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未経験からエンジニアへ挑戦し、「LIFE SHIFT」を実現ー「Seed Tech Camp」1期生 岸本さんインタビュー

シードテックでは、IT職未経験者を対象とした3ヶ月間のエンジニア育成プロジェクト「Seed Tech Camp」を昨年10月より神戸市にてスタートしました。研修受講後、シードテックが受託するラボ型開発案件へ参画することを目標に、IT人材としてのキャリアをスタートできる独自開発のプロジェクトです。

「Seed Tech Camp」の1期生には、地方でのキャリア構築やライフイベントによる働き方の変化などに悩む方々が参加し、シードテックが掲げる「LIFE SHIFT」に繋がる取り組みとなっています。

今回は「Seed Tech Camp」の1期生で、未経験からエンジニアデビューを遂げた岸本さんにお話を聞きました。

大学事務から、エンジニアへ。「Seed Tech Camp」への参加経緯


ーまず最初に、「Seed Tech Camp」に参加した背景を教えてください。

前職は大学事務の仕事をしていました。備品管理や書類・資料作成などの一般的な事務作業がメインで、契約期間が3年間と入職当初から決まっていたため、いずれは転職先を見つけなければと思いながら働いていました。

Webデザイナーの仕事に興味があったので、事務の仕事と並行して、WebサイトやWebページの装飾を設定するための言語である「HTML」や「CSS」の勉強をしていました。ハローワークの職業訓練校にも行っていたんですが、その際に、Webページでよく使用される言語である「JavaScript」に少しだけ触れる機会があって、直感的に「面白いな、楽しいな」と思って、エンジニアの仕事に興味を持ちました。

ーエンジニアを目指す中でも、「Seed Tech Camp」を選んだ理由はどういったところにありますか?

未経験から挑戦できること、そして、自分が住んでいる地域でも就業できることの2つです。

IT関連で仕事を探していましたが、求職活動中に実感したのは、実務経験を求められるということです。自主学習や職業訓練校で学んではいたものの、経験がないために挑戦できない会社がほとんどだったんです。

また、IT関連の仕事は都心部に集中しており、自分の居住地である神戸に住みながら働くことは難しいんだなと感じていました。

そんな中で「Seed Tech Camp」の求人を見つけ、未経験からエンジニアとして挑戦できること、地元である神戸に住みながら働けること、研修もしっかりしており、実務への移行フローも明確でキャリアイメージが沸いたため、応募を決めました。

手に職がつけられる、かつ「かなり楽しい」、エンジニアの仕事

ー現在はエンジニアとしてどういった業務に携わっていますか?

OJTと並行しながら、実務案件に取り組んでいます。OJTでは「VB.NET」というプログラミング言語で動いているシステムをSalesforceに移植するということを実践形式で学んでいます。

実務では、API(ソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェース)を別のクラウドサービスに連携する、APIポータルの作成などを行っています。

ー未経験からエンジニアとして実務案件に入るのはなかなかハードだと思うのですが、業務を通じて学んだことはありますか?

準備と段取りの大切さを痛感しています。設計書をもらって、それに沿って作業を進めていくのですが、最初の頃はうまく捉えきれておらず、作業を進めては戻る、を繰り返していました。振り返ってみて、大枠をしっかりと理解できていなかったと分析し、以降は情報整理に気を配るようになりました。

また、進めていくにあたってわからないところを都度調べていたのですが、事前に必要となりそうな資料やデータを準備するように意識を変えたところ、かなりスムーズに進むようになりました。そういった仕事の進め方はエンジニアという仕事においてかなり重要だと感じています。

ーやりがいはどのようなところに感じていますか?

エンジニアになることを目指してこの1年取り組んできましたが、率直に、この仕事はかなり楽しいなと感じています。エンジニアは、「作りたいものがある時、どういったコードを書けばそれが実現できるのか」を考え、実行する仕事だと思っていて、一つ一つの小さな機能を組み合わせることで、例えばECサイトのログイン画面になったりと、パズルゲームのような楽しさがあります。

まだまだ知識不足な面もありますし、躓くことも多いですが、その分乗り越えて上手く形にできた時は達成感があります。

ー難しさはどのようなところに感じていますか?

知識がないとさっぱり分からない、となることが多いので、専門性の高い仕事だなと感じています。逆に言えば、プログラミング言語を一つ習得できると、その言語を使用する仕事に携わることができるので、手に職をつけられている感覚があります。

ー「Seed Tech Camp」の1期生は8人います。同期との関係性についても教えてください。

同期メンバーの仕事に対する考え方や動き方がとても勉強になっています。OJT中に、私が思うように課題を進められず困っている時に、言葉で励ますだけではなく、解決方法を一緒に考えてくれたり、「このサイトがわかりやすく解説してるよ」とアドバイスをくれたり、分からないことが分かるようになるまで、一緒に引き上げてくれました。

「できない!」と音をあげそうになった時に、「できるまでやればできる」と声をかけてもらったこともあり、この言葉は今でもずっと大切にしていますし、今後も心に留めておきたい言葉ですね。

