日昇のメイン事業であるEC事業。EC事業では、照明や家具などを中心としたインテリアアイテムをWEBショップを通じて販売しています。
ネット販売のみで実店舗をもたないからこそ、商品ページの写真はかなり重要。いかに商品の魅力や仕様を、お客さまに伝えられるかがポイントです。
商品ページの写真をみるたびに、どのような工夫をして撮っているのか、新入社員は特に気になる様子。撮影に現場を見せてほしいと頼んで密着させてもらいました撮影の裏側をレポートしていきます。
密着したのは、北欧をはじめとする世界各国のアイテムをセレクトした店舗kakkoの商品撮影です。
スタジオについて
密着内容についてお話しする前に、当社のスタジオについて少しご紹介。
日昇本社には商品の写真を撮影するスペースがあります。スタジオには、撮影で使用する家具があったり、小物があったり。システムキッチンは可動式になっており、いろいろな場所に動かすことができます。
撮影スペースの大きな特徴は、1つの空間で2つの異なる雰囲気を再現できること。
床の素材を変えることで、イメージの異なる空間を作っています。はじめて見たとき、とても驚きました。窓枠までそれぞれ違った色になっており、こだわりのスペースです。
商品撮影について
今回撮った商品はkakkoのオリジナル照明。pelata シリーズの新商品で2022年秋に発売開始しています。
丸くて白いシェードが可愛い!金色に輝く真鍮のカバーも素敵です。
ぽてっとしたシェードは雪だるまをイメージして作られたそう。コンセプトを聞くと、なんだかますます可愛く思えてきました。
商品について教えてもらったあとは、さっそく撮影スタート。事前に作成したコンテを参考にし、写真に収めていきます。
そもそも今回密着させてもらったMDグループのkakkoチームは、商品企画・作成と、商品撮影・販売ページ作成・SNS担当で分業しているそう。
写真を撮る前に商品企画者と打ち合わせを行い、コンテを作成。コンセプトやこだわりポイントを反映させていきます。撮影担当者が、お客様に見せたいシチュエーションや魅せ方を深めていきます。
コンテを見せてもらうと、どのような雰囲気にするのか1枚1枚イメージ画像とともにポイントが書かれていました。
コンテを作成するときに大切なのは、『スタジオで、できる範囲で考えるのではなく撮影したいイメージを優先すること』だそう。
たしかに、最初からできる範囲で考えていたらより良い写真にならないですよね。理想を高めに設定してクリアできるように試行錯誤するからこそ、素敵な商品ページになっているのだと納得しました!
今回はナチュラルな雰囲気を出すために、床が木目のスタジオで撮影していきます。
まずは、システムキッチンやテーブルがあるスペースを模様替え。大きなテーブルも移動させていきます。ほかの人に手伝ってもらうこともあるそうですが、基本的には家具の移動も全て1人で行うそう。
密着するまでは、‘‘おしゃれな仕事‘‘というイメージが強かった商品撮影。意外と力仕事であることが分かりました。
大きな家具を移動するときに活躍するのが、車輪付きの小さな器具。
テーブルの足の下に置くことで、1人でも動かせるようになりました。
お助け道具を活用しながら必要のない家具を移動させ、コンテイメージの再現に必要な家具や小物でコーディネート。
ダイニングキッチンのような空間から、フェミニンなお部屋のイメージに近づきました。
ちなみにデスクは、kakkoのオリジナル商品。写り込む家具や雑貨はできるだけ、当社のWEBショップで取り扱いのある商品をチョイスしているそう。
kakkoの商品ページをみていて、『コーディネートごと真似したいな』と、思うときがあるので非常にありがたい!
kakko の Instagramでは取り扱い商品にタグが付いているので、『気になった商品が見つけやすくて便利だな』と思っていました。撮影するときに写り込む物品にまで気を遣っているからこそ、できることなんですね。
模様替えしたあとは、カメラを設置し撮影していきます。撮影担当者が設置したカメラと被写体の距離に驚愕しました。
↑この写真を撮るためには…
かなりの間隔をとって撮影するんです。
遠距離から撮影する理由は、写真が歪まないようにするため。使用しているカメラの性質上、ズームせずに撮るとわずかに歪んでしまうそうです。
より綺麗な画像を撮るためには、写り込まない範囲の家具を移動することもしばしば。撮影は1商品におおよそ3日かかるそう。撮りたいシーンごとに動かしていくのですから、時間がかかるわけです。
撮った写真は都度確認。肉眼でセットをみるのと、実際に撮影した画像とでは見え方が違う場合があるそうです。違う場合は違和感がないように、位置を微調整していきます。
模様替えや小物の微調整を繰り返して、やっと撮影が終わるのでした。
いかがでしたか。華やかなイメージのフォトグラファーのお仕事。実際は、力仕事や地道な作業の連続でした。
密着しながら話を聞いていると、とにかく【お客様に伝わる写真】になるように熟考していることが分かりました。いろいろなシーンを想定したり、現物と異なる画像にならないように調整したり。
商品ページは、実物が見られない【お客様の目の代わり】になるような存在だからこそ、1枚1枚の写真に時間や労力をかけているんですね。
最後に、今回撮影した他の写真を一部お見せします。
▲木枠の窓から白枠の窓辺に移動。シェルフの小物もレイアウトし直し雰囲気を変えて撮影