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学生さんが社長の高橋へインタビュー:インテリアEC企業代表の心に秘めた想いとは

※2022年5月に、愛媛大学 工学部 工学科 コンピュータ科学コース 3回生の学生さんが執筆したインタビュー記事です。加筆修正したものを掲載します。

プロフィール

髙橋秀典(たかはしひでのり)【株式会社日昇 代表取締役社長】
伊予市出身。進学で大阪へ。社会人経験を経て、愛媛へUターン。インテリアEC事業、リフォーム事業を営む伊予市の企業である株式会社日昇の代表取締役社長。

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株式会社日昇の代表になった経緯

どのような出来事があって、大阪から愛媛に帰ってきましたか?

専門学校に進学したのがきっかけで、18歳から大阪へ出ていました。そのまま就職も大阪で。専門学校卒業後は、ゴルフ商品のEC事業の店長をしていました。

そのころ地元では、父親が建築会社を愛媛で起業したんですね。会社の経営は順調で、私に帰ってきてほしいと常々声を掛けられていました。

当時の私も、「いつか伊予市に帰ろう」と心に留めてはいました。そして28歳のとき、結婚したタイミングで、今までやっていた仕事を退職して地元に戻ってきました。

帰ってきてすぐにEC事業を立ち上げたのですか?

いいえ。当時は父のやっている建築事業をがんばろうと楽しみでした。しかし、実際に経験してみて、建築の仕事内容がどうしても自分には合わないと感じたんですよね。やはり、今までやってきたEC事業がおもしろいし、自分にあっているなと。

建築の仕事からEC事業の仕事へ転換したのはなぜでしょう?

EC事業は手元のPCだけで、多くの「密度」の高い作業を行える点が魅力だと感じています。PCの前で仕事をするだけで多くのお客様を喜ばせることができるんですね。

建築事業も、もちろん素晴らしい仕事なのですが、現場に移動する時間だけで多くの時間がかかる点が苦手でした。私にとっては今までやってきたEC事業との大きなギャップがあったんですよね。

そこで、当時社長であった父にEC事業を立ち上げさせてほしいと相談しました。このような経緯で現在行っている事業にいたります。

地元に帰ってきてみて、伊予市の魅力だと感じている点はありますか?

のんびりとした暮らしができるのは魅力です。帰ってきたいちばんの理由は、自分が生まれ育ってきた環境に戻りたかったからですね。

土地や時間に余裕のある暮らしが好きなんです。ひとつの例ですが、私は駐車場でお金を払う行為が非常に嫌いで。都会だと有料のサービスが、田舎では無料で利用できることって多いですよね。

伊予市の食べ物は魅力のひとつですか?

それらはあまり意識してなかったですね、笑。

今では会社で運営している「伊予暮らしの情報メディア ヒノボリ」を通して、グルメを含む伊予市のさまざまな魅力に気づかされました。しかし、少し前までは正直なところあまりありませんでしたね。

新規事業について

建築事業やEC事業の他には、どんな事業を行っているのですか?

「IoT事業」と「SNS事業」という2つの新しい取り組みを行っています。

IoT事業を始めようと思ったきっかけは何でしょうか?

私が「新しいもの好き」という性格なのが大きいですね。会社のミッションとしても、新しい価値を創造していくことを強調しています。

実際、EC事業で成功しているのは、事業をはじめたタイミングが早かったのが理由のひとつとしてあります。世の中の変化に早い段階で対応することができました。

今後も社会の急激な変化に追いつけるよう、新しい事業に取り組んでいきたいですね。そのうちの1つとしてIoT事業をスタートさせました。

IoTとは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。あらゆるモノがインターネットでつながり、情報のやり取りをする技術のことです。

日昇で10年以上培ってきた「インテリアのEC事業」のポジションやノウハウを活かすことで、家の中で使えるIoT商材の開発を進めています。インテリアの延長として、お客様にIoTプロダクトを手に取っていただきたいですね。たとえば、インテリア照明の販売ページでLED電球にIoTを組み込んだ製品の同時購入を提案しています。

自分なりの正解が製品に表現できていると感じたことはありますか?

最近では、製品に磨きがかかっていると感じることがありますよ。

とはいえ、自分にとっての正解が、人の好みと違うことはあります。でも、そこがものづくりの楽しい部分でもあるんですよ。

新しいことに挑戦し続ける信念はどこから湧き出てくるのですか。

EC事業をはじめたタイミングなど、過去の成功体験は大きいと思います。あとは自分の性格的にも新しいチャレンジをするのが好きです。

今ではVUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)の時代と呼ばれています。世の中が必要とするものの変化が早いですから、会社も時代に合わせた変化をしていきたいです。


もうひとつのSNS事業についても聞かせてください。どうしてSNS事業に取り組んでいるのですか?

SNS事業の軸である「伊予暮らしの情報メディア ヒノボリ」は、日昇という会社を地域の人たちに知ってもらいたくて始めました。そして、伊予市を盛り上げたいという思いに結びついていきました。

今後は地域の人たちとのつながりを作って、地域の課題をより深く知っていきたいです。

私たちの会社にできることを通じて、地域課題を解決できるようになりたいですね。たとえば、IoTを活用すればアイデア次第でいろいろな課題解決が可能になります。これからは私たち、日昇に何ができるのかブラッシュアップしていきたいです。

また、銀行や地域おこし協力隊の方たちと協力して、連携できる取り組みを探しています。

さいごに

お仕事している中で、髙橋さんがもっともうれしいことは何ですか?

会社の存在意義・目的に向かってみんなで一緒に働けること。働くといっても、私にとっては遊んでいるような感覚で、毎日が楽しいです。人生の多くの時間は労働をして過ごすので、社員にも楽しんでもらいたいと思っています。

そのような思いが通じたのか、退職した人が近々日昇に戻ってきます。同じ方向を向ける仲間が増えるのはとても嬉しいですね。

インタビューを終えて

髙橋さんは新しいことに挑戦し続けるのが本当に好きな性格なのだとお話していて実感しました。

また、自分の中にぶれない強い軸を持っていらっしゃる方だとも思いました。

日昇の得意分野であるSNSやIoT技術の活用は、伊予市の地域課題解決の可能性が秘められていると気づかされました。

髙橋さんがこれからどのような新しい事業に取り組んでいくのか非常に楽しみです。

ライター:愛媛大学 工学部 工学科 コンピュータ科学コース 3回生 K.D

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