仕事でのチームワークだけでなく、仕事終わりにご飯に行ったり、休日にオンラインゲームで共同作業をしたり、年齢もバックグラウンドも異なる同期ですが、とても良い仲間に恵まれていると感じています。

ー約1年が経過しようとしていますが、「Seed Tech Camp」を振り返ってみていかがでしょうか。

エンジニアとしてはまだまだ勉強中なのでこれから、とは思っていますが、以前より着実にスキルは身についていると実感しています。コード等のエラー事象にも落ち着いて対処できるようになったり、課題点の見当がつくようになったりと、経験を積んだことにより以前はできなかったことができるようになったと感じる瞬間が増えてきました。

「Seed Tech Camp」を経て感じているのは、自己学習の大切さです。知らず知らずのうちに、自分には待ちの姿勢が癖づいてしまっていたことに気づき、「これが足りていない、ならどうするべきか」など、課題を察知し能動的に解決していくスタンスが身についてきていると感じています。

また、これまでの大学事務の仕事では、オンラインでのMTGや社外の方とのメール連絡などの経験がなかったので、社会人としての基本的なマナーを身につける機会となったことも個人的には大きいと感じています。私の社会人生活ではこれらは「当たり前」ではなかったので、私にとって大きな変化であり進化だなと思っています。

現状に満足せず、常に成長を続けていきたい

ーご自身のさらなる成長に向けて、どういったスキルや技術がこれから必要になってくると感じていますか?

自己研鑽力がかなり必要だなと思っています。自分には何が足りていないのか、足りない部分を補うためには何をすべきなのか、現状に満足せず常に「成長したい」という想いを持ち自分自身を磨いていきたいです。

IT業界は新しい技術もどんどん出てきますし、既存の情報のキャッチアップも必要です。インプットしながら、今の自分に足りない力を分析することも必要だなと感じています。

元々自己研鑽へのエネルギーは強い方ではありましたが、「Seed Tech Camp」に参加してより強くなりました。同期のみんなが自分で学習してきたり、私が知らない情報をすでに仕入れてきていたり、そういった行動力に触発されていますね。「未経験」という同じ境遇・スタート地点のはずなのに、差が生まれるのはそれぞれが努力しているからで、努力家が多く、そのアウトプットでメンバーの成長や仕事の成果に還元し、貢献している同期のみんなを本当に尊敬しています。こんな仲間に出会えたことも「Seed Tech Camp」のおかげだと思っているので、感謝しています。

ー夢や目標、これからの展望などを教えてください。

正直に言うと、模索中なところもありますが、コーディングもできる、プロジェクト全体を俯瞰しながら開発を推し進めていける、というような、いろいろなことに対応できる人材になりたいです。

自分の中の「これをやってみたい」を引き出すためにも、いろいろな技術や情報に自分から触れていくのも大切かなと思っています。

ー「Seed Tech Camp」での経験を通した感想を教えてください。

「Seed Tech Camp」に参加したからこそ、自己成長を実感できています。未経験からのチャレンジでしたが、「無理だと思っても頑張れば意外とできる」という成功体験を積むことができたり、一緒に頑張るメンバーに刺激を受け良い部分を吸収したり、エンジニアとしてのスキルはもちろんですが、いろいろな角度から自分の成長を感じています。

特に、同期の影響はかなり大きいですね。年齢もバックグラウンドも様々ではあるものの、エンジニアという仕事に関してはみんな未経験なので、完全に同期です。分からないことも多いですが、分からないなりにみんなで支え合って切磋琢磨し合えるというのは、少し不思議な感じがしますが、なかなかないおもしろい環境だと思います。

もし2期生の募集が始まった際、迷っている方がいれば「ぜひ参加した方がいい!」と自信を持って強くお勧めしたいです。

ーありがとうございました!

メンターからの声

取材を通じて、岸本さんのこれまでのキャリアや「Seed Tech Camp」での経験・成長について、今後の目標などを語っていただきました。取材記事の最後に、「Seed Tech Camp」の責任者を務める平井さんに、岸本さんについて話を伺いました。


今回のインタビュー記事を読んで、岸本さんの仕事ぶり、そしてその成長の過程を思い出しました。

「Seed Tech Camp」への参加当時はプログラミング経験0だったため、基礎習得まではかなり苦労していましたが、技術書をノートに書き写して理解・記憶するなど、常に前向きに取り組んだ結果、他メンバーが詰まっているアルゴリズムの問題解決をサポートしたり、チーム向けのコーディング規約を作成できるまでに成長し、今となってはとても頼りになる存在です。

この「Seed Tech Camp」は、シードテックがIT留学事業やオフショア開発事業でのDX/IT人材育成のノウハウを持っているからこそ実現できたIT人材育成プログラムです。IT人材不足という企業の課題と、地方圏にある「機会格差」という社会課題の両方を解決できる良い取り組みだと感じています。今後も第2期、第3期と始動していきたいですし、今回は縁あって神戸市での開催となりましたが、他の地方都市でも実施できればと考えています。


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