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広告代理店からスタートアップ&地域のクリエイティブディレクターに転職して学んだ7つのこと

「このままクリエイターとして、どうやっていこう?」

ふとそう思うタイミングは、クリエイティブの仕事に携わる方なら一度ならずあるのではないでしょうか。

自分自身も広告代理店のクリエイティブ職をしていて、今後のキャリアに悩んでいました。結果として、自分は強く共感したスタートアップの門をたたき、スタートアップの事業クリエイティブ・ディレクターをしています。そして事業内容も相まって地域/自治体のクリエイティブの仕事もしています。

クリエイターのキャリアは様々ですが、結論、スタートアップ/事業/地域というフィールドは、クリエイターがめちゃくちゃ貢献できうるフィールドであり、個人としても素晴らしい挑戦機会になるんじゃないか?と強く感じています。

このnoteでは、スタートアップの事業会社、および地域のクリエイティブディレクションの世界に飛び込んで得た学びを紹介します。実際どう?みたいな観点で、クリエイティブのキャリアを考えている方の参考や、近しい挑戦をされている方の話の種になれば幸いです。

申し遅れましたが、福田将人と申します。現在はキッチハイクという地域創生事業を様々手掛けるスタートアップで、以下の仕事に携わっています:

①「保育園留学」という、1-2週間地域に家族で滞在するこども主役の暮らし体験の事業のクリエイティブディレクション

保育園留学
「保育園留学」は、1-2週間家族で地域に滞在する、こども主役の暮らし体験です。子どもは地域の保育園に通いながら、家族で滞在することができます。
https://hoikuen-ryugaku.com/


②「こどもと地域の未来総研」という、関係する地域/自治体のクリエイティブディレクション

こどもと地域の未来総研 - KitchHike Inc.
「こどもと地域の未来総研」は、 地域・自治体のパートナーとして、 こどもと地域の未来を創造する事業スタジオです。
https://kitchhike.jp/studio

それではどうぞ!

(ちなみすべてが完全に自戒です。割合としては事業にまつわることが多めになってます。また自身の経験として代理店と比較しますが、自分自身たくさん育てていただいたエージェンシーと、エージェンシーで活躍するクリエイターはいつまでも深いリスペクトを持っています!)


1. クリエイターとして関われる領域が広がった

自分自身、スタートアップや事業会社のクリエイティブって何をどこまでやれるんだろう?と少し見えていませんでしたが、領域の広さははるかに想像を超えるものがありました。

というのも事業サイドでは「カスタマージャーニー全体を見れる」という意味や、「そもそものサービスの事業開発面などいろいろテコ入れもできる」「様々なステークホルダーとのコミュニケーション設計を考える」など、干渉領域が全事業となって一気に広大になります。

例えば、保育園留学事業の場合、チームで力を合わせながら下記のような領域のクリエイティブに携わっています。

・Branding: どのようなブランドであるべきかの策定と磨き込み
・Marketing: ご家族に魅力を感じていただくためのコミュニケーション設計とアクション
Product: ご家族がご予約いただく時に使うシステムの体験向上
Service: そもそもの留学体験およびプランのテコ入れ
Public Relations: 様々なステークホルダー/世の中に応援していただくためのメッセージ開発や露出、メディアリレーションなど
Biz Dev: さらに新しい価値づくりとしての新規事業開発など

など、、、多岐にわたって携わっています。

ほんの一部ですが少しご紹介します↓

保育園留学をご一緒する素晴らしい地域の魅力を捉え、ビジュアルやページを立ち上げたり、

ブランドムービーを企画制作したり


地域自治体さま向けリアルイベントを企画して実施することもあれば、

こども主義の家を、コンセプトから考えて、マジで建てる(!)こともあり、

PRとしてメディアリレーションをさせていただいたり、

「世界一のこども園」を目指すこども園のブランドサイトを作らせていただいたり、

https://hazeruassabu.com/

100周年を迎えるまちの名産品のブランディングをご一緒させていただくことなど

様々チームと力を合わせて幅広く携わっています。すべてを見ることによって成果もさらに最大化できるため、広すぎて体と頭がちぎれそうになりながらも、とても楽しく必死に取り組んでいます。

