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「一人では成し得ない価値をチームで」―エンジニア出身女性PMが描くディレクションの理想形

"チームの力を最大限に活かせるように働きかけたい"

ニュー社員の挑戦や価値観を深掘りする“neu Interview”シリーズ。

今回は、エンジニアとしてキャリアをスタートし、現在システムディレクターとして活躍する望月氏(以下:モチコさん)にインタビューを行いました。

エンジニアからディレクターへの転身、未知の分野への挑戦、そして「チームで成し遂げたい」という彼女の強い信念に迫ります。

Chapter 1:未経験から挑む「共通基盤」のディレクション

―モチコさんの現在のお仕事内容について教えていただけますか?

モチコさん:現在、複数のサービスに共通する基盤機能の改善、新規企画の検討などを担当しています。具体的には共通基盤の中で、決済機能をメインに扱っています。加えて、最近ではログイン関連、メール受信許諾などの領域にも携わり、担当できる共通基盤の守備範囲を広げているところです。


―なるほど、大きな案件も担当されている印象ですが、具体的な役割を教えていただけますか?

モチコさん:私自身、大きな案件を直接リードする機会はまだ多くありませんが、新しいサービスを立ち上げたいというプロダクトチームの要望に対して、既存の仕様で対応可能か、あるいは新たな開発が必要かを整理して方針を決定する役割を担当しています。

最近では、既存の仕様で対応することが多く、その際には必要な情報を整理し、関係各所との調整を行っています。具体的には、プロジェクトの進行に必要なステップを明確化し、スムーズに進められるよう案件推進に努めています。


―このお仕事に関してですが、モチコさんご自身が「やりたい」と手を挙げてアサインされた形ですか?それとも任されたのでしょうか?

モチコさん:そうですね、自分で選びました。今の仕事は、入社した6月1日からずっと続けているのですが、その際、代表・牧野から2つの選択肢を提示されました。1つ目の選択肢は美容メディアのプロジェクトだったと記憶しています。2つ目の選択肢が現在の「基盤系」の仕事で私たちでは「プラットフォーム」と呼んでいる部分ですが、複数のプロダクトとの調整が必要で難易度が高いと説明を受けました。

それでも、「今後のキャリアにおいて必ずプラスになる経験だ」と言われたことが決め手となり、「ぜひ挑戦してみたいです」と自ら進んで受け入れました。


―そうだったんですね!元々この基盤プラットフォームの仕事に携わりたいという思いがあったのでしょうか? また、その決断において、迷いやポジティブな感情はありましたか?

モチコさん:実は、全くの未経験領域だったんです。その為、非常に新鮮で挑戦しがいがありました。ただ、以前はこの共通基盤を「使う側」として関わっていたので、「これがどういう仕組みで動いているのだろう」という興味はずっと持っていました。その好奇心も、今回の挑戦を決めた大きな動機の一つになっています。


―未経験の中での挑戦だったんですね。共通基盤について、具体的にどのような役割を果たしているのか、もう少し教えていただけますか?

モチコさん:そうですね、複数プロダクトで利用する機能を共通機能として提供し、社内業務やユーザーの煩わしさを解消することが共通基盤の役割と考えています。具体的な例で言うと、サービスの利用料金をユーザーが支払う際に、クレジットカードや銀行振込など、さまざまな支払い方法がありますよね。その方法を管理して、決済業務の煩わしさを解消するのが私たちの共通基盤の役割です。このような共通機能を提供することで、サービス全体を支える重要な土台となっています。


―実際にこの仕事に携わる中で、成長の実感や学びはありましたか?

モチコさん:はい、非常に多くの学びがあります。これまでのキャリアでは、ここまでビジネス的な視点で要件定義を考えることはありませんでした。その点で、このプロジェクトは自分の考え方が大きく変わるきっかけになりましたね。

また、共通基盤の仕事では、関わる人の数やスケールが格段に広がりました。関係者が多いだけでなく、法務的な要素も関わってくるので、かなりの緊張感があります。特に、「もしミスがあれば最悪法的な問題に発展するかもしれない」というプレッシャーも感じます。ただ、その緊張感こそが自分を成長させているとも感じています。


―法務的な知識については、どのように習得されているのですか?

