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「外部研修」で、IT業界未経験社員がエンジニアを目指す

オーランではIT業界未経験でもエンジニアとして活躍できる仕組みを築くために、エンジニア向けの「外部研修」の実施を開始しました。

この記事では初めての「外部研修」の効果を探るべく、2022年6月に飲食業界からオーランに転職し、ITエンジニアを目指すことになったメンバー國元に「外部研修」を受けた感想を取材しました。

プロフィール
國元 駿
ITエンジニア。2022年入社。高等専門学校の機械科出身で、大学では保育士を目指し心理学を専攻するも中退。その後はバイトの繋がりを活かし飲食業界に就職、25歳で店長を経験するも、飲食業界の労働環境に体力面で限界を感じ、ITエンジニアの道へ。

未経験のエンジニアを育てるための一歩

ーまずは、飲食業界からITエンジニアを目指そうと思ったきっかけを教えてください。

大学を中退してからずっと飲食業界で働いていましたが、労働環境の厳しさに体力面で限界を感じ、転職活動を始めました。しかし、30歳を超えて異業種で募集を見つけるのは想像以上に大変で、正直苦戦していました。そんな中、リクナビで偶然オーランを見つけ、学生の頃、ガラケーやパソコンに憧れていた思い出や電子工学科を受験した経験だけを頼りに、「やるしかない」とITエンジニアになる覚悟を決めました。

未経験からどのようにエンジニアのスキルを習得していったのでしょうか?

飲食業では基本的に管理職で、技術系の仕事はまったく未経験でした。Excelで関数を使ったり、イラストレーターでPOPを作ったりはしていましたが、プログラミングなどの知識はゼロ。そんな僕にオーランが用意してくれたのがエンジニア向けの「外部研修」です。オーランはもともとWebに強い会社で、Webディレクターやデザイナーなどの人材は豊富ですが、エンジニアは少なめ。そこで未経験者を採用・育成しようと初めて外部講師による研修を導入し、同期入社の女性と僕が、その第1期生となりました。

研修の期間は約3ヶ月。オンラインで講師の指導を受けて自主学習し、勉強の進捗を報告して、講習を受けてまた自主学習という仕組みでした。研修のゴールには、Linuxの技術者認定「101」と、シスコシステムズの認定資格「CCNA(※)」の取得が設定されていました。

※CCNAとは:正式名称は「Cisco Certified Network Associate」です。シスコシステムズ合同会社の認定資格で、ネットワークエンジニアになるための入門資格と言える位置づけです。

必要なのは、自分の強い意志と会社のサポート

ー会社としても初めての取り組みだった「外部研修」、実際に受講してみていかがでしたか?

ある程度は予想していましたが、勉強がとにかく大変でしたね。資格を取得することだけに目的を置くなら、ひたすら暗記すればよかったんですが、正しく理解することにこだわってしまって、出だしから時間配分を間違えてしまいました。

予定ではLinux101を前後半2週間ずつでクリアして、そのあとCCNAを学ぶというカリキュラムでしたが、Linux101の前半の試験に落ちてしまって。そのため、後半に入るはずのところで、前半で終えているはずの勉強も同時並行することになり、その後のCCNAにも影響が出てしまいました。CCNAの試験も1回目は受からず、結果的に全てクリアするのに3ヶ月ほどかかりました。

ーモチベーションはどのように保っていたのですか?

エンジニア未経験の自分がこれからエンジニアとしてやっていくには、まず資格を取ってそれを売りにしなければ仕事に繋げることはできないとを理解していたので、自分との戦いだと思っていました。でも、最初の試験に落ちてスケジュール通りに進まなくなった時は、いろんな感情が湧いて心が折れそうになりましたね。

そんな精神状態の中、拠り所になっていたのは週1回のフォロー面談です。オーランのメンバーが現状を聞いてくれて、励ましやアドバイスをくれたり、時には雑談でストレスを抜いてくれて、一人で抱え込まないようにと定期的に話す時間を設けてくれました。まだ実績もない自分に、ここまで親身になってくれるのかと「なんとか期待に応えたい。未経験でもエンジニアとしてスタートできることを証明したい」という気持ちになりました。

最初の試験に落ちてからすぐに「試験に受かるまで続けさせてください」とお願いし、予定を1ヶ月オーバーする形にはなってしまいましたが、何とかやり遂げることができました。苦しかった分、CCNAに受かった時はものすごく嬉しかったです。会社には延長した分の研修費も払っていただくことになったのですが、オーランのメンバーも自分のことのように喜んでくれて、それがまた嬉しくて。この研修のおかげで、自分で自分を律する大変さを学べたし、やればできるという自信がつきました。

元々のコミュニケーション力を活かせる働き方

ー無事試験に合格し、その後はすぐに仕事が決まりましたか?

2022年9月に試験に合格して、9月中に常駐先が決まりました。期間としてはまだ2ヶ月ですが、帳票ツールの開発を行っている会社で、営業部隊と開発部隊の間に立って、要件定義や手順書を作成しています。ある意味「橋渡し役」と言えます。

具体的には営業がお客様から聞いてきたジョブフローや帳票の仕様などに関する要望を、そのままの状態で伝えると「できる・できない」で揉めてしまう場合があるので、必要な情報が正しく伝わるように両者の視点で情報を整理しています。専門的な技術というより、開発における管理やマネジメントの役割を求められていて、コミュニケーション能力や情報を整理して進める力が活かせるので、日々知らないことを勉強しながら楽しく働かせてもらっています。

ーこれからITエンジニアとしてどうなっていきたいと考えていますか?

私がいた飲食業界に置き換えて考えると、ホールが営業、キッチンが開発で、その両方を理解しているチーフがマネジメントの役割に分けることができると思います。今の現場では、飲食業で培ったコミュニケーション力を活かせるシーンが多く、マネジメントのスキルを磨くことも視野に入れています。ただ、より円滑かつ適切な判断をするには、まだまだ知識と理解が足りません。ホールのこともキッチンのことも理解していないと、チーフとしてその場をうまく回し良質なサービスの提供に繋げることができなかったように、両方を深く理解してこそ本来の役割が果たせるのだと思います。

また技術に関しては、CCNAもLinux101もパソコン初心者向けの資格のため、それがあればエンジニアとしてOKというものではありません。私は今人気の「AWS(※)」などのように現場ですぐに重宝される技術を持っていないですし、インフラなのかネットワークなのかなど、どの領域を専門にしていきたいかも明確に決まっていません。そのため、現場での経験をひとつひとつ大事にしながら、視野を広く持って自分が進みたい方向を決めたいと思っています。

※AWSはAmazon Web Servicesの略。Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービス。

おわりに
今回は「外部研修」に参加し、無事に資格を習得したメンバーから、研修の内容とその後を伺いました。見えてきたのは、本人の強い意志と会社のサポート体制。

IT業界未経験者のエンジニア育成は、会社としてこれからも注力していきたいポイントなので、研修のあり方も会社のサポート体制も課題を見極めながらアップデートしていく方針です。

これからもそんなオーランのリアルをお伝えしていきます。

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