2. 答え探しよりも問い探しをする

代理店時代の自分は、オリエンに対する最適解を出すのが仕事でした。ですが、事業や地域のクリエイティブでは「いったいどこに手をいれると一番インパクトがあるのか」という問いを自ら立てる必要があります。

Before:要件や予算などの枠が与えられて、答えをだす「案件」
After:どの変数を扱うべきか、自分で問いをつくる「事業」

難易度は上がりましたが、より一層燃えて仕事をしています。仕事柄こどもたちと触れるなか、何でも作れる砂場でこどもたちが「さあ、ここで何をやったら一番おもしろいか?」と目を輝かせる姿になんともジーン…と来るようになりました。

3. アウトプットよりアウトカムに向き合う

事業や地域のクリエイティブは、かっこいい企画やコピーやデザインをつくることが仕事ではない、というのは何度も何度も自分に言い聞かせています。いやいや当たり前すぎるだろ!と全員に突っ込まれると思いますが、アウトプットよりアウトカムをつくることというのは本当に忘れちゃいけないなと。

特にスタートアップは、キャッシュアウトまでのランウェイが明確に決まっています。どんなに洗練されたコピーやデザインでも、結果がなければ、事業も会社も消えてしまう。同様に、人口減少に直面する地域でも、変化がなければ地域貢献にならない、ということを痛感しました。

もちろん、アウトカムに責任をもつのはプレッシャーであり、本当に勇気がいります。ただ、そのぶん思い切り体重を乗せて踏ん張るという、今までにない切実なディレクション経験ができるようになると身を持って感じています。(もちろんすべてチーム戦であり、オーナーシップを持たせてくれるチームや地域の方が他には頭があがりません。)

4. 逆説的にめっちゃアウトプットする

矛盾するようですが、だからこそアウトプットが逆説的に極めて重要になると感じています。どんなに戦略を考えても、結局最後はやってみないと誰にもわからない。社内でもよく「馬の絵」を例にしていますが、さんざん考えていてもアウトプットがない、あるいはしょぼいというのは最悪です。深く早く、アウトプットを形にできることが超重要になります。

そこでクリエイター最大の武器は、言葉や絵や表現に落とせること。アウトプットできるスキルです。つまり、活躍するチャンスしかない!と個人的に思っています。実際チームでかなり重宝してもらっているな〜と日々感じています。

5. 時間軸を加えてクリエイティブディレクションする

あと代理店時代とかなり変わったのは「時間軸」を超意識してディレクションするようになったことです。これは、経営メンバーの意思決定を間近で見たり、実際にフィードバックを受けるようになったのが大きいです。

代理店時代は、短いと1週間のキャンペーンなど、良くも悪くも短距離走的な発想の仕事になりがちでした。一方、今の事業は必然的に数年間。地域とお話する取り組みであれば、50年100年先のことを平気で議論していたりします。

そもそも発射角がズレてると長い目でみて着地点は大きくズレてしまいます。また、打ち手は積み上がらなければ、毎回リセットしてステージ1を繰り返しているような羽目になってしまう。リソースは有限なので、必然的に時間軸を長くした判断が重要になると身を持って体感しました。

今年、実際に地域にまつわるディレクションに携わらせていただきました。保育園留学始まりの土地である北海道厚沢部町で、メークイン発祥100周年のブランディングをする、というもの。100年スパンのディレクションができるか?というまさにチャレンジで、「次の100年どうあるべきか」「まちのブランドとしても積み上がるか」とまさに時間軸/方角/積み上げの思考で取り組んでいます。結果として、単なるメークインだけのプロモーションにならず、まちのブランドづくりにもなる長く積み上がる方角を、みなさんと第一歩描くことができました。

6. 「予言」で次の世界線に突入させる

クリエイターは、日々まだこの世にないものやアイディアを必死に提案や実装時に可視化していると思います。この「まだ見ぬ何かを想像する&可視化する職能」は、事業や地域で超絶求められる力だと気づきました。

キッチハイク社で好きなカルチャーでもあるのですが、「予言」という文化があります。amazonではプレスリリースから先に作るといいますが、キッチハイクでは新事業や企画提案をするとき、「予言の書」と呼ばれるプレスリリースやキービジュアルを作ります。「未来はこうなります」「つまり、こういうことです」という、想像する未来を具現化した1枚を可視化し、社内外で合意形成を図ります。この「予言」があることで、圧倒的に違う世界線に突入できています。(保育園留学という未知の事業も、一枚の「予言の書」からスタートしています。)

