憧れの仕事に就き、継続でき、生活できればこんなに楽しい人生はないのかもしれません。しかしそれができる人は限られています。
大好きな仕事で生きていきたいけれど、将来が不安。フリーランスで仕事をしているけど自分の身に何か起きた時に、今の状態では食べていけなくなるかも。
そんな岐路に立たされる人の方が実は多いのかもしれません。
しかしその時に起こしたアクションの一つが、また違う自分のキャリアに繋がることも!
ポイントサイト「ハピタス」を運営する株式会社オズビジョンに転職した人たちはどうだったのでしょう?
このシリーズでは私たち、オズビジョンで働く人たちにフィーチャー。彼らがどのような思いを持ち、どのように仕事に取り組んでいるのか、リアルな現場をお届けします。
第三弾はハピタス事業部 開発グループで、 SRE Tech Leadを務める卜部 真一(うらべ しんいち)さん。
彼はGMV1,800億のポイントサイト「ハピタス」の、まさに心臓部分とも言える存在です。
卜部 真一(うらべ しんいち)
入社:2017年9月中途入社
所属:ハピタス事業部 開発グループ SRE
担当業務:SRE兼テックリード
出身:兵庫県神戸市
小室哲哉サンみたいになりたかった!アーティスト志望の少年時代
ーー私の卜部さんのイメージは、仕事上、本当に困っている時に「すっ!」と出てきてくれる神様的印象なのですが、意識はしてるんですか?
頼られてはいるだろうな、と言う意識は...あります(笑)。困っている人は助けなければならない、というのは常に思っているので。
――オズビジョンの開発チームの中ではかなりベテランですよね?
そんな感じになっちゃうんでしょうね(笑)。
ーーそんな卜部さんの少年時代についてお伺いします。ご出身は?
神戸出身です。神戸出身の人は兵庫県って言わないんです(笑)。横浜の人が神奈川って言わないのと同じです(笑)。
ーー確かに神戸出身、と言うとかっこいい印象が(笑)。少年時代の夢は何だったんですか?
ボク、モテたいという理由で、アーティストになりたかったんです(笑)。モテてお金持ちになりたかったという事と、当時TRFが流行っていて、小室哲也みたいになりたいなあって思っていたんです。打ち込みで音楽作ってライブしちゃうようなイメージですね。
憧れだけで、何の知識もなく、音楽活動の経験もないのに急に音楽の専門学校に進みました(笑)
ーー随分大胆ですね(笑)!
「何で大学に進まないんだ!」って親に反対されたんですけど、何せ音楽なんて習っていないから音大に行ける訳もないので、大阪の音楽の専門学校に進んで、そこから一人暮らしをはじめました。
専攻はアレンジコースで、授業はメロディをロック調にする、とかポップス調にする、とか演歌調にするとか。アレンジはメインとなる音楽の背景を作ることですね。
小室哲哉サンになれなかった!夢と現実の違い。
ーーということは卒業後はアレンジャーに?
はい。僕はポップスやロックみたいにメジャーなジャンルのアレンジをやりたかったんですけど、そういうジャンルって仕事がない(笑)!
「何でも良いから仕事をください」って触れまわっていたら知り合い経由でそれ以外のジャンルの仕事をもらえました。
編曲家がエンジニアになろうと思った瞬間
ーー親の反対を押し切り音楽の道に進んだ卜部さんが、エンジニアになろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
フリーでアレンジャーをしていたので、編曲家としての自分を売り込まないといけないんですけど、僕は営業のセンスがあるわけではないので、それができないんです。20代の間は何とか音楽の世界で頑張っていくつもりだったんですけど、酷い時には年収20数万円だったんです。副業をしないと生きていけなくて。
どんな仕事でも良いから、下さいと言っていたら、音楽事務所からホームページを作ってほしいとか、SNS作ってほしいって頼まれて、試行錯誤で作ったりしていました。
ーー夢だけでは生きていけないから、生活費を補うためにIT系の副業もなさってたんですね。
そうなんです。他にも工場でバイトしたり、色々やっていました。
そんな日々だったから、一度音楽に区切りをつけようと。だって20代後半で何のスキルもないんですから(笑)。
そこで見つけたのがエンジニアの採用。何社か音楽以外の会社にレジュメを送ったんですけどぜーんぶ落ちて(笑)。エンジニアとして働いたことがないので、合格するわけがないんですけど、ある会社の採用面談の際に、企画書を書いてプレゼンしました。
そしたら「スキルはないけど、何か面白いことやってくれそう」と思ってくれたみたいで、とりあえず3か月間の試用期間で雇ってもらえました。
壮絶すぎる人生の中で出会ったオズビジョン
ーーここでエンジニアのキャリアを身につけた卜部さん。オズビジョンとの出会いは?