モチコさん:基本的には、専門の法務担当者に確認するようにしています。自分一人で判断しないことが大切で、実際に「素人判断は危険だよ」と注意された経験もあります。ただ、自分でもある程度の知識を持っておくべきだと感じているので、気になることがあれば積極的に調べるようにしています。

Chapter 2:仮説力を鍛える―壁に挑む日々

―先ほどのお話は、仕事の醍醐味を感じる内容でしたが、逆に1年半やってみて「難しい」と感じるポイントや「まだ乗り越えられていない」と感じる部分はありますか?

モチコさん:課題はたくさんありますが、特に感じるのは、数値的な根拠が不足しているものや、要件が曖昧なプロジェクトに対して、自分の推進力がまだ足りないという点です。実際、今関わっている案件でも曖昧さに悩まされることがあります。

社内でよく指摘されるのは、「仮説を立て、それに基づいて情報収集を行う力」をもっと高めるべきという点ですね。この点は自分でも大きな課題として認識しており、克服に向けて努力を続けています。

―仮説を立てて情報収集をするという話ですが、そのアドバイスは社外からですか?それとも社内、例えば代表・牧野さんやシニアディレクター・石鍋さんなどから受けることが多いのでしょうか?

モチコさん:ほとんどが社内からのアドバイスです。案件の壁打ちをすると、「やることが具体的に決まっているときは問題なく進められるけれど、やるべきか迷っている段階では最後の一押しが足りない」という指摘を受けることがあります。そのときに、「仮説を立て、それに基づいて情報収集を行う」というプロセスの重要性を改めて教わりました。

―社内でのコミュニケーションは、どのくらいの頻度で行っていますか? 先ほど「壁打ち」という言葉が出てきましたが、具体的にどのような形で進めているのでしょうか?

モチコさん:基本的には私からアプローチする形です。

ニューでは週2回の本社出社が基本ルールとなっているので、そのタイミングを活用しています。

出社日に「この仮説で進めたいのですがどう思いますか?」とか、「これが正しいと考えていますが、他に考慮すべきポイントはありますか?」といった具体的な課題を持ち込む形で相談しています。その場でアイデアをもらうだけでなく、次のアクションに活かせる具体的なフィードバックを得られるので非常に有意義だと思っています。

Chapter 3:ハイブリッドワークで深めるコミュニケーション

―少し話題を変えますが、ニューでは週2回の本社出社が基本ルールになっていると伺いました。(※ニューは週2出社、週3リモート)週2回の出社について、モチコさんはどのように感じていらっしゃいますか? ポジティブに受け止めているのでしょうか?

モチコさん:はい、出社については前向きに捉えています。以前はほぼフルリモートで働いていた時期もありましたが、その時は悩み相談やアイデアの共有など、ちょっとしたコミュニケーションのハードルを感じることがありました。その点、現在の週2回の出社は、そうした課題を解消するためのちょうど良いバランスだと思っています。

―出社することで、どのような効果を感じていますか?

モチコさん:出社のタイミングを活用して、積極的に話し合いや「壁打ち」を行うよう心掛けています。直接対話をすることで、コミュニケーションがよりスムーズになるだけでなく、課題解決のスピードも格段に上がると感じています。オンラインだと細かなニュアンスが伝わりにくいことがありますが、対面での会話ではそれがスムーズになりますね。

―週2回の出社という限られた時間で、特に意識していることはありますか?

モチコさん:限られた出社日だからこそ、その時間を有効に使うことを強く意識しています。例えば、事前に話し合いたい内容や相談したい課題をまとめておき、効率的に話が進むよう準備しています。また、対面でのコミュニケーションの機会を活かし、オンラインでは得られない気づきやヒントを積極的に取り入れるようにしています。

Chapter 4:チームの力を信じて―リーダーシップの原点

―社内チームが一丸となって取り組んでいる印象を受けましたが、モチコさんご自身がスキルアップや仕事へのこだわりとして意識しているポイントはありますか?

