたお客様と新しい価値を創造していくという世界を目指しています。
会社が新しいビジョン・ミッションを掲げたタイミングで、それを伝達させる業務に携われるチャンスをいただけたことも、入社を決断した1つの理由になりました。
まだまだインプットすることが多いですが、共感でつながる関係を広げていけるような、そんな取り組みに携わることができたらいいなと考えています。
奥:
これからの時代、共感なくして人とつながることは難しい時代だと思います。スポーツクラブも、勝ち負けだけではなく、クラブの理念や一つひとつの取り組みに共感いただけるファン・サポーターの存在が不可欠です。
優勝するなど、成績が良ければ、その瞬間は反応していただけるファンの方は出てくるかもしれませんが、裏を返せば成績が悪くなった瞬間に離れていくかもしれません。勝ち負け以上の価値を提供する必要がありますし、それを発信していかないといけません。加えて、発信するだけではなく、それをどうやって届けてファンの方との関係を強化させていくのかも意識しないといけないですね。
奥:
大阪と東京の2本社制の会社だと拝見しました。それでも変わらず広島で働けているんですよね?
木戸口:
はい、フルリモートという形で入社させていただきました。実はまだ1回しかオフィスへは出社していないんです。すでに会社全体で在宅勤務を基本とした働き方へ移行していて、リモートでの働き方が確立されていたことが大きかったのかもしれません。生活環境を変えなくてよかったのは、家族も安心していましたね。
奥:
オンライン上で仕事ができる環境やツールなどが発達したというのも大きいのかもしれないですが、在宅勤務が基本、というのもすごいですね!フルリモートで住む地域に関係なく仕事ができるっていうのは、今後増えていく働き方のような気がしますよね。
働く中でいいところや難しいところなど、もう実感されていますか?
木戸口:
いいところは、仕事を自律的に組み立てて進めていけることですかね。集中して1つ1つの仕事に取り組めている実感はあります。また、1日の中でも勤務時間を分割できたり、フレックスタイムなどの制度も整っていて、仕事と生活のバランスが取りやすいというのも挙げられますね。
逆に難しいところは、リモートでの入社となったので、社員の方との関係構築や意思疎通の面ですかね。距離を超えて同期しながら仕事ができることへの可能性は感じているのですが、これまでは顔を付き合わせて働くことが日常的だったので、会って話すというコミュニケーションが持つ力って大きかったと感じていますね。周りの空気感を感じとって先回りして行動する、といったことが全くできないというのも難しい部分ですね。
奥:
私もスポーツビジネスやイベント企画の現場にいますが、やはり「生」でしか感じられないことはありますよね。実際、会って話せばわかるということも意外と多い。リモート勤務だと、場所の制約を受けなくても良い反面、コミュニケーションの部分で工夫したり乗り越えていかなければいけない課題も多いような気がしますね。
木戸口:
ですね。オンラインでの打ち合わせでも自分の想いや意見を伝える工夫、相手の意見を聴く姿勢など、取り組んでいくべき課題だと感じています。ただ、フルリモートという働き方自体も1つの挑戦だと感じていて。少し大袈裟かもしれませんが、私が前例となり、道を作っていくことで会社の可能性も広がっていけば理想的ですね。
奥:
今も社員の方が働きやすいような制度や環境がしっかり整備されている会社だと感じました。社員を大切にする会社っていいですよね。木戸口さんの挑戦という観点でいうと、前職時代も、これまで社内でやったことが無さそうなことによく挑まれていたイメージです(笑)。
木戸口:
(笑)。前職時代からという視点だと、今も変わらずに大切にしている想いがあって。会社にとっての「ファン」を大切にして、ともに何かを作り上げていくことです。イベントの例だと、企画する側だけではなくて、参加された方が何か1つでも楽しかったと感じられて、その雰囲気も含めてイベントが初めて成功したと言えるのだと思うんです。お客様に期待以上の価値を提供することが重要ですよね。
奥:
参加される方の期待を認識した上で、それを超える価値を提供し、満足していただくことが重要ですし、理想的ですよね。企業目線の一方的な情報発信が届きにくくなっている時代なので、生活者やファンの方とともに作り上げる意識が重要だと思います。
木戸口:
「ともに作り上げる」という点では、奥さんのように、これまで一緒に仕事をしたつながりが途絶えることなく、別の場所でもまた交わって、新たなつながりが生まれること。そこからまた、一緒に新しい価値を生み出していけるような、そんな輪が広がっていけばいいな、と。最近はそんな風に考えるようにもなりました。
奥:
せっかくのご縁ですし、ぜひともまた何か一緒に何か企画できるといいですよね。
スポーツや地域といったコンテンツと企業がコラボレーションすることで実現できる可能性って、本当に大きいと感じているんです。実際に地方に目を向けると、「ハコ」を活用したにぎわい作りなどに課題を感じられているところも多い。そうした課題に寄り添える1つの手段になり得るのではないかと。それぞれが持つ価値観に共感し合える企業どうしでつながって課題解決に繋がればいいですね。
久しぶりの再会に話もはずみます。
今目の前にそびえる壁、これから成し遂げたい夢とは?