実はそのやっと雇ってもらった前社をクビになったんですよ。
ーーえ?嘘ですよね?
本当です。「経営状況が悪いので今月いっぱいで」って言われたんです。
――いや、壮絶すぎてぐうの音も出ないんですが。
そこで、じゃあ仕事探さなきゃってなりまして(笑)。
登録していたエージェントから「株式会社オズビジョンの応募がありますよ!」って言われたので、受けます!と。
最終面談の時に、社員がオフィスで働いている様子を見せてくれたんですけど、エンジニアだから、セールスだからって言うのは関係なく、分け隔てなくみんなで意見を出し合っている雰囲気が好印象でした。
当初の仕事は表示をちょっと修正してほしいとか、開発するほど大きくないんですけど、小さな機能を追加するとか、そういった運用業務をやっていました。
ハピタスの心臓部を担うSREと言う仕事
ーー現在はSRE兼テックリードと言う大変責任のある役割でお仕事をされていらっしゃるのですが、詳しく解説して下さい。
SREは「サイトリライアビリティエンジニアリング」という意味なんですけど、サイトを安定的に運用できる保証ができる動きをするエンジニアって言う意味なんです。サーバーだけではなく、エンジニアが開発しやすくなる仕組みに対応することで、サーバーの安定に繋がることもある。
「ハピタスが重たい」「遅い」とか、そういう時にも対応しますね。
それから、ハピタスは老舗のポイントサイトで、巨大なシステムの一部はやや古い技術で構築されており「ハピタスに新しい機能を追加しよう」とトライしたことが引き金となって、それまでは正常に動いていた箇所に思わぬ不具合が発生することがあります。
やや古い技術で構築されたシステムの、いまはチームを抜けたエンジニアが作ったプログラムのソースコードを丁寧に読み解いたうえで、慎重な改修対応が求められるため、簡単なタスクではありません。
特に、仕様書もなく誰ひとり詳細を把握できていない部分に機能強化の改修をするときには、不具合を発生させずに開発を完了させるのは本当に難易度が高く、どうしても時間がかかる構造となっています。
こうしたレガシーシステムやレガシーコードから脱却し、エンジニアがスムーズに開発・運用できるようにすることも、SREの大切な役割です。
生成AIを実装。まさに子どもを育てている最中
ーーそういえば生成AI実装したそうですね。きっかけは何だったんでしょうか?
もともと「ハピタス」はお客さんの検索した商品やサービスのそのものズバりが出てきづらかったんです。そんな時に、AWS(Amazon Web Services)から「生成AIを導入してみませんか?」って言う話が出て、事例を紹介してくれるイベントに参加したことですね。
即利益が見込めないと、会社ってなかなか新実装させてくれないんですけど、事業部長も「やってみたら?」って背中を押してくれたので、ワクワクしながら挑戦した感じです。
ーー生成AIの導入により、ハピタスの検索精度が向上しつつあると聞きました。
まだまだ検証中です。だいぶ望むものは出やすくなったという所はあるんですけど、ビジネス側の観点ではまだまだですね。
例えばユーザーが「クレジットカード」の口座開設でポイントを稼ぎたい、と思っている時に、クレジットカードで支払える商品が出てきても、意味がないでしょう?
