株式会社POLカスタマーサクセス部の小沢です。
前回は、カスタマーサクセス経験者向けにLabBaseのカスタマーサクセスの状況を前後編に分けて書かせていただきました。
前編
後編
今回は、カスタマーサクセス未経験の方や、初めての転職・就職を検討されている方向けに「若いうちにカスタマーサクセスを経験するのってどうなの?」というぶっちゃけ話を、2019年新卒入社の高橋と大野に根掘り葉掘り聞いてみました。
小沢:
まずは、自己紹介と、POLに入社してからどのような業務を行ってきたかを教えてもらえますか?
高橋:
高橋あやです。POLには2019年4月に新卒入社してCS2ヶ月→営業2ヶ月→CSに戻ってきて今に至ります。今は主に新規に利用開始される企業様の導入支援を担当しています。
大野:
大野雅志です。自分は元々、福岡でインターンとしてFC(学生さんにLabBaseへの登録を促す部署)に1年以上参加していて、2019年4月から新卒入社しました。
最初はイベント部でLabBase利用企業さんと学生さんのマッチングイベントの企画・運営を行っていました。CSには12月から参加しています。
小沢:
ありがとうございます。二人共、カスタマーサクセス以外も経験しているとはいえ、かなり早い段階でカスタマーサクセスとしてのキャリアをスタートさせてるよね。
そもそもカスタマーサクセス職のイメージや業務内容って、仕事をしてみる前と後でどんな違いがあった?
高橋:
私は、正直にいうと、カスタマーサクセスという職業をPOLに入ってから知ったので、CSになる前は、CSの業務内容をイメージをしたことはありませんでした(苦笑)。ただ、一応本やネットで一般的な業務内容を調べたりはしていたので、その時のイメージでは「テックタッチ、ロータッチ、ハイタッチがある」というくらいのイメージでした...。
CSのキャリアをスタートさせてからも、言ってもまだCS立ち上げの時期だったので、CSってこんな感じなんだ!と日々学ぶという感じでした。そこからCSも拡大時期になり、10名ほどメンバーがいる今では、CSの役割は「お客様の成功を実現するために能動的に働きかける役割」だと認識しています。
最近では、事業企画、商品開発的な側面もあるなと感じています。というのも、お客様の課題を解決していく中で、商材としてはないものでも新しく作った方が良い場合には商材を作り提供していった場面を複数見てきたためです。お客様の課題に能動的に深く入り込めるCSだからこそ、事業企画的な役割もあると感じています。
大野:
自分もCSに異動するまでは、ほとんどカスタマーサクセス職のイメージを殆ど持っていなかったです。強いて挙げるとしたら、①お客様と直接会う部署②SaaSで重要な役割をになっている③訪問・外出が多く大変そう。ぐらいですね。
実際に働いてみると、今となっては「こんなにやりがいのある業種なのか!」と感動しています。お客様の声を直接聞けますし、課題・期待が明確なので、やることがわかりやすいです。自分としては、イベントの企画、運営の方がやることが不明確でかなり苦労してました。
また、お客様と、個々の人間としての関係性ができるのも魅力です。クライアント企業様-POL という関係だけでなく、お客様(人事担当者様)-自分 という関係性が築けるので、会社としての目標だけでなく、お客様の想いを知れりしますし、実際にお客様と仲良くなって飲みに行くこともあって楽しいです。
小沢:
なるほどねー。自分はカスタマーサクセスに近い領域からカスタマーサクセス職にチェンジした(新卒でOA機器のフィールドエンジニア→バックオフィス系システムのカスタマーサクセス)し、カスタマーサクセスの概念を知ったのもカスタマーサクセスの仕事を始めた後だったから、そのイメージは無かったなぁ。
ちなみに、あやぱんはセールスも経験してるけど、セールスとカスタマーサクセスで仕事や仕事に臨む心構えの違いってある?
