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「“納品して終わり”にはしたくない!」デザイナーとしてこだわり抜きたいから、あえて事業会社を選んだ話

柳あゆみ/アートディレクター

広告制作会社を2社経験し、ポスター・駅広告などのグラフィックデザインや、Webサイトデザイン、UI/UXデザインを担当。10年以上経験を積んだのち、2023年にクイックへ入社。
入社間もなく『看護roo!転職』マスプロモーションのアートディレクターに抜擢され、テレビCMなどの制作ディレクションを担いプロジェクトを推進。
趣味はキングダムをコツコツ読むことと、YouTube鑑賞(猫動画、お笑い、インテリア系)。


「真のユーザーファースト」を掲げるクイックにおいて、ユーザーによりよい体験を提供するために欠かせないのがデザインの力。UI/UXデザイナーやアートディレクターを迎え入れ、デザイン面から「最良の体験」を提供する術を日夜模索しています。

この記事では、制作会社から2023年にクイックへ入社した柳を紹介。制作会社から、あえて「事業会社」であるクイックへ転職した理由や、「クイックだからこその魅力」についてご紹介します。

■これまでの経歴について

ーーまずは柳さんの経歴を簡単に教えていただけますか?

デザイン系の専門学校卒業後、広告制作会社を2社経験して、2023年にクイックへ入社しています。

1社目は、主にポスターや駅広告を扱うデザイン会社でグラフィックデザインを担当していました。3年ほど在籍していたのですが、世間的にWebデザインが盛り上がってきたなかで「私もWebデザインをはじめたい!」と考えるようになり、一緒に仕事をしていた縁もあり大手広告代理店系列の制作会社へ転職しました。

そこで約10年間グラフィックデザインやWebサイトデザインを担当し、UI/UXデザインや、撮影のディレクション、動画素材制作などの経験を積んだのちに転職…という流れですね。


ーー広告デザインが専門なんですね

見た人を感動させたり、商品を買ってみようと思わせたりと、「人を動かす力がある」広告に魅力を感じて、この世界に入りました。

もともとは、絵を描くことが好きで、それを活かせる職業につきたいと思ってデザイン系の専門学校に入ったんです。そこでデザインの奥深さを学んだことで広告制作に携わりたいという想いが強くなり、広告デザイナーを目指しました。2社とも、当初からやりたかった「人の心を動かす」ような仕事をさせていただけたのは、ありがたいですね。

■転職のきっかけ

ーー制作会社で経験を積まれた柳さんが、クイックへの転職を考えたきっかけは何でしょうか?

クリエイティブに真摯に向き合ってきた中で、「作った後のその先」が気になったのがきっかけでした。

これまでに多くの広告デザインを担当し、それをLPやバナー、新聞広告などの様々な媒体に展開してきたなかで、いつからか「これはどれくらいの人が見て、見た人にどんな影響を与えているんだろう?」という成果を気にするようになったんです。Webデザインは効果が数字などで見やすいので、クライアントも気にしている部分ですし。

ただ、その部分はマーケティングの領域ということもあって、制作会社のいちデザイナーでは関わることが難しいんですよね。分析結果はストラテジストからもらえますが、提供してもらえる情報は限られていましたし、分析結果を使ったネクストアクションを提案したりといったこともできずで…。

一歩踏み込んだ仕事をするために、社内でできることは色々試してみたのですが、制作に特化した会社では難しいこともわかったため、転職を考えるようになりました。

■「制作会社ではなく、あえて事業会社を選ぶ」という選択

ーー他の制作会社に移るのではなく、なぜ事業会社を選んだのでしょうか?

自分が制作した広告物の「効果測定の生データを見れる」という点が大きかったですね。先程もお伝えしたように、制作会社のデザイナーにおりてくる情報は限られていたので。

加えて、「一つのサービスに深く関われる」という点も、事業会社を選ぶ決め手になりました。広告代理店や制作会社の場合、いろいろなクライアントの案件に携われる面白さはあるのですが、その結果、案件に対して広く浅くしか関われないのがネックだと考えていて。

一方で事業会社なら、自社のサービスやプロダクトがあるわけですから、制作物を納品して終わりではなく、深く長く関われるかなと思ったんです。こうした理由もあって、転職活動ではもっぱら事業会社を探していました。


ーー事業会社への転職は、デザイナーとしては一般的なんでしょうか?

珍しいほうだと思います。色々なクリエイティブを手掛けたいと考えて制作会社を選ぶ人が多い印象があります。

でも、事業会社を選ぶ人が全くいないわけではなくて。私の周りだと、10人のうち1人くらいは、「サービスに深く長く関わりたい」「上流からクリエイティブを手掛けたい」といった考えのもと、事業会社に絞って転職活動していましたよ。


ーー事業会社のなかから、クイックを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

自分のやりたいことができそうだと、強く感じたからですね。

今回の転職活動は、「デザインから効果測定までできる」「マーケティングが学べる」という2つの希望を叶えられて、なおかつ「社内にマーケティングに明るいデザイナーがいる」ことを重視して進めていました。デザイナーだけど数字やデータの分析経験があって、知識と理解もある、そんな方がロールモデルとして在籍している事業会社が理想でしたね。

そうして応募したなかの1社がクイックだったんです。

でも正直、応募前はクイックの社名も全く知りませんでした。私がサービスのターゲット層ではなかったこともあり、ほぼ知識ゼロという状態で。

ただ、一次選考でクイックのデザイナーの方々とお会いしたとき、最初から「波長が合いそう!」と感じたんです。フランクで人柄がいい!という部分ももちろんですが、デザイナーが主体となって仕事を進めていくという働き方をうかがうなかで、「ここなら自分のやりたいことができそう!」「この人たちと働きたい!」という想いが強くなりました。

それに、会社を選ぶうえで重視していた「データの分析もできるデザイナー」のロールモデルといえるような方が在籍している奇跡も起こって!あとはもう、ずっと第一希望で面接まで進んでいった感じでしたね。

■「ここまで提案してもいいんだ!?」という驚きとやりがい

ーー実際に入社してからの印象はいかがですか?