検索してもユーザーが求めていない物が出てきたら、検索が面倒くさくてユーザーは離れていってしまう。
もっと検証して最終的に消費を促して、利益に繋がるようにしないと意味がないんです。
ーー大きなプロジェクトですよね。やりがいがあるんじゃないですか?
まだまだ知らないことって山ほどあるんだなあって実感しています。新しい知識が増えたと思いますね。触るたびにワクワクします。
エンジニアって実は一番「心」がある
ーーAIをもっと賢くするために、日々育てていっているようなものじゃないですか?学習させている訳ですけど、一つできると「かわいいなー、いい子だな」なんて思っちゃうものですか?
そうですね。愛着が湧きますねー。利益としての結果が出ないと社内でも断念しようかな?と思う人もいるみたいで「やめようかな?」なんて言う人もいるんですけど、僕らは「もったいない!もったいない!」って言っています。人気のある順番に商品やサービスが表示されるようなメリットもあるので、長い目で見てほしいって言ってます。
ーーおっと、社内攻防戦ですね。擬人化してマンガにしたくなります(涙)。
(笑)ですよね!AWSの社外の発表に登壇したんですけど、その時に育ててみたものの、
「結果が出ないから諦める企業もたくさんあるんです。でも粘り強く泥臭く頑張っているオズビジョンってなかなか凄いですよね」って言われて。稼働するようになったとしても次のアプローチをどうすれば良いのかわからず、途中で断念する企業も多いみたいですね。
ーーそう思うとユーザーがストレスなく「ハピタス」を使えるように、そしてそのことでもっと「ハピタス」を使えるように「生成AIちゃん」を育てている開発チームは、一番人間の感情に沿っているわけですね。ぜひ成功していただきたいです。
「ハピタス」の検索で成功したら、今後どんなプロジェクトをやってみたいですか?
そうですねー。今度は生成AIを横展開していきたいですね。
例えば社内マニュアルのような文章作成、記事作成のたたき台。生成AIの結果はハルシネーション(事実に基づかない情報を生成する現象)があるため、人がしっかり検閲しないといけないんですが、ゼロから作るよりは社内業務が効率できると思うんです。0から作るより社内業務が高速化できるでしょう?
――成長した生成AIに早く会いたいですね!
まだ見ぬ後輩へ
ーー別の経歴から飛び込んだエンジニアの世界で生き生きと働いている卜部さんから、入社を考えている皆さんにひと言、メッセージをお願いします!
自分で考えて自分で動けるという面白い職場なので、そういう環境で働いてみたい人には最高の環境です。会社の利益になり、今ある技術に沿ってのアイディアや思いは、とても受け入れられやすい会社だし、上司も背中を押してくれます。凄く楽しい職場なので、安心して入ってきてください。
オズビジョンの開発グループに向いている人とは?
ユーザー数が500万人を超える大型ポイントサイト「ハピタス」が、常に安全に、安定した状態で稼働しているのは、SREのリーダーの卜部さんを筆頭に、技術のスペシャリストが支えているから。
卜部さんはアレンジャーからエンジニアへ、思い切ってジョブチェンジしたからこそ、自社メディアの心臓部を担うような、大きな存在になれたのかもしれません。
また、人一倍の苦労をしてきたからこそ、困ったときにすっ飛んできてくれる人情深さのある先輩です。
そこで、株式会社オズビジョンのエンジニアには、どんな人が向いているのか聞いてみました。
①技術に興味がある人
エンジニアなので、技術職が好きな人であることが第一条件ですよね。
SREチームにはインフラ(AWS)のみではなく、サーバーサイドからフロントエンドまで多岐に渡ったスキルセットを持ったメンバーが集まっています。そういったチームに在籍することで、スキルアップにつながることは間違いないと思います。
② なければゼロイチで作る
まだまだサービスとしては改善の過渡期ですので、情報が十分に揃っていなかったり、課題、自動化できそうなものが多くあります。
「なければゼロイチで作る!」気持ちの強い方大歓迎です!
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https://hrmos.co/pages/oz-vision/jobs/0000074