高橋:
営業は思考より行動の比重が大きいですが、CSは逆に行動より思考の比重が大きい事だと思います。
前提として営業もCSも行動・思考どちらも必要なのですが、バランスが違うのかなと思います。営業は、まずTELや商談をしないと始まらないので、考えるよりも先に行動をしていました。なので多くのお客様に当たって量をこなしていましたね。
一方CSは、1つ1つの商談がお客様の採用成功の可否にかかっていたので、戦略を練って練って1社1社にじっくり向き合っていました。
小沢:
なるほど。気合と根性で頑張るのが得意なまーしーは営業タイプだからアップセルを得意としているのか(笑
大野:
営業タイプの自覚はないですが、そうかも知れません(笑
私をCS部に誘ってくれた取締役の松崎から「お客様としっかり会い、ひたすら向き合い続ければ、必ずサクセスする」というアドバイスをもらっており、その言葉を信じて、かなりの頻度でお客様に会いに行ったというのはあります。それこそ「営業時間 = お客様と向き合っている時間」を目指していて移動は全てダッシュで時間短縮し、空いた時間でお客様に電話をかけていたこともありました。
あとは、自分が尊敬している前田裕二さん(SHOWROOM株式会社 代表)の「限界と思った時にもう1TELしよう。それが天下の分かれ目。」という言葉を心に刻んで頑張っているというのもあります。その結果、自然とアップセルが生まれていますね。
このスタイルを見て、お客様から「大野さんは昭和のサラリーマン営業みたいだね」という言葉をもらったこともありまして(笑)ちなみに、その言葉を褒め言葉だと捉えているので純粋に嬉しかったです。
(イベントの企画運営も気合と根性!のためか参加学生から大変評判が良かった大野)
小沢: さて、次の質問に行こう。
このインタビューは、お二人と同じぐらいの年代の方が読まれることを想定しています。なので、若いうちにカスタマーサクセスのキャリアを経験することってどういう事なのかをお伝えしたいのだけど、まずカスタマーサクセスを経験したからこそ得れたスキルってありますか?
高橋:
まだ「習得できた」とは言えないレベルではあるのですが、課題特定力や仮説検証力は身につけられていると思います。特に、今担当しているLabBaseの導入支援では、仮説を持った上で、お客様のお話を傾聴し、そこから潜在課題をあぶりださないと、お客様にとって適切な使い方をしていただけないので必須のスキルだと思います。
大野:
自分は、お客様との関係構築力ですかね。前述の通り、気合と根性でどうにかしちゃうタイプなので、あまりスキルを意図的につけるという事を意識してこなかったんですが、それだけでは上手くいきませんでした。なので、お客様にgiveをして関係を構築することは物凄く意識しています。また、お客様に価値提供するためには社内の他メンバーや他の部署を巻き込んで新たな価値を提供することも重要なので、周りを巻き込む力も身につきました。
小沢:
なるほどね。二人が挙げてくれたスキルは、どちらも潰しが効くスキルだし、ビジネス職でキャリアを築いていくためには必要なスキルだから今後も役に立ちそうだね。
では、カスタマーサクセスで仕事していて辛かった事ってあります?特に新卒だからこその辛さだよなというものがあれば教えてほしいです。
高橋:
私は何より辛かったのがスキルが全くなかったことですね。カスタマーサクセスになりたての時期は、先輩社員のアポ同行がメインだったのですが、スキルを身につけるのに結構時間がかかったために、1人で訪問ができるまで1〜2ヶ月も時間がかかってしまいました。
自立しようとして、商談の準備や商談のファシリテーションを手を挙げてやってみたものの、商談の準備で出した利用状況のデータ分析結果や課題と打ち手の仮説立てが、お客様の考えと全然違う方向性だったり、ファシリテーションもで初めの10分くらいしか自分で回せなかったりと散々で(泣)圧倒的なスキル不足を感じましたね。
ただ、そこから先輩のマネをして、フィードバックをもらい、商談準備と商談のファシリの場数を踏ませて頂き自立させてもらうことができました。
(苦手だったファシリテーションを鍛えた結果、社内勉強会の企画運営をおこなう程に)
あとは、1社を担当することの重みが大きいことですね。
営業は、極端なことを言えば契約が取れなくとも成果は0→0ですが、カスタマーサクセスは解約となってしまえば成果がマイナスになってしまうので、churnさせない且つダウンセルを防ぐという責任の重大さを感じました。実際にに解約ヨミの企業さんへの対応についてはリソースだけでなくマインドシェアも多く持っていかれますし、それでも解約になった時には責任を感じてしまいものすごく落ち込み反省しました。
大野:
正直いうと失敗、辛いことだらけではあります(笑
お客様にとっては自分がPOLの顔であり代表なので、時にはお客様から厳しいお言葉を頂くこともあります。具体的には、コミュニケーションがPOL目線の一方的になってしまい、その後お電話にて1時間お叱りを受けたとか。他にも、提案した施策を実行しても成果が出ない時は辛いですね。
