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経験を活かし、自らのスタンスを変えながら組織に変革をもたらした。MVP受賞者がマネジメントで意識する「3つのポイント」とは

SUPER STUDIOでは、社内表彰制度「SUPER STUDIO AWARD」を実施しています。全10回に渡り、2023年度の受賞者インタビューを紹介します。

第8回は、2023年度MVP バックオフィス部門を受賞した鈴木 扶参子(すずき ふさこ)さんです。インタビュアーは人事戦略室 室長の吉田が務めました。

鈴木さんは2022年に社外広報として入社し、今までのキャリアを活かしながら、メディアリレーションを中心に組織に変革をもたらしました。広報として前期比約150%の達成を牽引し、2023年1月からはユニットマネージャーにも就任されています。

今回は、今までの経験の活かし方や、SUPER STUDIOに入社して自身をどのように変化させてきたのかなどについてお話を伺いました。


ーまずは、自己紹介と今までのキャリアについて教えてください。

鈴木:大学卒業後、不動産仲介売買の営業に従事しました。その後、マーケティング支援会社のオプトに入社し、デジタル広告のオペレーション周りを担当。2017年には産休・育休を取得し、復帰するタイミングで広報にジョブチェンジしました。その後、スタートアップ企業2社での広報を経て、2022年、SUPER STUDIOに入社しました。


ーSUPER STUDIOに入社した決め手は何ですか?

鈴木:前職に勤めていた時、家庭の事情でフルタイム・フル出社での勤務が難しくなり、働く環境を変えるのか、仕事を辞めて家庭に入るかの選択を迫られました。それまで4年ほど広報のキャリアを重ねていたこともあり、このまま仕事を辞めるのはもったいないと考え、新たな職場を探すことに。働き方が柔軟であること、そして自分のこれまでの経験を最大限活かせるところを探しました。

そのような転職軸で会社を探していた時、今までに関わってきたデジタルマーケティングとも親和性の高いSUPER STUDIOが目に留まりました。SUPER STUDIOは、前々職の同僚であった方が働いていたため、社外広報としてリファラル採用で選考していただき入社にいたりました。


ー入社してみていかがですか?また、現在の仕事内容についても教えてください。

鈴木:入社してみて思ったのは、情報のキャッチアップのしやすさでしょうか。EC業界と一言で言っても、商品の製造から販売、マーケティング、決済、物流まで、サプライチェーンが長いのが特徴的だと思います。情報発信を担う広報として、領域ごとに最低限の知識は身につける必要があったのですが、SUPER STUDIOには各領域のエキスパートが多くいるため、その方々から専門性の高い知識を学ぶことができました。

また、Slackなどのコミュニケーションツールでも、頻繁に社内外のあらゆる情報が共有されていたり、WPなどマーケティンググループが作成する資料等も一箇所にまとまっていたりしたため、入社する前から少しずつ勉強することができました。

現在は、広報戦略の立案やプレスリリース作成、メディア対応、取材誘致など社外広報を担当しています。SUPER STUDIOに転職した理由のひとつでもある「仕事と家庭の両立」は、おかげさまで実現することができています。2023年の春に娘が小学生になり、大きく環境が変わったのですが、自由度高く働ける環境のおかげで両立できています。


鈴木さんはこれまでのスキルを活かしつつも、SUPER STUDIOに合わせ、自らを変革(CHANGE)してきたと伺っています。経験を活かせた部分と、具体的に変革させた部分について教えてください。

鈴木:デジタルマーケティングに関する知見は、今の業務で非常に役立っていると感じています。2007年にオプトに入社して以来、比較的長くデジタルマーケティングの業界に身を置いてきました。その領域は、SUPER STUDIOの事業ドメインである「EC」とも密接に関係があるので、普段の仕事にも活かすことができていると思います。

一方で、入社した際、「SUPER STUDIOにはもっとできることがあるのでは?」と感じる場面が多くありました。それまでは限定的なメディアとのお付き合いが多かったようですが、私が今までお付き合いがあったメディアの方と話すと、「SUPER STUDIOの社名やプロダクトは聞いたことはあったけれど、直接話を聞く機会がなかった」と言われるケースが多く、まだまだメディアとの関係性を広げていく余地があると感じました。そこでこの1年間においても前職までの経験や関わりを活かし、新規のメディア開拓やキャラバン、記者向けの発表会や勉強会など、今までSUPER STUDIOではやってこなかった取り組みを行いました。

