こんにちは!未来開発室の鳥居です!
先日、弊社の原口さんがitmセミナーに登壇しました!
itmセミナーとは?
アイティマネジメント会長の岡崎太郎さんによる独自の通販経験に基づいたマーケティング論や商い論を展開されるセミナー。
通販商材の開発、データベースマーケティング、CRMなどテーマは多岐にわたるがいずれも実践の中から削り出された骨太手法。
すぐに現場で応用可能な技術を学べる場となっている。
このitmセミナーは会員企業のみが参加できるものなのですが、コウダプロも創業時から会員となってさまざまなセミナーに参加させていただいています。
通常は岡崎さんが講師を務められるのですが、なんと今回は原口さんがゲスト講師として「広報」をテーマにお話する機会をいただきました!
こちらのnoteでもたびたび広報ノウハウを紹介しておりますが、実は数カ月前に広報担当からヒット屋(化粧品などの商品開発チーム)に異動した原口さん。
いわば広報担当を卒業したタイミングで、独自に培ってきたノウハウや心構えについてたっぷり話した2時間となりました。
セミナータイトルはズバリ、「お金をかけずに企業ブランディング&売上UPを叶える広報活動の秘訣」。
このセミナーは東京と福岡で行われたのですが、原口さんいわく、東京では嬉しい感想を多数いただいたとのこと。
福岡で参加する私たちは開催までが待ち遠しかったです!
いざ迎えた当日。
盛りだくさんな内容で、身内ながら本当に勉強になりました。
ゼロからのスタートで技術・人脈共にここまで築いてこられたということで、原口さんの努力とセンスに尊敬しかありません!!
私の隣で聞いていた幸田さんも、「原口、天才だよ」と何度もおっしゃっていたほどでした(笑)
そこで本日は、インターン生である私が、その様子をレポートしていきます!
■なぜ講師を務めることに??
そもそもなぜ今回原口さんが広報に関するセミナーの講師を務めることになったのか??
まずはコウダプロが広報においてどのような実績を積んできたのか、ご紹介いたします。
コウダプロは、2023年開催のプレスリリースアワードで特別賞を受賞いたしました。
そのほかにも、テレビや新聞を中心とした幅広いメディアで取り上げられ、なんと地元メディアにはほとんどお世話になったことがあるのだとか。
「昨今、テレビや新聞はあまり見られない」なんてことも聞きますが、以下のようなメディア露出効果があったことから、原口さんは「全然そんなことないのでは!?」と思ったそうです。
【売上アップ】
・テレビ放送後約1時間で100件以上のオーダー!
・小売店や問屋からの取引依頼!
【採用活動】
・ラジオを聴いた学生がエントリー、そして内定!
【イメージ獲得】
・「コウダプロって面白い会社だね」「コウダプロって広報上手い会社だね」などのイメージを獲得した
この↑ラジオを聴いてエントリーし、内定をもらった学生は、この筆者である私(鳥居)です(笑)
原口さんがラジオに出演していなければ、私はこの記事を書いていませんし、コウダプロという会社の存在も知らなかったでしょう。
メディア露出はさまざまな効果をもたらすことがわかりました。
■広報活動スタートのきっかけは社長からの無茶ぶり!?
2~3年ほど前、自社商品の「大人のカレースパイス」と「カラッとペーパー」の商品化に向けて動いていたときのことです。
それまでのコウダプロは黒子的立ち位置のヒット屋(OEM事業)が中心だったので広報活動は未開拓状態でした。
しかし、ついに自社商品も積極的に売り出していくフェーズになり、幸田社長は広報活動がキーになるだろうと思われたそう。
そこで白羽の矢が原口さんに立ったのです!
突然幸田社長から「オレも何にもわかんないんだけどさ、やってくれない??」という無茶ぶりを受け、取り組むことになりました。
しかし、当時の原口さんは「広報??なにそれ?」な状態。会社としても広報に取り組んだことがないので、社内にノウハウも無い状態。そんな状態からの、広報活動スタートだったのです!
