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【評価制度】平均昇給額はどのくらい? 面接ではなかなか聞けない評価と給与について経営陣に聞いてみました!<CTO・小林さんインタビュー>

▲ヘッダー画像は、夏に開催した全社会で撮影したものです(左:CTO・小林さん、右:EM・森本さん)


こんにちは! HR本部 採用チームの小澤です。

今回のテーマは、ずばり評価制度(と給与)! 「一番気になるけど、面接ではなかなか聞けないランキング1位」なのではないでしょうか?(あくまでも僕の認識ですが…)

というわけで、評価制度の立案・作成者であるCTOの小林さんから、お話をお聞きしました。実際、どのくらい昇給するのかも公開していますので、ぜひ最後までご覧ください。

評価制度は、”フェア”なだけじゃ足りない

小澤:
まずは、評価制度についての考え方や意図をお聞かせいただければと思います。

小林さん(以下、小林):
基本思想としては、2つあります。ひとつは、メンバーのパフォーマンスや会社の中での成果を、きちんと評価して給与に反映させること。当たり前のことだとは思いますが、成果を出した人が報われるという意味で、フェアな制度になっています。ちなみにkickflowは成果主義の会社なので、前職の給与や家族の有無など成果と市場価値以外の要素は、評価に反映されません。

ただ、これだけじゃ足りないんですよね。入社してくれた人には、できるだけ長く働いてほしい。そして、そのためには、長く働く上での不安や懸念はできるだけ排除したい。その中で、評価や給与はかなり大きなファクターになると思っていて。そうなると、評価・給与の面で、他社と競争力がある状態を作らなくてはいけないんですね。そこで、市場と乖離しない、もっと言うなら、採用競合としてベンチマークしている企業と十分に戦えるだけの水準で、給与テーブルを設計しています。

小澤:
この際、僕も正直に話してしまいますが、いくら評価が高くても給与に反映されてなければ意味がないって思っちゃいます。事業や会社が好きでも、競合他社と比べて明らかに低い給与水準だと、転職を考えてしまいますから。

評価と給与がきちんと連動しているのがわかったところで、これを読んでくださっているみなさんにとっては、何が評価につながるのかも気になるところだと思います。

小林:
評価の指標は、部署ごとにバラバラです。営業であれば半年の売上目標や達成金額がグレードに見合っているのかどうか、エンジニアであればサービスの開発・運用においてどのくらいアウトプットを出したのか、貢献したのか(たくさんの機能を開発してるとか、トラブルが起きた時などに率先して行動しているとか)というところを判断基準にしています。こうしたスキルと3つのバリュー(*)をどれだけ体現しているのかの両軸で、評価をしています。

*3つのバリュー(HRT、課題ドリブン、圧倒的当事者意識)については下記をご覧ください

会社概要|kickflow (キックフロー) | 次世代のクラウドワークフロー
kickflow(キックフロー)は「シンプルなのに、多機能」な新しいクラウドワークフローです。従来のシステムにありがちな運用やメンテナンスの手間を削減します。
https://kickflow.com/about


たとえば、スキルがものすごく高いけど当事者意識を持って仕事に取り組めない人は、kickflowの評価基準ではそこまで評価されません。逆に、スキルが飛び抜けているわけではないけれどオーナーシップを持って仕事に取り組める人は、しっかりと評価の際に加点されています。

小澤:
インタビューなのであえてお聞きするのですが、スキルとバリューをどのように評価しているのですか?

小林:
ここがなかなか、むずかしいところなんですよね…。僕はプロダクト開発本部を見ているのでエンジニアを中心にお話しさせていただくと、技術力(スキル)とバリューの両方を満たしている人は、きちんと成果が出ているんですよね。明確に数値化まではできていないのですが、どちらか一方が欠けていると成果にはつながらないなと感じています。

一方、営業の場合はタイミングなど外的要因が多く、いくら本人のスキルが高くてバリューを体現していても成果に直結しないケースもあるので、エンジニアとはまた違った判断をしています。

360度評価とキャリブレーションで、評価のズレをなくす

小澤:
続いて、評価の流れについて詳しくお話しいただけますでしょうか。

小林:
評価は半年ごとに行なっています。半年の一番最初のタイミングで、まずは目標設定をします。営業だと売上◯千万円、エンジニアだとロードマップ達成に向けた機能開発やシステム障害を月◯件までにするといった感じですね。

先ほどもお話しした通りkickflowは成果主義の会社なので、メンバーには本人のレベルに見合った目標よりも、少し高い目標をシートに入れてもらうようにしています。目標を上げて実力をつけていかない限り、ずっと昇給もありませんからね。もちろん、業務上やらなくてはならないこともあるので、すべてが高い目標になるわけではないのですが、高い目標を入れて達成することが評価と昇給につながるのは確かです。

小澤:
同じ目標をクリアし続けてもおもしろくないですし、目標設定としてはシンプルでわかりやすいのかなと個人的には思ってます。
具体的にどのように評価していくのかについても、ご説明いただけますか?