クイックに入社したほぼ全員が言っている気がするんですけど、第一印象はとにかく「みなさんフランクで人柄がいい!」という感じでした。役職を問わずあだ名で読んだり、気づいたらランチが入っていたりして。新しく来る人に対する「歓迎力」が高くて、それだけで、この会社のなかで働く意味を感じました。

仕事面でいえば、「企画などの上流から入っていける」点や「効果測定など数字の部分にも関わっていける」点など、事業会社ならではの良さを存分に味わえる環境だなと強く感じましたね。

特に、「デザインの枠を越えた提案もできる」部分は驚きましたし、クイックでデザインをするやりがいや意義の源泉になっていると思います。


ーーたとえば、どのような場面でそれを感じましたか?

最初の仕事から感じましたね。私のクイック初仕事は、初めて転職をする方をターゲットにしたLPの改定でした。「直帰率が高く滞在時間も短いので、ファーストビュー時点で興味関心を持ってもらえるように、デザインを変更したい」とのことで、私なりに色々デザインを検討していたのですが……結論として、「表面上のデザインを変更するだけでは、解決するのは難しいな」となりまして。

そこで、デザインの改定とは少しずれてしまうのですが、ターゲットから興味を持ってもらえるように、共感を生み出すための「利用者の口コミ」を載せたらどうかと提案してみたんです。


ーーデザインの依頼に対して、ある意味それを越えたアプローチの提案をしたんですね?

そうなんです!正直、内心では「デザインの改訂を任されてるけど、ここまで提案しても大丈夫かな?」という一抹の不安も抱えつつの提案だったのですが、プランナーをはじめとしたプロジェクトメンバーから「ぜひそうしましょう!」と言ってもらえて。

あ、こうやってデザイン以上のことを提案しても大丈夫なんだ!」という安心感と、「クイックなら、デザインに入る前の企画から議論できる」という希望が生まれました。

前職までは、決められたコンセプトに沿ってクリエイティブを作ることしかできなくて、「もっとこうしたらいいのでは?」と思っていても、なかなか実現できないモヤモヤがあったぶん、こうしてデザイナーの枠を越えて本質的な提案ができたり、自分の裁量でクリエイティブを推進できることには、大きなやりがいを感じています。

■新しい環境だからこそ「デザインの厚みが増した」

ーーマスプロモーションの制作ディレクションなども手掛けているそうですが、今の仕事に就いて感じた変化はありますか?

プランナーやマーケター、エンジニアの方々と協力して仕事を進めることで、これまで以上にデザイナーとして成長できたと感じています。

いまのお仕事の進め方としては、プランナー・マーケターの方と課題の洗い出しをして、それをもとにデザイン面での解決策を考え、議論しつつ内容を詰めて本デザインへ落とし込む、という形なのですが、この体制だからこそ得られる知識が多いんです。

特に、マーケターの人とはこんなに近くで仕事をした経験が無かったのですが、広告の成果に関する数字や、最新の市場動向などの情報が入ってくるのが非常によくて。インプットできる情報の質・量ともに良質なおかげで、課題やターゲットの理解が鮮明になりましたし、その結果としてデザインの説得力や厚みが増しました。

考えられるデザインの幅も広くなりましたし、逆にそれを取捨選択する軸も明確に持てるようになったので、効率も良くなりましたね。これも、マーケターや意思決定者との距離が近く、フランクに壁打ちをしあえるという、クイックの環境だからできることなんだと思います。

■伸びしろのある会社で、チャンスを掴む

ーー転職によってご自身の可能性や、仕事の幅を広げている柳さんですが、今後はどのようなことにチャレンジしたいと考えていますか?

クイックの知名度を高めるために、ブランディングを推進していきたいと考えています。

転職時こそクイックのことを何も知らなかったのですが、看護師・看護学生向けメディアの『看護roo!』をはじめ、さまざまな業界で根強いファンを抱えるサービスやプロダクトが多数あります。一方で、これまではマスプロモーションをあえて行わない戦略をとってきたこともあって、サービス認知やブランディングはまだまだ発展途上なんです。

でも、逆にこれは伸びしろがあるということなので、やれることは多いと考えています。個人的なところでいえば、外部でのマス広告の経験などを活かせるチャンスも多いということでもありますし。

現在担当している『看護roo!転職』のマスプロモーションも効果検証が始まり、データを活用してネクストアクションを検討している最中です。今後の広告戦略や集客施策をより効果的にするためにも、まずは成果を出し切って、多方面からクイックとサービスの知名度向上や、魅力の発信に繋げていきたいと考えています。


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