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「才能と情熱を解き放つ」組織づくりの実践〜CHROの挑戦

2024年5月、Hacobuに新しいメンバーがジョインしました!同年7月1日付でHacobuに執行役員 CHROに就任した吉田 毅さんは、異なるサイズやフェーズの事業会社で組織課題解決をリードしてきた人事領域のプロフェッショナル。2024年5月よりHacobuに参画された吉田さんに、なぜHacobuで働くことを選んだのか、その理由やHacobuの魅力について、インタビューを行いました。

「チームで結果を出す」、ヤフーでの経験が人事を志す原点

───Hacobu入社前は、どのようなキャリアを歩まれていましたか?

1996年に、新卒で小売業界の上場企業に入社しましたが、翌年、経営悪化により倒産してしまいました。キャリアのスタート期に企業倒産の過程を目の当たりにしたことで、「上場企業にいれば安心」という既存の価値観は終焉したのだと感じました。同時に、今後は自らのキャリアは自らの足で、自立して歩んでいかねばならないのだと強く思いました。

その後、機器商社を経て、2003年にヤフー株式会社に入社しました。入社当時500名ほどの規模だった組織が、退社した2015年には7,000名規模まで拡大しました。12年間で14倍に組織が成長していく過程を経験できたことは、かけがえのない体験でした。

ヤフーに入社後ほどなく、全社のビジネスサービスを扱う部署に異動になります。そこで非常に優秀な先輩たちと出会います。共に働く中で、彼らを超えることは簡単ではないと痛感しました。悩んだ後、自分にできることは何かと考え、周囲のメンバーが面倒だと遠ざけがちな業務を積極的に拾い、早く、丁寧に対応することを徹底するようにしました。そのことが、多くの仕事に携わる機会を得ることにつながっていきます。

インターネットが急速に普及していく中で、新しい仕事が次々と生まれる環境でした。リーダーになってからは常に複数のチームを兼務し、チームを立ち上げてはメンバーに託す経験を何度もしました。部長になるまでに13のチームの立ち上げを経験し、その中でチームの成果を高め、良いチーム作りがより大きな成果に繋がることを実感しました。この経験が、人や組織の成長に興味を持つきっかけとなりました。

2012年に大きな経営体制変更が行われ、人事部へ異動しました。当時手掛けていた営業企画の仕事がとても楽しく、やりがいに満ちたものであったことや、40歳での大きなキャリアチェンジになることに対して、少なからず未練や不安がありました。一方で、代表取締役社長(当時)の宮坂 学さんと人事部門責任者(当時)の本間 浩輔さんは、私が最も尊敬する先輩であり、メンターであったので、彼らのもとで新しいヤフー、新しい組織をつくっていくという挑戦は、とてもエキサイティングでやりがいに満ちたものだと心が昂りました。

その時に人事で掲げたのが「才能と情熱を解き放つ」というスローガンでした。一人ひとりが持つ才能と情熱を十分に発揮することで、組織力の総量を高め、業績にインパクトを出す。同時に社員のスキルやキャリアを高め、大きく拓いていく。そういう願いを込めたスローガンでした。

Hacobu執行役員 CHRO 人事本部長 吉田 毅(よしだ・たけし)

小売業、機器商社を経て、2003年にヤフー(現LINEヤフー)に入社。事業部門で営業企画業務に携わった後、2012年に経営体制刷新に伴い人事部門へ異動。組織開発室を新設し、1on1、リーダーシップ開発、診断型組織開発の展開など組織改革の主要施策を推進。2014年に企業内大学ヤフーアカデミアを開校後、ヤフーを退職。2015年にKDDIのインターネット旗艦事業会社、Supershipの立ち上げに人事責任者として参画。複数のスタートアップのM&AおよびPMIに人事として携わる。2019年からはグループ会社であるDATUM STUDIOの代表取締役に就任(3年間)し、同社の業績回復を牽引。2022年に小売業DXに取り組む10Xに人事責任者として入社。2024年5月よりHacobuに参画。

───「才能と情熱を解き放つ」とはどういうことでしょうか?

従来の組織ではリーダーが意思決定し、メンバーが与えられた業務を遂行するというスタイルやリーダーシップが一般的でした。市場が右肩上がりで企業の意思決定にある種の正解がある世界では、そのスタイルはとても合理的であり、よく機能しました。でも、時代が変わって、企業が解くべき課題の複雑性や困難性が高まった現代では、そのスタイルだけでは立ち行かなくなります。

たった一人のリーダーが発揮するリーダーシップのみに頼るのではなく、多数のフォローワーがそれぞれの持ち場で小さなリーダーシップを発揮し、その連鎖を大きな推進力に変えていくことが求められます。そうすると、フォロワーの持つ能力やリーダーシップを最大発揮させることが、リーダーの最も重要な役割になってきます。

「才能と情熱を解き放つ」とは、経営陣も含めたすべてのリーダーの役割とリーダーシップをアップデートすることを示す象徴としての言葉でした。「才能と情熱を解き放つ」という言葉は、私にとって組織開発の原体験を指すキーワードであり、人事パーソンとして最も大切にしている価値観になりました。

Hacobuの最終選考での経営会議プレゼンでは、「人事チーム再構築に向けた100日プラン」を発表しましたが、その冒頭で「才能と情熱を解き放つ」価値観を伝えました。これは人事チームの再構築における私のメッセージであり、Hacobuという組織に対する私のスタンスでもありました。その後、運良く入社内定の連絡をいただくことができたのですが、その中で、代表の佐々木やCFOの濱崎からも、「ぜひHacobuの才能と情熱を解き放ってください」と声がけをもらい、心が大きく弾みました。

過渡期を迎えている物流の領域で社会課題解決に積極的に挑むHacobuは、ブロードバンド普及前夜の当時のヤフーと同じような空気感や存在感を感じます。社員の成長と事業の成長とを”and”で実現する人事施策を行うことで、Hacobuに大きく貢献していきたいと思います。

強い組織を作るために。「人事」は経営に欠かせない武器

───ヤフーでの経験を活かして、どのような組織改革や人事施策に取り組んできましたか?