スタンスの面では、コミュニケーションの取り方を意識して変えました。今までの職場環境では、ハッキリと自己主張する方が多く、私もそのようなコミュニケーションを取っていましたし、それによって意見が対立することもありました。SUPER STUDIOはどちらかと言うと角の立たない対話が多いので、そこは変わらないといけないと認識しました。「負けるが勝ち」ではないですが、柔らかいコミュニケーションで自分の意見も伝える。自分と違う意見を持つ方に対して自分の意見を押し通すのではなく、相手の意見を受け入れる謙虚さを持つこと。その心がけによって、SUPER STUDIOらしいコミュニケーションに変化したと思っています。



ー鈴木さんは今期、広報として前期比約150%の達成を牽引されました。具体的な施策内容と、それを踏まえての今後の目標を教えていただきたいです。

鈴木:今期の主な取り組みとしては、今まで取り組めていなかった手法・手段を通じて、積極的に社外に発信してきたことと、その発信方法を工夫してきたことでしょうか。これまではプレスリリースを配信するのみに留まっているケースが多く、実際「どんな会社なのか」「どんなことを社会に届けているのか」といった部分までは、正確に伝えきれていない状況でした。

実際に社内を見渡すと、対外的に発信できる情報がたくさんあり、プロダクトの開発スピードも非常に速いことから、発信できる情報の頻度はどんどん上がっていきました。伝えることは十分にあるけれど、タイムリーに、且つ多くの方にわかりやすく発信することができていないのはもったいない。広報として入社してから率先して取り組んできました。

今後はさらに、ステークホルダーの方にSUPER STUDIOに対してポジティブな印象を持ってもらえるよう、発信内容を研ぎ澄ませていければと思っています。基本的に広報の情報発信はポジティブな内容が多いですが、そのアプローチに傾倒しすぎず、マイナスな情報もいち早くキャッチし、「守り」に対しても一定の感度を働かせるようにしています。

また、2023年10月にecforceは、「統合コマースプラットフォーム」として、ECだけに留まらず、小売全体に事業ドメインを拡張し、データを活用しながらあらゆる事業者のビジネスを最適化する役割を担うことを発表しました。それを踏まえ、どのようなプロダクトで、どう具体化しているのかなど、より具体性を持って発信していく必要があると考えています。今期以降は、SUPER STUDIOが描く未来やそれを実現するためのプロダクトの発信、それに伴うメッセージの構築に力を入れていくと同時に、社内にまだまだたくさん眠っている情報資産を形にしてアウトプットしていきたいです。


ー鈴木さんは課題にぶつかった時、どのように乗り越えていますか?また、その時のマインド面についても教えてください。

鈴木:「信頼できる人に相談すること」と「自分を律すること」です。私がいつも相談しているのは、同じく広報の前職の同僚と、オプト時代の上司でもあり、仕事のことからプライベートなことまであらゆることを話す人生の先輩です。自分の考えだけが正しい、絶対だと思っているわけではないので、何か壁にぶつかった時、もっと他の視点で考えられることはないかと相談することが多いですね。一人で考え込んでいては気づけなかった視点でアドバイスをいただけるので、本当に感謝しています。

また、課題にぶつかった時やうまくいっていない時、周囲に当たってしまったり無気力になったりと、いろいろな場面で影響を及ぼすことが誰しもあるかと思います。自分だけに影響があるならまだしも、周囲を巻き込んだり、不機嫌で他人をコントロールすることだけは避けたいと思い、「自分を律すること」を心掛けています。


ー鈴木さんは1月からユニットマネージャーにも昇進されました。これまでも新人育成にコミットされていたようですが、マネジメントで意識していること、今後どんな組織を作っていきたいか教えてください。

鈴木:現在の社外広報は3名で、それぞれが各々の強みを活かしながら成長し続けられる組織にしたいと思っています。そのためには前提として、心理的安全性が担保されていることと、納得して業務を遂行できる環境を提供しなければいけないと思っています。