小林:
半年後のタイミングで評価面談をするのですが、自己評価と360度評価をもとに評価をします。
自己評価では、目標の達成度合い、良かったところ、悪かったところといった項目を、メンバー自身が記入します。フォーマットはありますが、特別なものではなくよくある一般的な内容ですね。

360度評価では、経営陣+HR本部が指名した「一緒に仕事をする機会の多い人」3〜5名程度に評価してもらいます。評価項目は、良かったところ、さらにパフォーマンスを出すために改善したほうがいいところ、評価対象者の上司に伝えたいことの3つ。上司に伝えたいこと以外は、評価者も実名で本人に伝えています。評価が終わったら、マネージャーとメンバーで評価面談をします。



その後マネージャーが、「メンバーの給与やグレードを改定したい」といった提案を作り、経営陣、マネージャー、HR本部が集まってキャリブレーションを実施します。

キャリブレーションの意図は、評価のズレがないかどうかをチェックして、微調整することにあります。評価ってどうしても、評価者によって甘くなってしまったり、厳しくなってしまったりすると思うんですね。これをそのまま放置してしまうと、ある部署ではどんどん給与が上がるのに、他の部署ではまったく上がらないということが起きてしまう可能性があります。さらに、給与水準が市場と乖離していないかどうか、会社の思想と合っているかどうか、個人の評価が合っているのかどうかなど、フェアに評価されているかを多面的に見ていきます。なお、マネージャーへの昇格は経営陣が判断することになるので、ここで決めています。

最後のステップとして、メンバー本人へのフィードバック面談をして、評価が終了となります。

小澤:
フィードバック面談についてなのですが、評価する側として何か意識していることはありますか?
小林さんは、定量と定性の両軸でしっかり評価してくれるという印象があるのですが…。

小林:
そうですね。定量目標は「できた」か「できていない」かの認識を揃えやすいのでいいのですが、定性目標は認識の齟齬が起こりやすいので、できていない部分は具体的な例を挙げて伝えるようにしています。

小澤:
定性=数値化されていない目標は主観によるところが多いので、評価される側は「できてるはず」って思っちゃいますもんね…。

小林:
そうそう。自分がメンバーだったときを振り返っても、そうだったなと(笑)。

どのくらい昇給する? ホントのところを大公開!

小澤:
いよいよこの記事のメインテーマ(!?)である、昇給についてお聞きできればと!
再確認なのですが、出しちゃっていいんですよね?

小林:
問題ないですよ。昇給の話って、面接ではなかなか聞きづらいところでもありますし、こういった機会に出しておくのもいいのかなと。

前提として昇給の仕組みをお伝えしておくと、kickflowでは1段階で年12万円(月1万円)の昇給になります。直近の平均昇給額は年20万円で、昇給額としては多い部類に入るのではないでしょうか。

小澤:
これ、僕もびっくりしたんですよね。めちゃくちゃいい会社じゃん!って(笑)

小林:
成果に対しては、きちんと報いたいですからね。

小澤:
その点で言うと、やはりマネージャーの評価が肝になってくると思うのですが、評価への取り組み方などで期待していることはありますか?

小林:
人間が人間を評価するので、100パーセント正しくするのってむずかしいと思うんですよね。だからこそ、実績はちゃんとアピールしてほしいなと。あくまでも僕の場合ですが、評価に値することをしているのに評価シートに書いていないときは、「〇〇もやってたよね。書いておいて。」って評価面談の時に伝えて、書いてもらってます。半年も前のことなので忘れてしまっていることもあるとは思うのですが、書かないのはもったいないですからね。

マネージャーに対しては、評価で齟齬が起きないように日頃からメンバーとコミュニケーションをとってほしいなと思ってます。言いづらいことを後回しにしてしまう気持ちはわかるのですが、評価面談で一気に伝えると、メンバーは「もっと早く言ってほしかった」と不満を感じてしまうんですよね。だからこそ、期初に立てた目標に対して今どんな感じなのかとか、達成できそうなのかを、定期的に話す機会を設けてほしいんです。

小澤:
メンバーからは聞きづらい話ですからね…。

小林:
そうなんですよ。評価に限らず、仕事の進め方やコミュニケーションでも違和感やギャップを感じることってあるじゃないですか。メンバーは上司の指示を待っていて、上司は「なんで自分から動いてくれないんだろう」って思ってる、みたいな。こういうことが起こってしまうのはしょうがないことなので問題ないですが、違和感やギャップはできるだけ早く埋めたほうがいいですからね。

小澤:
早めに伝えてもらえば、メンバーもすぐに改善できますからね。

小林:
そのとおりですね。
評価と言えば、採用時のオファーも、100%正しく判断して給与を提示するのはむずかしいと感じていまして。

だからというわけではないのですが、kickflowではかなり早い段階で給与を改定するようにしているんですよね。入社後半年間は給与改定しないというルールあるのですが、その後、入社1〜2年後の評価で100万円ほど昇給している人がけっこういるんです。要は、パフォーマンスに見合った昇給がちゃんとありますよ、ということをお伝えしておきたいなと。

小澤:
この部分、知りたい人は多いんじゃないかと思います。今日は評価から昇給まで赤裸々に(!)お話しいただき、ありがとうございました。

お金だけで転職先を決めることはないかと思いますが、重要なファクターではあると思うので、みなさんのご参考になれば嬉しいです。



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