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MJS→freee→POLと、気がついたら9年間どっぷりとカスタマーサクセスにてキャリアを築いていた小沢です。
今は現場でお客様を担当しながらCSメンバーのマネジメントをしたり、CS以外の業務(法務、情報セキュリティ、OKR推進、etc...)に染み出したり等、小規模スタートアップならではのカオスを楽しんでいます。
日本国内で「カスタマーサクセス」という言葉が流行り始めて数年経ち、SaaS企業だけでなくサブスクリプションモデルのビジネスを展開する会社の多くがカスタマーサクセス部署を設けました。
しかし、日本国内に限っては、既存顧客向けのセールスやカスタマーサポート等と混同していたり、顧客をサクセスさせるやり方も様々と、未だに「カスタマーサクセス=こういう仕事。こういうやり方」という定義がはっきりしていないです。
そこで、BtoBサービス限定にはなりますが、サービスをマトリックスで分類することでカスタマーサクセスの進め方をパターン化すると供に、LabBaseがどのようなカスタマーサクセスを行っているかを紹介したいと思います。
ちなみに、ここからの話は完全に小生がオリジナルで考えたものなのですが、既に同じことを考え、何かしらの手段で発表している方がいましたらゴメンなさい。
1.「世の中の認知」×「業務の幅」で考える
今回、2つのマトリックスの中で、そのサービスのがどこにいるか分類することでカスタマーサクセスのやり方をパターン化してみます。
まず、1つ目のマトリックスは縦軸に「世の中の認知」横軸に「顧客の業務の幅」を置きました。
まずは、縦軸の「世の中の認知」についてです。
世の中の認知が高いということは、サービスそのものだけでなくサービスのコンセプトを知っている人が多いということになりますので、顧客が使い始める前の心構えや準備がイメージしやいです。
これをカスタマーサクセスの観点で考えると、Onboardingの際の説明工数が少なくて済みます。それに加えて、ユーザー自身がサービスを利用するための準備や初期設定等で何を行うのかイメージがつきやすく、運用開始までの準備がスムーズに行なえるというメリットがあります。
あと、何より良いのが期待値調整に苦労しないことです。なので成果も実感していただきやすいです。
逆に世の中の認知が低い場合は「何故そのサービスが必要なのか」「サービスのコンセプトが自分にどのように影響を与えるのか」という思想の部分をカスタマーサクセスのフェーズでも改めて、インプットする必要があります。そのため、Onboardingにおける説明工数が多大にかかりますし、準備や初期設定のイメージもつきにくく、そこのフォローも必要です。
結果としてOnBoarding工数は多大にかかる傾向になります。
次に横軸の「業務の幅」です。こちらは「お客様の業務フローが会社毎に大きく変化するか」という意味になります。
労務の業務みたいに法律に準じて決まった入力、決まった出力を求められる業務は、どの会社でも業務フローが同じになることが多くOnboardingのプログラムも型化がしやすいです。
逆に経理のように、企業の事業や市場、商習慣によって業務フローが変化する場合は、顧客に合わせたOnboardingが必要です。そのため、HighTuchが前提のコンサルに近いOnboardingを行う事が想定されますし、Onboardingを担当するメンバーには高いヒアリング力や課題特定力が求められます。
ここまでの話をまとめると、以下の図のようになります。
上記を踏まえた上で、LabBaseの立ち位置を他のSaaSサービスと比較してみましょう。
そう。 LabBaseってめっちゃOnboardingしにくいサービスなんです...
2. LabBaseのOnboardingはどのように行っているか
では、そんなOnboardingしにくいサービスであるLabBaseを、POLのカスタマーサクセスはどのようにして利用企業様に導入しているのでしょうか?
先に結論を言うと、がっつりHighTuchでコンサルのようなOnboardingを展開しています。
具体的には下記のような感じです
- キックオフMTGは1.5hいただき、ワークシートを使用した課題特定〜戦略合意までを1時間かけて実施。その後操作指導
- 操作の習熟と体感での工数低下のために、利用企業と一緒にスカウトをもくもく送る
- 定量、定性の情報を用意し振返りを一緒に行う事で運用上の課題を特定し改善を回す
- etc…
こんな感じで2ヶ月〜3ヶ月間お客様に寄り添い、LabBaseを使いこなせるようになってもらっています。
このプログラムがある程度固まるまでには色々紆余曲折ありましたが、ようやく利用企業様が安定して使いこなせるようになってきてます。
(その昔は、操作指導だけして放置→契約更新のために連絡したら解約意思を示されてアタフタするなんてこともいっぱいありました)
しかし、このOnboarding方法は、顧客との関係構築という面ではメリットがあるものの、工数かなりかかってしまうというのが課題です。また、一人あたりで担当できる顧客数もかなり制限がかかってしまいます。
そのため、LabBaseのカスタマーサクセスでは、この四半期からOnboardingの型化や効率化に取り組もうとしています。また、他部署との連携強化も行ってサービスの認知を広げたりしていくことも同時並行で行わないといけなく、課題は山積みです。
そんなわけで、POLではLabBaseのカスタマーサクセスを一緒にやってくれる仲間を募集しています。お客様をサクセスに導くのに加えて、上記のような課題を一緒に解決して組織をGrowthしてくれる方、大歓迎です!
まずは話を聞きたい。遊びに来るたいだけでもOKなので応募お待ちしています。
マトリックスで分類する話はちょっと長くなってきたので、残りは後編で書きます。
次はみんな悩んでいるChurnし易さをパターン化します。