前回からテーマを引き続き、石田語録です。
三つの観点で語ってもらったうち、前回が一つ、今回は二・三同時に公開させていただきます。
MSCが存在する意味は何なのか、そしてこれから向かうべき方向性は・・・
社会的価値の具現化
当社は、人材開発分野における「コンサルタント会社」である、という看板を近い将来下ろさなければならなくなる、という危機感を持つ必要があります。高度経済成長で肥大化した大企業向けに、また統廃合が進んだ平成時代においても、本来自社でやらなければならない人材教育や人材開発を、‘事業内容が多岐に渡るようになった’とか、‘全社員に目が行き届かなくなった’とかの理由で、これまで「コンサルタント会社」に社員教育や昇格審査のための発注が流れていました。
しかし、昨今繰り返される天災を期に、また世界経済情勢の変化を期に、日本企業は新たなフェーズに入っていくのではないでしょうか。 「そもそも会社って何なのだろう」という根本のところからの見直しが入るはずです。
でもその先の解は実は大方定まっていて、それは「社員とともに一体となって世の中に貢献し、寄与することでその利潤を頂戴する。そしてその利潤を新たな商品投資と、社員への再分配に回す。社員はその原資をもとに自分の子どもたちを逞しく育てあげ、そしてその子どもたちの働きで、さらに次の世の中に還元していく」というものに収斂されていくのでは、と考えます。
ということは、これから企業に求められる「コンサルタント会社」の役割は、‘世の中の真理や真実を考えるキッカケの場を生み出す’そして‘その中で自社の存在意義や価値をしっかりと掴み、それらを社内に浸透させ、その実践者になるよう社員を啓蒙していく’ことなのではないかと、そう思うのです。
そしてその体現の度合いを監査・評価できる‘世の中とその企業をつなぐ第三者機関”になれるかどうか・・・。クライアント企業へまさに「哲学を提供する」ことが、これからのコンサルタント会社に求められる機能になってくるように感じています。残念ながらそこまでの領域にはまだ達していないのが実情・・・。
MSCコンサルタントの責任と誇り
最後に、そのようなコンサルタント会社であるMSCを構成する人間はどうあらねばならないのかを3つに集約してみます。
まずは、これまで自身の人生において世話になった親や親戚、上司や先輩、そして後輩も含め、また地域の方々への感謝の念を根底においていることが第1の条件だと思います。
次に、その恩返しのために、新たな時代の様々なリスクの渦の中に身を投げ打つ覚悟があることが第2の条件になります。
今MSCにいる人たちをそんな人たちに変貌させることが今の経営陣の最大の仕事です。また、そういう可能性を持った人を見極め、入社に漕ぎ着けることが我々採用担当には求められます。
そして最後は、相互の研鑽です。コンサルタントたちは、売上額や報酬額を内部で競いあう敵対関係ではなく、自身の個性をクライアントに向けて存分に発揮し、クライアント企業を通した社会貢献の度合いを競い合う、そんな健全なライバル同志として互いに尊重しあう関係にならなければなりません。そして、それを我が誇りと思えることが第3の条件となります。 こんなMSCになればいいな~と、常日頃空想している次第です。
ご精読ありがとうございました。