モチコさん:「チームの力を最大限に活かしたい」という思いを常に持っています。まだ理想には至りませんが、円滑なコミュニケーションや日々の小さな努力を大切にしています。一方で、知識やスキル不足で課題も感じていますが、将来的には協力しやすい環境を作り、相互に支え合いながら目標を達成できるチームを築きたいです。

―その考え方はお客様との関係にも通じますか?

モチコさん:もちろんです。一緒に仕事をする以上、強みや弱点を補完し合いながら、目標に向かうパートナーシップを築くことが重要だと思っています。

―「チームの力を活かす」という考えに至ったきっかけは何ですか?

モチコさん:高校時代に吹奏楽部のリーダーを務めた経験が原点です。個性豊かなメンバーをまとめ、コンテストやアンサンブルの質向上を目指して取り組む中で、協力の大切さを学びました。特に、異なる意見を一つにまとめることの難しさと、チームで進むことの価値を深く実感しました。

―その経験が今のお仕事にも活きているのですね。

モチコさん:はい。当時の経験を通じて、個人の力だけでは成し遂げられないことがあると学びました。今も「チーム全体の力を最大化する」ことを意識して取り組んでいます。


Chapter 5:ディレクターへの転身と成長の軌跡

1社目ではエンジニアからスタートされたとのことですが、その経緯を教えてください。

モチコさん:2019年4月、新卒で入社し最初の半年はエンジニアとして働きました。その後、自ら「ディレクションをやりたい」と希望しディレクターに転向しました。現在までのディレクター経験は約4年半になります。

エンジニアを目指されたきっかけは?

モチコさん:大学でプログラミングを学んだことです。自分のアイデアを形にする過程が楽しく、ロジカルな問題解決が性に合っていました。数学は得意ではなかったのですが、ロジカルシンキングや問題解決のプロセス自体が好きでした。

―大学からだったんですね。学生時代どんなキャリアを描いていましたか?

モチコさん:新しいサービスを作りたいという漠然とした想いがありました。小学生の頃から絵を描いたり、ノートに落書きしたりして、自分が楽しいと感じることを形にするのが好きでしたね。それがエンジニアとしてのキャリアの原点だと思います。

新卒で入社した1社目ではどのような業務をしていましたか?

モチコさん:コーダーとして、指示に従って実装業務を行っていました。

ディレクターを目指すきっかけはなんだったんですか?

モチコさん:ふと「言われたことだけをやるのは嫌だな」と思ったのがきっかけでした(笑)。自分の意思や考えを反映させたいという気持ちが強く、それがディレクターを目指す原動力になったと思います。自分の中で、「全体を見渡して動かしていく仕事がしたい」という思いが徐々に芽生えていきました。

エンジニアとして技術を極めている先輩や、プロジェクト全体を管理しているプロジェクトマネージャー的な存在の方々を見て、「マネジメントやディレクションに携わりたい」という思いが強まっていきました。

前職で特に印象的だったエピソードは何かありますか?

モチコさん:お客様に頼られるようになったことです。「どう実現すればいいかわからない」という悩みに対し提案を重ね、一緒に形にした経験は大きな学びでした。その中で、自分のスキル不足も痛感し、「課題を見つけ解決策を提案する力を伸ばしたい」と強く感じました。

―その経験が転職のきっかけになったんですね。

モチコさん:はい。ただ、前職はエンジニアリング中心の会社で、私が目指す「ふわっとした課題を形にする」スキルを深める環境としては難しいと感じたんです。それで、ディレクションやマネジメントにより注力できる環境を求め、転職を決意しました。

最終的にニューに決めた理由は?