■「コウダプロをどんな会社だと思ってもらいたいか?」について考えた
何から着手すればいいのかわからなかった原口さんは、まず初めに広報の定義について調べたそう。
日本広報学会によると、「広報とは、組織や個人が、目的達成や課題解決のために、多様なステークホルダーとの双方向コミュニケーションによって、社会的に望ましい関係を構築・維持する経営機能である。」と定義されています。
原口さんは「社会的に望ましい関係」の部分に着目し、「社会とコウダプロがどんな関係性を築けたら望ましいのか?どんな会社だと思ってもらいたいか?」について考え、社長とその考えをすり合わせていきました。
考え抜いた結果、「広報活動を通じて、コウダプロ=面白い会社だと思ってもらいたい!」という軸が決まりました。
この軸を決めていないと、発信する内容に一貫性がなかったり、メディアには取り上げてもらえたけど意図しないイメージを持たれてしまったりするなど、意味のない活動となってしまう可能性があります。
会社が向かうべき長期的なゴールを設定することが重要なファーストステップだとわかりました。
■原口さんが気づいた2つの大事なこと
さて、軸も定まったところで、初心者の原口さんは次にとにかく勉強しました。
いろんな本を読み、いろんなセミナーを受け、いろんなウェブ記事を読み、その結果、とある大事なことに気づいたそうです。
それは、
①大事なことはすべて「PR TIMES MAGAZINE」に書かれていること
②メディアで取り上げてもらうためにはどうやらプレスリリースというものが大事らしいということ
この2点でした。
PR TIMES MAGAZINEとは、プレスリリース配信サービスを提供するPR TIMESが運営するオウンドメディアのこと。
原口さんは「広報初心者はまずこれを読んだらいい!!広報ノウハウのすべてがここに集約されている!」と強く語っていました。
また、当時はプレスリリースがそもそもどういうものなのかも知らない状態だった原口さん。
ですが、勉強していく中で「プレスリリースを書かないとメディアへのアプローチができないんだ!」と知り、実践を通じてプレスリリースを書く練習にも取り組みました。
そこでここからは、原口さんがプレスリリースを書くときに実際に使っている便利な2つのツールをご紹介していきます!
■プレスリリースには型がある!
原口さんは試行錯誤する中で「プレスリリースには型がある」と気づいたそう。
社会問題(ニーズ)+この○○が解決します→世の中がこう変わります
それがこの型です。
とてもシンプル!
広報担当者は会社愛の強さや「どうしてもこのサービスを世に広めたい!」との想いから、自社のことを取り上げて欲しい思いが先行してしまいがちです。
ですが、メディアの役割とは「世の中の人にとって価値あるニュースを届けること」です。
そして、広報担当者がすべきは価値あるニュースをメディアへ提供すること。
だから、「今世の中にはこんな問題やこんなニーズがあるんです。そして、弊社の〇〇はその問題を解決したり、ニーズに応えたりします。その結果、世の中はこんなふうに変わるんです!」と言ってあげると、メディアからは「なるほど。それなら自社からニュースとして発信することに意義があるな」と思ってもらえます。
原口さんは「『メディアに情報提供する』という考え方は違う」と言います。
「メディアにとって"良い情報"を提供することが大事なんだ」と。
なるほど、と思いました。
これはどんな仕事にも共通して言える大事な考え方です。
私はこの話を聞いて「自分主体ではなく、相手主体で考えるからこそ成果を出せるのだな」と解釈しました。
■TOPPING
続いて原口さんが紹介したのは「TOPPING」なるツール。
TOPPINGとは「メディアフック」と呼ばれる情報の価値を高める要素の頭文字をとった言葉です。
ちなみに、原口さんはこの手法を、この後ご紹介する「PRアカデミー」というコミュニティの勉強会で知ったそうです。
これらの要素が入っていれば入っているほど、メディアの方が興味を示してくれます。
コウダプロの自社商品である「大人のカレースパイス」と「カラッとペーパー」の発売開始をお知らせするプレスリリースについて、以前こちらのnoteでポイントをご紹介しております。
こちらを読むとTOPPING要素がたくさん含まれていることがわかります👀
そして!
原口さんがさらにどうしても伝えたい2つのことがあります。
それは…
①人の顔を載せること
②データを載せること
この2つです。
①人の顔を載せる(Person)
人の情報や表情が見えることで、読む人は共感を覚えやすくなります。商品の開発者や社長さんの顔を出してPRしていくと、効果的です!
②データを載せる(Number)
この商品にどれだけのニーズがあるのかの調査結果や、クラファンの達成率を示すことで、より説得力のある情報になります!
