2011年に経験者採用でペンシルへ入社し、現在はCBO(Cheif Boarding Officer)として、主に経験者採用スタッフの オンボーディングを推し進める。クライアントの成功を創出し、共に喜べる人の集団でありたい、そんな集団作りに一役買っているのが執行役員も務める馬場孝一だ。
ペンシルでは、ダイバーシティ経営を実践していることもあり経験者採用で入社するスタッフの出身業界はまさに多種多様である。最近入社してきた経験者採用スタッフは、前職が潜水士・電車運転士・公務員など、WEBやデジタルコンサルティングとはあまり接点がない業界出身者ばかりだった。
多様なバックグラウンドをもった経験者採用で入社したスタッフから、どうしたら入社後早い段階で高いパフォーマンスを引き出せるのか。今回はその秘訣を聞いてみた。
ペンシルとの出会い
ーペンシルに入社した経緯から詳しく教えて下さい
福岡の化粧品通販会社から転職し、2011年に経験者採用で入社をしました。 前職ではクライアント側の人間として働いていました。
当時パートナー企業の担当者の方々、つまり今のペンシルのような「提供する側」の方々を見てビジネスパーソンとして、現状のスキルで将来やっていけるのかを考えたときに具体的なビジョンが描けませんでした。そこで自分も「提供する側」へ転職しようと決意しました。
ペンシルという会社を知って、調べていくとクライアント毎にベストな課題解決の提案ができる仕事だと知り、課題解決力が身につくのではないかと思えました。
転職活動中に東京で営業をすることにはピンと来なかったのですが、福岡にいながら東京のクライアントにコンサルするというのは、仕事の想像はできなくても、とても面白そうだなと単純に思いました。
福岡でも東京で働くのと同じレベルの仕事ができ、出張ベースで色々な所に行けるというのも魅力でした。
また、他の会社の選考では感じられなかったのですが、ペンシルでは社長と一緒に仕事をするイメージが不思議としっかりできました。それでペンシルへの入社を決意したわけです。
ペンシルらしさをソフト・ハード両方で伝達していかねば
ーご自身も経験者採用で入社をされ、まさに【オンボード】してきたと思うのですが、馬場さんにとってオンボーディングとはどういうことだと捉えていますか?
一般的には、オンボーディングとは新入社員の入社後の早期離職を防ぎ、社員を定着させることが目的であると思います。
僕が思うに、完全に未経験の業種業界から転職してきた方にとって、新しい職場って会社の文化の違いや、常識の違いに戸惑いながら日々出社し、業務をしていくところなんですよね。
その中で、「ペンシル」という会社に自分が合うか合わないか、試行錯誤しながら過ごしていると思うんです。それってギャンブルみたいなもので、合わなかった場合、結果的に「離職」につながるのだと思います。
僕としては、そういった入社してみないとわからない一種の「賭け」みたいな部分をなくしていきたい。 新しい環境って気も使うし、気持ち的な摩耗も激しいと思うんですよね。そういった戸惑いをいかになくしていくかということがオンボーディングだと思っています。
実際やっている方法としては、ソフト面とハード面の両面にアプローチできる仕組みとしてオンボーディング部というプロジェクトを立ち上げ実践しています。
ソフト面は、そもそもペンシルとはどういう考え方の会社なのか、どのように判断をしたらいいのか、についてのスキルを身につけてもらうことが前提です。
「ペンシルらしい」考え方を身に付けてもらうことで、最終的な判断や仲間にヘルプを依頼するタイミングなどの判断が自分でできるようになります。これは働く上での土壌作成のようなイメージですね。
ハード面は後からついてくるものだと思っているので、OJTを通して実践で学べるものだと考えています。オンボーディング部ではOJTで疑問に思ったことや、業務の中での実践的なスキルで不安がある時は質問してもらい、よりスピーディに「ペンシル」に入り込めるよう取りくんでいます。
入社後は、まずメンバーとして組織に入りやすい環境を作るため「自分史」という自己紹介用のプレゼン資料を作成してもらい、それを使って自己紹介をしてもらっています。
これにより、他のメンバーに対し自分がどんな人なのかを可視化します。みんな、転職してきた理由やこれまでの背景に興味があるため、この取組をしたことで新しいメンバーとの共通点をつかみやすくなり、結果的に食事に誘いやすいとか、もっと知ろうとする動きが増えました。
自分と同じようにやれ、は間違い
ーオンボーディングを進める中で、新しいメンバーをいち早く「ペンシルで活躍する」人材にするため、1人ひとりのパフォーマンスや個性を引き出す必要があると思うのですが、どのようなことを意識していますか?
まず、ペンシルで活躍するということは、つまりコンサルとしてクライアントの課題を解決すること、というのが前提です。コンサルの資質は「目標を達成する力」だと考えています。
例えば、納期を守るとか、クライアントとの約束を守るなどゴールを決めてそこに向かうことだと思っています。
ペンシルでは経験者採用スタッフの多くが業界未経験者なのですが、この「ゴールに向かう」という行為は、転職してきた場合でも、業種や職種に関わらず、誰もが経験したことがあるのではないかと思います。コンサルやIT業界が未経験だとしても、過去にゴールに向かって進んできた時にどうやって、どのようにしてきたのかの経験を活かすことができるわけです。もし過去に同じ業界での経験があるのであれば尚よい、くらいの気持ちです。
ペンシルらしさとは、よくも悪くも真面目であり、泥臭いことも地道に逃げずに最後までやりきるということです。ペンシルは「研究開発型」コンサルティングの会社なので自分自身でまずやってみる、というのができる人はすんなり入ってこれるのではないでしょうか。
答えを聞くのは簡単ですが、そうではなく、新しい試みをどんどん試して検証していく。最終的に結果もついてくると思います。
僕がオンボーディング部を立ち上げて感じたことは、スタッフ一人ひとり個性もあり、持っているバックグラウンドが違うので、自分と同じようにやれというのは間違いだということです。先程も伝えたように、ペンシルらしさを身につけることがオンボーディングにも繋がり、オンボーディングしてもらうためには、過去の個人の「ゴールに向かう」経験を活かすことです。
それぞれの持っている背景は違うので、自分の経験や知識を活かして応用していくことがすなわちオンボーディングを進め、入社して早い段階で個人のパフォーマンスを引き出すことに直結するのだと思っています。