モチコさん:「曖昧な課題にどうアプローチするか」を学べる環境が決め手でした。ディレクションに特化したニューは、スキルアップの場として最適だと感じました。

他にも内定があったと聞きましたが、どう判断されましたか?

モチコさん:事業会社からも内定をいただき悩みましたが、スキルを磨くには多様な開発やサービスに触れられる環境が良いと判断し、ニューを選択しました。

Chapter 6:チームとともに顧客価値を紡ぐ

―「いずれ組織全体に携わる仕事にも関心がある」とおっしゃっていましたが、現在の経験が将来のキャリアにどう繋がるとお考えですか?

モチコさん:前職ではそこまで考えられていなかったビジネス側の視点や運用者側の視点で案件検討をしていること、月に2回振り返りを実施して自分自身の課題を言語化することで、確実にスキルアップできていると感じています。

また、社内の取り組みでディレクタースキルの標準化を目指しており、自分の持っているナレッジをアウトプットすることや、他メンバーのアウトプットを読むことも成長できている要因の一つと考えています。

この経験は、将来的に事業会社で組織全体の仕組みづくりや貢献を目指す際に、非常に役立つと考えています。まだまだ成長途中ですが、このステップが私にとって重要な基盤になると信じています。

―ニューでやってみたいこと、そしてご自身のキャリアとして今後やりたいことについて、それぞれ教えてください。

モチコさん:そうですね、まずは自分自身のスキルをさらに成長させることが最優先だと考えています。その上で、社内の組織にも貢献できるような形で関わりたいですね。

例えば、現在牧野さんが多くの業務を抱えている状況を見て、「より働きやすい環境を作るために、自分に何ができるだろう」といった課題意識を持つようになりました。少しずつですが、そういった領域にも積極的に携わっていきたいです。

―具体的には、どのようなアプローチを考えていますか?

モチコさん:一人でできることには限界があるので、チーム全体で最大限の力を発揮できる環境づくりに注力したいです。チームとしてどう協力し、成果を上げていけるかを考えることが、最近特に重要だと感じています。

―素晴らしい考えですね。では、今後のキャリアについてはどうお考えですか?

モチコさん:正直、まだ迷いがありますが、組織的な運用やバックオフィスのような領域にも関心を持っています。これまで保守や運用の業務を経験する中で、その重要性を強く感じてきました。システム面だけでなく、組織の運営面でも自分が入ることでスムーズに回る仕組みを作れたら素晴らしいなと思っています。ただ一方で、カスタマー向けのサービスを開発することにも興味があるので、まだ模索中というのが正直なところですね!

―迷いがある中でも、「組織やチームのために動きたい」という軸がしっかりしていると感じます。それがモチコさんのキャリアにおける一貫したテーマなのですね。

モチコさん:そうですね。そのテーマは私の中で揺るぎないものになっています。現在の仕事を通じて、システムやプラットフォームを完成させる中で、組織力やチーム力の重要性を改めて実感しました。

―その軸があるからこそ、望月さんのこれからのキャリアがとても楽しみですね。

モチコさん:この信念を基に、今後さらに成長し、多くの価値を提供できるよう頑張りたいと思います。

―モチコさんの「チームで価値を創る」という信念が、さらに大きな成果に繋がるといいですね。

最後に読者にメッセージをお願いします!

モチコさん:私のように「チームで何かを成し遂げたい」と考えている方や、「開発を通じてモノ作りに携わりたい」と思っている方には、ニューで取り組むディレクションの仕事は、自身のキャリアの新たなステージを切り開くきっかけになると思います。

ニューではエンジニアからディレクションに挑戦しているメンバーがほとんどで、上流工程に取り組む際につまずきがちなポイントも、みんなで支え合える環境が整っています。私自身も、チームで何かを成し遂げることに強い情熱を持っており、これからもその目標に向かって挑戦を続けたいと思っています。

もし興味がある方がいらっしゃれば、ぜひ一緒にチャレンジしましょう!

お会いできる日を楽しみにしています!

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