私も改めて原口さんが書いたプレスリリースを読んでみて、この2つの要素はマストで入っていることに気づきました。
確かに、開発者の顔が見えると「この人がこんな想いでこんな商品を作ったのか~!」と、一気に共感しやすくなります。
こういうことが大事だと、さまざまな本やウェブ記事に書かれていますが、意外とやっていない企業さんも多いのだとか。
だからこそ、人の顔とデータは可能な限り載せていきましょう!!
■人脈づくりにも励んだ
広報を始めたばかりの原口さんは、他社の広報担当者とのつながりもなければ、もちろんメディアの方とのつながりもありませんでした。
そこで原口さんは「PRアカデミー」というコミュニティを見つけ、定期的に参加しました。このコミュニティでは不定期でメディアの方と交流する機会が設けられており、自社のことについて話せるのだそう!
原口さんはここで得た知見を活かしたり、ここで知り合った方々と交流を深めたりしながら広報活動を進めていったそうです。
■メディア露出は連鎖していく
以上のようなことをコツコツと続けていった結果、なんとついに新聞に取り上げられたのです!!
ここから連鎖して、いろんなメディア掲載・出演につながっていきました。
テレビ出演を目指すなら、まずは新聞への掲載を目指すことが大事です。
テレビ局からすると、新聞で紹介されたニュースは信ぴょう性が高く、取り上げやすくなるからです。
いきなりテレビや全国紙を目指すのではなく、まずは比較的取り上げられやすい地方紙から狙い、そこから露出の連鎖を目指すことをオススメします!!
■広報活動の前にもっと大事なことがある
と、ここまで広報をテーマに話してきましたが、原口さんは「広報活動の前にもっと大事なことがある」と主張します。
それは、弊社がヒット商品を生み出す「ヒット屋」であることに関わってくるのですが…
商品開発を生業として、商品づくりに魂を込めているからこそ、「これは面白い!これは売れる!」と思える商品が完成します。
もし皆さんが広報担当者だったら、目の前に「うわっ、これ面白っ!人に話したい!」と思える商品と、「確かに良い商品なんだけど魅力を伝えるのが難しいな…」と思う商品の2つがあったらどちらの情報を発信していきたいでしょうか??
私なら絶対に前者です(笑)
ヒット屋の屋号を掲げて、「これはヒットする!」と確信できる商品があるからこそ広報活動がしやすいのだと原口さんは強く語っていました。
そこでここからは、原口さんが思う、"ヒット商品を作るための重要な3つのポイント"を「大人のカレースパイス」と「カラッとペーパー」の事例を通じてお伝えしていきます!
①確かな商品力
カレーや唐揚げ…
どちらもほぼすべての日本人が好きなのではないかと思うぐらいの国民食です。
そして、大人のカレースパイスは甘口カレーにかけると本当にスパイシーで大人向けな味に変身しますし、カラッとペーパーの吸油力もとてつもなくすごいんです!
幸田さんはよく「まずは1回使ってみたいと思うか?そして、1回使ったらずっと使いたいと思うか?ヒット商品を作ることにおいて大事なのはそれだ」と言っています。
私はどちらの商品も「まさしくそれだ!!」と思っています。
②(「私」が主語の)思わず買いたくなるストーリー
何かの商品が作られるとき、そこには必ずストーリーがあります。
「自分のこんな悩みを解決したくてこんな商品を作った」、「こんな体験からひらめいたアイデア」、「何十回も試作を重ねた」など…。
原口さんは「広報活動をするときには開発者自身が、『どんな想いで、どんな苦労を乗り越えて、どんな発見があって、開発に至ったのか』を語ることが重要だ」と言います。
このストーリーが人の共感を生むような魅力的なものであればあるほど、その商品は売れていきます。
ここで原口さんから無茶ぶりです(笑)
今回セミナーに来ていた「大人のカレースパイス」の開発者、スパイシーひろみさんに「開発の背景」を語っていただきました!
さらに、「カラッとペーパー」の開発者である原口さんからも、小学校時代まで遡った「開発の背景」をお話しいただきました。
お二人の話から、商品への愛がバシバシ伝わってきました!!
主語が「私」であることで、商品に対する熱意が込めやすく、より説得力が生まれるのです。
③どれぐらい会社にコミットしているのか?