ヤフーを退職後、2015年にKDDIのインターネット旗艦事業会社であるSupership株式会社の立ち上げに人事責任者として参画します。複数のスタートアップをM&Aし、それらを一つの組織として機能させる仕事は大きなチャレンジで、やりがいと学びに満ちていました。

Supershipでも様々な人事施策に取り組みました。その中には、ヤフーでうまくいった施策もいくつかありました。実際に展開してみると、うまくいくものもあれば、機能しないものもありました。規模もフェーズもカルチャーもあらゆるものが違うわけですから、当然と言えば当然ですが、でもこのことは大きな学びでした。それからは現場の組織課題を可視化し、解くことに注力しました。その中で、かつての経験や成果は、現在直面している組織課題解決にフィットする形にカスタマイズすることで、大いに役立つことを実感していきます。そのような中で、2019年にSupershipの子会社である株式会社DATUM STUDIOの代表取締役に就くことが急遽告げられます。まさに晴天の霹靂でした。

就任当時のDATUM STUDIO株式会社は事業も組織もコンディションが低調な状況でした。同社はプロジェクトワークを通じて、クライアントのDX課題を解決するコンサルティング事業を展開しており、社員のグレードに基づいてプライシングを行う、「ヘッドカウント×人月単価=売上」というシンプルなビジネスモデルでした。そのため、組織のコンディションを回復し、離職率を下げ、能力開発に投資して組織のケイパビリティを高めることが業績回復に直結する構造でした。

これまで培ってきた「人事」という武器を活かし、経営改革に取り組みました。MVV策定、組織改変、採用強化、評価制度改定、報酬制度改定、組織コンディションの可視化、スキルの可視化など、現場の課題に合わせた施策を丁寧にカスタマイズしました。周囲の役員、メンバーの不断の尽力に大いに助けられ、その後DATUM STUDIOはV字回復を実現します。途中、コロナを含む様々な危機や出来事がありましたが、一つひとつに丁寧に対応することで乗り切ることができました。

DATUM STUDIOでの組織改革を経て、「人事」は経営に欠かせない武器であることを強く実感しました。一方で、周囲の経営者にお話を伺うと、人と組織で悩んでいるという声を本当によく聞きます。「確かに人事は経営に役立つが、多くの経営者は人事に悩んでいる」という現実に対して、強いニーズと私自身の貢献ポイントを見出しました。

2022年6月、DATUM STUDIOの代表退任を機に、立ち上げから7年間お世話になったSupershipを卒業し、小売業DXに取り組む株式会社10Xに人事責任者として参画します。10Xでは素晴らしい経営チームと人事メンバーに恵まれ、理想の人事を一つひとつ実践していきました。短期間ではありましたが、信頼できる経営の近くで背中を預けて人事を実践していく醍醐味を10Xでは味わうことができました。10Xを卒業し、三度経営チームの近くで人事を実践すべく転職活動を行います。

───なぜHacobuを選んだのですか?

転職活動を行う中で信頼できる優秀なエージェントの方と出会い、その方が強く薦めてくれた会社がHacobuでした。ホームページやメディアにあるコンテンツを読み込む中で、この会社はものすごいことを成し遂げようとしていると感じました。特に代表の佐々木が出演する動画を視聴した時、洗練された戦略とクライアントファーストな実行力に感銘を受けました。友人に物流会社の経営者がおり、彼から物流が直面する現実について幾度となく聞かされていたこともあったため、物流課題は複雑性が高く、解決の難易度が極度に高い社会課題であるという認識でした。でも、Hacobuであれば、物流が抱える課題を解決し、社会を大きく前進させることができるのではないかと感じました。

最初のカジュアル面談が佐々木との面談だったのですが、持ち時間いっぱいを使って、人事領域の課題についてディスカッションしました。このディスカッションがとても建設的で共創的なとても心地よい時間でした。「佐々木の隣にいれば、彼の役に立てるのではないか」と感じ、帰路についたことを覚えています。

───今後、Hacobuで成し遂げたいことを教えてください。

「才能と情熱を解き放つ」を人事本部のスローガンに掲げ、その実現に向けて人事施策を推進していきます。成功の鍵は、マネージャーとメンバー間のコミュニケーションとリレーションにあると考えています。まずは、人事サイクルを活用したマネジメント支援を推進し、その中核となる1on1ミーティングを強化していきます。これを効果的に活用することで、組織の結束力とパフォーマンスを向上させたいと考えています。

また、現場の組織課題を迅速に解決するために、HRBP(Human Resource Business Partner)体制を整えました。事業成長を加速させるための人事施策を実践し、物流の社会課題を解決する組織づくりに邁進します。

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