往々にして、新しいアイディアというのは見たことがないものです。ただ残念なことに、人は見たことないものは判断できません。100回のロジカルな説明よりも、1枚の予言リリースや絵で「そういうことか」「たしかにそれだったら」と急速に議論が進む瞬間が何度もありました。チームとしても、または地域の方々とも、今まで見えなかった遠い所に点を打って逆算することができるので、非連続なジャンプができます。

自分としてもこれまでの経験がかなり活きており、発想と可視化の経験を積んできた人は、より挑戦できる領域だと思います。

7. 「未来は変えられる」と信じる

最後の学びになりますが、事業や地域のクリエイティブに向き合う上で大切なのは「未来は変えられる」とまっすぐ信じていること。それがいちばんだと痛感しています。

現実に向きえば向き合うほど、「これは無理だな」「まあこんなもんだよね」とあきらめそうになります。地域であれば、明らかな人口減少など困難な局面に誰もがネガティブになってしまいそうになります。ですが、前述の「予言」でもある通り、クリエイティビティこそ、現状を打破する突破口であり火種になります。

(なにより自分の場合、CEOの山本雅也が、眼の前で「これってもっとこうできるんじゃないか?」と想像力を武器に、次々に予言&実行して当たり前をひっくり返し続けている存在がいるので、多大な影響と刺激を受けています。)

創造性を全力で発揮していい仕事だからこそ、クリエイティブの力を信じ、一番最後まで「未来は自分たちの手で変えられる!」と諦めずに希望を照らし続けることが、自分としてもチームとしても、結果的に本当に未来を変える一番の近道になるなと感じます。

最後の最後に…

そこで鍵になるのは「何をやるか」であり、もっと言えば「誰とやるか」である、ということも確かな実感があります。自分が信じられることでなければ、たましいの乗ったディレクションは難しいし、想いを共有できる仲間とだからこそたどり着ける地平があるはず。自分が信じる事業に仲間とともに走り、クリエイティブの力で未来を変える挑戦ができる環境こそ、クリエイターにとって最高の仕事ができるなのではないかと思いますし、自分自身がその証明になりたいなと心から思っています。

ありがたいことに、保育園留学という事業は、地域・こども・家族の未来をつくる、心から手触りがある事業です。同時に、「一秒でも早くいい未来をつくろう」と頑張る熱くて軽やかなキッチハイクの仲間たちがいます。そして地域の未来を本気で背負っている地域の仲間たちがいます。(実は自分自身、この事業やチームに胸を打たれて帰ってきた、インターンからの出戻り社員1号でもあります。)

我々がミッションとして掲げている「地域の価値を拡充し、地球の未来へつなぐ」というミッションは果てしなく大きく、我々としてもまだまだこんなもんじゃないと様々準備を進めているところです。(今お見せできている世界も本当にごく一部です。)だからこそ、いい未来を実現するためには、まだまだクリエイティブの力が必要です。

未来を変えたいと思っている人。スタートアップや事業や地域に関わりたい方。ぜひ、一緒に働きましょう!お待ちしています!

▼事業/地域CD、大絶賛、募集中です!

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株式会社キッチハイクは「地域の価値を拡充し、地球の未来へつなぐ」をミッションに、関係人口経済圏を創出・拡大する地域創生事業を展開しています。 1-2週間家族で地域に滞在する、こども主役の暮らし体験「保育園留学」は人気育児雑誌が選ぶ2023年の日本の子育てトレンド「第16回 ペアレンティングアワード」、内閣府「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」優良3事例、内閣府「2023年度地方創生テレワークアワード・地域課題解決プロジェクト参画部門」、国土交通賞「令和5年度地域づくり表彰」国土交通大臣賞(最高賞)など多数受賞。 <事業一覧> ◎1-2週間家族で地域に滞在する、こども主役の暮らし体験「保育園留学」https://hoikuen-ryugaku.com/ ◎地域・自治体のパートナーとして、こどもと地域の未来を創造する事業スタジオ「こどもと地域の未来総研」 https://kitchhike.jp/studio ▼コーポレートサイト https://kitchhike.jp ▼採用情報・カルチャーデック https://kitchhike.jp/recruit
株式会社キッチハイク



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