この話は広報からも商品開発からもかなり飛躍するのですが…(笑)
でも、とっても重要な話です。
コウダプロでは、全員が会社への強い愛とコミットメントを持っており、社長の想いに共感しています。
そうすると、仕事に対する熱意もとてつもないものとなります。
熱意ある社員が商品開発をしたり、広報活動をしたりすると、ある意味自然と成果が出てくるのです。
原口さんは「広報も商品開発もノウハウやスキルだけ持っていても本当に望む結果は出ないのではないか。やはり重要なのは熱意だろう」と語ります。
これはきっとこれはどんな仕事にも共通して言えることでしょう。
■広告と広報の違い
このitmセミナーの参加者は通販企業さんが多く、日頃は広告の仕事に携わっている方も多いということで、「広告と広報の違い」についてもこちらの比較表を用いて説明されていました。
原口さんいわく、「広告と広報の違いを理解していない経営者は意外といる」とのこと。
「広報活動を続けていくと長期的に見たときに世の中からの信頼が上がる」ということが大事なのだなと学びました。
■社内コミュニケーションも大事
質疑応答では「情報発信のネタはどのように集めていますか?」との質問があり、それに対する回答が印象的だったのでご紹介します。
原口さんは「広報担当者は、その会社の中で1番社内のことを知っておくべきだ」と考えています。
各事業部と定例ミーティングの時間を設けて些細な情報でも積極的にキャッチアップしたり、社長と話す時間を大事にしたり。(時には飲みの場も活用しています!笑)
広報担当者はそこでキャッチアップした情報から「これはメディアが食いつく!」というネタを仕込んでいきます。
また、時には広報担当者主体で「ウチの商品とあの企業でコラボしたらネタになりそうだな」とアイデアを練っていくこともあります。
社内への働きかけと、社外から情報を引っ張ってくることのセンスと根性を感じる話でした。
■日経への露出事例を見ながら解説
そして最後に、今回参加された方々は化粧品や健康食品に関する仕事をされていることから、日本経済新聞で過去に取り上げられたそれらの商品にまつわるニュースを事例として、「なぜこれは日経に取り上げられたのか?」を原口さんなりに解説されていました。
普段何気なく見ているニュースも、よく見てみると「社会問題(ニーズ)+この○○が解決します→世の中がこう変わります」の型で構成されていることや、TOPPINGの要素が盛りだくさんなことに気づきました…!!
改めて、世の中にフォーカスして情報発信していくことが大事なのだとわかりました。
・原口さんより、講演を終えての感想
まず、太郎さんから大変貴重な機会をいただけたことに心より感謝申し上げます。
今までも広報に関するセミナーでお話する機会はあったのですが、2時間のセミナーは今回が初めてでした。
準備中は「うわ〜、こんな感じでいいんやろうか。上手く話せるやろうか…」と普段は感じない不安やプレッシャーを感じていました。
でも、いざセミナーが始まり、話し出すと、だんだんと楽しくなってきてノリノリで講演できました!
ご参加の皆さまがそのような雰囲気を作ってくださったからだろうと思います。
セミナー終了後には励みになる感想をたくさんいただけて嬉しかったです。
講演しながら改めて思ったことですが、やはり広報の仕事は楽しいものだな、と。
ご参加の皆さまにもその楽しさが伝わっておりましたら望外の喜びです。
この度は本当にありがとうございました!!
・社長の幸田さんより、講演を受けてひとこと
身内ではありますが、とても勉強になりました。
あんまり自分の会社の社員にこんなことを言ってたらバカっぽいんですが、率直に、すごかったです。聞いてて気持ちがよかったです。普段この人と仕事してるんだなぁ、という感じで見ていました。
ここまで考えて広報活動をやっていたんだな、と気づきました。ありがたいです。
原口さんはここからもっともっと伸びていくだろうな、と感じられる講演でした!
今後が楽しみです(o^^o)
今回の原口さんのお話、本当に学びだらけの2時間でした!!!
私自身、4月から働き始めたばかりで広報に関しては右も左もわからない状態なので、
「広報初心者はまずこれをやればいいのか!」ということを知れたことがすごく大きいです。
広報以前に、会社で働くだけでもまだまだ未熟な状態なので、ひとつひとつ確実に学んでいきます!
早く成長して、広報面で原口さんのような働きが出来るようになりたいです!
”コウダプロって面白い”のイメージをもっともっと広げていけるよう、努めてまいります!
よろしくお願いします!