あと、自分の場合はCSに異動したタイミング(2019年12月)でチーム内最多の約40社を担当することとなり、各クライアントさんの状況のキャッチアップが量的に大変でした。そのため、12月、1月は毎日利用企業3〜4社に訪問し情報キャッチアップ。更に訪問準備でかなりの労力を費やしました。しかし、このタイミングでお客様の情報を一気にインプットし、コンサルの型も身についたので、良い下積み期間だったとは思います。
小沢:
その苦労は社会人経験が少ない故でもあるけど、カスタマーサクセスの歴史が浅いために、セールスみたいに「まずはナーチャリングから経験を積む」というような1人前になるためのステップが存在していないが故でもありそうだね。
逆に社会人経験の浅い段階からカスタマーサクセスを経験して良かった事とか何か知れた事はありましたか?例えば、キャリアの選択肢が増えたとか有ると嬉しいのだけど。
高橋:
新卒でCSを経験したことにより、すでにやり方がある程度見えている職種(例えばセールス)と比べて、模索しながら形作っていく事が難しいけど面白いことだと思いました。
勉強会に行ったり、Noteを読んだりしていても、目立っている人や会社はごく一部なので、この段階でカスタマーサクセスという仕事を経験でき学べるのと、それをPOLで作っていけるのはチャンスだなと思います。
キャリアの選択肢としては、カスタマーサクセスが自分の性にも合っていると思うので、プロフェッショナルという道もありかなと思っています。
大野:
自分の場合、イベント部での企画系職とCSでの営業系職の両方を、新卒1年目で経験できてよかったです。どちらの方が自分に向いているのか分かってきたし、両方の観点を持っているからこそ、できることが増えた気がします。逆に、CSでのお客様目線を持ちながらイベントを考えると、よりお客様に対しての解像度の高い企画ができるようになっただろうなとも思います。
将来のキャリアはまだわからないですが、CSという職種ができてまだ若いということもあるので、POLのCSチームで「キーエンス式営業」くらい世界に名を轟かせる「POL式CS」を作りたいです。
小沢:
ありがとうございます。
最後に、お二人がこういう人ならPOLはマッチする!と思う人物像を教えてもらえるかな?
高橋:
「自走できる人」だと思います!
POLはまだ50名程度のメンバーしかいないので、新卒メンバーであれマネージャーであれ、50分の1として責任を持って仕事をしていく必要があります。極端な話、新卒1年目でもマネージャーでも両者ともお客様からするとプロフェッショナルとして見られます。また、組織フェーズ的に当たり前ですが、新人に教育する体制が十分に整っているとも言い難いです。
このような環境ですので、POLで働くとしたら、先輩に丁寧に教わらなくとも、自分で考え行動していく自走力が大事だと思います。むしろ、勝手にやってしまいました!みたいな勢いがあるくらいがちょうどいいと思います。
あとは、POLのイベント(毎週あるBUMP FRIDAYという全社集会や、カジュアルにメンバーと交流ができるPOL Barなど)で違和感なく楽しめる方は相性が良いかなと思います。というのも、POL全体の雰囲気として、ガヤやツッコミが飛び交う男臭〜い感じが特徴的なので、その独特な雰囲気を「楽しい!」と感じていただける方は、入社後もきっと楽しい時間を過ごせるかなと思います(笑)。
大野:
大きく2つあると思います。
1つ目は「想い」が大きい人。どんなことでも良いから「人の役に立ちたい」「何かを成し遂げたい」といった熱く大きな想いがあれば自然と行動が生まれるはずで、それが「お客様」「組織」「社会」という外向きに向いていたら、よりお客様目線で活躍できると思います。逆に、CSのスキルや経験がなくても、熱い想いとそこから生まれる圧倒的な行動量があれば大丈夫です。
2つ目は「泥臭さ」を楽しめる人。お客様と伴走し成功に導くために、時には泥臭い仕事をやる必要があります。そこで、「やりたくない」と手を止めてしまうと成果は出ないですし、逆に「くぅ〜〜〜、いっちょやってみるか!」とポジティブに捉え直してトライできる人がいいと思います。
熱い想いを持ち、泥臭くひたむきに行動できる人と一緒に、世界中の企業からお手本とされるような「POL式CS」を創り上げ、お客様に成功を届けたいですね!
小沢:ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。二人共、強い顧客志向を持ちながら様々な壁にぶつかりながらも乗り越えてきているのがとても印象的でした。
若いうちにカスタマーサクセス職を全うすることで得れる最大の経験は「究極の顧客志向」なのかもしれませんね。その経験は今後キャリアチェンジしても必ず生きる糧になりますね。
POLではカスタマーサクセスだけでなく多くの職種で一緒に日本の未来を加速させてくれるメンバーを募集しています。
オンラインミートアップ等も開催していますので、是非、お気軽にエントリーしてみてください。お待ちしています!