その上でマネジメントで意識していることは、主に3つですね。まずは、良いところや強みはきちんと言語化して伝えること。「このプレスリリースよかったね!」「取材獲得できたね。頑張ったね!」といったような曖昧な伝え方では、何がどう良いのか相手には伝わらないですし、再現性を持たせることもできません。自分の感じていることと、相手の受け取り方は違うものなので、できるだけ何がどうよかったのか、どういう考え方をしてどう情報を組み立てたところが良いポイントなのか、理由と共に明確に伝えるようにしています。

2つ目は、何かしらの課題について指摘する時は「事」にフォーカスすること。OJTでメンバーと関わるなかで、時には指摘や注意をする場面もあるのですが、その時は「事象・事柄」に向き合うように意識しています。この意識を持っていないと、相手の人格を否定するような言い方になってしまうことも往々にしてあると思います。相手の置かれた立場や状況だけでなく、性格や気質も深く理解し、その上で「事」にフォーカスすること。これはいつも相談する方にアドバイスをいただいたので、心掛けています。

最後は、情報を囲わないということです。それぞれが持っている情報の粒度が異なると、その分理解度やアウトプットにも影響し、それが評価の差として現れてしまいます。この人でないと知り得ない、この役職以上なら知っているという状況は、業務を行う上で非常に不健全であり、納得して業務を遂行できるとは思えません。

もちろん開示すべきでない情報や情報開示のタイミングはありますが、特に広報は正確な情報がなければ質のいいアウトプットはできないので、せめて自分は情報を囲うことはせず、できる限り情報共有することを意識しています。そのほうが納得感を持って業務を遂行できますし、アウトプットの精度も上がっていくと思います。

あとは、新しいメンバーがなるべく早期に自律稼働できるよう、サポートしていければと思っています。これまでの新人オンボーディングにおいても、広報のお作法であったり、セオリーといった基本的なところを研修では組み込みました。広報とはどのような仕事なのか、どういった手法があり、どういうマインドで仕事に向き合わなければいけない職種であるのかなど、ベースの知識を体系的に習得するのに、私はかなり回り道をしてしまった自覚があります。広報になったばかりの頃に知りたかった、教えてほしかったことを中心に、研修のプログラムを作りました。新しいメンバーにはできるだけ早く学びを習得できるよう、外部の研修や教材等も活用しながら、最大限の工夫をしていければと思っています。



ーSUPER STUDIOの7つのCULTUREで意識していることがあれば教えてください。

鈴木:「確信をとりにいこう」です。広報なので情報収集は欠かせませんが、そのなかには二次情報、三次情報として流れてくる情報もあります。そのまま全部を鵜呑みにするのではなく、まずはその情報の確からしさを自分の耳で聞く、調べることを意識しています。物事の本質を捉えるためには、確かな情報と自分が信じられるものがあってこそだと思うので、自ら情報をキャッチアップしにいくことは今後も継続していきたいです。


ー社内外にロールモデルはいますか?いる場合は、理由と一緒に教えてください。

鈴木:先述の人生の先輩でもあるオプト時代の上司ですね。広報職の方ではないのですが、非常にクレバーで、冷静沈着な方なところを尊敬しています。その方の物事への向き合い方や考え方、人との向き合い方は参考にしていますし、思い悩むことがあれば何でも相談しています。産休・育休後に広報の仕事に導いてくださったのもこの方で、今の私が広報としていられるのもこの方のおかげです。


ー今後やりたいことやチャレンジしたいことはありますか?

鈴木:将来を見据えて、「コーポレート広報」や「サービス広報」というふうに役割を明確化させていければと思っています。今は社内にある情報を一気に集めて整理し、それをどう発信していくかを都度考えているのですが、今後はもう少し長期的な視点を持ちながらあるべき未来に向けて、どんな取り組みや役割が必要なのかを見定め、広報としても、組織としても強化していければと思います。


MVPを受賞した鈴木さんのインタビューを紹介しました。今までのご経験を活かしながらも、柔軟に変化することをいとわず、今後も積極的に新しい取り組みをしていこうという姿勢が伝わってくるお話でした。広報としての具体的な取り組みや、経験者としてのキャリアステップ、マネジメントなど幅広く学びがあるかと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。




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