Nadia株式会社に入る前
小さいころから「心が動くこと」「それによって社会が動くこと」に興味がありました。小中学校の時は国連職員、高校生の時はジャーナリストになりたいと思っていました。転機は大学時代、マスコミ業界に進もうと考えていましたが、業界の構造的な弊害や世の中のタテマエみたいなものに違和感を覚え「そもそも、世の中を構成している「ヒト」のことを私はあまりにも知らなすぎる」という思いから地域研究を専攻しそこで出会ったアフリカ社会の魅力にとりつかれた学生時代を過ごしました。その後は途上国とともに歩み成長していきたいという想いから総合商社に新卒入社し、希望していたインフラ関連の部署の計数管理を5年間つとめました。
仕事は非常にやりがいがあり待遇面や職場の人たちにも恵まれていましたが、ずっと自分の中にあったコンプレックスで「会社の力を借りないで自分はどこまで世の中に価値を返せる人間なのだろうか・・・」というもやもやが止まらなくなった時期がありました。加えて、大きい会社だったので、自分の仕事が最終的にどのように社会の役に立っているのかをイメージしにくかったこともネックでした。
上記の「価値」についてですが、会社にはそれぞれ役割があります。総合商社は莫大な資金力と知名度と影響力で世の中の仕組みを作っていくことが価値です。それはそれで絶対に必要な組織だと思います。ただ、私は小さいころから「ヒトの心が動き、それによって社会が動く」ことに興味があったので、商社のビジネスのような世界の枠組みを大きなお金を動かして作っていくビジネスよりも、次第に「社会の仕組みも大切だけど、そこに生きる「ヒト」がワクワクできないとだめだな」という想いが強くなり、かねてから好きだった「食」を通じて自分もワクワクできるコンテンツを作っていくことがしたいなぁと考えるようになりました。
そこで偶然、OCEAN'S(現:Nadia株式会社)のことをWantedlyで知り、葛城と大庭と会った後すぐに入社を決めました。ここなら、自分のやりたいことをやりたいフィールドで、会社を作り上げるところから出来る。と直感で感じたためです。 計数管理から営業へ、インフラ事業から食へ。5年間のキャリアとは180度方向転換してゼロからキャリアをリスタートする決意をしました。
現在
今は執行役員営業部長として10名ほどの営業チームを率いてクライアント(主に食品メーカーやキッチン雑貨、その他ライフスタイル関連の企業さんやJAなど多数)の主にPR面での課題解決をさせていただいています。
具体的には、クライアントさんの商品をターゲットにPRするためのWEB施策を企画、提案、運営管理、ときにはWEBを離れて実際に消費者の顔が見える体験イベントの企画運営や、クライアントさんが販促時に使用する商品リーフレットの企画制作や、商品開発・マーケティングに携わらせていただくこともあります。基本的には0から10までを自分がプロデューサーとなり押し進めていく仕事スタイルで、裁量もやることも無限大です。決して楽な環境ではありません(笑)。
「やりたいことをやる」というのは魅惑の言葉ではありますが、実際に「やりぬく」には断固たる決意と並々ならぬ体力が必要です。なので私は、クライアントさんの課題を解決することを大前提としつつ自分も一人の消費者としてワクワクする仕事をするように心がけています。
もう一つNadiaの仕事で特徴的なのは、仕事を進めるうえで、自分で仲間を見つけて巻き込んでいくスキルが非常に重要とされることです。 具体的に「仲間」とは。Nadiaには様々な経歴の料理家さん、フードスタイリストさん、カメラマンさん、ライターさんなど、食というものを愛してやまないプロの方々がたくさんいらっしゃいます。私は企画営業なので自分の想いを言語化してそのような方々に具現化していただくのですが、その過程はドラマチックで人間味あるストーリーに溢れています。ヒトはヒトでしか磨かれないとはよく言ったもので、毎日非常にいい経験をさせていただいています。
転職時の「会社の力を借りないで自分はどこまで世の中に価値を返せる人間なのだろうか」という問いに対しては「結局、自分一人では何もできません!」というヒトとして大切なことを学ぶことが出来ました(笑)。いい意味で、肩の力が抜けたように感じます。
Nadia株式会社について
一人一人の能力が非常に高いです。 そしてそれらをリスペクトし合っています。
ただNadiaは今人数も増えて、新しいステージに立っています。 個々人が能力をフル稼働させて頑張る手法から、個々が英知を結集させて太くて強い綱を作り上げていくこと。これが今、求められています。
そんな中で「じゃあ、どうしていったらよいだろうか?」という議論がメンバー同士で普通に行われています。それが出来るのは会社を自分ごととして真剣に考えているメンバーが多いからだと思います。会社が大きくなればなるほど、何でもかんでも会社のせいにしたり不満を噴出させっぱなしになりがちですが、そういう雰囲気を出すと、うちの会社では一気に浮きます(笑)。能動的に仕事に関わるメンバーと仕事がしたい人にとってはとても良い環境です。
「やりたいことをやる」「「ない」から「ある」状態を組織を巻き込んで作っていく」。ベンチャーあるあるで、入社すればこれらのことが出来る!と思われがちですが、もちろん、自分が能動的に組織に関わる姿勢が必須です。一見ベンチャーっぽくない(スマートじゃない)と思われるかもしれませんが様々な困難を乗り越えるためには最終的に、メンバーへの愛とか会社のことを好きになることが必要なんだと思います。未完成な部分ももちろんありますから、愛を持って組織に関わり続けられる雰囲気を自分としては作っていきたいです。
今後どういうことをしていきたいか
食という超巨大コンテンツを中心として観光や住空間、教育、アートといった他業種と文化創造事業を進めたいです。やはり私の興味関心は「ヒトの心が動けば社会は動く!!」なので、クライアントさんはもちろん、実際にサービスを利用するユーザーの方にも感動体験を提供できるような事業を作りたいです。モノ消費からコト消費へ。世の中のそんな潮流の中心になるような、夢のあるサービスにしたいです。
大好きな吉田松陰の言葉である「不安と生きるか、理想に死ぬか」を胸に、とりあえず何でもやってみようと思っています。