木戸口:
私のことばかり話しているので、今度は奥さんに質問させていただきますね!
今年も新型コロナウイルスの影響を受け、たくさんの制約がある状態が続いています。そんな中で、奥さんが実感している目の前の課題や新たに取り組んでいることってありますか?
奥:
サンフレッチェ広島での仕事面で言うと、この新型コロナウイルスによる状況は、まったく予想外でした。興行を生業とするクラブの中で、私の部署は観客を集めることが仕事です。集客というのは、人が集まらないようにする世の中の動きとは真逆のことで、2020年の4月頃は、何をすれば良いか全くわからず、頭の中が真っ白になっていましたね。
そんな中でも、前向きに考えていたこと・個人的に実現したいと考えていたことは、e-Sportsなどを中心としたオンライン型の企画への取り組みと、他のスポーツや文化とのコラボレーションですね。広島というエリアにおいて、プロ野球以外のスポーツは、それぞれのファン作りが難しい地域です。そのため、様々なスポーツや音楽などとコラボしていく必要を感じています。
e-Sports事業は、数年前から実現しなければならないと思いつつも、なかなか実現できていなかったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大により生活様式のオンラインシフトが進んだことが、一気に事業化を進めるきっかけとなりました。実際に、2020年5月~2021年の夏にかけて、オンライン配信企画や、バスケットボールチームとの競技を超えたコラボ企画なども実現でき、やりたいことが少しですが、形にできたと実感しています。
木戸口:
試合の開催自体が延期されたり、無観客開催や収容人数制限を迫られるなど、様々な対応が求められましたよね。ファンの方も、以前のようにスタジアムへ来場する意識が戻るのはまだまだ時間がかかるのかもしれませんね。そんな中でも、ファンの方とつながり、楽しんでいただける体験を届けたり、新たな価値を提供するためには、コラボレーションというのも大きな可能性を感じますね。
木戸口:
次に聞いてみたいのが、奥さんの将来実現してみたい夢とかやってみたいことってありますか?
奥:
スポーツの持つ力は無限大だと感じていて。スポーツの力も使って、地域を元気にするような企画を実現させていきたいですね。個人的には、地域とも連携し、競技を超えたファン同士が参加できる企画などもいつか実現したいと考えています。
また、2024年にはサンフレッチェ広島が使用する新しいサッカースタジアムが広島市内中心部に完成します。サッカーは世界を繋ぐこともできますし、平和都市である広島に住んでいる以上、新スタジアムのオープニングにはぜひとも関わりたいですね。木戸口さんが将来実現してみたいことなどはどうですか?
木戸口:
まずは新しい環境で、会社にとっての「ファン」を作っていくことに全力で取り組みたいと考えています。将来の話だと、奥さんと似ているのかもしれませんが、広島の街へ何か生み出せるようなことに携わってみたいというのを考えるようになりました。私自身、大きく環境が変わりましたが、この街が好きだということもあらためて実感できました。
奥:
木戸口さんは、スポーツの可能性、また地域の可能性を、客観的に分析できる方だと思います。きっと、また何か面白い企画が実現できそうですね。
木戸口:
これからも何か新しい取り組みが実現できたらいいですね!変わらず応援しています。
またスタジアムでもお会いできたらと思います!!今日は本当にありがとうございました。
これからも、よろしくお願いいたします!(写真撮影時のみ、マスクを外しております)
【編集後記】
今回は、私木戸口の転職した理由なども含め、多くのことを対談させていただき、記事にさせていただきました。「ファン」という視点をお互いに意識し、大切にしているという想いで共通するつながりは、今後も大切に育てていければと改めて実感しました。
今後も同様に、「縁」や「つながり」を軸とした対談記事を不定期ではありますが公開していければと思います。次回はシナジーマーケティングから他社へ出向中の森川の「つながり」に関する対談をお届けする予定です。ご期待ください!
(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)