インタビュー記事第三弾は、日本を飛び出してインドへ!!
現地バンガロールで、iTipsの工場従業員、そして、訓練生に板金技術を指導する小刀根(ことね)さんの一日に密着しました。
小刀根さんは、地元北海道の板金職人、また日本人だけでなく海外からの技能実習生を指導・育成するキャリアをもつ板金指導者のエキスパートです。
今回、建築板金の業界団体である全国板金連合グループ様からご縁を頂き、札幌から約7,000kmも離れたインドに参上!
もともとインドに関心があったこと、ご自身のスキルアップ、そしてiTipsの代表のラトネッシュさんの熱い思いに賛同、応援したいという気概から本プロジェクトに参加されました。
30センチの長い髪の毛を断髪してインド入りするという気合の入り具合!!
iTips訓練生の様子やインドの風景を織り交ぜつつ、小刀根さんの一日をお伝えします。
では、参りましょう!
”はるばる来たぜバンガロール~”(北島三郎風)(好評につき、昭和ネタ第二弾(^^♪)
目次
- 小刀根さんのとある日の一日
- 一カ月の滞在を終えて・・
小刀根さんのとある日の一日
6時:起床
おはようございます。まずは一服!
朝食は前日のうちに近くのスーパーで購入したシリアルとコーヒー。「タバコも購入できるし生活面で困ったことは全くないです!」と小刀根さん。
それを証拠に体重はインドに来てから順調に増えているとのこと・・・
住まいは、職場から車で20分程度の宿泊施設。
9時:始業
iTipsの一日の始まりは、点呼と日本のラジオ体操。
その後、工場長のVivekさんと、本日の指導メニューの確認を行います。
(キャプション)みなさん、動きがバラバラです w
午前中:
小刀根さんの役割は、iTipsの工場の従業員や訓練生に日本式板金技術の「基礎」をみっちり教えること!
1mmのこだわりを叩き込みます。なお、日本では0.1mmまでこだわるようです・・
小刀根さんは、日本の板金技術の世界でハイレベルとされる北海道の職人さん。
「完成品の品質が違えばゴミになる。注文が来たら同じものを届ける、それが日本クオリティ!!」
技能教育担当の田邉さんも同じようなことを言っていたな〜日本の職人さんはすごいです!
さて、
この日は「基礎技能テスト」を実施。
まずは、板金を切ったり曲げたり、道具の使い方、直線の切り方をチェック。
明日は、薄い1枚の板金で箱をつくるテストを予定しているのだとか。
そのほか、「板金手道具技能者講習」の指導はこのような内容です。(一部)
(キャプション)訓練生を評価・採点するのも小刀根さんの役割の一つ。
(キャプション)板金でつくった折り鶴<作・小刀根さん>は日本の技術の高さを証明しています。
10時半:ティータイム
イギリス文化の影響からか、毎日10:30と15:30はティータイム。寮のおばちゃんがおやつやお茶を用意してくれます。
12時:昼食
お昼はみんなでいただきます!
小刀根さんもインドの習慣に倣い、右手を使って食べるのだとか・・・ただし実は、左利きのようです ww 小刀根さんピンチ!
午後:
基本的には午前と同じように、iTipsの工場の従業員や訓練生に技術指導を行います。
合間に、訓練生の日本語教育クラスに顔を出しフォローします。
17時:終業
明日の指導内容を工場長と相談・決定して、本日の業務は終了。
19時:帰宅
食事を作るのは一緒に生活する田邉さん。バンガロールは標高が高く沸点が日本と異なるためかお米を日本と同じように炊くのは難しいとのこと。ただ田邉さんのチャーハンは絶品なんです!
22時:帰宅
夜は日本のニュースを見て、必ずポケットwifiを充電してから就寝。お疲れ様でした!
一カ月の滞在を終えて・・
(もうすぐ小刀根さんは帰国の途に就きます)
小西:
小刀根さん、一日密着ありがとうございました。さて、一カ月にわたるインドの生活はいかがでしたか?
小刀根:
想像以上に楽しい時間でした、インド好きになりましたね!工場の人だけでなく、町の人間もいい人ばかりだし、実は入国審査からiTips社内でもずーっと日本語を貫いてきました。町の人にも日本語で挨拶。
そんな挨拶おじさんを温かく受け入れてくれる雰囲気がありました。
困ったことがあるとすれば、水だけ、インドは硬水なので。
髪の毛30センチ切ってきてよかったです!
そして日本に帰ったら軟水をガブガブ飲みたいです。
小西:
すべて日本語を貫くとは驚き!!近所ではちょっとした有名人ですね。そして、訓練生にとってはナマの日本語に触れるいい機会でしたね。
実際、インドの訓練生のみなさんの様子はどうでしたか?
小刀根:
インドの訓練生は目がギラギラしてて、本気度が感じられましたね。置かれている状況が違うからね。
昔は日本の若い子にもそんな子がいたけど、今はインドの子のほうが熱意を感じますね。
小西:
さらに、小刀根さんは日本で技能実習生を指導したご経験があると聞きました。
これからiTipsを卒業する訓練生が日本で特定技能者として羽ばたいていきますが、彼らへどのようなことを期待しますか?
小刀根:
私が過去に指導した二人の技能実習生ですが、一人はベトナム、もう一人はインドネシアの子でした。二人ともとても頑張っていたのですが、ベトナムの実習生は、板金技能試験3級を取得するのにかなり苦戦していました。やはり語学の壁があったようです。
インドネシアの実習生は、日本語が上手で技術の取得も早かったです。将来はインドネシアで起業する夢を持ってます。
二人の違いは一概に言えないが、やはり語学の差は一つだと思います。日本語習得は大事でだと感じましたね・・
iTipsの卒業生には、板金技術とともに日本語も学んでほしい。
そして将来日本では、一緒に働く外国人労働者をマネジメントする役割を果たしてほしいと思います!
小西:
そうですね!きっと、小刀根さんから熱い指導を受けたiTipsの卒業生は、日本にものすごい関心を持っただろうし、いつかまた小刀根さんと日本で再会することを楽しみにしていると思います。
本日はありがとうございました。
キャプション:インドの民族衣装ドォティ(Dhoti)が似合いすぎる小刀根さんでした。